フレンチの王道を志す者 : オテル・ド・ヨシノ

オテル・ド・ヨシノ

(hotel de yoshino)
2024年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2024 Bronze 受賞店

フレンチWEST百名店2023選出店

食べログ フレンチ WEST 百名店 2023 選出店

予算:
定休日
火曜日、水曜日

この口コミは、清家一郎さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

4.5

¥40,000~¥49,9991人
  • 料理・味4.5
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.0
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
2022/06訪問14回目

4.5

  • 料理・味4.5
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.0
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥40,000~¥49,9991人

フレンチの王道を志す者

6/1 和歌山「オテル ド ヨシノ」
(ミシュラン一つ星・ゴエミヨ16.5/20)

手島シェフより 驚きのメールをいただき、居ても立ってもいられず…やって来た。
知っている人は知っているだろうが…まぁ…まだ公には内緒ということらしいので…

★アミューズ
 グジェール
 イノシシのリエットのタルト
 イカのマリネ・イカ墨etc.

最後に残していただいたイノシシが…
やはり好み
ベルナルドの皿が重厚…
欲しいなぁコレ

★サフラン風味 蛤のジュレ 新玉ねぎのムース

冷たく冷やされ、軽い酸味を帯びたサフラン風味の蛤のジュレの上に…悩ましい黒光りのキャビアが鎮座する。
下に秘められた雲丹が、しなやかに身をくねらせる…
新玉ねぎのムースの淡い甘みが、優しく寄り添う……
スプーンを縦に深く入れて、全てを一気に口に放り込む…
麗しく深淵なフレンチのカオスに…舌が震えた……

★スープ・ド・ポワソン

何度となくいただいた…手島シェフのスペシャリテ。
何種類かの魚を元に作り出す、フレンチの基本の一つ…だが、こういう…手間の割に見栄えが伴わないモノを出す処を、僕は他に知らない
その味は澄み切って、ふくよかに深く…安堵のため息を呼ぶ……
「あぁ ヨシノに来た…」と思わせる逸品である。

★ジビエのコンソメ

ん?……と見れば、コースメニューにはない「ジビエのコンソメ」
手島シェフからのプレゼントだという…感謝 感謝
思えば最初の訪問でいただいた、シェフのスペシャリテ !…
静かに鼻を寄せれば、悩ましいジビエの香り…
ソムリエ立川君が合わせたのは、大好物のアモンティリャード(シェリー酒)
コンソメにも僕にも…ドンピシャ❣️
コンソメを飲み終わって、大きくため息…その余韻は艶やかに深く…長い……

★リ・ド・ヴォ―のテリーヌ

コースメニューを見た瞬間、コレが目に留まった…
僕の好みを熟知した手島シェフの、僕のための一皿と思えた…
それは、今までに経験したことのない一皿だった。
リ ド ヴォー・キノコを鳥のムースで繋いで…温かいテリーヌに仕上げた。
ソースを吸ったモリーユ茸から…旨味がほとばしる
テリーヌは、なめらかにふくよかに…まったりと濃い旨味を讃えながらワインを誘った……
合わせたワインは2種類!
たまりませんなぁ〜

★和歌山の石鯛

和歌山の石鯛に、古典的な「ソース・デュグレレ」を敷いた。
バターと白ワインの旨味に、トマトの酸味が効いている。
ホタテのムースを詰めた花ズッキーニが、付き合わせ以上の迫力
主役のはずの石鯛が、傍らで上品に微笑んでいるような……

★フランス・ランド産 鳩のトゥルト

トゥルトは手島シェフの看板料理である。
これを求めて、全国から客が来る…もちろんシェフも多い。

半分にカットする前に、その美しく香り高い焼き上がりを見せていただいた。
通常は2人前である…当然 僕は1人でいただく……
添えられた鳩の股肉の旨味が、何とも切なく悩ましい…

トゥルトに慎重にナイフを入れ、ソースをたっぷり含ませて口に運ぶ…
フォアグラが、鳩が、ファルスが、吸い付くように むっちりと歯に絡む……微かな血の香りに、ムクムクと僕の野生が目覚めてゆく…
ソースは、鳩の内臓・血の香りを感じさせながらも…上質な繊細さを感じさせた…
ビロードのように柔らかく滑らかに…トゥルトに染み入るソースだった……

