なんて贅沢なミーちゃんのバースデー・ランチ : ウシマル

’千葉イチのイタリアン’ とミーちゃんのママから伺い・・楽しみにして
おりました。人間５名・犬２匹でミーちゃんの６歳バースデー・ランチ
でございます。ランチはお任せで１２pm 一斉スタートとのこと。１０
：３０am に東京を出て到着 ＠１１：４５am〜ほのかに牛の香り漂う
のどかな田園地帯に民家が見えてくると忽然と現れる洋風の一軒家（英
語では Out of Nowhere!! と申します）テラスに私達のテーブルがセッ
トされていて簾のように日除けクロスが掛かっています。暑くて眩しい
のではというお店側の細やかな配慮を感じるランチ前のひと時・・鈴木
支配人のにこやかなお出迎えがあり〜フランス、イタリア、スペインの
泡ボトルと山形県まほろばの里・高畠町で１９９０年に設立された高畠
ワイナリーの嘉（よし）と命名されたシャルドネのスパークリングが並
んでいました。ワインのラインナップも相当凝っていらっしゃるようで
すね・・楽しみ、楽しみ〜♬ シャンパーニュのエドシックや CAVA は
何処でもいただけますので私は迷わず嘉に決めミーちゃんママと、あと
九十九里のピルスナー・オーシャンビール（¥７００）ワイン用のブド
ウ果汁１００％ で造るスパークリング・ジュース（¥７００）という彩
りで乾杯〜♬ 嘉は辛口でシャルドネらしい味わい〜ギスギスしてなく
て ’ふくよかさ’ もあり美味しいスパークリングでございます。

コースの一品目：シェフのご挨拶は九十九里で獲れた鱧に枝豆を散らし
た優しい味わい〜♬ ウシマルは千葉の海は元より千葉の食材を使い千
葉で消費することから地産地消ならぬ千産千消をモットーとして掲げて
いらっしゃって店内は１２pm を回ると満席になり（テラスからタクシ
ーで次々にいらっしゃるお客様が見えます）噂に違わぬ名店の一品目に
感動に近いものを感じながら失礼を承知で鈴木支配人に "こんな辺鄙な
処で凄いですネ！” と思わず申し上げてしまいましたら ”もう１８年も
やっておりますので”と、さらり〜二品目は天然どじょうに天然キノコ
のサクラシメジを合わせた一品でパスタが添えられているのですが此の
パスタの厚みが絶妙で三位一体となる食感がパーフェクト！！オープン
・キッチンからスタッフがサクラシメジを持って来てくださって〜私達
は隣のヤマドリダケモドキの大きさに圧倒され感嘆の溜息〜手前にある
のはナラタケだそうで全て近郊の山で採れるものばかり・・恐るべし千
産千消〜♬ 三品目も此のセップ茸のようなヤマドリダケモドキ、蛤と
そうめんカボチャをニラのソースで愉しむ出色の一皿でございました。
ここで白ワインの選択〜個人的にはタイルの階段が美しい坂の街カルタ
ジローネが懐かしいシチリアのカルタジローネ I.G.T. に思い入れがあっ
たのですがお味見をさせて戴きますと・・やはり軍配はシャブリに〜♬
ヴィンテージは同様に２０１５年ですがキリッとアウトラインが鮮明で
且つ、エレガントな風味とコクがあり長い余韻〜♬ 果実味もクッキリ〜
この辺がブルゴーニュとシチリアのテロワールとワイン造りの違いなの
でしょうか・・♡

