東俣野町らしい適度な田舎感と良くマッチしたお店 : ばぁばのごはん

この日は定例の用事で朝から戸塚の原宿方面へ出向きました。
用務を午前中に終えて原宿界隈でのランチということになったわけですが、この辺りのランチスポットはほぼ全て行き尽くしており、新たな開拓の余地は残っていません。

このため、少々足を延ばすことになりますが、戸塚区東俣野町にある当店を訪れてみることにしました。

こちらは、有限会社飛鳥工匠という工務店の経営で、同社は、異業種＝飲食部門への進出として、2015年9月に「モクカフェ」というカフェをオープン。
従業員の発案によるものとのことでしたが、工務店らしく床材に栗の木を使った温かい空間で、ゆったりとした時間を過ごさせてもらいました。

同店は私が初投稿だったようですが、そのレビューの中でも
＞まだ発展途上のところがあって、色んな展開が考えられる分、食べログ的には楽しみも多い
＞しばらくして、発展した姿が見られそうなら、再訪してレビュー補強したいなと思わせるお店
と書いているように、可能性を感じていたところです。

そんな中、当店はモクカフェの隣りに私の期待通りにモクカフェのオープンから暫く経った時期にオープンしたようですね。
若干買いかぶりかもしれませんが、そのお店が再訪するに足る価値のあるお店かどうか(＝発展の可能性を秘めたお店かどうか)というのは、これだけレビューを積み重ねてくると何となく勘所が掴めるようになってきました。
まあ、いくらレビューを積み重ねても、惰性でやっていると、全く勘所が養われないということもあるかもしれませんけどね（苦笑）

当店は、国道1号線の影取歩道橋のところ、コジマデンキ戸塚営業所のある角からビスケットの宝製菓本社の方向へ200m少々進んだ左手にあります。

飛鳥工匠の建物は、モクカフェが入っている建物の手前に軒高の低い建物があったのですが、その建物が改装されています。敢えて木を多用して田舎の香り漂う外観に仕立てていますね。
これがなかなか雰囲気があっていいです。
見た瞬間は、このモクカフェの手前の建物が当店で、モクカフェも健在と思っていたのですが、色んな貼り紙などを見ると、もうどこにもモクカフェの文字は見られないですね。
と言うか、旧モクカフェの建物にある掲示物なども「ばぁばのごはん」一色です。
確定情報ではないので、モクカフェの情報修正依頼は出しませんが、モクカフェのカフェスペースも含めて当店＝ばぁばのごはんの店舗になっていると見て良さそうですね。

言い換えれば、モクカフェ→ばぁばのごはんの進化によって、守備範囲を広げたということではないでしょうか。
今回は、その守備範囲が広がった部分に該当するランチ利用ということになりました。

この日は、11時半のオープンを目指して伺いました。
手動の引き戸を開けて入店します。
店内はカウンター席が3席とその対面に2人テーブル席2卓4席。
奥に4人テーブル席1卓の計11名のキャパです。
この他に旧モクカフェの方にも席が多数ありますので、仮にそちらも使えるとすれば、かなりの広さを有したお店と見て良さそうです。

飛鳥工匠は、「飛騨の匠による家作り」というのがキャッチフレーズで、飛騨出身の方が営んでいます。
当店もそれにあやかって、飛騨の食材を使用したメニューをいくつかラインナップしているのが特色になっています。

この日も店頭におススメメニューとして飛騨牛のカルビ丼@900円というのがありましたし、定番メニューにも飛騨牛のコロッケ@500円があります。
肉は、現地の肉屋さんから直送で仕入れていると書かれていました。

おススメメニューは、この他にしらす丼定食やチキンかつ定食、アジフライ＆からあげ定食(各@750円)もありますが、まあこれらはわざわざここで食べるまでもないかなと。
そんなことで、ここはせっかくなら飛騨牛を食べようと、飛騨牛カルビ丼定食を注文しました。

お店は母娘と思われる女性2名で切り盛りされています。
飛鳥工匠の経営者夫人とその娘さん（あるいはお嫁さん）である可能性が高そうです。

カウンター席の向こうに簡素な厨房がありますが、この他に、別棟の方にもメイン厨房があるようで、定食の小鉢と味噌汁はこちらの厨房から運ばれてきましたが、飛騨牛カルビ丼は、別棟の方から運ばれてきました。

飛騨牛カルビ丼は、スライスされたカルビ肉が7〜8枚乗っています。
肉は玉ねぎと和えられ、ノリと白ごまが散らされています。
やや硬めの肉ですが、優しい味付けの甘辛タレと相まってカルビの美味さはしっかりと引き出されています。A5とは言えないと思いますが、まずまずのクオリティの肉でした。
なかなか美味しかったですよ。

和牛カルビ肉と言えば、最近、某業●スーパーなんかの店頭を見ると、100g200円くらいの激安肉が流通しており、また某吉●家が@590円（並盛）の牛カルビ丼（これは和牛は謳ってません。）を投入したりとちょっとしたブームにあるように思いますが、当店の飛騨牛カルビ丼は、それらとは全くレベルが違うと思います。

小鉢は、牛肉とごぼうの煮付け、大根のマヨネーズ和えと2品付きました。
牛肉とごぼうの煮付けは、和食では良く見かける小料理ですが、ダシの味はなかなか。
大根のマヨネーズ和えも居酒屋のお通しのような趣ですが、美味しかったです。

味噌汁も白菜、にんじん、油揚げの味噌汁でなかなか具沢山。
赤味噌多めの合わせ味噌も飛騨風なんでしょうか。
家庭の味で美味しかったです。

現地直送の飛騨牛カルビ丼がこんな脇役陣も加わって@900円ならコスパもかなり良いと思います。

戸塚区ではやや街中から離れた場所にある東俣野町の場所にあるのも、むしろ穴場的感覚があっていいですね。

工務店のチャレンジ、第2ステージに突入ということかと思いますが、なかなか面白いと思います。