僕がほぼ食べ終わろうとした時、鳩はフッと力を抜き、しっとりとソースで濡れそぼった身体で、もう一度、渾身のジュを放ち…僕を受け入れた…
僕は喉から落ちてゆく彼女の色香を、感謝と愛を込めて…見送っていた…

興奮のあまり、赤ワインを撮り忘れた…

★八朔のデザート
★ハーブティー 小菓子
例によって、デセールは何も語らず…
ただニヤニヤと…楽しむのみ…

後は、ソムリエ立川君の勧めるままに、食後酒をアレコレ…

モダンフレンチとかフュージョンとかいう料理が、知らぬ間に幅を利かせて来た昨今、手島シェフはクラシックの流れを組む純粋なフランス料理を良しとし…志した。
手島シェフの目指す純粋なフランス料理は、30数年フレンチを食べて来た僕の趣向と自然に重なり…道を同じくした……

料理の斬新さ・シェフの個性も、確かに大切なものだろう……
…が、僕は フランスの香りがする、香り豊かで紛れもなく王道のフランス料理…という一皿を、大切に食べていきたい…と思っている。
それは昔、度々訪れた…長崎ハウステンボス「エリタージュ」で、巨匠. 上柿本ムッシュに教えていただいた…ものでもある……

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2021/11訪問13回目

4.8

  • 料理・味4.8
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.0
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥50,000~¥59,9991人

ロブションの血を受け継ぐ者…

11/21 和歌山「オテル ド ヨシノ」
【フランスより、ジョエル・ロブション・グループの エグゼクティブシェフ…檀崎友紀シェフを迎えての晩餐会】

ロブションの秘蔵っ子として名高い、檀崎シェフの煌びやかな経歴は、眩ゆいばかり…
コラボかと思えば…あの手島シェフはサポートに回り、檀崎シェフ100%の料理だという…
ワインペアリングは、ゴエミヨ2020ベストソムリエの、『柏屋』松岡ソムリエ。
これ以上の布陣は望むべくもない…
オープニングのシャンパンは、その名も「ジョエル ロブション・グランクリュ」

今夜は幼馴染みの盟友、大本夫妻も ご一緒に…

★紅葉に浮かぶゴンドラ 白トリュフを載せて

先日、檀崎シェフが準備のため来日の折、吉野の紅葉を愛でた時のイメージらしい…
パリン♪と薄く、軽〜い食感……
上質な白トリュフの余韻が、糸を引くように長い…☺️

★セップ茸の軽いブルーテ フォアグラロワイヤルとポルト古酒で…

セップ茸は雲丹を思わせるかのように、ヌルリと…まったりとした味わいを見せた…
フランス語のベルベットから派生した言葉「ブルーテ」…
その言葉通り、なめらかで上品なセップ茸のソースを、軽やかながらも微妙に艶かしい…フォアグラのロワイヤル(茶碗蒸し・卵豆腐のようなもの)と合わせ、ポルト古酒で、微かに甘く…深い大人の風味をつけた……
そんな僕の解釈だが?…正確かどうかは定かでない…
檀崎シェフの緻密な世界に、引き込まれて行く自分を感じていた…

★フランスソーローニュ産キャビア 毛ガニのゼリーよせ ういきょうのアニス風味クーリー

実はこの一皿を、僕は心ひそかに期待していた…「キャビア アンペリアル」
ロブションのスペシャリテとして、あまりにも有名な一皿である!
今夜仕入れた情報によれば、この一皿の誕生には、檀崎シェフも一役買っているとか…?

