やってるはずの店が終わってて… : あす花亭 萩店

青春18切符の旅

岡山～米子～揖屋～松江～＜バス＞～松江～益田～東萩～長門市～下関～小倉（泊）

この日の昼間は、「黄泉比良坂」（よもつひらさか）…この世とあの世の境目とされる聖地や、揖屋神社などを参拝。
参拝後は松江に出て、午後の快速「アクアライナー」で、益田までの大移動。
さらに乗り継いで、東萩駅で降りた。

到着は18時30分を過ぎていたが、道の駅／萩しーまーと内に、21時までやっているレストランがあるという情報を信じ、行ってみたら…
一応あかりは灯っていたものの、とても静かだった。（イヤな予感！）
店に入ろうとしたら…「19時で終わりです」といわれた。
そんな…

店名は失念したが、これでは何のために萩に立ち寄ったか？
ともかく萩で食事をしなければ、意味がなくなってしまう。

遅くまでやっていて、東萩駅から比較的近い店…思い当たる店があったので、そこに行ってみる事にした。

2012年８月30日訪問
出来ればこの日は、松本川を渡った対岸には行きたくなかったが、この際、背に腹はかえられない。
萩で降りてしまったため、この日中に小倉に着くためには、途中で降りる時間的余裕がないのである。（苦笑）
いくら何でも、夜中まで何も食べずの列車移動は、キツ過ぎる。（涙）

で…入ったのがあす花亭 萩店だった。
ここは東萩駅から直接歩けば、５～６分程度で着く距離だが、何しろ橋を歩いて渡るのがおっくうなのである。（苦笑）

今回は観光はナシなので、橋の手前で済まそうと思ったのに…東萩駅は萩ではいちばん大きな駅だが、店はほとんど見あたらないのだ。
焼き鳥屋はあったけど、博多一番どりなる店で…これから九州に向かうのに、博多焼き鳥の店には入る気にならなかった。（苦笑）
かつては営業していたと思しき店舗らしい建物は、ちらほらと見受けられるんだけどね。
天下の観光地・萩ですらこのあり様なのだから、世の中は本当に不景気なのを実感させられる。

さて…店に入ると、１番テーブルに案内された。
この店…リバーサイドで、立地は良いと思う。
夜で暗かったので、景色はイマイチだったけど、昼間はなかなかなのではなかろうか？

メニューを見て、にぎり寿司・380円（399円）とざるうどん・550円（577円）を注文した。
にぎり寿司の内容は…
蒸しエビ・イカ・マグロの３カン。
ざるうどんも…うーーむ、きわめて普通。

でも、ＣＰは悪くない…むしろ良い方だ。
こちらの店…私は以前から存在は知ってはいたが、店名は知らなかった。

メニューも豊富なファミレスのような感じで、普段使いには重宝しそうな店である。

おいしかった、ごちそうさま。

【野山獄と岩倉獄】
まずは野山獄と岩倉獄の起こりについて、以下↓に抜粋したので、お読み下さい。
正保2年(1645)9月夜、酒に酔った大組藩士禄高200石・岩倉孫兵衛が道ひとつ隔てた西隣りの同じく大組藩士禄高200石・野山六右衛門の屋敷に斬り込み、家族を殺傷するという事件が起こった。

藩は野山宅に岩倉を幽閉し、後に斬首の刑に処したが、喧嘩両成敗ということで両家は取り潰し、屋敷は没収された。
後に藩は両家跡を牢獄とし、切り込んだ岩倉に非があるので、士分の者を収容する上牢を野山獄、庶民を収容する下牢を岩倉獄とした。
※参考：野山獄跡 - 萩市観光協会「ぶらり萩あるき」www.hagishi.com/search/detail.php?d=100003

つまり江戸時代には、獄にまで身分差があったという事で、海外密航に失敗した罪で捕えられた２人の長州藩士のうち、吉田松陰は野山獄に、金子重之輔（個人的には金子重輔の方が馴染みがあるけど）は岩倉獄に投じられた。
（金子重之輔は、江戸で萩藩邸に仕え、後に吉田松陰に弟子入りしたが、生まれは商人だったため、下牢の岩倉獄に入れられた）
ちなみに…高杉晋作も一時期、野山獄にお世話になっている。（笑）

松陰は、囚人たちに孟子の講義をし、獄吏でさえも廊下で松陰の講義に耳を傾けたという話は有名だ。

時には塾生に教えを乞う姿勢も見せるなど、松陰は、「ともに学ぶ姿勢」を大切にしていたという。
いかに優秀な人間でも、ひとりの能力などたかが知れている…これは私の持論でもあるので、この考え方には非常に共感が持てる。

松陰は、約１年の獄中生活を終え、松下村塾に講義の場を移し、結果的には、後の明治維新の志士達を教育する事になる。