銘柄鶏の焼き鳥は、通常メニューよりも美味しい : 本格炭火焼鳥 清志郎

田端駅近くの焼き鳥店です。

落ち着いた雰囲気とそこそこの客席数で利用しやすいお店です。

メニューは、メインの焼き鳥に重きを置いている正統派の焼き鳥店で、サイドメニューはやや少なめですが、焼き鳥を楽しみたい人にはたまらないお店ですね。

いただいたのは、
■山形さくらんぼ鶏３本セット（８５０円）
山形さくらんぼ鶏は、生産者の公式サイトによると「餌にはその名の通りさくらんぼの果汁と、自社生産の飼料米ふくひびきを籾ごと加えています。脂質を減らしてもジューシーな肉質が特徴です。」とのこと。公式サイトでは通販をしていますが、通販で買えるのは正肉やその加工品のみです。内臓系はありません。内臓はこうやって焼き鳥店に来るのですね。お店でしか食べられない味です。
この銘柄鶏を使った焼鳥の３本セットです。ハツ・レバー・せせりのセットとなります。
ハツは心臓で珍味ですが、１本に３羽分がついています。贅沢ですね。旨みたっぷりで良質な鶏であることがわかりますね。
続いて提供されたのはレバーです。レバーが段違いに美味しく、銘柄鶏の実力を感じさせてくれます。臭みが全くないのに加え、プリッとした食感がたまらないですね。サイズも大きくて食べ応え抜群です。食感と食べ応えがいいので、焼き鳥のほうがレバーパテよりも優れた料理だと感じさせてくれます。
せせりは、ジューシーで旨みたっぷりです。肉汁たっぷりで美味しいですが、通常メニューのせせりと比べて特別に美味しい感じはしないですね。誤解の無いように重ねて書きますが、銘柄鶏ですし、部位もいいですから、間違いなく美味しいです。

■ねぎ（１本２５０円）
焼き鳥店には『ねぎ間』があるので、ネギにはこだわっていると思っています。それに加え、炭火で焼くと美味しくなりますね。なので、ネギの甘さを感じさせてくれる美味しい野菜焼きです。

■ナスの揚げだし（３００円）
この日の３００円メニューです。ごく普通の茄子の揚げだしですが、こちらのお店で野菜料理で１人にちょうどいいというのが貴重です。

■お通し（３００円）
この日は、マカロニサラダです。前回は、『がんもどきの煮物』でした。
個人的には、雰囲気のいいお店なので和食系のお通しで統一して欲しいですね。

●根来ひやおろし（８００円）
メニューによると「マスカットのような爽やかな香り」とのこと。確かに香りがいいです。
味は、香りとは異なり辛口な印象です。上質な日本酒って感じですね。

●大山ひやおろし（８５０円）
メニューによると「吟醸香りが心地よく漂う」とのこと。
香りはいいですが、結構な辛口でアルコール度数も高めです。力強い印象で、酔いそうです。個人的には根来のほうが好みですね。

●丸眞正宗しぼりたて（７５０円）
地元、北区の酒蔵の冬季限定酒です。
味は、記憶にございません。


もちろん、美味しい珍味の『提灯焼き』もいただき、美味しい焼き鳥を満喫しました。
今回いただいた、山形さくらんぼ鶏は美味しいですし、通常メニューもレベルが高く、焼き鳥を楽しみたい人におすすめですね。

田端駅から動坂下交差点に向かう途中にある焼鳥店です。

木目調の外観に白い暖簾と、純和風な雰囲気で、凛とした印象を受けるお店です。入り口もガラス戸になっていて、お客さんの入り具合がわかります。
店内も木目で統一され、暖色系の穏やかな照明で明るいけど、落ち着いたお店です。そのため、女性にも入りやすい焼鳥店でしょう。

メニューは、もちろん焼鳥です。定番から珍しい部位まで品揃えが豊富ですね。１本が３００円程度が標準的な価格です。チェーン店と比べると高いですね。
焼鳥以外のメニューは、揚げ物が多いですね。
焼鳥に重きを置いていて、本格派な雰囲気があります。

いただいたのは、
■生ゆば（６５０円）
焼鳥以外は、揚げ物が多い中で数少なきヘルシーメニューです。
見た目は、真っ白で地味ですが、味はちゃんと湯葉の旨みがあり、量も多いのでお勧めのサイドメニューです。

■長いも揚げ（４００円）
長芋に軽く衣をつけて天ぷらにしたものです。
芋に甘さがあり、わずかに残る長芋特有のサクッとした歯応えもあり、美味しいです。
大人のフライドポテトといった感じです。

■ちくわのチーズ揚げ（３００円）
安いメニューで、想像どおりの味ですが、なかなか優れているメニューです。
ちくわの空洞にチーズを入れて天ぷらにしていますが、チーズが溶けて美味しいです。量も少なめなので食べ飽きないのもいいですね。

■さび焼き・梅（１本３００円）
ささみをレアに焼き、梅肉を盛ったものです。
焼き加減が軽く、表面は火が通って白っぽくなっていますが、中はピンク色で生ですね。
鳥刺しが好きな人にお勧めです。

■提灯焼き（１本４００円）
今回、一番美味しかった料理です。
輸卵管と未成熟卵を一緒に焼いたもので、全体が繋がっています。
この部位は、鶏もつ煮としてはよく食べますが、焼鳥としては、見るのも食べるのも初めてです。
驚いたのは、未成熟卵が半熟だったことです。鶏もつ煮は煮込みなので、当然ながら、完全に火が通っています。こちらは焼鳥なので火加減を調節できるため、輸卵管は完全に火が通っているタレ焼鳥です。
そのため、口の中で『月見◯◯』みたいな味わいになりますね。

■せせり（１本３００円）
首のあたりの歯応えがある肉です。正肉よりもいい食感があって美味しいです。

■お通し（３００円）
がんもどきの煮物です。お通しの価格もメニューに明示されていて誠実な印象です。

●生ビール大（７５０円）
これから訪問人は、生ビールに要注意です。
中は６５０円ですが、こちらは握りの無いグラスです。
大は中と比べて１００円しか違いませんが、こちらは、大ジョッキです。
ビールを飲むなら大を推奨します。

●メーカーズノート・シャルドネ（２，３００円）
酒屋での実売価格が１，３００円程度なので誠実な価格設定ですね。同じワインを広尾で飲んだときは４，０００円程度しました。
広尾と田端の違いを感じますが、どこで飲んでも味は同じなので田端がいいですね。

●丸真正宗（６５０円）
都内の数少なき酒蔵が北区赤羽にあり、そのお酒がいただけます。まさに地元のお酒です。
後味のキレがいい辛口て、焼鳥との相性はいいですね。特に塩に合います。


リーズナブルだけど上品で質がいいという、田端の土地柄をあらわした焼鳥店ですね。
通好みの部位も揃え、明朗会計で、お酒も充実と、優れたお店ですね。生ビールは大を頼むのを忘れないことだけが注意点です。