ふらんす亭/おフランスの避暑地にて : ふらんす亭 水道橋店

夏休み初日。
久々に神保町のたまごっち型映画館を目指してる。
私の生まれる5年前の1962年、モノクロ作品ながら監督：野村芳太郎、音楽：芥川也寸志、撮影：川又昴と、フルメンバーによる「東京湾」という作品が掛かっていることを見つけたからで、大作志向の彼らのものとしては83分と小ぶりな映画だが、これは非常に楽しみ !

こないだ会員カードを作ってもらったことを思い出し、スタンプを確認したら2つ押されていて、それを5個集めたら、次の一本は無料になるのだと思う。
一方財布の中には同時に十条「博多ラーメン」のスタンプカードも入っていて、それは8個でストップしていた。こちらはもう何度も何度もスタンプを押してもらうのを忘れてしまっているような気がする。
それを不憫に思ってか、お店の若くハンサムな中国人の彼が、ときどきスタンプを2ついっぺんに押してくれることがあるくらいに …… (笑)

<R4.8.11>

「ふらんす亭」

阿呆のような暑さの中で、神保町からはるか彼方まで歩いてきてしまったおれも阿呆。
もはや完全に逃げ込んだと言ったほうが正しいが、そのときには上半身ずぶ濡れの状態であって、Tシャツ1枚ではなかった為に辛うじて乳首は透けていなかったけど、とりわけホールの若き彼に誘われたら、あなたの為に守り通した女の操を守り切れなかったような気がし、もう恥ずかしくて仕方なかった。
テーブル席はけっこう埋まっていたのだけれど、そこでぼくは一直線に抜けて誰も着いていなかったカウンターに目を付け、その真ん中あたりに陣取らさせて頂いた。
空調の利き目も願ったり叶ったり !　独り占めする私にとってこのカウンターはもう楽園 !

ラ・フランスのような上品なRestaurantに(それ屋号が「ふらんす亭」だからなだけでしょ !)、上ねぎタン塩ランチがあるということを初めて知った。
上ねぎタン塩は私の行きつけの居酒屋でも、もう最初っから店長が「上ねぎタン塩今日終わっちゃいました～ !　(喜んで終わっちゃいました～ !)」っていう幻の料理なので、ああ、こちらのお店ではやってるんだ !　と、ちょっと感動 !
(それって、店長の居酒屋では面倒だから最初っから仕込んでないってことぢゃない !?)

したけど、動物のベロはちょっと苦手なので、ぼくとしてあくまでもふつ～に行くことにする

ランチスペシャル　ライス・スープ付き !
“日替りソースハンバーグ” @900也。

流した汗の分だけ、人は塩分を補給する。
という格言があるが、先ずは若布スープを媒体として胃の内壁への浸透圧を適切化しておき、そこから満を持して、テーブルにも備え付けてあったのだが鞄の中からmy塩をとり出して、主にもやしとコーン、またジャガイモの上に存分に降らせて悦に入る !
ついこないだまでクーラーの冷風を浴びることは毒、食塩の摂取は毒と刷り込まれていた日本人だが、人がばたばたと倒れて初めてやっと、今度はクーラーをつけろ !　塩を摂れ !　なんて無様に慌てふためく始末。

一方で私はそんなこと最初っから既に実践しているがしかし、それは体調の維持の為ではない。
そこを理解しないから日本人はいつまでも思考的奴隷から抜け出せないわけだが、あくまでも塩や醤油をかけたほうがご飯がおいしく食べられるから私はそうしているのであって、その結果健康増進になる、という順番を押さえておく必要がある

お昼も遅い時間から客足が伸び、未だ学生さんと思しき女の子たちが3人、「空いたらご移動していただきますので、先ずはカウンターでよろしいでしょうか ?」と私の隣へ誘われてきて、汗を乾燥させる為にシャツの前ボタンをはだけて、ちょっとはしたなかったがアンダーシャツを露出させている身として、正面に回り込まれなければ気付かれないと思うのだが、ちょっと恥ずかしい ……
いや、見えてもいいカラーTシャツよりも、このグンゼの切りっぱなしの深いネックを持つアンダーシャツだと、下に何もつけていないようにsexyに見えつつ(sexy/笑)、速乾性のある素材で汗を効率的に気化してくれる為、そこで気化熱とともに火照った体を急速冷凍してくれるので(冷凍はされないでしょ !　マグロかお前は !)、非常に調子が良いことに気付いてしまったのだ

女の子の二の腕の白さと関西弁にどきりとする、さっきまでおもての激暑で意識朦朧としていた私だがそこまで回復したということを以て、シャツのボタンをしめ直して立ちあがった。
シャツのボタンふたつ外しただけで異性の視線を釘付けにする、そんな能力のないオトコなもので、清潔感を得られる位置のボタンまで、ちゃんとしてから