サバ干し粉末とトロトロ軟骨のマリアージュ : 麺縁 ジョウモン

2022年8月
「鯖まぜそば 880円」
　券売機で、限定メニューから準レギュラーメニューに昇格した「鯖まぜそば」を見つけて購入。鯖だくつけ麺とはまた違う訳ね。
　麺は16番太麺。醤油だれに粉末状のサバ干し(自家製らしい)を大量投入し、ラーメンスープもちょっと加えた濃厚だれ。こってり魚介油そばって感じだね。青魚のクセが全然なく、旨みだけが引き出された感じになっている。
　そこに、豚軟骨をトロトロになるまで煮込んだ塊が三つ載っている。これがもうウメ―！この軟骨がねっとりと麺にも絡んで、鯖より主役になっている。トロトロ軟骨まぜそばですわ。これ、歴代混ぜそば史上の優勝争いに加わるな。台湾まぜそば、ピザソバと三つ巴の優勝候補。いやー、旨かった。

2022年2月
「辛味豚しお900円」
　平日13:00限定麺「カキノブッカケ」は既に完売。しまった、仕方あるまい、未食メニューに行ってみよう。「辛味豚しお」のチケットを購入。今まで、豚しおに香味油がかかっているだけにしては割高な気がして食べたことが無かった。
　大して期待していなかったのだが、目からウロコ。辛味香味油が豚骨の甘さをグッと抑えて、凄く好みの味になっていた。肉そぼろがたっぷり載って、食べごたえも増している。担々麺に通じる仕上がりだ。
　ブレンダーで念入りにシェイクした滑らかな豚骨白湯の泡立ちの下にレンゲを入れると、あらあら、結構スープが赤く染まっているじゃないの。うーん、好み。豚しおのスープは、終盤甘すぎに感じられることもあるので、これは好みだわー♡

2021年4月
「黒マー油豚しお 税込840円」
　まるでカフェラテのように泡立ったクリーミーなスープ。麺はやや固めな茹で上げの18番中細麺。豚骨を炊きあげた乳化スープは、少し甘く感じるのだが、マー油がキリッと引き締めてくれる。ニンニクチップもたくさんトッピングされ、パンチがある。もやしのシャクシャクした食感が小気味よい。豚バラチューシュー三枚は安定の旨さ。
　こんな旨いラーメン屋に、年に一回ペースでしか来ていないなんて…、世の中、旨いラーメン屋が多すぎるのだよ。楽しい世の中だ。

2020年5月
「豚しお味玉ラーメン 税込880円」
　券売機の操作を誤って、豚しお味玉ラーメンにしてしまった。せっかくクーポン使おうと思ったのに。ま、いいや。新型コロナ対応に関するお店への寄付と考えよう(我ながらたかが100円でうじうじと…)。
　ハンドブレンダーでなめらかに仕上げるクリーミー豚骨スープがおいしい。豚骨スープに臭みが無いのは、スープを炊くとき130度まで温度を上げるためらしい。この店ができるまでは、滑らかな豚骨ラーメンを食べたくて十日町市の「天池屋」にどうしても行きたくなることがあったが、この店のおかげで禁断症状が出なくなったなあ。麺は全然違うんだけど、豚骨スープのなめらかさが似てるんだよなあ。
　近くにどんどん旨いラーメン屋ができて、遠出しなくてもよくなったなあ(でも出かけるけどね)。

2019年4月
(限定麺) クリーミー担々麺税込880円
　駐車場の停車具合から、近頃しわじわと集客を伸ばして人気が堅調だと推定していたこちらを訪問。限定麺のクリーミー担々麺を券売機で買う。平日でも昼は満席。
　ハンドブレンダーという、昔なら泡だて器と呼んでたようなやつで丁寧にスープを攪拌している。このため、濃厚スープながら口当たりが本当にクリーミー。
　担々麺としては、辛味は抑えめ。とんこつ塩ラーメンベース。紫玉ねぎのみじん切りが映える。そして、トウミョウのクセがバッチリ風味をアップさせている。トウミョウは独特の豆っぽい青臭さがあるのだが、担々麺の胡麻ペーストとこの風味がジャストマッチしている。ネギやカイワレと同じ感覚でトウミョウをラーメンにトッピングする店はたまにあるが、思い付きの域を出ていない。その点、初めて必然性の感じられるトウミョウのトッピングに出会った。
　麺は18番中麺。推定加水率35%強の多加水タイプ。中性脂肪高めなのでスープ残そうと思っていたのに、今日も飲み干しちまったなあ。

