本格的なトスカーナの郷土料理がいただけます : Convivio

新宿エリアから2015年に北参道エリアに移転した評判のイタリアン。

平日、オープン1時間半前の当日ランチ予約でしたがお席を抑えることが出来ました。
落ち着いた住宅街の中にあり、1階がキッチン、2階がお店となります。
間違えて1階に入ってしまいそうになりました・・・・よくされる方もいらっしゃるようで、その時の対応の感じもよく最初からリラックス。

辻シェフは、サローネグループのビオディナミコ出身。
評判通り接客はとても良く、お料理の説明も楽しく勉強になります。
料理のご紹介はタイミングにもよりますが、辻シェフ自らが説明して下さり、お料理の開始前、帰りにも丁寧なお見送りをして下さいました。

ドリンクはガス入り（イタリアのお水）、アランミリアのロゼと同じ作りをするロゼグレープジュース。

【蕪と白子のズッパ】

蕪に加えるのは水とお塩のみ、そこに白子と上からかけるのは3日前に届いたというトスカーナのオリーブオイル。
蕪は水を加えているのでサラッとしています。
白子は濃厚さはさほど強くはありませんが、強過ぎると合わないので丁度良い。
ポイントはオリーブオイルで苦味と香りが強く、かなり主役級の役割を果たせるもの。
全体的にはお味は濃くなくライトでなかなか美味しいです。

【アンティパスト】

華やかにたくさんの種類が盛られています。
上からフォアグラにバナナサブレ、紅玉のコンポート、砂肝のコンフィ白いんげん、カリフラワーと蕪、チーズ、リボリータ、パテとバケット、ハムにピスタチオ、生ハム。
中央はいくら、エビ赤パプリカソース、鰤とディル大根ソース。

<フォアグラにバナナサブレ、紅玉のコンポート>

デセールの様で驚きました。
フォアグラはまったりとくどくなく、りんごの甘さとサブレのサクサク感を楽しめしっかり完成されたお味。

<砂肝のコンフィ>

一定の柔らかさがあり美味しい。

<エビ赤パプリカソース>

エビの鮮度は良くプリプリ、パプリカの香りをしっかり感じます。

<いくら>

塩気は丁度よく、シーズン的に皮はぷちっと弾けます。

<鰤とディル大根ソース>

新潟の鰤を7日間寝かせた熟成タイプ。
ねっとり感はあまりなく、サクッとした歯ごたえ、においは全くありません。
大根ソースでさっぱりと頂けました。

<リボリータ>

たくさんの野菜が煮込まれています。
私的な感覚ですと、日本料理にも近いような親しみやすいお味でした。

かなり手が込んでいるのもありかなり満足度の高いアンティパストです。

【ライ麦パンと自家製フォカッチャ】

<フォカッチャ>

ふわっもちっとしておりフリンジはパリッとオイル量、塩気も丁度良く美味しい。

<ライ麦パン>

レーズンが入っています。
レーズンの美味しさが生きていて、パン自体噛むほどに旨みが出るタイプでこちらも美味しいです。

【プリモ・ピアット】

<キャベツとからすみのスパゲティ>

サーブされた時からふわっとからすみの香りが漂い、スパゲティ自体の固さは中間タイプ、キャベツの甘さとからすみの塩気、イタリアンパセリの香りでバランスがいいです。
素材のお味を感じるタイプですが、もう少し個性と言うかパンチがあってもいいかもしれません。

<鴨ラグー、オレンジ風味の自家製ストラッチ>

トスカーナのパスタ、布切れと言われるだけあり平べったい形をした、自家製ストラッチ。
チーズと鴨肉の香り、癖もあるかなと思いましたが、ローズマリーが上手くカバー、オレンジがさっぱり仕上げており、少しピールが入っていました。
オレンジはなかなかいい仕事していて美味しい。
ストラッチ自体はつるつるした感じでもちもち感より、喉越しがいいタイプでした。

【セコンド・ピアット】

<自家製コテキーノのソテー>

コテキーノは大振りなサラミのソーセージみたいなもの。
コテキーノの上にはたっぷりレンズ豆、トマトとエディブルフラワーが添えられ、黒いのはバルサミコ、左の白は根セロリとりんごを合わせたもの、つけて頂きます。
コテキーノの中にはフェネルシード(ウイキョウ)が入っていて、コテキーノにナイフを入れると肉汁がじゅわっと溢れてきます。
塩気は思ったほど強くなく食べやすいです。
バルサミコはしっかり効いていて、そこにりんごの甘さも加わりまろやかに。
フェネルシードのおかけで香りが楽しめ癖は感じず、たまに軟骨部分らしきものがあたり、歯応えがあり美味しいです。

【ドルチェ】

<ズッパ イングレーゼ>

ティラミスの原型となったもの、美しいルビー色はアルケルメス。
たっぷり使われており、じゅわっとリキュール感たっぷり、クレームと層になっておりショコラチップが入っています。
甘そうなイメージですが、全く違いサラッと頂けます。
クレームが秀逸で甘さは控えめながらドルチェらしさを失わず、かと言って「甘さ控えて脂肪分増えた」等と言うこともなく、少しまったり感もあるクレームらしいお味。
ショコラと混じっても甘過ぎなく丁度良さを保ち、アルケルメスは、フルーティーさがあり角がなく円やか。
見た目もお味も女性らしい、大人のお味で大変美味しいです。
今まで頂いたティラミステイストの中で見た目もお味も1番美味しかったです。
販売されていたら買いたい位です。

【カフェ】

エスプレッソと小菓子

エスプレッソはガツンとした強さ。
小菓子は、ショコラ、洋梨リキュールのゼリー、ナッツフールセックです。
ショコラは冷やされており、洋梨はアルコールは飛んでいます。
ナッツはフロランタンみたいな形をしていますが土台はなくヌガー感も特になく、ナッツが何層にもなったフールセックです。

ここまで手がかかっているのに4000円というとてもお値段は控えめ、ドリンク込でも5600円。
接客も良いですし、トスカーナのお料理も堪能出来て良かったです。
これからももっと美味しくなりそう、1カ月毎にメニューが変わるのでまた伺いたいイタリアンです。

<全文はこちらです↓>

http://food-garden.net/foodpost/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%AA/