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店名 |
マクドナルド 徳山店
|
---|---|
ジャンル | ハンバーガー |
予約・ お問い合わせ |
0834-22-3890 |
予約可否 |
完全予約制 |
住所 | |
交通手段 |
徳山駅から1,592m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
~¥999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー可 |
席数 |
106席 |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
有 34台 |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ホームページ | |
関連店舗情報 | マクドナルドの店舗一覧を見る |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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またやって来てしまった100報毎のキリ番レビュー。毎回、あれこれと頭を捻りネタを考えるのですが、実はこれが結構なプレッシャーになったりもするんです。これまでに、どんなキリ番企画をやってきたかと言えば・・・
100報目:100レビュー特別企画 −1回きりのケンタ研究会−
200報目:何の企画も無くあっさりスルー(汗)
300報目:300レビュー特別企画 −帰ってきたケンタ研究会−
400報目:通算400レビュー指令、ドモーリ・ミニをキャストせよ!!
500報目:一つの食べログ到達点。何事も引き際が肝心だ。さらば食べログ!?
600報目:走れ!!600km。東へ。
700報目:ミニミニ大実験 -ヒトはアイスでデブれるか?-
こうして振り返ってみると、殆どおバカなネタものレビューばっかり。こりゃあここらで、実はインテリオヤジだってことを証明しておくためにも、800報目ではちょっと真面目な論文でも書いてみようかと思った次第です。なので今回は、いつものバカバカしさは皆無。しかも相当な長文になるので、お時間が無い方はとっととスルーされる事をお勧め致します。
【まえがき -マクドナルドへのオマージュ-】
まず始めにお断りしておこう。本レビューは、日本マクドナルドをケチョンケチョンに斬ってるやに見えることだろう。しかし如何にボロクソに書いてはいても、私は決してマクドナルドが嫌いな訳じゃない。むしろマクドナルドフォロアーと言うべきである。マクドナルドを憂い、応援する気持ちが根底にあるのだと、最初に明確に意思表明しておく。かつてはシボレーを転がし、ハーレーに跨り、ウェスタンブーツとリーバイスをこよなく愛し、足繁くマクドナルドに通った私は、周囲に呆れられるくらいの、アメリカン・カルチャー・フォロアーだったのだから。
【第1章:2015年のマクドナルドハンバーガーを確かめる】
2015年5月17日。我が街にかつては4軒もあったマクドナルドの最後の生き残り。フランチャイジーではなく日本マクドナルド直営店であるこのお店、流石に周南市では最後の砦の1店だけあって、席数106、駐車場34台分、ドライブスルーに24時間営業と、堂々たる様相である。恐らくほぼ2年ぶりのマクドナルドで試したメニューは以下の通り。いやはやまたやっちまった。完全な喰い過ぎ50オヤジである。
1. ハンバーガー100円
大安売り宣伝のアドバルーン的存在。今となっては、ペナペナの100円バーガーはどうに侘しい佇まい。正直これ、誰が買うのだろうか?
2. てりやきマックバーガー319円
日本独自メニューの先駆け。21世紀になってから、テリヤキなる単語がよもや世界共通語になろうとは、さしものマクドナルドも当時は予想すらしてなかったに違いない。一切不変の甘辛醤油ダレとマヨネーズのコンビネーションは、実はあまり好みじゃない。少なくともハンバーガーの味としては、どうしたもんだろう。
3. とんかつマックバーガー360円
レギュラーメニュー化した、日本独自メニューの次世代型。しかし何気に毛須や、健太で出てきそうな違和感と言うか、後追い感。パティじゃなくてトンカツ故のドライな食感も、かなりマクドナルド離れしてて、長生きメニューになるかどうか。
4. ダブルクォーターパウンダー・チーズ524円
