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江戸にあらずして、継承されるはこれぞ江戸前の技と心。進化は続く…
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MD COKE
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MD COKEさんの他のお店の口コミ
店名 |
掲載保留
金星(きんせい)
|
---|---|
ジャンル | 寿司、日本料理、海鮮 |
住所 | |
交通手段 |
電車、車 徳山駅から221m |
営業時間 |
|
予算 |
¥10,000~¥14,999 ¥10,000~¥14,999 |
予算(口コミ集計) |
¥10,000~¥14,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、JCB、AMEX、Master、Diners) |
席数 |
18席 |
---|---|
個室 |
有 (4人可) |
貸切 |
可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
有 2台 |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、カウンター席あり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、日本酒にこだわる、焼酎にこだわる、ワインにこだわる |
---|---|
料理 | 魚料理にこだわる |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
ロケーション | 隠れ家レストラン、一軒家レストラン |
ホームページ | |
初投稿者 |
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どこか地方に訪れる予定が決まると、まず真っ先に探すのは旨い鮨屋。
ま、実際はその前に地方の気になる店はほぼチェック済。
そんな中、山口へ伺う予定が入ったのだが、山口…?
と、食べログチェックすると、Journlerさんが発掘した良さげな店があるではないですか!
珍しく接待だったのですが、ちょっと無理言って山口から徳山まで足を伸ばしました。
店の外観は、まあふつうに街中にある古いお寿司屋さんって感じです。
内装はホームページでだいたいわかってはいましたが、
いざ店内へ入ると、いい意味での外観とのギャップに
おもわず「ほおー…」♪
一歩間違えれば下品にすらなりかねない色使いですが、
実にセンスよく、上質な非日常の空間が演出されている。
こりゃあ、期待できます。
この日は他に客もなく、接待で3人での使用ということもあり
奥の個室の4人掛けのカウンターでいただくことに。
この個室もなかなか雰囲気が良く、接待に使うにはもってこい。
最初に3人ともビールをいただくことにしたが、ここでサプライズが!
軽めの白に使うタイプのワイングラスが置かれ、
店主の息子さんと2名の女性スタッフがエビスの小瓶を各々持って登場。
3人同時にきれいな泡が立つように丁寧にビールをグラスに注ぎ始めた。
う〜ん、鮨屋でこんなサービスする店は他にないだろう…いやいや参った!
店主が快く写真撮影の許可を下さり、他のお客さんもいなかったので、
初めてのお店ですが調子に乗って写真撮りまくってきました♪
【つまみ】
■鯛茶漬け
胡麻だれに漬けた鯛に出汁を掛けたもの。
出汁の味わいに深みがあるなと思ったら、鯛の他に鮪節で出汁をとっていると。
ご飯はシャリが使われているのだが、このシャリの食感・味わいが良く、
これを食べた瞬間、期待感が一気にふくらんだ。
■海苔・茗荷・梅
酒のつまみに茗荷・梅を海苔で巻いて食べるという趣向。
■石鯛の造り
地物で、そんなに大きなものではないそうだが、これは良かった。
今まで食べた石鯛で間違いなく一番うまかった!
■生姜の芽の甘酢漬け
さっぱりと、酒のつまみに。
■鯖の造り
五島の鯖を軽く〆たもの。
■椀もの
赤味噌と白味噌の上澄(醤油の原点であるたまりですね)でつくった吸物。
透き通った、上品な味噌の風味と醤油の味わい・旨味。
当店はあくまでも江戸前の握りを楽しんで欲しい店なんです、とここで握りへ。
握り様の手ふきの他に指洗い用の水も用意された。
冷酒を所望したところ石川の”手取川大吟醸”が
香りを楽しみやすいウイスキー・ブランデー用のグラスで供された。
【握り】
■真子鰈…だったはず
■墨烏賊
■トロ(大間)
■小肌(佐賀)
■浅蜊漬込(地物)
小さめの浅蜊だが、火の通し具合が完璧で、硬さを感じる部分は一切なし!
旨味がしっかり漬込まれていて、今まで食べた浅蜊の漬込みの中では一番かも。
■吸物:蒸し鮑の蒸し汁
■蒸し鮑
鮑は十分煮込んだものを最後に蒸して仕上げているそうで、全行程8〜9時間と。
蒸し汁はその最後の蒸しで出たものだそうで、そのため透き通ったさらっとした汁。
この日のものは時期のせいもあるだろうが、やや香り・味わいの弱いもの。
夏の最盛期ならかなり良いものが出せると話していた。
■〆た鱚を炙ったもの
皮目をさっと炙っただけではなく、もう少し火を入れた塩梅。
鱚の身がふっくらと厚みを増し、ふわりととろける食感に。
賛否はあるだろうが、他では食べたことのないタイプの鱚の握り。
鱚はイマイチなものが出されることが多いだけに、個人的にはかなり好感。
■つまみ:鮑の肝煮付
■地物の穴子(ツメ)
身厚でふっくらとろけて味わい深く、なかなか良いものだった。
訪れた日は梅雨のどしゃぶりの中。
こちらの穴子もこれからどんどんうまくなるのだろうか。
■つまみ:四万十川の海苔の佃煮、山葵と
■閖上の赤貝
閖上の赤貝もピンキリで、自慢げに閖上だと言ってしょうもないものを出す店もあるが、
こちらの赤貝はとても上質のものであった。
貝柱をつけた身(写真には写ってません)を握るという、独特のもの。
■地物の天然物の車海老
茹で上げを適温まで冷して握りに。
香りも立ち、味わいも甘く、火の通し具合も申し分ない、見事なもの。
■地物の根付の鯵
旨い鯵でした!