2017年11月　豚塩ラーメン 730円
　醤油ラーメンは封印したようだ。こちら、いたずらにメニュー数を増やさず、スクラップ＆ビルドをうまくやっている。期間限定で味噌担々麺を出すなど限定ラーメンを提供したり、土日はメニューをしぼったりと、いい経営センスをしているように見受ける。
　久しぶりに看板メニューの「豚塩ラーメン」730円をいただこうか。豚骨白湯の塩ラーメンだ。魚介風味はほとんどなし。
　タレにスープを合わせた後、泡だて器でなめらかさを出すひと手間。粘度の高い濃厚スープが、これで一段階軽やかになる。麺は18番中麺、推定加水率30%のやや多加水タイプ。三枚のチャーシューが旨い。食べ疲れ気味の後半、もやしもいい感じに口中をリフレッシュしてくれる。
　え？普通盛りのラーメンで、どうして食べ疲れているかって？…いや、それは…もごもご…。
　…そうだよ、ふつかよいだよ、今日も！…それでもスープは完飲。旨いんだもん。

2017年4月　豚味噌ラーメン　830円
　期間限定の味噌ラーメンを食べた。どんなタイプの味噌ラーメンなのかわくわくする。ちなみにこの日は、あっさりの塩と醤油ラーメンメニューを休止していた。週末にメニューを絞るのは賢明だ。客数が増える分、品数を絞ってオペレーション数を減らし、客回転を挙げて長すぎる待ち時間を作らない。とても健全なお店の経営方針だ。長く腰を据えてラーメン店をやっていこうという揺るぎない心構えが見て取れる。そもそも忙しすぎると、お店をやっている方も、いくら儲かっているといっても疲弊するんだよね。
　チケットを渡すとき、「濃厚と普通のどちらにしますか」と問われた。ここの濃厚というとかなりの粘度になるので、普通を選択。
さて、豚味噌ラーメン到着。おお、白みそ仕立てか。乳化豚骨スープでみそだれを溶き、クリーミーかつ濃厚だ。これが「普通」？濃厚にしなくてよかった。濃厚は更に背油を入れるのかな。
　麺は18番中麺多加水タイプ。スープに押され気味。チャーシュー、ゆでもやし、板のり、メンマ、青ネギ小口切り、辛味ひき肉そぼろのトッピング。
　スープの塩加減が濃すぎずおいしい。味噌はほとんど香りを立たせず、豚骨スープのねっとりした甘みを生かした仕上がり。豚肉の味噌漬けってあるよね。ちょっと分厚いやつ。あれの白みそ仕立てを液化したような感じ。旨みがスゴイ。スープ残す人の気が知れん。健康より目先の欲望じゃ。健康志向の人はラーメン屋なんかに来るな、がるるる。…ジャンクでおいしいラーメンを食べると、つい気持ちが攻撃的になる。

2016年12月　中華そば \670
　醤油味の「中華そば」を二度目のオーダー。前回、不思議な印象が残ったラーメンだったのだ。夕方に訪問。
　さて、改めて見てみると、なかなか美しいルックスをしている。やはり特徴的なのが合鴨チャーシュー。味の奥に甘みがある。一度はたまり醤油ベースの醤油だれかと思ったのだが、合鴨の脂が溶けだしてまろやかな甘さを醸し出しているようだ。となれば、合鴨チャーシューは自家製なのだろう。醤油だれと並行して作っているのかも。
　鶏すっきりスープに合鴨のコク、醤油ラーメンにもきらりと光る個性がある。

2016年10月8日(土)　11:20　豚塩そば \730
　券売機の一番上にあることからも、これがお店の自信作なのだろう。二回目の来店なので、さすがに看板メニューを食べておかなければね。
　さっそくいただく。麺は18番中麺でちぢれをかけた多加水麺。
　スープは乳化豚骨に昆布のダシで味をまとめた感じ。ちょっと塩味が強めだな。そこに背油がパパッと散っている。適度にこってりした塩とんこつラーメン。やはり事前に想像した通りの味だ。安定のおいしさだね。
　チャーシューは豚バラ肉を使ったものが３枚。板のり、メンマ、ゆでもやし、青ネギのトッピング。新奇なものは何もないが、安定感のあるおいしさ。

2016年10月　中華そば \670
　開店間もない新店を訪問した。「ケンちゃんラーメン」だった店舗を居抜きで改装。こってり塩ラーメンが一押しのようだったが、それはほぼ味がわかる感じだったので、醤油ラーメンを選択。ちょっと券売機のボタンがわかりにくくてまごついた。白湯塩そば、すっきり塩そば、すっきり醤油の中華そばのラインナップ。店名は長岡市だけに火焔土器にかけて縄文なのかと思ったら「上物」の意味なのだとか。
　着丼したラーメンを見ると、おやおや、ちょっと個性的だ。たまり醤油ベースのような濃いめの色のスープ。一口すくうと、みりんのような甘みを感じる。
　麺は20番細麺でほんのわずかに縮れをかけている。加水率はやや低め。気鋭のラーメン屋新店によくあるパターンだな。やる気ありそう。
　トッピングは、合鴨チャーシューに小松菜、メンマ、白髪ねぎ。オリジナリティーがじわりとにじむラーメンだ。注目店として心にブックマーク。次は白湯塩だな。