鶏の旨みとコクが詰まった限定の「名古屋コーチンの鶏白湯そば」（#中華そば梟） : 中華そば 梟

中華そば梟（ふくろう）
（東京都大田区東矢口／最寄駅：蓮沼

東急池上線 蓮沼駅から徒歩1分、五反田方面のりばの改札を出た駅舎の裏手の細い路地裏に2018年6月オープンのラーメン店「中華そば梟」。

JR蒲田駅西口からも徒歩10分で徒歩圏内で、都内屈指のラーメン激戦区 蒲田エリアを代表する人気店。火曜日定休で営業時間は11:00～15:00の昼営業のみ。

店主の永田さんは数々の有名店で腕を磨き、知り合いのラーメン店の休業日に合わせて、店舗を間借りしてゲリラ的に期間限定営業をしていたことからラーメンファンの間では「幻のラーメン店」と言われてきた。2018年に満を持してこちらで実店舗を開業し、一国一城の主となった。

基本のメニューは「アジ煮干中華そば」(850円)と「辛いそば」(850円)の2種類。アジ煮干中華そばは上品な魚介の旨味が溢れる鯵の煮干し出汁とあっさりした鶏出汁を合わせたどこかノタルジックさ感じさせる淡麗系の一杯。辛いそばはより強火で煮込んで白濁した濃厚なスープをベースにし、香り高い自家製ラー油をたっぷり浮かべている。

定番メニューは券売機にボタンがあるが、限定メニューや手揉み麺の変更(＋50円)は現金対応。お店のX（Twitter）アカウントでその日の限定の有無を情報発信している。


●名古屋コーチンの鶏白湯そば 1050円＋味玉 150円
今回は限定メニューの「名古屋コーチンの鶏白湯そば」（1050円）をチョイス。とろりと濁った鶏白湯（トリパイタン）は鶏の旨みとコクが詰まった味わい。鶏油（チーユ）もしっかり乳化してスープに溶け込んでいるが、くどさらなくスッキリした後味。鶏白湯ラーメン専門店と比べても遜色ない美味しさ。

味玉は青森県産の「十六代真っ赤卵（マッカラン）」を使用。鶏の飼料に酵母とパプリカエキスを加えており、美しい濃い黄身の色の黄身になるそうだ。黄身は鮮やかな赤い色合いで、普通の黄色い黄身の卵と比べて濃厚さが格別。

鯵煮干しや鶏だけでなく、限定メニューで鮮魚や貝、伊勢海老、ホルモンからご当地ラーメンのインスパイアまで様々な食材を使いこなし、幅広い味わいのラーメンを作り出している。常に新しい食材に触れるチャレンジ精神と、食材ごとの味わい活かす知識、技術の引き出しの多さは流石だ。


●ホタテソース替玉 1玉（140g） 350円
ホタテの貝柱をほぐしたソースがたっぷり乗ったされた味付き替え玉。よく混ぜてそのまま食べれば、旨味たっぷりのホタテソースが細麺に絡んでたまらない美味しさ。中華そばのスープと合わせてももちろん美味しい。

中華そば 梟(ふくろう)@蓮沼
・濃い鯵煮干し中華そば 750円
・懐かしの固茹で玉子 100円
・肉ご飯 200円

東急池上線・蓮沼駅から徒歩1分。東急線屈指のマイナー駅の路地裏という目につかない立地ながら、2018年6月のオープンからあっという間に蒲田エリアを代表する人気店。隣駅の蒲田駅西口からも徒歩圏内。

一般的な鰯(イワシ)の煮干しではなく鯵(アジ)の煮干しを使った魚介出汁のラーメンが名物。本日限定の"濃い鯵煮干し"を手揉み麺変更でオーダー。店内入口に券売機があるが、限定メニューや手揉み麺変更は現金対応。