押しも押されぬマイ・ベスト・フェイバリット・メニュー。1個当たり828kcalと、驚愕のメニュー中最高カロリーの理由は、1/4ポンドのパティがダブルで挟まれるから。標準パティ2.5枚分に相当するデカパティが2枚も、つまり標準パティ5枚分の肉塊。こりゃあ旨過ぎでしょう。
5. マックフライポテトM267円
マクドナルド随一のアンヘルシーメニュー。何たって、ほぼ糖質と脂質と塩分だけで構成されるのだから。ところが、こういう物こそ旨いのが世の摂理。ポテトだけで食べ飽きたなら、ハンバーガーをガバッと開いてポテトを挟んで喰うならば、味変が効いて、これが大層旨かったりする。
6. チキンマックナゲット5ピース195円
問題の一品。中国食材不正使用事件の後、速攻で中国からタイへと生産場所を変えた。果たして、タイ産ナゲットと来たら、これがどうしようも無く硬い。ジューシーさも不足してて、ガラリ・ゴロリと色気皆無な味わい。いくら何でもこれは無いだろう。中国産の頃の方が間違いなく旨い。
7. マックフルーリーオレオ®クッキー216円
こいつもバッチリ根付いた新世代デザートメニュー。だが、発売当初の頃の様なキラキラ感はかなり薄まった。とにかくサーブの仕方のラフなこと。食べかけちゃうの?とツッコミたくなる程だ。正直、この価格の商品ではない。これじゃ三十一練り氷菓の敵ではないのだ。
8. マックフルーリーブルーベリーオレオ®250円
期間限定のブルーベリー味。ブルーベリージャムがオンされるからか、デフォルトに比べて34円余計にお支払くださいって所がお茶目と言うか、何と言うか。これもコスパは褒められたもんじゃない。
2004年以降、膨大な設備投資費と引き換えにメイド・フォー・ユーと呼ばれるハイパー調理システムが急速に導入された結果、それまでの作り置きマックは店頭からほぼ駆逐され、熱々の商品が速攻で提供される確率が格段に高くなった。早くて、温かくて、そこそこ安い。つまりファストフードの原点回帰が果たされた訳で、マックの味わいには一層磨きが掛かったと言うべきだろう。何処まで行ってもマックはマックなのだが、それでもマックとしては過去最高レベルの出来の良さと言って良いかも。
一方、オペレーションの様子はどうか。ただでさえ店舗数縮小に伴う受容キャパ不足がたたって、この店舗も休日昼時はまるで蜂の巣を突いたような喧騒。店員は異常なほど忙しくバタバタし通しであり、もはや日本マクドナルドの接遇看板であった\0スマイルはおろか、アイコンタクトすらやってる暇は無さそうである。過大な投資で設備や調度類はえらく上等になったけれど、あるべきはずの0\スマイルは、ここにはもう無い。
【第2章:日本マクドナルドの業績推移】
それではまず、連結対象として日本マクドナルドホールディングス株式会社の損益推移を簡単に振り返ってみたい。当期純利益で見ると2012年度の129億円から、2013年度は激減して51億。そこに、例のチキンマックナゲット鶏肉不正問題が追い打ちを掛ける形になった2014年度、遂に218億円の赤字転落である。一方、2014年度のキャッシュフローを見てみると、本業で売り負けて損失計上しているにも関わらず、新規融資などの資金調達は行わず、余剰資金で固定資産に投資しているようだ。確かに流動比率は180%程度と、まずまずまともなレベルを維持する辺り、やはり基礎体力はあるのだろう1)2)3)。だがこの失速経営状態は、そう簡単にV字回復しないと見るならば、的確な戦略変更を打たぬ限り、本年度以降は更に厳しい経営状況も十分にあり得る。
【第3章:経営戦略論としての日本マクドナルド失敗の理由】
日本マクドナルドの経営を語る上で、決して外せないのが2人のカリスマ経営者。初代社長の藤田氏と、先代社長の原田氏である。この2人の経営戦略は、それはもう面白い程に正反対。ところがその在任期間中の売上高推移の曲線は、不気味な程に相似している。2人とも、その並外れた経営手腕により、日本マクドナルドの業績を一旦は頂点にまで押し上げた。にも拘らず、それぞれに理由はあるのだが、その栄華は悲しくなるほど短かった。あれだけ売れていたはずのハンバーガーが、それこそ急坂を転がり落ちるように売れなくなってしまったのだ。全く異なる経営手法にも関わらず、何故同じ結末に至るのか?その原因について、あくまで経営戦略論の見地から考察した書籍4)が今年発刊された。その内容を意訳すると次のようになる。
1. 藤田マクドナルド時代
