2回
2017/01 訪問
堅苦しくなく、でもカジュアル過ぎず…の絶妙バランスイタリアン!
土曜の夕食、予約しておいた『リッチ(RlCCl cucina ITALIANA)』へ。
大通地区、電車通沿いのオフィスビルの2階にある。
一見するとイタリア国旗やビルの入口に看板がなければわならない、隠れ家的な雰囲気。
狭いエレベーターを降りると左手すぐお店の入口。
「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。」
元気よくホールの方が迎えてくれる。
通されたのは珍しくカウンター席。
テーブル席も含めてカウンターの残り3席も全て埋まっている。
2名だし、こちらオープンキッチンになっているので、厨房の様子は見られるし、手が空いたらシェフとも話が出来るし、カウンター席でラッキー♪
ん???
でも、すぐに気になるもの発見。
大根だよね???
カウンターの角にディスプレイ?
きっと“根”でも出して春になったら埋めるとか?
いや、大根って種からだよね…。
まぁ、とりあえずというか、先ずもっての生ビール注文。
こちらの生ビールはハートランド。
泡立ちも綺麗で旨いです(^-^)v
と、ホールのお姉さん
「どうです?これ」
カウンター左角にある大根指差して、笑顔で訊ねます。
「いや~すぐ目に入って不思議に思ってたんですよ。畑に埋めるんですか?」
「いえいえ、シェフが◯◯さんの席どこ?これ置いといてと言ってましたので(笑)」
あえて、我々の席にこれ?
おいおい!わざとかい!!(゜ロ゜ノ)ノ
「ちょっと~。酷い扱いじゃないですかっ」
私達とホール担当の方で大笑い。
シェフ、知らん顔。
ちなみにカウンターのお隣の方々の席や他のテーブル席も普通に可愛らしくお花が生けてありましたよ。
まぁ、確かにうちは大根の葉位のお金しか落としてませんけど(^^;;
さて、本日のメニューは…。
やっぱり、あるある!
「真だちのムニエル」
冬限定だもの、これ頂かなければ(*^^*)
他はどうしようか?
「ご注文は?アラカルトにします?」
「真だちはいただきたいんですけど、後はお任せしてもいいです?」
と、一人5,000円予算でシェフにお願いすることに。
もちろん、こちらにはコース料理あります。
3,600~7,000円迄の4種類。
5,000円ちょうどのコースはないのだけれども、そこをお願いする。
一品め。
人参のスープ、サワークリームを乗せて。
人参の甘みとサワークリームの酸味がマッチ。
手作りパンも登場。
二品め。
鮪のたたきとキノコのソテー。
キャンバスに描いたような美しい盛りつけ。
軽く炙った鮪に黒ごまが何とも香ばしい冷たい前菜。
三品め。
ムール貝のソテーとトリッパ。
白ワインにムール貝のジュースが溢れ風味豊か。
その下のサクッと歯触りの良いトリッパは繊維質も感じられ、さらには小さく柔らかなレンズ豆と、様々な食感を楽しめる温かな前菜。
そして、こちらが冬一番のオススメ!
四品めは、真だちのムニエルのゴルゴンゾーラソース
真冬の北海道の恵。
あの淡白なマダラから、こんなにも濃厚な白子をいただけるなんて、想像できない。
実は、“見た目”で真だちが苦手(^_^;)
とっても美味しいのに、「たちぽん」なんかは絶対に食べられない。
でも、こちらのように「たち」とわかっていても見た目がたちぽんほどハッキリしていなければ食べられます。
濃厚な白子にこれまた負けていないゴルゴンゾーラソースが絶妙で、カボチャの甘みがくどさを和らげてくれる、ホントに素晴らしい逸品。
五品めはパスタ。
カジキマグロのシチリア風。
こちらのパスタはどれもこれも、とぉーっても美味♪
シチリア島で経験を積まれていたこともあり、海の幸を使ったものはお手のものだし、この日はなかったが今の時期ならば鹿肉のラグーソースなんかも、香辛料とトマトの使い方が絶妙で、上品な量ではなく皿いっぱい食べたくなってしまう(*^^*)
そしてメインの六品め。
鴨肉です。
美しく赤みの残る焼き加減は素晴らしく、厚みがあるにも関わらず柔らかいし、鴨の脂も上品。
自家製のゆずジャムの爽やかさが、脂をスぅーっと流します。
ラストはもちろんデザート。
カタラーナにチョコレートケーキ、白いのは…ナッツ系のムースというかなんと言うか(^_^;)
でも、このムース、口どけシュワシュワ。
ナッツのアクセントがgood!