デフォルトのクリアで上品な鯵煮干しとはうって変わって白濁した濃厚なスープ。よくある鰯の煮干しの濃厚系スープとは全く違って甘みが強くまろやかな味わい。

ピロピロの手揉み麺は平打ち麺を茹でる直前に両手でギュッギュと押し付けている。細かいちぢれが加わって口の中をくすぐるような食感。濃厚なスープもよく絡んで相性バッチリ。

固茹で玉子は黄身まで完熟でしっかり味の染みた昔ながらの味付け玉子。毎回頼んでしまう最高のトッピング。鶏ムネ肉と豚肩ロースの2種類のチャーシューも絶品。薬味の刻みネギとミョウガの風味もアクセント。

中華そば 梟(ふくろう)@蓮沼
・鯵煮干し中華そば 750円(手揉み麺変更)
・懐かしの固ゆで玉子 100円
・肉ご飯 200円

蒲田駅から東急池上線のひとつ隣の蓮沼駅前に2018年6月にオープンして以来、あっという間に人気店の仲間入り。

開業前に数々の有名ラーメン店で修行し、知り合いのラーメン店の休業日に間借りしてのゲリラ営業で腕を磨いてきて、 満を持して自分の店舗を持った訳だから人気も実力も必然。

店頭に券売機があるが、手揉み麺や秋バージョンなどの限定メニューは現金対応。お店のTwitterアカウントでその日の限定の有無を情報発信している。

梟での手揉み麺は初めて。薄めの平打ち麺を茹でる直前にギュッギュッと両手で力強く押し付けて、茹で上がった麺はピロピロと口の中をくすぐるような食感。これは美味しい！鶏と鯵煮干しの滋味溢れる清湯スープとも相性抜群。

トッピングは鶏と豚の2種類の低温調理チャーシューに、しっかり味の染みた昔ながらの固茹で玉子、スープをたっぷり含んだお麩に薬味のネギとミョウガ。奇をてらわない安定感抜群の構成で、ノスタルジックさも感じさせる。

肉ご飯はチャーシューの細切れがたっぷり乗ってごま油で風味づけ。お米の炊き加減もつやつやでサイドメニューも隙の無い完成度。上品な魚介風味の鯵煮干しスープと白いご飯が絶妙に合うんだよなあ。

中華そば梟@蓮沼で限定の「白醤油中華そば」(850円)＋「ワンタン」(150円)＋「懐かしの固ゆで玉子」(100円)。券売機にない限定メニューは現金対応。

初めての白醤油バージョン。これも美味しい！こちらでは日本で唯一の有機白醤油を製造している七福醸造の白醤油をタレに使用している。濃口醤油を使った定番の鯵煮干し中華そばと比べてよりまろやかで上品な味わい。スープの印象も結構変わってより甘みを感じる。

白醤油は小麦から作られた黄金色の醤油。大豆から作られた一般的な濃口醤油と比べて香りも高く糖分が高くて甘みも強い。濃口醤油は独特の濃厚な風味で素材の臭みを消すのに向いているのに比べて、白醤油は素材の風味をそのまま活かすのに向いているそうだ。

ワンタンは赤身肉の粗挽きがみっちり詰まって予想外にスパイスがきいてるタイプ。黄身は完熟の固茹でで表面にしっかり味がつけられたクラシカルな味玉は上品なスープと相性抜群。

中華そば梟@蓮沼で限定の「つけ中華そばOWL」(800円)＋「ハマグリ佃煮の炊き込みご飯」(200円)。

つけ中華そばは店主に良いことがあったときだけの限定メニューで、その日はつけそばのみの営業。鶏と魚介の清湯醤油スープはクリアな見た目の予想から想像できないほどの芳醇な旨味。鶏油もたっぷり浮いてコクも十分。角切りの鶏チャーシューが入っている。