ここでソムリエ松岡さんが、確信を持ってペアリングしたのは…滑らかな2009のボジョレー!
蟹には 赤ワインだそうな…

極めて繊細に見えるその一皿は、実はしっかりとした旨味の饗宴だった。
「しっかりと混ぜてお食べ下さい」という、ギャルソンの助言にも関わらず……
僕は幼稚園児が初めて楽しいオモチャを手にしたように…いろんな事を試しながら食べていた…

世界で最高のキャビアの一つとされるソローニュ産の養殖キャビアは、キスがとっても上手い…
決して噛ませようとはしない…
底にビッシリと敷かれた毛蟹は、ゼリーと抱き合い、甘く僕を誘惑する……

全てを混ぜ合わせれば、濃厚で妖しい不思議な国のアリスが、手招きしている……
柔らかく清々しいアニスの香りが、それを上品な世界、美しい余韻へと…微笑みながら導いている……
キスの上手なフランス美人に戸惑いながら…その繰り返す波に、僕は しっとりと酔いしれていた……

★和歌山県産コウイカのグリエ 軽く燻したナスと赤ワインを加えたイカ墨ソース

抽象絵画を思わせるような…綺麗な一皿が現れた…
これも複雑な一皿だった…
赤ワインを加えたイカ墨に、マスタードのような不思議なソースに、香辛料…etc.
意識しようがしまいが、コウイカに付けるソースの分量は自然に変化し、コウイカとソースが織りなす味わい・ハーモニーは、一口ごとに変化した……
檀崎シェフに「面白いでしょう?
楽しいでしょう?」と囁かれているような…☺️

★オマールエビのロティーにアーティチョークのピューレ ジュラ地方のヴァンジョーヌ風味のクリーミーなソースで

オマールには、ソムリエ松岡さんお気に入りの…シャンパンのデキャンタ
随分、まぁ〜るくなるような…

爪楊枝に刺されたオマールの揚げ物の軽い食感にチョット驚き……「オマールの何処の部位ですか?」と松岡さんに聞けば「すり身」を揚げたものだった…
オマールは少し深い皿に盛られ、アーティチョークの淡い甘味のピューレと、ジュラ地方の個性豊かなワイン…ヴァンジョーヌの風味のクリーミーなソースに包まれて現れた…
ソースはスープのように軽やかながら…しっとりと落ち着いた味わい……

ナイフを入れフォークを刺せば、シルクのように細く滑らかなソースがオマールに染み込んでゆく……
しっかりとソースを染み込ませ口にすれば、中心部はレアな僕好みの火入れに、思わず微笑みが漏れる…
オマールの品のいい甘味が、ヴァンジョーヌの不思議な香りに包まれ…じんわりと滲み出た…

★香ばしい九絵のポワレ 酸味のきいたバターソースにほうれん草と山椒の香り

白身魚としては旨味の強いクエが、皮身の下のほろ甘いゼラチンを従えて横たわる…
ソースはブールブランのような?
酸味の効いた…とあるが、酸味フェチの僕は、酸味が効いた…というより、バターの重さを感じさせない透明感のあるブールブラン…のように感じた……
山椒の香りが、フレンチとして不思議な感覚で面白い…
ソースをしっかりとつけて頬張れば、芯はレアのような魅力的な火入れ…
今日の料理の中では、シンプルな一皿に思えたが、クエの力強さを引き立たせる控えめなソースと、細心の火入れが素晴らしい……

★フランスシャラン産鴨とフォアグラの岩塩包み焼き 獺祭45風味のブイヨンを添えて

ソムリエ松岡さんがニヤニヤと持って来たのは……5級ながら2009、2010とパーカーポイント100点を獲得したという…シャトー・ポンテカネ2011…興味津々

まず口にしたのは、ロブションのスペシャリテ …ポテトのピューレ!
ふんわりと甘く芳しく、赤ん坊の頬のようなきめ細かい滑らかな肌で、僕の口に滑り込む…
そして、端正な形にまとめられ、岩塩で包んで熱を入れられたシャラン産鴨とフォアグラが、頬寄せながら抱き合っている…
一口含めば、塩辛さの一歩手前で、塩がいい働きを見せている…
塩釜の熱が鴨とフォアグラの不純な雑味を除き、塩が柔らかく浸透して、ピュアな旨味と溶け合っているような……
エッジが立った…というのだろうか? キリッと端正な、男前の肉料理だった…

