カウンターでしか味わえぬ物 : 炭火割烹 いふき

【平成26年11月　再訪】
カウンターの予約は大変厳しいようです。
お座敷だと若干取りやすいようですが、それでも貴重な席にお誘いいただきました♪
初めての2階、お座敷。老舗の旅館のような堂々とした立派な設えに、
思わずキョロキョロしちゃいました。飾ってある陶器も素晴らしい。

1万6千円コース　梅酒と白ワインで

先付①　香箱蟹、茗荷、青菜、蟹味噌和え　三杯酢
　つい先だってニュースで蟹解禁とあったので、期待したとおり出てきてうれしい♪
　絶妙な酢加減でした。

先付②　タイラギ貝柱、雲丹、紅白なます

先付③　モロコ、銀杏、栗チップ
　もうモロコが出てきてビックリ。ただ真冬の子持ちと比べると、身が痩せてるのは仕方ないか。

先付④　小鯛の昆布締め　蓮根

先付⑤　丹波黒豆の白和え　蕎麦の実かけ

向付①　佐渡島の鰤　大根貝割れ菜
　
向付②　山口産河豚、皮煮凝り
　ちょっと厚めに切った河豚を炙りで。　
　皮の煮凝りは美味しかったです☆★☆★

椀　白子すり流し　胡麻豆腐
　お出汁と白子のバランスも良く、濃すぎず薄すぎずで良い塩梅☆★☆

お凌ぎ　津軽産鮪炙り握り
　華やかな作家さんのお皿に、目を奪われました。
　鮪炙りはとろけましたが、シャリがほぐれにくかったのは仕方ないかな。

炊き合わせ　ウズラつくね、松茸、小芋
　ウズラつくねは軟骨入りで野趣溢れてました。
　松茸は香り云々以前に、干し椎茸のような食感でどうしたの？って感じ。

焼き物①　キンキ幽庵焼き
　椀の前にメニューから魚とお肉を1種類ずつ選びました。
　以前ノドグロの幽庵焼きが絶品だったので、今回も幽庵焼きにしたんですが
　味が濃すぎて。。。。ともかく辛かった。

口直し　柿と山芋とりんごと無花果の胡麻だれ

　
焼き物②　キントア豚　島らっきょう、クレソン
　バスク豚の一種で、野山で自由にドングリやブナの実を食べて育った希少豚。
　非常に期待したのですが、思ったほどには脂肪に甘味を感じなかった。

　
食事　本ししゃもの一夜干し、揚げとナメコと水菜の炊いたん、白飯（大分産ミルキークイーン）、赤蕪と白蕪の漬け物
　本ししゃも、鮪、牡蠣フライともう一品（失念）の中から選択。
　本ししゃもと名乗れるのは鵡川産のみ、と同席した友人から聞いていたので、鵡川産と聞いて喜びました♪
　ただ、これも塩辛くて。。。。
　白ご飯は甘味を感じとても美味しい☆★☆★
　揚げとナメコと水菜の炊いたんも優しい味わいで美味しい☆★☆

水物　白ワインジェラート、ゴールデンキウィ、マスカットなど

ほうじ茶と最中

正直言って、前回より満足度が低かった。
何故だろう？と考えたら、カウンターとお座敷との違いが大きい。
焼き物の食材について板前さんに質問したり、他のお客さんが頼んだのを見てから
注文するのと比べたら、メニュー表だけで決めるのは分が悪い。
また、焼き場の熱気と芳ばしい匂い、
焼き上がるの見守るライブ感も、ワクワクする気持ちに火を点ける。
炭に割烹の真髄はそこにあるのでしょう。


【平成24年1月　初訪】
賑やかな京都も真冬の夜はさすがに人出は少ない。
静かな花見小路の石畳が、お店の外灯や雪洞に照らし出され
しっとりと いつもより艶やかさを増す気がする。

今回は炭火割烹いふきさんへ。
かーぼーさんの美味しそうなレビューにそそられて♪

お茶屋さんを改装したゆったりした造りのお店。
白木のL字型のカウンターは8人ぐらい座れそう。
厨房の中央にどっしりした灰色の
おくどさんが鎮座してます。なかひがしさんのと同じとこかな？

大将の山本さんはスキンヘッドでちょっと強面。
最初は緊張しました(^^;)
カウンターは焼き方と追い回しの3人体制。
みなさん、笑顔できびきびした話し方も心地良い。

