オーストリア公認マイスターの超一流の作品、開店直後に買いに行き味わうべき逸品です : ツッカベッカライ カヤヌマ

以前からここの焼き菓子を買いたくてでもなかなか行けなかったお店、それがここ名前を覚えるのが難解なお店「ツッカベッカライ カヤヌマ」でした。

六本木の自宅マンションから歩いて数分の距離なのに、予約をしないと行列になってしまってかなりの待ち時間になる、そんなイメージがあったため後回し後回しにしていました。

そんなある日たまたま午前中から行動していて溜池の信号で止まった時に時間を見ると、ちょうど開店時間の11時直前でした。

これは「ツッカベッカライ」に行け、という神様の思し召しに違いないと、丸の内に向かうタクシーを止めてお店に向かいました。溜池の交差点から歩いてお店に到着するまでの数分の間に店名を覚えようと、店名を5回10セット、合計50回復唱します。

お店に着くとちょうど11時。しかしすでに数組のお客さんがいました。開店前から並んでいたのか。。。

「さすがツッカベッカライ・・・」

この時にはしっかり店名を記憶できていました(笑)

店内、写真をとろうとすると「撮影はNGです」とのこと。なるほど・・・。仕方ない。


購入はこのお店の代名詞ともなっているクッキーの「テーベッカライ」、ケーキとして「バームクーヘン」、「アプリコーゼ」、「カイザーショコラ」を買いました。

その後も続々とお客さんがお店にやってきます。事前のイメージとして店外まで行列ができている絵を想像していましたが、それ程ではありませんでした。日によるんですかね？


帰ってからまずはクッキーのテーベッカライを。バニラ、チョコレート、シナモンの3種類が入っています。
まずはバニラを食べてみると、これ確かに美味い！！ 今まで食べてきたクッキーとは次元が違う。。。確かに並んでまで買いたくなる気持ちが分かりますね。。。実に美味い。
チョコレートについては、元々それほどチョコ自体もチョコクッキーも好きな方ではありませんが、これも質の高さを感じます。
シナモンは・・・シナモン自体が嫌いなのであまり刺さりませんでした。でもシナモンNGでなければこれも美味しく食べられるだろうなーと。

トータルとしてテーベッカライはまた買いたいし、また食べたい。しかも多少なら並んででも買いたい、そう思える逸品でした。これは確かに売れますね。これを買うには店頭に行かなくてはならず、ネットや電話等では購入することができません。そのため来客者も多くなるわけですが、また買いたいですね。


バームクーヘンは「クラブハリエ」のような一般的なイメージのバームクーヘンではなく、ミルフィーユの表面に固めのチョコがコーティングされている感じです。食感も一般的なバームクーヘンではなく、密度が高くて“身が詰まった”感じ。フワフワ柔らかくはなく、しっかりとした食べ応え。別物として考えた方が良いバームクーヘンですが、これはこれで実に美味しい。

アプリコーゼは杏子の爽やかな酸味としっとりした下のクッキー生地と表面のクッキー生地の食感を味わいます。クッキーが美味しいツッカベッカライなので、このクッキー生地も美味しい。杏子も上手に使われています。

カイザーショコラはラムの良い香りがするチョコレートケーキ。チョコたっぷりのケーキは嫌いですが、構成はガナッシュが少なめで大半がチョコレート感が抑えられたスポンジで、オレンジの香りが後味を心地よくしてくれます。チョコが苦手なボクでも美味しく食べられるチョコレートケーキでした。


全体としてまた行きたい、また食べたいお店です。今回で感じたのは開店時間に行けばすんなり買えること。訪問日は土曜日でしたが、待ち時間が気になる行列になっているほどではありませんでした。数組程度。

お店に行く時間帯にもよるのでしょうが、早めに行けばお目当ての商品は手に入ります。予約する必要はないと感じました。

テーベッカライは、贈り物でもらったらめっちゃ喜ばれるだろうなーと思います。

その国の豊かさと文化の成熟度は比例するものですが、さすが、その昔、栄華を極めたハプスブルク家によって熟成された食文化だけあって素晴らしいクオリティのお菓子です。

店主の栢沼稔氏は、ウィーン王室御用達の老舗洋菓子店「デメル」で修行をして、オーストリア国家公認マイスターとなった人物。日本国内でも数々の賞を受賞して、国からも表彰されています。肩書きや勲章で味が決まるわけではありませんが、実食してみて、経歴を合わせて考えると妙に納得します。

超一流の作品、生きているうちに食べないと損だと思います。