1年前の自己破産から復活・営業再開。味も接客もむしろ良くなった気がします。 : 丸う田代 本店

創業150年になる小田原の老舗蒲鉾店 まるう田代が自己破産して蒲田にあった直営の惣菜店ともども事業停止したのが、昨年の10月1日。小田原のかまぼこ屋さんの中では一番気に入っていただけに、とても残念に思っていました。

それが、投資会社が設立した新会社に商標を含む事業を継承。11月21日からかまぼこ通りの元の本店で営業を開始したと聞いて小田原に行ったついでに立ち寄ってみました。

売場に並んでいたのは特選蒲鉾「丸卯（紅白）」と丸う推奨のわさび漬のみ。営業再開にあたり元の田代社長が生産本部長となり、職人を呼び戻したということですが、体制整備途上なのかもしれません。

店員さんの接客の以前よりも丁寧で腰が低い印象です。白い蒲鉾は近くの杉兼で購入済みだったので赤い方の特選蒲鉾を頂いて帰りました。

家で食べてみるとさすがの味。経営破綻以降代わりにしている杉兼のものより魚の味が濃くてさらに美味しい気がします。というか、以前の丸うよりもむしろ良くなったかもしれません。

これなら小田原のかまぼこ御三家と言われたかつての隆盛を取り戻すことも不可能では無い気がします。同社の再建手法は破綻した老舗の復活のケーススタディとしても大変興味深い。是非頑張って経営が厳しい他の老舗・名店のお手本になって欲しいと思います。

小田原かまぼこ通りの小田原おでん本店でおでん食べた後はすぐ目の前にあるこちらの老舗蒲鉾店の本店に伺いました。小田原には風祭の最大手はじめ多くの蒲鉾店がありますが、上質な素材の自然な味がするので目下一番のお気に入り。

最近は地元の駅ビルグランディオ蒲田にも出店したりしているのでかつて程の有難みはありませんが、やはりいかにも老舗然とした雰囲気はまた格別です。

今回はまだ食べたことの無いものをと思ってチーズちくわ800円とさつま揚げ800円を買ってみました。

こちらのちくわは生姜の風味が付いているということで今まで敬遠していましたが、実際に食べてみると悪くない。いわゆる食わず嫌いというやつでした。何ごとも試してみるもの。

さつま揚げはそのままでも美味しいけれど今回試してみたのがハワイで買ってきたスリラチャソース。タイではさつま揚げのようなものをスイートチリソースで食べるので合うんじゃないかと思って試してみましたが結構なアタリです。

淡白な魚の風味、揚げた油の味と辛いけれど酸味が無いスリラチャソースはなかなかの相性。酒のツマミにぴったりでした。

それもベースのすり身がいいからこそ。いつも安心・安定の美味しさです。

2015年10月訪問
小田原の通称蒲鉾通りにある老舗蒲鉾店の本店です。近くの早瀬のひものに来たのでついでに寄ってみました。10時前とあって他にお客さんはなし。前に来たときは店舗右側は雛人形に占領されていましたが、今は通常の売場スペースになっていました。左側には試食コーナー。７～８種類くらい試すことができます。人気ランキングも掲示してあるので便利｡

いくつか試してみてから上小板よりワンランク上の普通の蒲鉾、粋月(1200円)と「たんざくあげ(一味、生姜)」を頂きました。

蒲鉾は早速板わさで。上品で魚の味が濃くてプリプリの食感でやっぱり旨い。たんざくあげはそのまま。一味が効いてピリリと辛くて酒のツマミに絶好の一品です。

まだまだ試していないいろんな商品があるので、次に小田原に行くときにはまた伺いたいと思います。

2015年2月訪問
城下町として長い歴史のある小田原は好きな町の一つ。駅ビルや地下街でも魚国やあうんなど地元のお店が頑張っているのもいいし、街には創業100年を越える老舗があるのもいい。今回伺ったのはそんな老舗の一つ。創業140年のまるう田代の本店です。

小田原の蒲鉾といえば鈴廣の方が全国的な知名度が高いと思いますが、最近は商売に走りすぎている印象。そんなこともあって最近は地元の人たちの支持も高いらしいこちらの蒲鉾をもっぱら買っています。いつも買うのは上小板白（930円）。真っ白な蒲鉾はプリプリ感が高く、魚のうま味が濃い印象です。

でも本店に伺うのは初めて。駅から15分以上歩いた海岸沿いの通り、通称蒲鉾通りにいくと有りました、田代総本店と書かれた立派な建物。中央の入り口左側には喫茶室「花まるう」。右側のガラス戸の奥には立派なひな飾り。入り口を入って正面奥のショーケースには超高級品を含めて様々な蒲鉾や巻物、揚げ蒲鉾が並んでいます。さすが本店という感じ。

今回は揚げ蒲鉾数種が入った旬彩揚げ（1000円）と板上の蒲鉾の上面を焼いてある焼角板（800円）を購入しました。家に帰って食べてみると、揚げ蒲鉾はおでんにしても焼いて食べても旨い。焼角板は上面の焼けた部分が香ばしく、その下の真っ白な部分はプリプリで上品な味。焼き目が旨いちくわと普通の蒲鉾のいいとこどりをした感じ。上手に焼いた焼き魚にも通じる味だと思います。

今回は時間が合わなかったけれど、同じ通りのはす向かいにはおでんの名店、小田原おでん本店もありました。こちらの本店もよさそう。今度行ってみよう。