冷やしちから蕎麦 : そば処小田

・冷やし力そば
初冬ならではですね。新蕎麦の掲示がありました。
若干色が薄くしゃきしゃきとした噛み心地がします。
そう、これですよ、蕎麦切りの醍醐味は。ぶっかけスタイルなのに他のぶっかけと異なりつゆは徳利にて供されました。餅は伸びません。揚げ餅とはそういうものです。花鰹、海苔、潤う辛いおろしを伴い豊かな味わいです。つゆは少なめに注いで生山葵を併せてすすると堪らない愉悦が訪れます。餅は切り餅２個分ほどの４カットです。つゆに浸すととても美味です。また生山葵の量に徳利に充たされたつゆと言い、太っ腹な妥協の無い様にいつも感心します。

蕎麦湯をどうするかなのですが…
鉢の手前を持ち上げて奥に汁を張ります
右手に持ったれんげ目がけて
左の指を軽く上げて汁を移動させます
れんげの縁まで湛える汁をそのまま掬います。


総合☆２．７
ご馳走様です。
今日も美味しいお蕎麦をありがとうございます。
益益のご活躍を願っております。

ぶっかけスタイルなのにつゆは徳利での用意です。
揚げ餅を冷やさない配慮かと思います。そしてまた鮫肌に似た揚げ餅の表面にこちら様の返しがまとわる様ににんまりとしてしまいます。ざっくりとした肌、もっちりとした中。小松菜、花鰹、おろしのみ。こちら様のぶっかけの中ではとてもシンプルです。わちゃわちゃとしていなくて潔いと思います。


総合☆２．８
ご馳走様です。
益益のご活躍を願っております。

いつも通り細くて美味しい蕎麦切です。
二八でも細切れる店が多い世にあって、ほぼ蕎麦は手繰れるのです。
良く締めてふわりと盛る。
それがままならない店が多いのは嘆かわしいことです。
いつ訪ねても客が途切れず常連が付いているのは良店の証です。

・豚バラ丼セット
こちら様のどんぶりは美味しいのです。蕎麦屋の片手間などではありません。
保存したものを生き返らせる工夫もありながらもとても完成されています。
豚ばら肉はしゃぶしゃぶ用ほどの薄さです。ぷりっと弾ける歯切れが心地よいものです。肉厚ではこの食感を得られないのです。やわらかな玉葱を伴いこっくりとした味付けに箸が止まりません。紅生姜は伊達ではありません。むしろもう少し欲しいくらいの働きを魅せてくれます。どんぶりとは言っても手に取っていただくものではありません。れんげが添えられるのでそれにていただくものなのでしょう。汁を掬うれんげの使い道に少々違和を覚えます。そうは言っても金属スプーンではさらに違和を覚えます。これが最適の解なのでしょう。蕎麦とのバランスとして鑑みるとやや返しが強いように感じられました。


総合☆２．８
ご馳走様です。
益益のご活躍を願っております。

今日も最寄りの蕎麦店へ。
何気に人気店なのでヌーンをはずして訪問しました。

・穴子ざる蕎麦
天婦羅を付けると黄金比の長方形せいろでは無く、正方形二枚重ねとなります。量も若干多いように感じます。細い蕎麦切りがいつも通り良いすすり心地です。蕎麦に載った海苔がまた秀逸です。街の多くの蕎麦店にて海苔が蕎麦を絡ませているというのに、気持ちよくするりと手繰れます。良く締められた細い蕎麦切と刻み海苔の巾のバランスが取れています。

穴子天もとても美味しいです。
さっくりとした衣から黄金色の肌が透けて見えます。甘く香りとろける舌触りが堪りません。そばつゆに負けないしっかりとした味わいです。

今日も美味しい蕎麦と天婦羅を堪能しました。


総合☆２．８
ご馳走様です。

水ぬるむ春ですね。
冬の最中より〆が甘いように感じました。

白海老散らし揚げぶっかけ蕎麦は素の天ぷらなので白海老の風味を僅かながら拾えるものです。その記憶をたどって注文してみました搔き揚げ丼です。有田焼の鉢に収まって見栄えします。白海老はそれほど香らず干し桜海老の風味が勝ります。浅草あたりの天丼風にどっぷりとつゆに浸しているのでそういうものなのでしょう。いえこういう甘辛の風合いも好みなのです。きちんと油が切れているから染みるつゆなのです。蕎麦屋の返しならではの味わい深さです。玉葱や三つ葉のほかに烏賊と浅蜊も含んだ豊かな掻き揚げです。粘らないご飯もナイスです。またお気に入りが増えてしまいましたｗ


