期待していた以上にかなり良かったです。 : レストラン エンヌ

食べログ様の現時点の点数は3.62で個人的には評点が高いとは全然感じませんが、
お料理の写真がクリアな感じがしたので、訪問しました。
名古屋のピザ屋さん、
ピッツェリア ブラチェリア チェザリ様と
全く同じ評点ですが、全くレベルが違いますよ。
食べログ様におかれましては、実際に両方のお店の
お料理を食していただいて、その全くの違いを肌で
感じていただければと感じました。
(多分、客層も違う。)
夜かお昼か迷ったのですが、最初の訪問ですので、まずはお昼からにしました。

題名に書きましたように相当印象が良かったです。
バブリーすぎる金沢ではCPも著しく良いと感じました。
再訪即決定しました。

金沢に、今では有名になった、
Installation Table ENSO L'asymetrie du calme様という
良いフレンチ(評点4.0)がありますが、
当時、まだ、知名度が全然なかったとき、
3回訪問しました(お客は私一人のことが多かった)が、
芸術性を除いて、味だけを考えれば、そのお店と
同じくらい美味しいと感じました。お店の設えの
高級感は当店の方が良いと感じました。


ほぼ全ての品に簡単にコメントさせていただきます。

(1) ぶどうジュース

記憶に間違えがなければ、志和町のぶどうを使った、無添加、
無加糖のジュースで濃縮したのでは？と思うほど、濃厚です。
香りも非常にあり、素晴らしい、この店は大丈夫と感じました。


(2) 前菜

ホテルの初日が集中管理で冷房モードしかなく、体調が崩れ、
結構、疲労していましたので、
細部までの記憶がすでになくなってしまっていますので、
ぼんやりとした記憶しかありません。(すいません。)

(a) サバとクリームチーズのリエット

包んであるものがパンではなく、もなかのような
軽い生地だったと思います。確か、ゴマペースト
も入っていたかと思います。よくある組み合わせなのでしょうが、
逆に言えば、誰でも美味しく感じるもので、
家でカンパーニュを焼いて、私も作ってみたいとは感じました。

(b) ラフランスと生ハム

なぜかやや臭みを感じました。ブラータチーズが使われていて、
生クリームと個人的に相性が悪い時があるので、そのせいかもしれません。
単純にラフランスを生ハムで包んだものの方が良いとは感じました。

(c) コロッケ

苔に見立てたものは青のりです。じゃが、ニンニク(多分), ベーコン
グシャグシャしてシンプルに混じり合って美味しいと感じました。

(1)は見た目の良さもありますが、全体として、好印象でした。

(3) いくらときゅうり

自家製いくら(塩分濃度2.5%)ときゅうりとデイルと
液体系のマヨネーズのソースでしたが、
これも単純な組み合わせの割にマッチしていて、
美味しく感じました。素人の私にはきゅうりの角切りが
本当に当分に切られていた
(https://www.kewpie.co.jp/recipes/cut/cut04/)
ので、真似しなきゃとは感じました。

(4) アオリイカのマリネ

上にカラスミがかかっていますが、味的には
あまり、感じませんでした。どこの産地かわかりませんでしたが、
地元なのでしょうね。質の良いものと感じました。
幾分寝かせている印象も持ちました。
横のソースはイカ墨とカリフラワーのソースでした。
全体的にまずまず美味しくいただきました。
このイカのマリネを使えば、お寿司を
フレンチのコースに入れられるじゃないかとも
個人的には感じました。もちろん、お米を野菜と見てのことですが。

(5) バゲット

この小さいバゲットはかなり印象に残りました。
県外のパン屋さんから仕入れているそうです。
(どこかは教えてもらえませんでした。
私のように何でも喋るわけにはいかないですからね。)
クープの入っている面とそうでない面との著しい違いが
ないので、印象に残りました。2度焼きしているのでしょうね。
味も覚えていますが、どういう味とは言い難く、写真通りの
味で、かなり良いですが、かと言って、衝撃が走るような味では
個人的にはなかったです。自作で衝撃が走るものができるように
なってしまったので。

(6) 魚1

中心は寒鰤で一週間寝かせているとお聞きしました。
船上で神経絞めしているそうです。
赤色の印象的なソースはビーツで
京都のお店でビーツに蜂蜜を入れた美味しいものを
いただいたことがあるので、当店のは印象に残りませんでした。
オニオンチップスもあり、これが味的に結構いい役割をしていました。
左上のものは山山葵とナッツの和物で、個人的には意外な組み合わせでしたが、
これも良かったです。

(7) 魚2

鰆に春菊と甘海老のソースです。北陸のお店のお魚は京都のそれより全然いいですね。
半生は素材の良さを消しませんからね。
甘海老の旨味がまとわりついて美味しく頂けました。

(8) リンゴジュース

このジュースも無添加、無加糖で独特の粘り、あるいは蜜のような味が
あるような味で、初めて飲んだ味でした。
個人的にはフランスブルターニュ地方のシードルの味が
好みですが、こちらもありとは感じました。

(9) プチフランス

こちらは印象に残りませんでした。
(ですので、来週、家で自作したいです。)

(10) お肉

和牛頰肉の赤ワイン煮込みですが、トロトロでしたので、
個人的にはもうちょっと噛み応えがある方が好みでしたので、
他のお料理よりちょっと落ちると感じました。
菊芋のピューレも菊芋独特の味がもっとする方が
好みですので、少し物足りなく感じました。
しかし、肉の後ろに確か、２年熟成のジャガイモが
あり、もはやじゃがいもというよりもさつまいもによってきている
雰囲気があり、不思議な味でした。これは印象に残りました。

(11) スイーツ

手前は加賀棒茶のアイスクリーム、後はあんぽ柿とクリペーストと
マスカルポーネのスイーツ。
手前はもっと加賀棒茶の味がしても良いかとは感じました。
後は渾然一体の味で、あんぽ柿のグネグネ感を生かしたスイーツです。
マスカルポーネが味の接着をしていると感じました。
個人的には干し柿よりあんぽ柿の方が断然美味しく
感じるので、こちらも美味しく感じました。
(今年は60個渋柿が取れたので、あんぽ柿も干し柿も味わい尽くしました。
来年も楽しみ、もはや、様々な果物は買うものではなく、家で採るもの、作るものへと
個人的には変化しました。(ちなみにあんぽ柿と干し柿の中間は美味しくないです。
食感が外側と中側のバランスが悪くなるので。))

(12) 小菓子とコーヒー

無難なものでした。

お肉のメインが良ければ、もっと、高得点になりましたが、
そこまで求めるのは酷かと感じてはいます。

お店はシェフ様お二人で回していましたが、
こういうアットホームはお店って個人的に好きだなあ。

また、スタッフの人数を抑えて、お値段を抑えているのですから、
できる範囲で懸命に努力していると感じましたので、
接客も別に問題ないと私は感じました。
実際にお客自身もお料理をして、その経験を生かして、
お客の理解力で補ってあげればいいだけのことですから、
こういう良心的なお店には。

全体的には相当満足いたしました。

また、お邪魔させていただきます!