続くお料理は柴山のピーナッツを茹でて山武士（高速で標示が出て参り
ましたので地名は記憶しておりましたが ’さんむし’ と読むのですネッ！
読めませんでした）産ジャージー牛の柔らかなハツに添えた逸品〜♬
余計な手は加えず素材のポテンシャルを最大限に活かす打矢シェフの手
腕が光ります（どなたかがシェフは毎朝ご自宅近くの山に入って茸採り
をなさるって書いていらっしゃいましたが信じられます・・ひたむきな
地元愛 ♡）続くは近海で獲れた魚で干し鯛と栗、カボチャのソース！！
ウシマルで食事をする為に前泊してランチ後タクシーで駅まで行ってお
帰りになるお客様多し、と支配人から伺いましたが納得でございます。
それから香川氏に依るフォッカッチャのカット・セレモニーがあり焼き
立てのパンの大きさがよくわかるようにカッティング・ボード前にクロ
ワッサンが置かれます（小さめですがピエール・エルメ のクロワッサン
でも充分にイケるインパクト）熱々でクラストが香ばしく美味！！ ６品
目はホッキ貝の山葵載せ〜ソースはモロヘイヤでねっとり〜〜♬ ７品目
は石鯛のカルパッチョ〜お皿が凍ってます！！

ウシマルの器はピッチャーからプレートまで全て Sghr ガラスでフォル
ムが美しく、お料理一皿一皿ビジュアルに先ず見惚れてしまうのですが
テラスのテーブルに陽が当たりますので光と影が織りなす色合いと煌め
きに私の気分はルノワールの船上の午餐〜♬ オーニングの赤がテーブル
クロスの白に映って〜♬ 光こぼれる至福のランチ〜なんという贅沢！！
ただ人間は瞬時に目で調整して見ていますが写真になると殆どが淡いピ
ンクに染まっていて本当の色が出せなくて涙〜８品目の自家菜園で採れ
た大豆のソースと切り干し大根のような風味の白いゴーヤが新食感〜赤
ワインはボルドーのグラン・ヴァン ’エスプリ・ドゥ・パヴィ’（ヴィン
テージ２０１２年でシャトー・パヴィを所有する醸造家ジェラール・ペ
ルス氏の手によるメルロー６５％・カベルネ・フラン１５％ ）メルロー
の魅力溢れる上質な味わい〜♬ ９品目は山武士ジャージー牧場の牛と
ダイヤモンド・ポークの手作り感満載のソーセージ、香味野菜と九十九
里産の塩で愉しませて戴きました。１０品目：ヨーグルトのホエーと柑
橘のお口直しのソルベ〜果汁は夏みかんで１１品目：千葉県産小麦粉で
作るシンプルなパスタ、そして１２品目：千葉県産のチーズ４種〜♬
右端の竹墨チーズが印象に残りました。白カビ、熟成の青カビ、熟成さ
せない青カビとバラエティーに富み、ボルドーのグラン・ヴァンで至高
のマリアージュ。

デザートの前にオーナーのミセス鈴木登場〜ご両親が酪農家で、ご自身
も元パティシエでいらっしゃいます。’うちの牛乳’ で作る自家製ヨーグ
ルトとジェラート！！（ウシマルって牛マル？？）自家農園で採れるお
野菜とハーブに彩られたコースを満喫させて戴きましたがお手入れの行
き届いたレストランのお庭も見事です。デザートの時に驚いたのが・・
ワイン・グラスで愉しむボトリング・ティー２種：３００ml ¥１８００
The D'or：フランス語で金のお茶という Awa-Bancha：阿波地方で江
戸時代から愛飲されていた徳島県産有機黒茶（後発酵茶） Hana-Houji
：華焙は宮崎県産有機焙煎緑茶〜違いがわかる大人の私達でも？お味の
蘊蓄はお茶ソムリエにお任せするとして、ランチ全体を振り返りますと
シェフのお料理を盛り立てる支配人の裁量とプロ意識の高いスタッフが
一丸となってチーム・ウシマルとしてまとまりがあり、お料理、サービ
ス共レベルが高く非常に満足度の高いコースでございました。一品ごと
のボリュームは少量ながら気がつけばお腹いっぱい！１２pm にスター
トした全１４品のコース・ランチが終わってお見送り戴いた時間は３：
４０pm！！ ウシマル勤続１０年〜新潟県ご出身・打矢シェフの一貫し
たメッセージは私達の心に深く深く刻まれたのでした。