■大間の鮪の赤身ヅケ
いい塩梅。
■茶碗蒸し
コンソメに紅茶の香りを漂わせたあんをふるふるに仕上げた茶碗蒸しにかけたもの。
具には穴子をはじめ、いろいろなネタが入っていて充実。
洋の雰囲気を漂よわせつつ和の味わいの一品で、
店の内装やグラス使いも含め、新しい感覚を取り入れようという意識が感じられる。
■煮蛸
■平貝炙り
■穴子(塩)
どれも旨し。
ここで息子さんにちょっと握ってもらうことに。
■トロ
■石鯛
残念ながら干瓢巻は昼に全部出てしまったそうで、これにて終了。
■玉
これは見事な出来!
真ん中にレアな層を残し、全体がプリンのような焼き加減。
芝海老と山芋で作っているそうだが、何やら気になる甘みと香りが…と思ったら、
砂糖の替わりに和三盆を使っているとのこと!
そのせいもあって、上質な和菓子のデザートをいただいているような旨さ。
和三盆を使うようになったのも、比較的最近のことらしい。
■デザート
鮨屋でおいしいデザートが出るのは個人的にはとてもうれしい。
グレープフルーツと干し柿をかたどった和菓子。
どちらも鮨を堪能した後に食べるのにちょうどよいボリューム、味わい。
酒をそれほど飲まなかったこともあるが、これで¥20,000!
同じ中国地方の江戸前鮨の名店、岡山の魚正や広島の吉鮨と比べると相当安い!
地方の名店と呼ばれる店では接待だと多めに取る寿司屋も少なくないが、実に良心的。
ネタは地物の良いものを取り入れつつ、全国から納得の良質素材を入れている。
穴子、車海老、浅蜊、鯵など、地物を選ぶに相応しいなかなかの素材。
もちろん、築地を抱える東京の超一流店のピンのネタと比べるには無理がある。
シャリはハラケ具合を重視したやや硬めのものであるが、
表面が実に艶やかで、米粒のひとつひとつがとても美しい仕上がり。
たぶん白酢のみだと思うが、米の中心までしっかり酢が効いており、
その味わい、弾力にバラつきが一切感じられない。
ものすごく丁寧に高い技術を持ってつくられたシャリだと感じた。
そしてなんと言ってもみなさんが気になっているのは「握り」の技だろう。
創業80年という老舗の当店、初代は日本料理がメインだったそうだが
二代目が江戸前鮨を志し、鮨 金星の握りを確立、
三代目店主は30年前に東京のおけい寿司 八重洲店の初代店主に弟子入りしているが、
あくまでもその握りは先代から受け継がれた当店独自の握りであるとのこと。
本手返しが基礎となるその握りはわずか三手でピシっと流麗に握られる。
そしてその握りの形は独自の「舟形」。
握りの形の理想型は「地紙型」とされており、最近は「流線型」のものも多いが、
この「舟形」と店主が呼ぶ握りの形はまさに先代から継承された金星の握り。
写真を見ていただけばわかるように、握りを一艘の船に例えると
舳先(へさき)と船尾(艫:とも)の部分がせり上がり、中央が少し凹んだ独自の形。
わずか三手の中で、親指をピシっと効かせて見事に「舟形」に握っているのである。
この握り、口の中ではらりとほどけ、ネタと見事なバランスで溶け合い、
「もう少し味わっていたい…」と思う間もなくすうっと同時に消えてゆく。
期待を遥かに超えた…なんてエラそうなことを言うのも烏滸がましい、
三代目店主の握り、もはや名人の域に達していると言っても過言ではないかもしれない。
鮨 松波で修行され4年前に戻った四代目の息子さんの握りは十分なもので、
これぐらいで店を出し評価を受けている東京の店は少なくないと思うが、
三代目との差はまだまだ歴然としている。
こういう職人を父に持ち、この店を一緒にやれることは誇りに思うべきことだ。
息子が戻って来てから内装も少しずつ改装し、今に至ったようで、
料理にも現代的な感覚をうまく取り入れつつあり、今後の進化が本当に楽しみな店である。
最近まで東京にいた息子はもとより、三代目店主が恐るべし江戸前鮨事情通である。
昔の話はもとより、最近の事情もよくご存知で、かなり最近の話でも盛り上がれる。
三十有余年に渡る江戸前鮨の歴史、職人、技の話をここまで語れる職人はそうそういない。
久しぶりに江戸前鮨気分が最高に満たされた一軒であった。