シェフはデザート専門で勉強されたことはないとのことだが、とっても美味しい盛合せ。
これら全てに、エスプレッソまでつけてもらっちゃって大満足のコース料理(^-^)v
もちろん、料理が美味だし品数も多かったのでワイン一本では足りなくてカラフェを追加。
途中途中、シェフともお話ししながら楽しく過ごすことが出来、満足度の高い料理で心もお腹も満たされます。
お店の雰囲気は“きちんとした感”あり!の落ち着いたテーブルやイス。
ちょっと背筋伸ばして自分もきちんと感を出さなきゃ!と思う内装にも関わらず、店内は堅い雰囲気は全くないし、シェフもスタッフも明るく適度な会話が楽しめる空間で、正直とっても居心地がいい。
客層も場所柄“先生”と呼ばれる方々が多くいらしているのに、庶民の私達でも居やすいのは、やっぱりシェフとスタッフの方々の雰囲気作りが大きいところにある。
シェフ自ら調理してはホールに出向いて気を配って下さり、きびきび働く姿は見ていて清々しい。
味はもちろんだけど、全てにおいて満足度の高いお気に入りの一軒だ。
2017/01/25 更新
この日は友人のリクエストもあり、3人でイタリアンレストラン『リッチ』へ。
土曜の夜だったが満席。
10名程の団体も入っており賑やか。
前回は1月に来店しており、その際はコースにしてもらったのだが、全く大食いメンバーはおらず、お酒を楽しみながら少しずつ料理をという友人達なので前菜から3品をチョイス。
〈一品め〉
・春鰊と菜の花のジュレ寄せ ショウガのアクセント
肉厚の鰊は上品な脂乗りで臭みもないのだが、菜の花のほろ苦さとショウガが相まって大変美味しい。
見た目の彩りも美しい。
まだまだ寒い北海道。
でも、鰊が出回るこの時期にこのメニューをいただく、まさに春の訪れを感じさせる一品。
〈二品め〉
・十勝和牛のカルパッチョ、サラダ仕立てチーズ
新鮮な野菜がたっぷりと盛られ、下のカルパッチョがほとんど見えません。
他店だとお肉の枚数を数えて遠慮がちにお皿へなんてこともありがちだが、こちらは気にせずにトングでたっぷりと。
野菜も見ての通りだが、なかなかのお肉の量に大満足。
〈三品め〉
・ゆり根とカキ、タレッジョチーズのグラタン風
アッツあつの状態で登場。
蓋を開けた瞬間、チーズと磯の香りが。
タレッジョチーズ…メニューを見たときにはどういうチーズかわからなかったのだが、イタリアのロンバルディア地方で生産されており、特有の強い匂いを有するウォッシュタイプのチーズとのこと。
どおりで、香りがいっぱいに広がるわけである。
でも、その独特の香りとは裏腹に口当たりは穏やかで少々酸味が感じられる。
大粒のカキはしっかりしており、噛んだらジュワッと口いっぱいに旨味が広がり、このタレッジョチーズと優しいソースの味と融け合う。
ゆり根はほっこりとお芋のような食感。
ソースがもったいないので、パンをオーダーしてあますことなくいただく。
〈四品め〉
・ペッシェ.アル.ラグー(魚介の煮込みソース)
こちらのパスタはどれもハズレはないのだが、魚介の旨味がギュギュッと凝縮され濃厚な風味は何とも言えない深い味わい。
アルデンテのパスタによく絡んでいる。
この写真では見えないが半身のエビにイカ、アサリと具もしっかり乗せられ、魚介と野菜のハーモニーもgood。
パスタはいつも人数分に取り分けてテーブルに持ってきて下さるが、この日の前菜も3人分に切り分けて皿に盛り付けて下さった。
そんな心遣いがなんとも嬉しい。
満席であり少々賑やかなディナーではあったが、シェフも私達を含め各テーブルをまわって声をかけて下さるし、ホールの方のいつも明るい対応も素晴らしい。
また、季節感溢れる美味しいイタリアンとワインをいただきに伺いたい。