★紀州南高梅 リンゴのコンポートとレモンのクリーム 軽いココナッツの香りと共に

★洋ナシ アマゾンカカオを使用した温かいチョコレートソース ベルエレーヌ、オテルドヨシノ風

デザートは檀崎シェフではなく、オテル ド ヨシノの作品。
例によってデザートは何も語らず…
ニコニコと楽しむのみ……

★ハーブティー 小菓子
帰るのも忍びなく、食後酒にカルバドスを頼めば、ソムリエ立川君の奢りだという…感謝感謝

全てが終わり、巨匠タテル ヨシノ シェフもご一緒に記念撮影!
その後もしばらくカルバドスを傾けながら…余韻に浸っていた……

繊細・洗練を感じさせる、格調高きフレンチだった……
微細で複雑な要素を、綿密に組み立てながら「美味」を構築して行くのが……ジョエル・ロブションを受け継ぐ檀崎シェフのスタイルのような…

アンコールで再びフランスより来ていただけるのなら…いつまでもアンコールの拍手を送りたい……

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2021/07訪問12回目

4.8

  • 料理・味4.8
  • サービス4.5
  • 雰囲気4.0
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥50,000~¥59,9991人

夏のスペシャリテはエレガントに…艶やかに……

7/28 和歌山「オテル ド ヨシノ」総集編
(ゴエミヨ16.5/20 明日のグランシェフ賞)

19時までしか呑めない大阪は、大酒呑みの僕には何とも淋し過ぎて…和歌山に予約を入れていた…

すると大阪での仕事中に……
「清家様❗
今日のメニューはヤバいです
お腹すかせていらっしゃって下さい お待ちしておりますーッ」
…という…ソムリエ立川君からの意味深なメール

胸を高鳴らせ、鼻も膨らませて…ヨシノに到着!
時間は無制限…ホテルは下の階だし
今夜はフラフラになるまで…呑み倒しませう
シャンパンは、立川君がわざと大盛り

★グジェール
★ジビエのコンソメ オーストラリア産黒トリュフ

メニューに載っていない一皿は、手島シェフからのプレゼントだという……
彼の代名詞でもあるジビエ…
そして、初回の訪問で思わず唸った「ジビエのコンソメ」

今夜のコースへの胸の高鳴りを沈めるかのように…ジビエの香りがサマートリュフと抱き合いながら、柔らかく鼻腔を抜けてゆく……

★和歌山産の鮑 ジュレ

ポロネギのムースの中に、鮑を細かく切ったものを忍ばせ…鮑の肝の強さをクリームで伸ばし、キャビアを添えた。
手島シェフが読めば……多分、ニュアンスが微妙に(全然?)違っているだろうが…お許しいただきたい。
言いたかったのは、非常に微妙なバランスの上に成り立っている、とても美しい一皿だと感じ取れた…ということ。
そおっと小さなスプーンで底まですくって、口に運ぶ……すると僕の舌はその味わいに戸惑い、飲み込めずに佇んだ……
それは紛れもなく、フランス料理だった……
海と大地のカオスがハーモニーと化し、グラスの中で輝いていた……

★スープ ド ポアソン

どれだけの魚介を用いれば、こういう深みのある味が出るのだろう…
僅かなオリーブオイルが艶と風味を与え、味を磨き込んでいる。

暮れゆく和歌山の風景の中……
凝縮された旨味のポアソンに負けない熟成感の、シャサーヌ・モンラッシュが浮かび上がる…

シャサーヌ モンラッシュ・プルミエ クリュ・アベイ ド モルジョ

美味しいワインは格別の料理と共にいただいてこそ、その価値を増し、輝きを放つ……
深い海に身を委ねるような安寧が潜む…夢見心地のマリアージュである……

★湯浅産 天然岩牡蠣 白ワインと柑橘のジュレ

手島シェフの夏のスペシャリテ!
エシャロットのクリームを岩牡蠣の下に忍ばせ、柑橘と白ワインの冷た〜いジュレで岩牡蠣を包んだ…
銀座ラフィナージュの高良シェフによれば「日本酒が欲しいと思われたら負けです。ワインが欲しい!と思わせてこそフランス料理」
地元では「殻付き牡蠣は、日本酒に決まってるじゃ〜ないの」と言いふらしているが、この岩牡蠣には、やはり…ワインである