初代カリスマの藤田氏は、米国マクドナルドと株を持ち合う形で日本マクドナルドを立ち上げた。生粋の商売人だった藤田氏の想いは、戦後復興を既に果たした日本に、米国の食文化を移植する事であった。そのために藤田氏は、マクドナルドの米国式ビジネスモデルを日本ローカライズ化せねばならぬと考えた。これが藤田経営を特徴付ける基本戦略。そこでまず、米国流にはそぐわない、ヒトに主軸を置いた内向集団主義的な経営手法を取った。徹底した社員教育と社員への厚い処遇。人心を得るために直営店舗メインの店舗展開とし、フランチャイズに当たってはパートナーを徹底的に吟味した。要はカリスマ藤田に魅せられた、社員団結集団を目指したのだ。その上で、てりやきマックバーガーや、定番季節商品の月見バーガー等、日本独自メニューを開発。原材料も安全・安心の国産原料に拘った姿勢を貫く等、正に日本ローカライズ化を実践した経営だったと言えるだろう。
また藤田マクドナルドは、経営指標として如何にも日本的な売上重視路線を取った。従って、商圏拡大こそが事業成果となるのは自明の理であった。その結果、マザー店舗の出張店舗として、メニューを限定しテイクアウト専用とした、いわゆるサテライト店がそこかしこに生まれることになる。この辺りが藤田マクドナルドの絶頂期だったのだろう。だがしかし、継続的拡大戦略のカンフル剤として、バリューセットと銘打ったディスカウント戦術に頼らざるを得なくなった頃から、既に凋落が始まっていたのかも知れぬ。カンフル剤の効果は決して長くは続かない。安売りに飽き、安値が当然となってしまった後の顧客心理は残酷だった。何時の間にか安物ファストフードのレッテルが貼られてしまったマクドナルド・ハンバーガー。そんな泣きっ面に飛びかかる蜂一匹。2001年、ある意味不運としか言いようが無い国内BSE問題の勃発が、窮地の日本マクドナルドにとどめの一撃を喰らわせた。
2. 原田マクドナルド時代
業績低迷の日本マクドナルドを引き受けたのが二代目カリスマの原田氏。皆が認める辣腕経営者である。元アップルコンピュータ社の社長にして、更に米国アップルコンピュータ社の副社長を兼任していた原田氏を、一体どんな殺し文句でヘッドハンティングして来たのか。「原田氏、マックからマックへ転身!!」なる当時のニュースをご記憶の方もおられよう。さて、そんな原田氏は、ものの見事に藤田経営を真っ向否定し、ほぼ180度反対の経営戦略を敷いた。恐らく米国マクドナルドの意向に沿ったと思っているのだが、見事にアメリカ流ビジネスモデルへと舵を切ったのだ。つまり経営指標は利益率。従ってまず、膨らんだ固定費を圧縮すべく、直営店を次々にフランチャイズ化。その一方で業績の上がらぬフランチャイジーとは、容赦なく契約を打ち切りながら、大幅な店舗数の削減に踏み切った。
こうして基礎体力を回復しながら、同時に商品対策に取り掛かる。その第1弾が、前出のメイド・フォー・ユーと呼ばれるハイパー調理システムの全面導入である。この大掛かりな巨漢調理システムにの稼働で作り置きを廃し、かつては10分ルールと言われた、調理後10分を経た売残り品は廃棄すると言う、明らかなムダを根絶し原料効率化を達成した。同時に、中国、東南アジアを中心とした食材の海外安価調達に拍車をかけ利益率は確実に改善して行った。第2弾、最後の仕上げが顧客心理の刺激である。藤田マクドナルド時代に比べれば、遥かに速いピッチで様々な新商品を開発、価格変更と新製品発売をタイミング良くシーケンスさせることで安物のレッテルを引き剥がし、マクドナルドブランドの回復に邁進することになる。
アメリカ流の効率化経営基盤の再構築と、顧客を飽きさせぬ商品対策としての価格変更と新製品発売のシーケンスは、確かに一時成功した。藤田マクドナルド時代の終盤で急降下した業績は、一転回復基調に転じ、2011年には見事に過去最高売上を計上するに至る。多くの経営者は、さぞかしその力量を羨み、嫉妬したことだろう。しかし何と数奇な因縁か。その好調は僅か1年と続かなかったのである。その理由は主に3つ。第1に、顧客が前述のシーケンス戦術に飽きてしまったこと。第2に、あまりに大幅な店舗削減で、マクドナルドに行きたくても行けぬ顧客「いけない難民」が増加したこと。第3に、24時間営業店舗が急増したことで、100円マックやコーヒーだけで、深夜まで居座る「居座り難民」が増加したことである。商品に飽き始めた顧客、行こうとしてもやたら遠い店舗、やっとお店に辿り着けば、コーヒー一杯で延々と携帯端末を友に居座る、無表情の若者達。これじゃマックフォロアーの家族連れを、わざわざ追い返すようなものだ。かくして、マイナス要素が相乗的に作用した結果、原田マクドナルドの業績は絶頂から一転、一気に減速し始める。この売上推移パターンが、上述した如く藤田マクドナルド時代のそれと驚くほど近似しているのである。
