このお店を上手く使いこなしたらグルメ上級者と言えるだろう : ふじ原

飲食店は使い手次第が私の持論である。このお店は格式張らない食を楽しむおもてなしで利用すると、おもてなしした方から喜ばれること疑いなしだ。食材の由緒正しさと素晴らしい調理技術が車の両輪となって驀進するタイプのお店だ。なので、お店の箱としてのグレートやロケーションなどは料理のクオリティにバランスしていないとも言える。ただし、その分が価格に反映されているので、居酒屋価格は飛び抜けてしまっているが、食材と調理を考慮すれば、無茶高い価格設定というわけではない。

このお店に最初にお伺いしたのは、5年前に他界した妻と、5年以上前にランチに来て、カワハギの塩焼き定食だった。たしか1000円で、修行中の板前さんの練習を兼ねていたと思う。カワハギは肝を取った残りでやたら骨っぽい塩焼きだった。お味噌汁とごはんの美味しさがウリで、わたし的にはなかなか良かったと思ったけれど、肝が抜かれたカワハギの残骸を食べさせられたと思い込んだ妻は無茶苦茶不機嫌になった（笑）このお店の1000円のランチに期待するものが違うとは思ったが、触らぬ神に祟りなしだ。（爆）

2回目は、爆食女王みたいな方とご一緒した。まあ、たしかにココのアラカルトを食べ放題で喰らい尽くせば、満足感は高いだろうが、ふじ原さんを『めしや』みたいに使っての爆食はあまりにコスパが悪すぎて、いい感じの使い方とは言えないであろう。

3回目はデート利用で、ふつうに満足できるお食事となった。

そして今回は、格式張らないメンバーではあるけれど、食材も調理も造形の深い方々とのお食事で、私も色々と教えていただくことがあった。まさにぴったりのお店セレクションで、皆が満足しできる結果となったと思う。

私が思うに、ふじ原さんは、年明けのミシュラン東海版の星付きから外れるかもしれない。仮にそうだったとしても、それはお店の『箱』の問題であって、料理のクオリティは星付きレベルだと思う。

下戸の私のリクエストとしては、烏龍茶のコップが小さすぎで氷が多すぎ、二口で飲み干してしまう。（笑）最近こういうお店はめっきり少なくなりました。（爆）烏龍茶ぐらい、グビグビ飲ませて欲しいですね。

今回は海鮮三昧＆マツタケ三昧で楽しませていただきました。
各ジャンルから今が旬で美味しそうなものをセレクトして楽しませていただきました。
まずは、マツタケ土瓶蒸しです。今年最初のマツタケをふじ原さんで食べれた幸せを感じました。ビルの奥の奥まで迷子になりそうになりながら来た甲斐がありました。（笑）
刺身はお任せで！小さく盛り付けられたのがふじ原さん流です。解きほぐすように食べていくと意外なほどにボリュームがあります。大根で作った鳥は・・・カモメではなく、ニワトリでもなく、アホウドリでもなく、たぶん鶴です。いやきっと鶴です。いえいえ鶴に間違いありません！ハイ！
そして牡蠣、でっかいし、身がしっかりして、甘い！美味しくいただきました。
アジのフライ、これ絶品です。三枚おろしにしてあって身は食べやすく、骨は骨せんべいになっていますからカルシウム補給にもなる！平凡な食材をここまで美味しくさせるとは・・・・そこらの主婦が真っ青の驚きですね。
鰻のかば焼きと白焼き、この2種の競演はなかなかのモノです。
きんめ鯛の煮もの、まあなんというか、無茶ウマでした。
〆はまつたけにゅう麺とかぼす素麺、そしてデザート2品。
あぁ美味しかったぁ～、しかし、これだけ贅沢なものを食べまくったので、ちょっとお会計が怖かったけど、まあ、納得のお値段でした。

また、季節を変えて、お伺いします♪

本日は、とある妙齢の女性食べロガーをお誘いしてのふじ原の5年ぶりの訪店です。前回の訪店はまだ妻が存命のころで、2人でランチを「お試しに」来た。その際は、カワハギの焼きモノのランチ1000円を食べたのだが、これが妻に非常に不評だった。ふじ原さんのランチは1000円という低価格で、夜に極上品を出すための食材活用的な意味合いが非常に強いので、そこを理解していないと、「肝をとった残りの食べにくいカワハギを食べさせられた」と不機嫌になる人もでるかもしれない。（笑）
しかしながら、調理の腕は抜群なので、そういうランチも高コストパフォーマンスだと私は思うのです。（が、妻は完全にご立腹だった・それゆえ、ディナーでの利用をしないまま5年が過ぎた・笑）

今回は、予算無制限のディナーで、ふじ原さんを思いっきり堪能しようと思っていたのですが、ご一緒させていただいた方が、ふじ原さんを、あの「めしや」のように使う凄い人だった。私の「ふじ原」さんのイメージとしては、刺身、椀物、焼き物、揚げ物・・・というような展開を想定していたが、その流れと並行して、アナゴの棒寿司・トンカツ・コロッケ・牛ステーキ丼・から揚げが乱入し、デザートも2人で3つという事態になった。（爆）

フロア係のお姉さんたちも、この並行2ライン型のオーダーと、それをかなりの勢いで完食するパワフルさにちょっと驚きの様子でした。

しかし、この型にはまらない食べ方のおかげで、ふじ原さんの底力を垣間見れた気がしました。１メートルもあるお品書きのどれもが良い感じの料理であることも容易に想像できます。きっちりお店と相談して食べたいものを食べたい調理でじっくり楽しませていただけるお店だと思いました。

次回は、このスゴイ方と、いきなりステーキを2人で１ｋｇにチャレンジしたいと思った。