艶めかしい蕎麦と爛漫に花咲く天だねに驚く。 : 薮蕎麦 宮本

島田市近辺の美味しいお店を紹介していこうと始めた食べログ。避けては通れないお店に、新蕎麦の季節を待ってついに訪問しました。

仲良くなった地元民たちの口からもこのお店の名前は当然上がるんですが、あぁあそこはね〜とか、高いのに量がちょびっとだよ〜とか、都会から好事家が東名に乗って来るお店だよ〜とか、Mugのハードルを散々上げまくってくるんです(^^;
確かに蕎麦ツウの人たちの世界って、なんだかみんな海原雄山のような評論家みたいでちょっと近寄りがたい、、かも(-_-)｡.
ま、最近じゃラーメンの世界だって似たようなもんよね。

とにかく難しいことはよくわからんが、Mugだってお蕎麦大好き！蕎麦ツウの海原さんたちから評価されるようなお店なんて数えるほどしか行ったことないので評論なんてできませんけどね。なので率直に、美味しく感じるかそうでもないか、感じたままのことを書き残したいと思います。


そんな前振りもあり、若干緊張気味に伺いました。
気合い入れて平日の開店20分前に一番乗りで到着。でもあれれ？開店時間になっても後続は来ず、食べ終わるまでMugひとりでしたよ？そこまで気構えなくても大丈夫なお店かも。

お店の入り口の石畳には開店前から打ち水してあって気持ちいい。そしてお香が焚かれています。これからなにか特別なことが起こるような期待感。上手い演出ですね。

そして開店時刻となり、藍染絞りの暖簾がかけられ、石畳の広い土間を抜けて奥の座敷へ案内されます。まさに古民家、古い振子の壁掛け時計や和箪笥などの調度品が、意味があるのかないのかわからないけど置いてあります。

ここで確信｡雰囲気の演出にはなかなかチカラを入れてますね。でもそれなら開店前の石畳の打ち水に使ったホースが店の看板の前に出しっぱなし、高級店なんだからあれは見えないところに片付けておいたほうがいいよ、とこの投稿の場で僭越ながらアドバイス(^^;
そんな若干の隙のあるところにむしろ親近感が湧くﾜﾀｸｼMugです。
店員の女性は物腰柔らかで感じのいい接客です。

注文はざるそば、手挽きそば、そして天だねの3品。


先に結論から言うとここの蕎麦と天麩羅、ﾒﾁｬｸﾁｬ美味しかったってば♫完全に別格の美味さでした(*´꒳`*)
みんな勿体つけずにﾌﾂｰにオススメしてくれてイイのに^^;
店内撮影禁止なので、言葉だけでこの美味しさがうまく伝わるかな〜？


◾️天だね（¥2,200税込）

最初に出てきたのがこのかき揚げ。直径7〜8ｾﾝﾁ、高さ4ｾﾝﾁほどの鯖缶くらいの大きさで、衣の塊にしか見えません。ししとうの天麩羅が2本添えられています。

、、なんだ〜？？これ！ｽﾝｹﾞ~美味い！！
中心部には2ｾﾝﾁほどのブリンブリンの小海老がたっぷり入ったかき揚げなんだけど、その周りの分厚い衣がスゴい！軽〜くてｻｯｸｻｸで花が咲きまくり、ソメイヨシノが満開になってから4日目に強風が吹いて一気にﾌﾞﾜ~ｯと散るイメージの天麩羅です。二度言います。花咲きまくりの桜花乱舞です。
それをおろしを加えた天つゆにドボンと下品に浸す背徳感。サクサク感が残るうちに一気に食べます。
うわ〜ﾀﾏﾗﾝｯす〜☆*:.｡. o(≧▽≦)o .｡.:*☆
小海老もﾌﾟﾘｯﾌﾟﾘでやたらとｳﾏｲ⭐︎
それにしても衣をどうやってつけて揚げているのかさっぱり想像がつきません。うーん、こんなかき揚げ初めて食べました。
食べ終わったあとの天かすがたっぷり浮いた天つゆも、あとから蕎麦湯でお楽しみくださいって♫そんなんｳﾏｲに決まっておる！


◾️ざるそば（¥1,200税込）

続いて丸いざるに盛ったざるそばが到着。白っぽい綺麗なお蕎麦です。
確かに少ないけど思ってたほどじゃなかったです。普通の蕎麦屋のせいろの1/3くらいの量、50gくらいかな？

まずは香りを確かめてみる。そんなに強い香りはしない。しっかり茹でてある感じです。
次になにもつけずに5本くらい啜ってみる。
！！いや、美味い。なによりとても綺麗な蕎麦。細いのに艶めかしい腰がしっかりとあります。なのに蕎麦の香りも仄かに鼻に抜けてくる。

続いて蕎麦猪口に刻みネギを入れ、蕎麦にわさびをつけて蕎麦つゆで頂いてみる。キリッと辛口のつゆ。これもすごく美味い。
こうやって少しずつ蕎麦を楽しんでいたら、盛りの少なさは問題にならないですね。満腹にはならないけどしっかり時間がかかります。ゾゾゾ〜っと豪快に啜るにはもったいないお蕎麦。ゾゾゾ〜も大好きですけどね(^^)


◾️手挽きそば（¥900税込＊おかわり価格）

ざるそばを食べ切らないうちに到着。同じく丸いざるに盛られていますが、ざるそばよりさらに少ない。色は灰色がかっています。
店員さんから、手挽きそばはすぐに乾くのでお早めに、とのこと。

そしてこれがすごい。。
香りはざるそばよりさらに強いです。以前もっと香りの強い蕎麦を食べた経験があるんですが、あれはきっと茹での浅い蕎麦だったからでしょうね。

なによりもその艶めかしい腰！ざるそばもそうでしたが、こんな灰色がかった蕎麦なのになんとも艶めかしい。蕎麦一本一本がまったく絡むことなく解け、しっとりしていて腰が強く、美しすぎる(*´꒳`*)♡

世の蕎麦ツウ海原さん達を唸らせるのもきっとｺｺなんじゃないかと思います。百名店たる所以も。
Mugはざるそばより断然この手挽きそばです(^^)
でも確かに少ないね(^^;
一品料理を合わせて注文するのは必須ですね。


最後に蕎麦湯。透明でさらさらしていますが、ゆとうの蓋を開けてみると蕎麦の香りがしっかりします。これをそろそろと蕎麦猪口へ。ふわっと一気に出汁の香りが立つ。
あらためてこのお店のキリッとした蕎麦つゆの美味しさがわかります。
そして天かすがたっぷり浮いた天つゆにも注ぐ。いや〜こりゃまたﾀﾏﾗﾝ！♫（≧∇≦）⭐︎このお店の温かい天麩羅そばもきっとすっごく美味いんだろうな〜って思わせます。


初の蕎麦百名店訪問。
蕎麦も天麩羅も段違いの美味しさでした。全国の蕎麦ツウ達がこの蕎麦のためにわざわざ島田まで足を運ぶ、その理由がわかった気がします。

そしてこのお店、高級店だから来るまではちょっとビビっていたけれど、ぜんぜん敷居の高いお店じゃなかったですよ( ^ω^ )カジュアルな感じで気軽に入れます♪
値段が高いといっても蕎麦ですから、高級日本料理店や鮨店に比べたら気楽なもんです(^^)

普段は大衆蕎麦屋で思う存分ゾゾゾ〜っと啜りたいけど、宮本さんの高次元な蕎麦も定期的に食べたくなりそう♫
こんな名店が近くにあるのもまた贅沢、またちょくちょく寄らせてもらいます(^^)