岩牡蠣は白ワインのジュレと共に、艶やかに濡れた肌と、甘〜い口づけで僕を惑わせる……
このヨシノの岩牡蠣のお陰で、僕は普段、あまり岩牡蠣に感激しなくなってしまった…
これほど豊潤でエレガントな岩牡蠣を…僕は他に知らない……

★虎魚(オコゼ)のファルシ

ソムリエ立川君のメール「今日のメニューはヤバいです…」の意味が…これだった。
普通1人前では作らないだろう…2人前のスペシャリテが鎮座した。
続くメインのトゥルトも、僕にはいつも2人前である…

虎魚の中にホタテのムースと海老(今夜は手長エビ)を詰めて焼き上げ、スープドポアソンを濃厚に凝縮したソースを添えた……
素材の複合から陶酔感を生み出す、フランス古典料理の方程式にのっとったものらしい……

フライパンのまま、原型まで見せていただいた。
フランス料理らしい、旨味の足し算の4重奏……不味い訳がない…

★子兎のトゥルト サリエットの香り

少し前の手島シェフのインスタに、これが出ていた…
師匠タテル・ヨシノシェフの、パリ・ステラマリス時代の料理で、当時への思い入れも感じられ、今回のメインにはコレが出てくるのではないかという予感、期待があった……
ドンピシャだった……以心伝心とはこのことか…

ウサギの肉に腎臓・肝臓・ホウレン草などを挟み込み、パイで包んで焼き上げた。
その名の如く、子ウサギのように軽やかなトゥルトである……
火入れのストライクゾーンは「ジビエのトゥルト」のそれより狭いと聞いたが、素晴らしい焼き上がり…

子ウサギ特有の優しい味わいながら、噛むほどに味がにじみ出る…
秋冬の「ジビエのトゥルト」のように重厚なものではない……が、その軽やかさ、艶やかで繊細な味わいは、如何にもフレンチのエスプリを感じさせる……
また一つ、新たなトゥルトの魅力に酔いしれた夜だった…

★フロマージュ

それぞれ2人前の、魚と肉のメインをたいらげても…フロマージュを追加…
ウォッシュ2種類に、地元和歌山のなんとか牧場のチーズも混ぜて…

もう記憶が定かではないが…しっかりと厚切りにしていただいたのと、次々と いろんな酒が出て来たのだけは覚えている…

★メロンのムース ヴェルヴェーヌのジュレ

デザートの間も、お酒を舐めながら…
ソムリエ立川君達と、楽しくフレンチ談義…

和歌山は大阪と違って、梯子酒にソワソワとしないのもいい…
気がつけば他のお客様は帰られ…僕1人。
久しぶりの和歌山
オテル ド ヨシノの心地よい余韻に、ゆっくりと浸っていた…

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2020/10訪問11回目

4.8

  • 料理・味4.8
  • サービス4.5
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥40,000~¥49,9991人

柔らかく香り立つ…栗のポタージュの凄み…

10/21 和歌山「オテル ド ヨシノ」
(ゴエミヨ2019 明日のグランシェフ賞 受賞)

帰って来た……
和歌山オテル ド ヨシノに着くと、何故か最近…そう感じさせられる……
手島シェフには、予約の折「しっかり期待して来てください!」と、よく言われる……
そして、僕の大きな期待が 裏切られたことは…まだ一度もない……

★グジェール
★太刀魚のリエット

いつもよりは小さめで、手島シェフらしからぬ可愛いアミューズ……

★クエのコンソメ

初めていただく、クエのコンソメが深い…
コンソメをいただけるフレンチが少なくなった中、当たり前のように様々なコンソメが出てくるのが嬉しい。
ゼラチンを感じさせるような、トゥルンとした味わい...
キリッとした白ワインが、味わいを引き締める…

★鯖のマリネ 木苺のヴィネグレット

ヴィネグレットとはヴィネガーとオイルを混ぜ合わせたもの。
鯖の味わいは最初は大人しく…やがて 噛むごとに、柔らかくゆっくりと広がる……
終わってみれば、木苺の微かな優しい甘みが、いい仕事をしていたような…