結局、日本マクドナルドの経営は、このパターンの繰り返しなのかも知れない。カリスマ経営者に舵取りを任せ、調子が悪くなったら次のカリスマ経営者にさっさとすげ替える。カリスマには自己流のやり方こそ似合う訳で、そこには継続性のある経営理念など育つまい。日本マクドナルドの経営を10年単位で俯瞰すると、ゲームオーバーになりかけたら、さっさとリセットボタンを押して別の画面でリスタートする、まるでゲームのようなノリに見えるのだ。
3. 参考書が語らぬ本当の失敗の理由
経営戦略論としての参考書4)には、実はこの辺りまでしか書かれていない。だが現実にはこの直後、致命的な事件が疲弊しきっていた原田マクドナルドに襲い掛かる。2014年のチキンマックナゲット鶏肉不正問題と、今年になって発生した異物混入問題である。しかも今回は、過去のBSE発生と言う不可抗力的な要素は微塵も無い。日本マクドナルド自身が撒いた種なのである。この自業自得とも言える強烈な右アッパーを喰らった日本マクドナルドは、今や経営破綻しかねない状況だと思うのだ。その本当の理由は何か?参考書には書かれなかったその核心について、いよいよ次章で迫ってみたい。
【第4章:顧客心理に潜む日本マクドナルド失敗の核心】
一般的な経営戦略論としては書かれなかった失敗の核心。日本マクドナルドが危機的状況に陥っている根本原因の一つ。それは、消費者の受動的選択に秘められた落とし穴とでも言うべきか。日本マクドナルドを支持した、決して無視できぬボリュームの客層は、小さい子供を連れた母親あるいは父親である。この母親や父親達は、もちろん自分もその一人なのだが、すべからくハンバーガーやフライドポテトやチキンナゲットなんて、育ち盛りの子どもにとって決してバランスの取れた食事じゃないことは百も承知のはずである。それでも何故、リピーターとしてお店に並ぶのか?その理由は極めて単純。子供が食事の途中で嫌がらず、放っておいても最後まで一人で食べ切るからである。子供の食生活に気を使わねばならぬと思ってはいても、幼い子どもがいる親にとっては、子どもが自律的に食事をしてくれるのは、実はかなり安楽であり、息抜きだったりするのである。
つまり、マクドナルドで食事をすることは、幼い子ども連れの親にとってある種のサボリなのだ。サボれるならハンバーガーでも良しとする。この心理こそが受動的選択とする本質的な動機だと思うのだ。そんな受動的選択による消費で成り立っている日本マクドナルドが、食材期限切れや異物混入等、我が子の健康に関わるコンプライアンス違反をやらかしたらどうなるか?その結果は明白である。顧客はそれを知った途端、マクドナルドで食事を済ますと言う、ある種サボリ行為への僅かな懺悔と共に、あるべき食事に戻らざるを得ぬと決意する。そこには多分、マクドナルドへの未練などありはしないのだ。それ故、一旦引導を渡してしまえば、マクドナルドのことなんてあっと言う間に忘れてしまうのだ。顧客とマクドナルドの関係なんて、どだいその程度のものなんじゃなかろうか。
2001年の国内BSE問題で、それなりの打撃を受けたはずの日本マクドナルド。にも関わらず、2014年以降頻発する品質問題はどうだ。日本マクドナルドの経営者は、マクドナルドに通う子ども連れ客達の、ある意味で屈折した消費心理を果たして読み切っていたのかどうか?どうにも疑わしいのだ。一抹の後ろめたさを感じつつ、子どもに安楽に食事をさせることを良しとするリピーターの親達に、期限切れの鶏肉や異物混入なんてあり得ない話なのだ。肝心のマクドナルド・フォロアーにあっさり逃げられしまってジ・エンド。こんな結末になるだろうくらい、一流の経営者になら、とっくに分かっててしかるべきだと思うのだが。日本マクドナルドの経営層は、BSE問題から後のこの14年間、一体何を考えてきたのだろう。
【第5章:日本マクドナルド再生への鍵】
以上を踏まえ恐縮至極ではあるが、日本マクドナルド再生への道筋を提案したい。それは以下の3点である。
1. マック・チームの再生
一昔前、マクドナルドはキツイけれど、やりがいとプライドが持てる働き先だった。徹底した\0スマイル教育。いくら辛くても顧客にはスマイルが絶対。一方で、日々改善提案を出し合い、調理の技量向上に精を出す。その実証の場として、定期的な社内オペレーション・コンテストでハンバーガー調理の正確さと時間を競った。そんな、ヒトが工夫してより良いハンバーガーを目指そうというベクトルが、あまりに希薄になってしまったのではないか。この危機的状況で、まずオペレーター、つまりヒトに再び焦点を当てるべきである。作り手がプライドを持つことこそ必要不可欠な基盤となるはずだ。
