壁の穴 麺が奥より ツツツツツー : 龍横健 谷地店

山形県の河北町にあるラーメン屋さんです。カウンター席のみで、靴を脱いでサンダルに履き替えて中へと入ります。水はセルフで、会計は食後に座席にて行います。

■頂いたメニュー
・冷たい肉中華　¥850

2023.6
今日は６回目のワクチン接種の日。注射を打たれる前の腹ごしらえへと向かった先は、会場に程近い河北町の龍横健さん。夏には嬉しい冷たいラーメンがあるとの情報を得ていたので楽しみです。

ボロボロになった橙色の暖簾が実に哀愁を感じさせてくれるのを横目に、中へと入ります。カウンター型の強固な壁にて、完全に仕切られたカウンター席のみの特徴的な店内ですが、外敵に乗り越えられぬよう設計されたのでしょうか。

席に座り、注文をお願いしようと声をかけると、忙しそうに調理されていた店主さんから「暫しマテ」と指示を受けたので、落ち着くまで待つことに。しばらくして、顔の見えない壁の向こうに、おばちゃんの気配がし、わずかに下部の隙間から見えるおばちゃんの手に向かって注文を伝えます。

河北町は、冷たい肉そばや肉中華が有名ですが、それに習ったのか【冷たい肉中華】が用意されていたので注文しています。５分程で、再び顔の見えないおばちゃんの声と共に、ラーメンが壁の穴より、ツツツーと押し出されてきました。その機械的な配膳に少し笑ってしまいました。


【冷たい肉中華】
太麺の強い食感が特徴的な中華そばとは打って変わり、こちらは普通の中華麺だったのに驚き。そして冷たい肉そば同様に、鶏肉がトッピングされている様も、谷地の肉中華そのものです。ただ、当店の味ともいえる穂先メンマだけは変わらず付いていたのは嬉しいところ。

麺を持ち上げれば、ぷりんとした麺に冷たいスープが絡み、涼とともにあっさりとしたスープの味わいが何ともいえない旨さを刺激してくれるもの。冷たいので、次から次へと口へ運べる食べやすさとともに、トッピングの鶏は、本場ものほど硬くはなく、柔らかく食べやすくありました。親鶏ではないのかな。それでいて味もよく、麺と一緒に食すと、麺と肉の旨みを同時に堪能できるので実に満足感がありました。驚いたのは、この鶏がカットされているだけでも15切れもあったこと。それだけ、麺と一緒に食せたのはよかったです。

スープも後味が癖になり、結局は全部頂いてしまいました。

暑い夏には最良の冷たい肉中華でした。

ごちそうさまでした。

山形県の河北町にあるラーメン屋さんです。カウンター席のみで、靴を脱いでサンダルに履き替えて中に入ります。水はセルフです。

■頂いたメニュー
・中華そば+魚100　¥800

2019.2
開店時以来、久しぶりに訪れました。サンダル履き替えと独特の格子のようなカウンター席は相変わらずです。そして、メニューが増えていないのも相変わらずです。前回は、準備中のためと記憶していたのですが、メニューを中華そば一本で勝負すると決められたのでしょう。潔しといった決意が感じられます。

それでも、今回、中華そばの脇に【魚１００】と書かれていたのが気になりました。お店の方に、聞いてみると、煮干し油１００％で対応した中華そばなのだとのこと。通常の中華そばは、豚のラードを使用しているらしいので、根本的に風味が変わるようです。せっかくなので【中華そば】に【魚１００】を追加して注文しました。

【中華そば＋魚１００】
厚底の独特の器に盛られたラーメンは、小ぶりな見た目ながら、たっぷりと詰め込まれているようです。なるほど、煮干しの香りが特徴的です。久しぶりに煮干しとご対面したような気持ちになりました。

麺は、ぷりぷりの中太麺で食感よく食べ応えがあります。チャーシューは大ぶりのが３枚入っており嬉しいところで、長い穂先メンマも２本かしら、随分とシャクッとした歯ごたえが心地よし。スープは熱めで、急いで掻きこむと火傷をしてしまうので、注意しながら頂きます。それでも舌がしばらくヒリヒリしていました。粗刻みの葱は香りが強めだったので、スープと麺に巻き込んで頂くと丁度よくなりました。

ブラックペッパーの他に、一味唐辛子も用意されており、ラーメンに一味という組み合わせはあまり経験がないのですが、あるということは合うのでしょうか。ちょっとだけそれぞれを試してみましたが、ノーマルでも私は十分な感じです。また、頼めば酢も提供してくれるとのことです。

店主さんの顔が見えない、不思議な雰囲気のラーメン屋さんですが、一本気のラーメンで勝負しているあたりが職人気質のような気がします。ただ、子供連れのお客さんは、カウンター席には不向きな様子があり、退店されていましたね。屋内にある立ち食い気質のような硬派な雰囲気があります。


スープも完食し、ご馳走様してきました。

山形県の河北町にあるラーメン屋さんです。カウンター席のみ10席で、こじんまりとしています。玄関口で、靴を脱いでサンダルに履き替える必要があり、水はセルフとなっています。

■頂いたメニュー
・中華そば ¥700

2016.9 【中華そば】
新庄から来たラーメン？テレビで取材されていた？などという噂を聞いて、近くを通る機会がありながら、オープンしていたことを知らなかったので、気になり訪れてみました。

開店したばかりなのか、メニューは中華そばだけとの張り紙がありました。

中に入り、サンダルに履き替えると、すぐ目の前がカウンター席でした。一つの部屋をざっくりと区分けしたカウンター席が、厨房とを隔てる目隠し板のようになっています。カウンター席ながら、店員さんに注文する時は、立ち上がらないと店員さんの顔が見えないのが、変な感じです。お互い視線に気を使わせない工夫なのでしょうか。

カウンター席に座って待っていると、顔の見えない店員さんの腕だけが、下からひょこっとラーメンを配膳してくれました。何とも、近いようで遠い不思議空間です。

深底の器に、盛られたラーメンは、聞いた話では見た目より、量が多いとのこと。縮れた太麺、穂先メンマ、チャーシューがのっています。

麺をすくうと、縮れた太麺が、ぷりっとテカっているように見えました。海老で言えば生きの良いってやつでしょうか。もくもくと麺をすすりながら、スープも頂きます。煮干しの風味が鼻をつきましたが、どぎついわけでもなく、食べれば慣れてしまいます。スープは割と濃く口に残る印象を受けました。

好きな人には癖になるラーメンだと思いますが、私は味噌ベースを食べてみたいと思いました。

ご馳走さまでした。