総合☆２．７
いつも美味しい緑茶をありがとうございます。

こちら様はかわり種の品が多くありとても気に入っています。

きょうは 「深川丼セット」 を注文。
江戸っぽいよね。笑

・深川丼
器がまた南蛮渡来風で楽しくなります。
具材は、剥身浅蜊、干椎茸、牛蒡、三つ葉…かえし味の卵とじとなってご飯に海苔ます。海と椎茸の香るこっくりとした優しい味わいです。浅蜊が縮んでいるものの、一口に一粒以上は入るので豊かな味わいです。貝のシコっとした歯触りも楽しめます。卵とじも好い火加減です。半熟と完熟が共存して掬う度に嬉しくなります。

セットの蕎麦/うどんは温/冷と四択できます。
新蕎麦の時季は新米の後に訪れますし、水が冷たい季節は美味しくいただけるものです。こちら様の蕎麦切りはなかなかに細いものです。良く〆られ良く水切りされするりと手繰れるのは悦びです。歯切れの良さと香る様はこの時季ならではですね。


総合☆２．７
美味しいお蕎麦をご馳走様です。

白海老散らし天ぶっかけや、
カレー漬け蕎麦など、変わり種もあって気に入っているお店です。

今回の注文は、冷やしなめこあられ蕎麦。
なめこ、あられ、大根おろし、若布、トマト、三つ葉、蟹風味蒲鉾、檸檬を伴い、目に鮮やかな風味豊かな逸品です。粘膜を伴った小粒のなめこがつるりとしてよく香ります。お値段相応の量感に嬉しくなります。れんげが添えられるのでなめこは掬えます。乾餅ではない半生餅を揚げたあられは、冷やしに載るので少々固くなるのは想定内です。クレームなど無粋ですからね。切り餅１個をカットしたほどの量があります。絞り過ぎない大根おろしも辛味が香って好い風味です。蟹風味蒲鉾が軽くほぐしてあり、美味しいつゆを含んでとても粋です。よく〆られた細めの蕎麦も堪りません。つゆに浸されての提供ながら澱粉のにごりは認められません。もりと較べるとつゆが薄まって私などには良い塩梅です。私は温かい蕎麦は食べませんので(鴨南など汁が温かいものはいただきます)、水が冷たい冬こそ冷やし蕎麦なのです。


総合☆２．７
ご馳走様です。

締めが甘いのか歯切れの心地よさはありません。夏だからでしょうか。
そうは言ってもありふれた蕎麦屋の品書きから解き放たれたような自由な品は食欲をくすぐります。

・白海老ちらし天蕎麦 (冷やしぶっかけ)
こちら様の数ある品の中でも特異だと思います。そしてこれが真骨頂のような気もします。一尾ずつ揚がった散らし白海老がひとすすり毎にやって来ます。小さな海老と侮るなかれ、赤くなる海老とは異なった香りを放ちます。蕎麦、天ぷら、つゆ、この三位一体は最強です。刻み海苔、若布、蟹風味蒲鉾が海の香りを支えます。三つ葉、トマト、レモンの清涼感も堪らないものです。さらに若布の下には青菜(小松菜)が潜んでいます。サラダ感覚でいただける蕎麦に拍手喝采です。

・カレー漬けそば
町中華のカレーラーメンなどカレールゥを溶かしただけの印象が強いものですが、やはり蕎麦屋にはカレー南蛮がありますからね。ご飯にかけてもおいしいかと問われたら是なのが心憎いのです。辛さと香りは穏やかに、玉葱と豚ばら肉がコクを足しています。蕎麦を浸しても引き出せる適度な粘度です。こちら様は蕎麦をうどんと替えられます。しかしながらこのカレーは蕎麦に合わせていると思います。


総合☆２．６
ご馳走様です。