玉子たっぷりな、ふんわりチャーハン！ : 虎龍馬

同店『虎龍馬』さん、読み方は『とらたつま』だそうですが、昔は防府市で『雷華』さんという屋号で、２回ほど伺ったことがあり、ラーメンも本格的な豚骨だったものの、確かチャーハンも美味かったような薄い記憶があったもんで、今回、伺った次第なんです。

いや、いつか周南市に移られた同店へ行かなきゃとは思ってました。

というのも、場所が国道２号線の中央病院前交差点から遠石方面へ曲がってすぐの場所で、既知してたからです。

しかし、となると逆にいつでも寄れるような気もしてたから、これまで見て見ぬ振りだったのかもしれません。

その国道２号線中央病院前交差点は、ご当地ＦＣ『長崎ちゃんめん』さんが角にあり、ほぼその裏の共同テナントの端っこに同店はあります。

専用駐車場はお店の前や横に４〜５台あったでしょうか？

ちょっぴり傾斜のキツいＰですから、駐められるときやサイド・ブレーキをきちんと、などお気をつけください。

で、入店してみると、14時と昼時遅めだったからか誰もおらず、思わず営業しているのか疑っちゃうほど。

カウンター７〜８席、反対の壁際にもカウンターが４〜５席あり、どうやら奥には小上がり席があるようですが、コンクリート剥き出しの無機質な造りだからか、誰もいないと正にシーンと静まりかえっている。

「あっ、いらっしゃいませ」

すると厨房の奥から若い女性、たぶん文字通りの『奥』様が現れ、

「すいません、食券機壊れてるんで、こちらで伺います」

とのこと。

見ると、なるほど写真のように玄関口の右側にある食券機が故障中。

「ああっ、じゃあ、チャーハンで」

そこで予め食べるのは決まってたから良かったようなものの、口頭で注文、先払いしてから撮影許可を乞い、誰もいないことをいいことにパシャパシャ店内を撮ってたら、急に背後から、

「ちょっと、なにヤっとるんですか」

と、振り返ると数年振りに見るご主人が、なんだか不機嫌そうに立ってる。

「あっ、ああっ、」

そこでワタシも口籠ってしまったものの、いちおう許可は得てるから、そう言おうとするより先に、奥から奥様が

「いいの！ 私が許可したんだから」

と制するように言われ、間髪入れずに

「それよりもチャーハン、チャーハン 作ってよ」

となると、どこの家庭も同じですね、可愛らしい奥様ながらヒエラルキーは上なんでしょう、ご主人は何も言わずすごすごと厨房に入られました。

ですから、もしかしたらきちんと撮影許可を得た方がいいのかもしれませんし、それよりも後述の件があったからかもしれません。

それこそコロナで、後客で常連さんが来られ、そこの会話から分かったものの、最初の緊急事態宣言の時期でしたから、ご主人ナーバスになってるようで、というか、もし自分の店から出たとなると世間様に顔向けできないような感じでした。

ちょうどその頃だったか、この周南市でも感染者が出ましたが、病院や学校ならともかく、個人経営の飲食店までマスコミ公表されるとは思えないものの、まあ、14万の地方都市ですから、もし出ちゃったら風の噂になっちゃうのかもしれませんね。

いや、それ以上に失礼ながらご主人がある意味で神経質なんでしょう。

って、適度に神経質じゃないと美味い物は作れないから、ラーメンを問わず飲食業には必須な性格だと思います。

とはいえ、いくらワタシのような見たこともない来客なれど、あまり無碍に接さない方が良く、そうなることこそ真のコロナ禍になっちゃいますから。

といって以前の屋号の時代を知ってるだけに、本来 人当たりのいい方なのは知ってますし、なにより奥様がシメてくれましたので気になりませんでしたが、それを思うに、防府の頃、すでに妻帯者だったのかなあ？

それはさて置き、なんたって本分の、

『単品チャーハン 580円』

が、間違った記憶じゃなく美味かったから、すべて無問題なんです。

まず見た目からして、写真でお分かりのように玉子がたっぷり、少なくとも１個以上は使ってるはず。

ですから口当たりから柔らかく、包み込まれるように、ふんわりしている。

それでいて仕上がりは適度にパラパラしていて、軽さもあるから、割と量はあるのにレンゲが止まらん止まらん。

塩梅も優しく、お子様でも食べられるぐらいだけど、玉子の優しさって老若男女誰しも好きだからか、ドブ育ちなワタシでも物足りなくないんです。

もし、もう少しパンチがあった方がと予めお考えなら、どうやらセキライ＝赤い雷と書く、たぶん辛旨調味料付きのチャーハンもあるようですね？

以降、暫く続きますチャーハン特集の中でも一線を画すタイプで、誠に恐縮ながら簡単に思いつきそうですけど、今回の中でも唯一無二だった美味しい逸品、ご馳走様でした。


● 個人的 食べログ 評価点・・・4.0