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1回
夜の点数:4.6
2011/01 訪問
夜の点数:4.6
誰もがそうであるように .。*;ヾ(´∀`*)ノ
2011/12/13 更新
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お店に伺う僕たちは,心豊かな時間とお料理を楽しみたい。
お店の方々も,きっと,お客様に,プロフェッショナルとしての矜持をもって,最高のおもてなしで迎えたい。
そんな思いが重ると,食の旅路で,うれしさでいっぱいの,笑顔に出会えるはず。
誰もがそうであるようにと,僕は願うばかりです。
■□■□■
食べることが,人の心を,僕たちのこころを,幸せでみたしてくれる。
そんなお店に出会うたび,そんな機会をいただけたことを心からうれしく思います。
プロフェッショナルとして働く側の立場からみてみると,お客さんの喜ぶ笑顔,おいしいといってくれること,ありがとうの感謝の言葉など,こちらこそそんなに喜んでいただけうれしい気持ちでいっぱいになってしまうものです。
お店の調理スタッフもサービススタッフも,そんな笑顔を僕らにもたらしてくれる素敵なお店に出会いました。
イタリアンのお店で,これほど豊かな気持ちになれ,コストパフォーマンスがめっちゃ良くて,おなか一杯になったことってあったかなぁと思うほど,満足度の高いお店でした。
最近はフレンチを頂く機会がなぜか増えてきたのですが,それでもやはり僕が一番大好きなジャンルといえば,イタリアンです。
そんな僕にとって,特別な存在のイタリアン・リストランテと出会え,うれしい夜でした。
こちらのお店はイタリア,ピエモンテ州の郷土料理がいただけます。
シェフの馬渡さんやその他調理スタッフのみなさんの創意のこらされたお料理,それと,俊敏な反応ができ頭の回転が速く,何より楽しくユーモアのセンスも良いサービススタッフのみなさん,なんというか,僕にとって理想的なイタリアンのお店でした。
いままで心持ち厳しめにイタリアンのお店はレビューしてきたつもりですが,躊躇なく,4.5という評価をつけたいと思います。
お店の場所は東京田町です。
JR田町駅の東口から南へ出ます。
東京タワーや某KO義塾大学の反対側ですね。
大きな交差点を越えて橋をわたります。
ローソンさんのある角を西側へ入ってすぐのところに,トレストインというホテルがあり,その1階にお店があります。
お願いしたのは,同行者とも,お店の名を冠するコースです。
Cena di La ciau ¥5,250
食前酒,冷前菜,温前菜,パスタのプリモ,リゾットのプリモ,セコンドピアット(メイン),デザート盛り合わせ,カフェ
計6皿と食前酒,カフェがついて5,000(+税)というのはかなりリーズナボーですね。
また,コース料金と税金のほかに,コペルトと呼ばれるお席代(1人400円)がかかります。
が一般にサービス料が10%つくのが当たり前ですので,それでもお安いほうかと思います。
テーブルにセットされたカトラリーは,ナイフ2つ,フォーク3本でした。
クリーム地と白の2枚使いクロスがとても清潔感があります。
いすの座面はグリーンと,さわやかな内装を引き締める色合いですね。
どちらかというと,リストランテというよりも,落ち着いた雰囲気の大人仕様のトラットリアかオステリアといった感じと思いました。
はじめに乾杯用ドリンクのおつまみ代わりに,グリッシーニとオリーブオイルが出てきました。
ちなみにそのあと食事用に出てきたパンはバゲット地で,プレーンなタイプと,くるみとレーズンの2種がありました。
飲み物はグラスワインをお願いしました。
カメリエーレさんにセレクトをおまかせし,白と赤をそれぞれ今日のお魚とお肉にあわせたイタリア・ワインでした。
ちなみにメインにお魚を選択した僕は,パンチあるタイプの白です。
まずはアンティパスト(前菜)ですが,このあたりはさすがリストランテ,冷菜と温菜それぞれのアンティパストが別々にでてきました。
■本日の冷たい前菜 3種盛り
・ひしこイワシのマリネ
・肉のパテにたまねぎのロースト
・生ハムサラダ
どれも非常にスタンダードなものですね。
こういった馴染み深い品というのは,お店の調理スタッフの技術や味付けの傾向,また食材の確認にちょうど良いので,逆にお店側も丁寧に作られると思います。
ふむふむ,あとのお皿が楽しみになりました。
■温かい前菜
・季節野菜のバーニャカウダ
アンチョビとオリーブオイルでソースを仕上げ,お野菜をつけていただく,いまやすっかり定番のお料理ですね。
お野菜は,トマト,インゲン,カリフラワー,ブロッコリー,かぶ,赤と黄のパプリカです。