今回の麺は特別仕様とのことで全粒粉入りの中太麺。喉越しの良さと小麦の風味は格別。麺の上にトッピングされたミョウガの香りがいいアクセント。

ハマグリ佃煮の炊き込みご飯も甘くて上品な味付けで美味しい。締めのスープ割りは鯵煮干しの出汁で割ってグッと魚介感が強まる。一見ノスタルジックな中華ざるのように見えて、現代的なセンスと技術を巧みに落とし込んだ一杯。

中華そば梟@蓮沼で「辛い中華そば」(750円)＋「懐かしのかた茹で玉子」(100円)。今まで基本の鯵煮干し中華そばしか食べたことがなかったけど、初めて"辛い"バージョンに挑戦。

スープの素材は中華そばと同じ鯵の煮干しと鶏ガラだが出汁の取り方を変えていて、中華そばは透き通った清湯(チンタン)スープ、"辛い"はより強火で煮込んで白濁した濃厚なスープをベースにしているそうだ。

辣油で丼一面が真っ赤に染まった見た目通り結構パンチのある辛さ。黒七味の風味も効いている。シャープな辛さの後から甘みがくる。不思議と基本の中華そばと比べてスープ自体の甘さをより鮮明に感じるな。

"辛い"と一緒に「白ごはん」(100円)を注文してスープをライスにかけて食べる常連客も多いそうだ。絶対ご飯に合う。次回やってみよう。

中華そば梟@蓮沼で「アジ煮干中華そば」(750円)＋「懐かしの固ゆで玉子」(100円)＋「肉ご飯」(200円)。

今年6月にオープンした新店だが、店主の交通事故で10月から約1ヶ月ほど休業していた。先週から営業再開している。良かった。

イワシとは違うアジ煮干し特有のまろやかな魚介の風味を前面に押し出した魚介系中華そば。喉越しの良い中細麺で、お麩が入ったりとノルタルジックなスタイルだけどチャーシューは低温調理のしっとりした鶏むね肉と豚肩ロースの2種類入りで新しいラーメンのトレンドも巧みに取り入れている。刻んだミョウガの風味がアクセント。

肉ご飯はチャーシューの端っこの細切れがたっぷり乗っている。ごま油で風味づけ。お米の炊き加減もつやつやで絶妙。サイドメニューも隙もない完成度の高さ。

蒲田駅から東急池上線のひとつ隣駅にある蓮沼駅前に今年6月にオープンした「中華そば梟(ふくろう)」へ。

店主は数々の有名店で腕を磨き、ここ数年は知り合いのラーメン店の休業日に合わせて、店舗を間借りしてゲリラ的に期間限定営業をしていたことからラーメンファンの間では「幻のラーメン店」と言われてきた。

場所は昨年12月まで「麺処にそう」が営業していた物件で、「麺処にそう」が休業した後に何度かこちらで限定営業をしていたが、今回満を持しての独立開業となる。

メニューはゲリラ営業時と変わらず「アジ煮干中華そば」(750円)と「辛いそば」(750円)の2種類のみ。「アジ煮干中華そば」とトッピングの「懐かしの固ゆで玉子」(100円)をチョイス。

一般的に煮干しラーメンといえばイワシの煮干しを出汁に使うことが多いが、こちらのスープは鯵(アジ)の煮干しがメインで、イワシとはまた違う柔らかく上品な魚介の旨味が溢れている。鶏出汁も鯵の風味を邪魔しない絶妙なバランスでスープに旨味の幅を加えている。

麺は滋味あふれるスープとの相性を優先にした主張しすぎないゆるやかな中細麺で、トッピングのお麩や黄身の中心までしっかり火の通った完熟の固ゆで玉子と合わせて昔懐かしい中華そばの趣き。チャーシューは最近流行りの豚と鶏の2種類使い。丼の端に刻んだミョウガも加えてあり、独特なアクセントになっている。

ノスタルジックな中華そばというテーマを現代的なセンスと技術で巧みに落とし込んだ一杯。新店ながら今の時点でこれほどの完成度の高さを見せるのは、店主の経験値の高さを感じさせる。