メインの焼き物が魚or肉だけの1万円コースと
両方戴ける1万3千円コースがあり、当日のお腹の膨れ具合で
急遽変更もOKとのこと。とりあえず1万円コースをお願い。

翌日の仕事が早出だったので、お酒はあきらめ。
熱いお茶で冷えた体をほぐします。

先付け①　小蕪と菊菜、吹雪仕立てで
　菊菜が香り立ちます。柔らかな味わいでほっこり。

先付け②　ずわい蟹身と蟹味噌和え
　まん中に仕切りとして、赤蕪白蕪の酢漬け。
　蟹身は軽く塩が振ってあり、それが甘味を引き出し旨～☆★
　蟹味噌和えは説明するまでもなく旨～☆★☆

先付け③　氷魚の大根おろし、海苔の佃煮で
　琵琶湖の鮎の稚魚を氷魚と呼びます。
　生きているときは氷のように透き通っているからとか。
　青海苔の佃煮がまたトロッといい味☆

お造り　炙りシビ鮪、河豚白子和え、コハダ
　シビ鮪は熟成が頂点。炙ることで旨味が更に増し、泣けるぐらい美味し☆★☆★
　河豚はてっさより厚めで白子で和えて、珍味のようで美味し☆★☆
　コハダは京都では珍しいが、瑞々しくこれまた良い。
　
椀物　蒸し鮑、蛤の潮汁
　人参と姫大根がお雑煮風です。
　鮑より蛤の味わいの方が勝ってました。

お凌ぎ　煮穴子手巻き寿司
　自分で海苔を巻きます。
　穴子は口に入れた瞬間、フワ～っと見事にとろけていきます。
　あ～美味しい☆★☆

焼き物①　海老芋、蕗の薹、一寸豆、玄啄葱、銀杏
　海老芋はほっくりで柚子味噌味、蕗の薹と銀杏は揚げてあり、程よい苦み。

焼き物②　ノドグロの幽庵焼き
　途中焼き方さんが魚ならグジ、キンキ、ノドグロ、モロコ
　肉なら本鴨、佐賀の鶏、丹波の猪、北海道牛の中からどれが良いか様子伺い。
　悩みに悩んで私はノドグロ。妹はキンキ。
　しかも塩焼きか幽庵焼きかどっちが良いか、更に選択。
　また悩みに悩み、私はノドグロの幽庵焼き。妹はキンキの塩焼き。

　ノドグロは片身で。上に柚子を焼いた物が載ってました。
　丁度良い大きさで、脂の載り具合、身のほっこりさ。
　焼き加減、味付け、どれも最上級の美味しさ☆★☆★☆

　キンキはとても大振り。なのでちょっと脂が載りすぎ。
　後半くどくなってしまった様子。これ幽庵焼きの方が良かったのかも…

酢の物　長芋素麺と干し柿
　長芋がシャキっとした食感をのこしつつも、ツルッと
　のど越し良い☆かなり酸味がきつかったですが
　干し柿の甘味がそれを和らげ、絶妙のバランス感。

焼き物　追加　モロコの塩焼き
　私はノドグロがあまりに美味しかったので、調子づいて（笑
　妹はキンキがちょっとくどかったので、仕切り直しに。
　張りのあるよく肥えたモロコ。皮はパリっと身はふっくらで
　これも美味しかった～☆★☆★三杯酢で戴きました。

炊き合わせ　河豚白子の揚げ物、高野豆腐、葱
　白子揚げはクリームコロッケのようにトロ～リ熱々。
　お出汁は葛餡仕立て。

食事　鴨雑炊
　白ご飯か雑炊の選択です。
　欲張りな私はこの後のお代わりは白ご飯でお願い＾＾
　白ご飯のお供は先ほどの青海苔の佃煮。

水菓子①　自家製最中
　一口サイズ。

水菓子②　苺のシャーベット
　口がキュッてなるくらい濃厚で、美味しい☆★

炭火割烹と謳うだけあって、焼き物の素材はとびきり
吟味されてます。選択肢が多いのもうれしい（迷うけど）
特に真冬は良い魚が揚がるので、お勧めですね♪

反面お出汁関連はちょっと印象が薄い。
焼き物が非常にインパクトがあるので、そのせいかもしれませんが。

大将は常連さんがいらっしゃったので、ほとんどカウンターでは
お話し出来なかったのですが、最後は挨拶に来られ
角を曲がるまで丁寧にお見送りいただきました。
きびきびした感じの良い方でした♪