アンチョビらしい魚介の旨みと独特の香りが,お野菜の甘みを引き立たせています。
白ワインとの相性もすごく良いですね。
■プリモピアット
イタリアンでは,前菜とメインの間に,パスタ,ピッツァ,リゾットなどの炭水化物のお皿が出てきます。
こちらのお店,さすがリストランテとあって,プリモピアットも2種です。
少量ずつですので,程よく食べ切れます。
・イタリア産ポルチーニ茸と自家製パンチェッタの軽いカルボナーラのタリエリーニ
まずは生パスタのお皿。
具が多く,たべごたえもしっかりしています。
濃厚なソースがきのこにすごく良くあってるのと,パンチェッタの旨みがこってりソースに負けていなくて良い感じです。
生パスタも少し厚みがあり食感も十分。
カルボナーラといえば炭焼き職人風ということで,パンチをきかすコショウがつきものですが,きつすぎず食べやすい量で安心しました。
2皿目のプリモピアットはリゾットです。
・天使の海老と蕪のリゾット ルッコラヤルヴァティカのソース
ソースはルッコラのにがみをいかしたきれいなグリーンのソースで,少し彩りと,味の変化のためにかけられていました。
リゾットのベースは甲殻類魚介のエキス,いわゆるアメリケーヌなのですが,このリゾットがとにかく驚きのおいしさでした。
口に含んだものが衝撃的においしすぎて,時間が止まった経験が何度かありました。
たとえば京都で,ぎおん徳屋さんのわらびもちを頂いたときとか。
リゾットでこの驚きは初めてです。
加熱と水分のバランス,ソースの濃度の絶妙さ,その全体の調和,それと忘れたころに苦味のあるソースをちょこっとつけたときの引き締まり感。
どれもギリギリのラインを見事に保ってるんです。
心の中で,脱帽と拍手を送りました。
お料理を頂いていて本当に感動したとき,僕は同行者に,「すごいと思う」というセリフを口にしてしまう癖があるようで,もちろん,このときも,連呼してしまいました。
■メイン
・本日のお肉「豚肩ロースのモッツァレラチーズオーブン焼き」
同行者はお肉でした。
ブロッコリーとキャベツをつけ添えにしている色合いの楽しいお皿です。
バルサミコベースのソースがシンプルでよいですね。
豚ロースの甘みがチーズの塩分を和らげ,全体に濃厚なお肉でした。
・本日のお魚「真鯛のズッパ」
僕は,こちらのお魚のお皿です。
地中海風の煮込みとのことですが,いわゆるアクアパッツァをイメージしていただければと思います。
メインに鯛を,それにあさり,エビ,トマト,赤ピーマン,ズッキーニ,たまねぎが入っています。
少し白ワインが入っているのか,トマトと少し違うほんのりとした酸味と甘みが良いですね。
メインとしてアクアパッツァは軽めとお感じになられる方もおられるかもしれませんが,イタリア風の魚介鍋を頂いていると考えれば,その魅力が十分伝わるかと思います。
・ドルチェ・ミスト
フォンダン・ショコラ,チョコジェラート・香草入り,コーヒーのプリン,パンナコッタ・ピエモンテーゼ
最後までボリューム,味,食材の多様性など,十二分に楽しませていただきました。
ちなみに,パンナコッたは,クラッシックなパンナコッタで,ゼラチンを使っていないピエモンテらしさあふれる1品でした。
さて,こちらのお店の特徴を語る上で,お料理だけではなく,サーブ面についてもぜひ触れておきたいですね。
サービス担当であるカメリエーレ,カメリエーラも程よい楽しいノリで,かつ機敏な反応のできるセンスあるスタッフばかりでした。
印象的だったのは,向かいの席でハッピーバースデイのサプライズがあったこと。
そのテーブルにケーキが運ばれてきて,サービススタッフからサーブされたとき,思わず僕も拍手。
すると,同行者も,それから近くのテーブルのみなさんからも拍手が起こりました。
よろこびのおすそわけ,なんかええなぁと思います。
そして,この日はもう1組,誕生日のお祝いのテーブルがあり,しばらくして,ケーキがサーブされました。
こんどは,どの席からもいっせいに,拍手ー!
おなかはパンパンでいっぱいなのに,このうれしい気持ちは,これこそ,別腹ですね。
ところで,2組目の拍手のあと,なぜかサーブスタッフさんが僕たちのテーブルにお越しになられ,僕にお礼がありました・・・。
なぜだ・・・。
むしろ,御礼を言いたいのはこちらの方です。
食後,シェフとも少しお話しさせていただきました。
イタリアンが好きで食べに伺う機会が少なくないですが,これほどおいしく,おなかいっぱいで,何より幸せな気持ちになれたことはありません。
シェフも気さくで誠実な方でしたし,サービススタッフのセンスやお人柄も魅力的なお店だと思います。
これからも,いつまでも,このスタイルを続けていっていただきたいです。
■□■□■
食の旅路で,うれしさでいっぱいの,あなたの笑顔に出会いたい。
誰もがそうであるように。 ヾ(*´ー`*)ノ゛