2. 不動産リース事業への決別
まず本来の飲食業に専念すべきではなかろうか。フフランチャイジーからの不動産リース収入は、米国マクドナルドでは無視できぬ利益減となっているらしい。だが、フランチャイジー相手に不動産経営をしてまで儲けようなんて言うメンタリティーは、元来日本人には馴染まないんじゃないか?そもそもこのビジネスモデル、相対的に賃借料が安いアメリカの郊外店舗だからこそ成り立つのであって、賃借料が相対的に高い日本ではどだい無理があるのだ。この危機的状況で、わざわざフランチャイジーの体力を削いでモチベーションを下げてどすると言うのだ。今の日本マクドナルドは業態を本来の飲食業一本に絞り込んで、フランチャイジーとの関係を再構築をすべきである。
3. コンプライアンス死守
これが最も重要である。再生への鍵の、更にキーポイントではないか。第3章で述べたように、恐らく顧客の一定層は、決してポジティブな理由でマクドナルドを選択していない。そんな需要構造だからこそ、もっとも避けるべきであるコンプライアンス問題を、事もあろうに立て続けに露呈してどうなると言うのだ。2001年のBSE問題はある意味不可抗力だったとしても、あの時決定的に学んだはずである。日本では食材問題が致命傷になると言うことを。その苦い経験が全く生かされもせず、2014年のマックナゲット不祥事以降、食材問題が散発している有様は、日本マクドナルド経営陣の認識の甘さと言う他ない。
ではどうするか?今の日本マクドナルドは、敢えて値上げしてでも顧客に絶対的な安心を与える食材へ、即刻切り替えるべきなのだ。チキンナゲット原料を中国産からタイ産に切り替えたから大丈夫なんて、失笑を禁じ得ないステートメントである5)。問題は場所じゃなくコストなのだ。今や中国だって、コストさえかければ安心な原料で生産が出来るだろう。従って、やるべきことは安心を担保する原材料調達と生産ルールの説明であって、産地を変える事で全てが解決する訳じゃない。コストさえ掛ければ安心はちゃんと買えるのだ。値上げで離れる顧客を恐れず、留まってくれた顧客に100%の安心を提供する、そんな常道の経営で相応の利益を上げる、まずはその原点に立ち返るべきじゃないのか。自己都合でコンプライアンスをなおざりにし続けるおなら、早晩、頼みの綱のマクドナルドフォロアーからさえも、引導を渡されることになるだろう。
【参考文献】
1) 日本マクドナルドホールディングス株式会社 平成26年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
2) 日本マクドナルドホールディングス株式会社 平成24年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
3) 日本マクドナルドホールディングス株式会社 平成22年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
4) 小川孔輔 マクドナルド失敗の本質 -賞味期限切れのビジネスモデル- 東洋経済新報社 2015年
5) 日本マクドナルド株式会社 CSRレポート2014
【あとがき】
もしも今ここで、原点に返る施策を的確に打たなければ、日本マクドナルドの迷走は数年やそこらじゃ終わらないだろう。いや、最悪消えてなくなるかも。本気でそう思い始めている。外食産業の雄だったはずの日本マクドナルドが経営破綻。そんな事態になったなら、実に利益の30%程を日本マクドナルドに依存していた、米国マクドナルド本社の先行きも穏やかではあるまい。瀕死の重傷と言える日本マクドナルド。社長のすげ替え、\0スマイル復活や、タイ産チキンナゲット、挙句の果てのママ向けサラダ発売。こんな生温い施策ではもはやどうにもならん危機的状況だってことを、経営者は分かっておられるのだろうか。何故こんな体たらくになってしまったのか?教科書的な経営戦略を議論するより、どうか顧客心理の核心を深く見つめて欲しいものだ。ここで何とか踏ん張って、かつての明るい日本マクドナルド再生に向けて、確実な一歩を踏み出して欲しい。そんな日本マクドナルドへのエールで無理矢理レビューを〆る。いやマジで、ホンマに頑張って欲しいのよ~(T_T)