【更新】かつての新鋭も、いまや中堅の風格 ※写真撮影禁止 : もん家

注意：当店は、写真撮影禁止です。写真はご遠慮ください

学生時代、このあたり、すなわち西成釜ヶ崎エリアにはよく呑みに通っていた。就職してしばらくご無沙汰になったが、5年ほど前、また少し余裕ができた…というか、よく飲みに行っていた同僚と大喧嘩して、また別の同僚は大変なプロジェクトを抱えてしまって呑むどころではなく。逆に僕はプロジェクトが終わって次のヤマが来るのが半年後という状況で、夜1人になることが多く、平日の会社帰りなどに再び西成をウロウロするようになったのだ。

そのときに見つけたお店が、ここ「もん家」。あれ？こんなところにお店あったっけ？と思って入ると、ずいぶん若く(僕と同じか、少し上？)、物腰の丁寧なご夫婦が迎えてくれた。当時は、鳥や豚などの肉系と、旬のものをメインとした魚介が売りだったと記憶している。カウンター正面のケースも、肉も多かった。出来たばかりだから当然かもしれないが、店は清潔だし、広々としていて、居心地もよかった。

まずは魚介、次に串焼き等をアテにチビチビやることが多かったが、新鋭のお店だからか、それほどお客さんも多くなく、手の空いていた夫婦とはよく話をした。お2人、このあたりには珍しく東京弁だったので聞いてみたら、やはり東京の方だという。僕も、生まれは大阪ではないので、話を合わせた。

で、今年の4月くらいに久々に店の前を通った(閉店間際だったので入らなかった)が、店の清潔さは変わらないものの、どことなく、中堅の風格を携えるようになっていた。

さて、先日、西成に行ってみたいという友人を連れて訪問。ちなみに、この友人、先祖代々関西という、生粋の関西人らしくシブチンで、安く飲みたいところに異様に執着する男。難波で合流、競馬で時間を潰してから動物園前まで歩き、そこから阪堺線(チン電)で今池まで。

一軒目は、定番の難波屋で、二軒目は、初心者向けにここ「もん家」をチョイス。店内に入ると、清潔感は変わらないが、メニューはずいぶんと一品物と、海鮮にシフトしていた。それもそのはず、実はいつの間にか霧島の豚鳥店という系列店を作っていて、肉系のメニューは、そちらで出すようになっていたのだ(どういう系列なのかまでは聞いていないが)。

もっとも、一品物も魚介も美味しいので、そちらを注文するだけでも十分満足が行く。料理が届いたので、写真撮っていいかと聞いたのだが、「いまは写真撮影、お断りしてるんです」と言われてしまった。某レビュアーさんが写真を載せていたのは記憶していたので、「あれ？前からそうでしたっけ？」とたずねたら、「最近のことなんです」とは言われたが。

いいお店なんだけど、なぜか食べログにレビュー数が少ないなぁと思っていたが、ひょっとして写真禁止にしているせいかも？？

僕は元来、写真なんて撮らず、酒と料理を楽しむほうが気楽なので、気にせずチビチビ。うん、相変わらず料理が丁寧で、旨い。そういえば、肉類はメニューから外されていたが、「カツとじ」「トンカツ」だけは相変わらずメニューに載っていたので、「カツとじ」を注文。「やっぱりカツは今でもオススメなんですね？」と聞いたら、お店の人も、「カツは評判いいんですよ」と。支店を出すなど、僕が訪問しない数年の間は知らないことばかりだが、カツの人気は不動だったみたい。

前述の友達は、残念ながら西成は気に入ってもらえなかったようで、その後は行こうとは言わなくなったが、最近知り合った某レビュアーさんと、最近西成によく出没。その方は、僕なんか以上に写真を撮影される方なので、撮影禁止のお店は後回しにしていたが、さすがに「僕的釜ヶ崎ベスト10」に入るここは、そろそろ行かないとなと今回訪問。

