京都で珍しい宮崎地鶏に特化したお店です。 : 京の禅 車 四条烏丸店

今回、お店側の招待という形での食事会に参加させていただきました。

招待とはいえ、評価はいつもと同じく小生独自の基準に則り公平さは維持しているつもりです。金額については夜でも平均一人５０００円前後と予想されますが、今回支払いをしていないため空欄とさせていただきます。

と、前置きはこの辺で。

場所は市場烏丸に近い、この頃おしゃれなお店が増えつつある高倉下がる・・・エリアでございます。

以前、別の飲食店だったお店を大改装されておられますが、もともと仏光寺の宿坊だった場所でして、店内は外観以上に広く手入れの行き届いた中庭も臨めます。

調理スペースを囲むカウンターのほか、１階はテーブル席と８名用の個室、２階は畳に椅子、テーブルという祇園の割烹などでよく見るスタイルです。

店内は分煙らしく、煙草嫌いな小生としては嬉しいところです。たいてい居酒屋や炭焼き料理店は料理の煙のみならず、タバコの不快な煙に耐えなければならない店が多く、料理を台無しされてしまうことが多いのですが、そういった心配もなく、小綺麗な店内は安心感があります。

お料理はこの日はコースメニューの地頭鷄地鶏のコース（飲み放題付き　５０００円）をベースに一部メニューをアレンジした特別メニューです。

内容は順番に、

肝煮
鶏スモークと水菜のサラダ
地頭鶏地鶏たたき
地頭鶏地鶏炭火焼
チキン南蛮
手作り豆腐
鶏とアボガドのわさび醤油デザート
地頭鶏ラーメン
デザート

まずは肝煮です。小生加熱した肝は全般苦手なのですが、こちらは癖や臭みもなく、中心部はチーズのようにまったりした食感。味付けもくどくなく、好きな方にはたまらないと思われます。小生も美味しくいただきました。

サラダは水菜をベースにスモークしたハム状の鶏がトッピングされております。これはわりとどこにでもありそうなサラダです。

地頭鶏地鶏たたきは青ネギと生姜がたっぷり、地鶏らしく皮に厚みと旨味があり、適度な歯ごたえがいいです。お酒が進む一品ですね。鶏のポテンシャルの高さを感じます。

今回、大型の店舗で既に他の地区で何店舗もあるということだったので、よくあるチェーン系の素材のブランド先行型の居酒屋かと思っていた節もあったのですが（失礼）、いい意味で予想を裏切られる内容です。

地頭鶏地鶏炭火焼、こちらは宮崎名物でもあり、看板メニューの一品ですが、何と鶏だけでなく焼き方にも拘りがあるらしく、自社の独自基準をクリアした調理人しか焼くことが許されないという拘りよう。素材ももちろんですが、こういった社内での一貫した体制はリピーターの期待を裏切らないためには重要なのではないでしょうか。

お味ですが、これも本場よりソフトな肉質の若い鷄を使用しているとのことです。小生、以前宮崎で何度か炭焼きの鷄をいただきましたが、硬すぎてちょっと受け付けませんでした。おそらくひね鶏のあの硬さに慣れない京都の人間は総じて同じ意見になるのではと思いますが、こちらのお店ではそういった事を配慮してか、同じ地鶏でも若干生育年数の若い肉質の柔らかい鷄を使用しているとのことです。又、炭くささもそれほどなく安心しました。

チキン南蛮は地鶏ではない普通の九州産の鷄を使用したものでした。こちらは自家製タルタルソースがかかった一口サイズのものでしたが、先にいただいていた地頭鷄地鶏のインパクトが強かったこともあり、ちょっと淡白過ぎると言いますか、味に奥行きがなく、タルタルソースがメインになってしまっていたように感じます。

ただ、これはこれで定番の居酒屋メニューという感覚で当たり障りないのかもしれません。個人的には次回は地頭鷄地鶏のチキン南蛮を注文してみたいと思いますが・・・

手作り豆腐、こちらも国産有機大豆を使用しているとのこと。味に関しては特筆するほどでもないですが、普通の冷奴の価格でちょっとしたこだわりを感じられるメニューです。

鶏とアボガドのわさび醤油、こちらはお店でも人気のメニューということですが、大きめのアボカドを贅沢にカットし、鶏の切り身と一緒に九州特産の甘めの煮切りのようなお醤油でいただきます。これが、又よく合います。特に女性は好きな食感と味ではないでしょうか。

地頭鶏ラーメン、鷄の濃厚な出汁のラーメン。麺は太めの縮れ麺、別皿で鶏のチャーシュー、白ネギ、青ネギなどの具材がセットになっています。

個人的には麺は細めが好みなので、こちらの麺は太めでどちらかというと餡掛け焼きそばなどでよく遭遇するタイプの麺。スープとの絡み具合が甘いように感じました。京都ではわりと濃いめの味付けのラーメンが多く、麺も細麺が多いので、不慣れなせいかもしれません。

デザートは柚子のアイスでした。

ボリューム的には女性なら足りないということはないと思いますし、コースとは別に単品を頼むのもアリかと思います。

落ち着いた雰囲気で、居酒屋や大衆焼き鳥屋のようなせせこましさが無く、落ち着いてゆっくり食事が出来ること、それに食材への拘りが生かされた料理とCPのバランスは中々いいのではないかと思われます。数名での食事会や女子会などにもいいと思います。

京都で宮崎？とも思いましたが、宮崎というイメージを超えて、美味しい鷄料理を納得の価格、落ち着いたロケーションでいただけるということで、鷄が食べたい時に普段利用したいお店の1軒としてキープしておいて損はありません。

うちからも近く、個人的に鷄料理も好きなので、又近々利用したいと思います。

ごちそうさまでした。