マイレビュアーさんが丁寧に「ここ、写真はダメなんですよね？」と聞いてみるが、やっぱり「そうなんです～」と断られる(笑)。

今回も、魚介を中心に数品注文。そろそろ最後…というところで、マイレビュアーさんが「ここのオススメは何ですか？」と店員さんに聞くので、「ここはトンカツ、カツとじが名物ですよ！シメにそれを行きましょうか？」と聞いてみる。ちなみに僕がオススメを紹介したとき、店員の女性(別嬪な中国人女性)が「よく知ってるね」という意味かニコっと笑ったのが印象的だった。

どちらかというと「カツとじ」のほうが頼む人も多いし、個人的にはそっちのほうが好きなのだが、先日頼んだのでできればトンカツが食べたいなぁ～。でも、マイレビュアーさんは初めてだからなぁ～と、「カツとじのほうが評判はいいようですが」と告げるが、「う～ん、トンカツのほうが食べたいかなぁ～」と、嬉しい返事が(笑)。

なのでトンカツを注文。黒豚を使っているらしいのだが、カラっと揚がって脂身もジュージー、ソースでももちろん美味しいが、塩でも美味♪

難波屋や、他の立ち飲みと比べると若干高いイメージがあったが、それでもお勘定は、1人1,000円台と、さすがは西成！の安さ。

開店当時は、珍しい「東京人が経営」「オシャレなメニュー」「店は広くて、綺麗」「お酒の取り揃えも多い」と、ニューウェイヴ西成やなぁ～と思っていたのだが、最近はまさにその手の店が増えて来た。ニューウェイヴ・オブ・西成。そのガンソはどこ？と言われたら、たぶんこのお店でしょうな。

(2012.09.23)
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西成入門ツアー、第2弾はこちら「もん家」

さて、「まる笑」などは特にそうだが、なにせこのエリア、レビュー数が少ない。難波屋は例外としても、大半の店は数件、それで写真をパシャパシャ撮ってレビューすると、友人に僕が食べロガーだとバレてしまう。「まる笑」では撮影断念したが、2軒目を選ぶにあたり、こちらを選んだのは「写真撮影禁止」で、そもそも撮る必要がないから。

こちらの店では、刺身を中心に注文。飲み物は変わらず、熱燗と焼酎お湯割り。さて今回、この店で飲んでると、どこから見ても立派な泥酔客が登場。常連のようだったが、「○○さん、今日は止めとき」と追い返されていた(笑)。

なお、前回は「トンカツ」を食べたので、今回は「カツ煮」を。「立ち呑みでカツ煮！？」と言われたが、前回もいた中国人っぽい従業員の女性が、「ウチのカツ煮、人気あるんですよ」と説明していた。ほらね(笑)。呑み屋では、先輩の言うことを聞いてなさいっての(笑)。

ほかは、前回ルーさんが注文したものの、忘れられていた「たこブツ」も注文。ルーさんに気を使っているわけではなく、心の底から「普通です」と書きたい。もちろん、ここで言う「普通」とは、ミナミあたりの普通の居酒屋でちゃんと出されるクオリティ、という意味での「普通」であって、西成平均は当然上回っております。

会計は、西成初心者の友人いわく「安い！」とのこと。2軒目ということもあるが、1人1,000円台だったからなのだが、西成じゃぁこれが普通。あまり安い安い連呼すると、周りのオッチャンに睨まれるのでご注意を。

この店も、西成初心者にはオススメしたい店の一つ。ただ、写真撮影禁止のため、ブロガーさんには薦めにくいかな。

なお、別の方が、8月に訪問した際「写真撮影禁止の文字は見当たらず」と書かれていた。僕が行ったのは、それより前の3月で、当時は確かに書かれていた。ひょっとすると、その後撤回されたのかも？

もちろん、以前撮影禁止になったからにはそれなりの経緯があったはずで、次回訪問する際は、撮影してよいか、必ず許可を得ることとする。
(2013.12.09)
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