★栗のポタージュ

表面に薄い薄い白トリュフが3枚…
白トリュフは薄く切るほど香りが立つ…と聞いた。
また、白トリュフは得意げにゴシゴシ削って、かければいいものではない!…とも思っている☹️
何事もバランスが肝要……

一口目で、白トリュフの上品な香りと、栗のポタージュのシルクのような旨味の、絶妙なバランス、ハーモニーに…全身の力が抜けた……
初めてポタージュで、その味わいに…目が眩んだ……
思わず近くにいたギャルソンに「手島シェフに、コレ最高!って言って」…と伝えた。
最高という言葉は、今まで極力使わないようにして来た……が、この「栗のポタージュ」こそが、僕の中で 過去最高のポタージュである。
あ〜〜ぁ……言ってしまった…

この「栗のポタージュ」を味わうためだけに、秋、この和歌山に来る価値はある...

★古座川の鹿と松茸

次の皿はクエ…と思っていたところに、メニューにない皿が出てきたので目を丸くすると…ソムリエ立川がニヤニヤと「ちょっとビックリしていただこうと思いまして…」

先程、白トリュフに酔ったところなのに、今度は松茸の香りに包まれた…
和歌山はジビエの宝庫である。鹿は仔鹿のような…?
最初は香りを楽しみながら別々に、後は松茸と鹿肉を大きく串刺しにして味わった。
松茸に香りに包まれた仔鹿…いかにも日本のジビエである。
誰もが思わず微笑む…懐かしくも素晴らしい味わい…

★和歌山のクエ

クエもさることながら、キノコの美味しさが秀逸だった…
秋はキノコが旬を迎える。
トランペット茸やらジロール茸などなど…フランス料理ならではの様々なキノコが、クエの旨味とソースブールブランに絡まって、柔らかな香りと美味しさとを振りまく…
和歌山のクエ…というより、「キノコとクエの饗宴」のような気がした一皿…

★古座川の仔猪 バロティーヌ

仔猪のバロティーヌの上には、フォアグラのポワレと、仔猪のフィレ。
後でバロティーヌが見えてないのに気がついた…申し訳ない

バロティーヌとは、肉から骨などを取り除いて開いたものに、ひき肉などの詰め物をして巻き込み、火を通したもの。
ソースに浮かべたフォアグラは、鉄板の美味しさ…
仔猪のフィレの微かなジビエの香りを楽しんだ後、バロティーヌを頬張れば、手島シェフならではの豊潤な旨味が待っていた…
バロティーヌに魅了されているうちに、以前いただいたクイーンオブジビエ…絶品の「リエーブル/野ウサギ」を思い出した……フレンチの美味は限りなく深い……

★フロマージュ

オッソイラティ ヤギバノン 白カビ バラカ…などなど…らしい…
もう出来上がっていたから、定かではない…が…
合わせたのは…珍しく、日本酒と白ワイン…

★モンブラン
★カルバドス

最後にカルバドスで舌を潤し、締めシャンをいただきながら…ソムリエ立川、紹介された新しい女性ソムリエ、ギャルソン達と…フレンチを語る…

今回も手島シェフは、僕の大きな大きな期待を裏切らなかった…
フレンチの凄み、迫力を感じさせる数少ないシェフである

「フレンチなんてカッコつけてるだけだ、訳がわからん!」……なんて言ってる食わず嫌いのオヤジ共は、ここにGo to eatツアーでも組んで来ればいい……
その迫力に、凄みに…ひれ伏すだろう…

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2020/01訪問10回目

4.8

  • 料理・味4.8
  • サービス4.5
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥50,000~¥59,9991人

心揺さぶる…官能のフレンチ❣️

1/8 和歌山「オテル ド ヨシノ」

昔、大阪のプレスキルに在籍し僕の街まで遊びに来てくれた ソムリエ立川君も、今、ここに勤めているという…懐かしい顔を楽しみに、和歌山までやって来た…
半年ぶりのオテル ド ヨシノ…だが…行きたいレストランが多すぎる僕にとって、半年に1回というのは極めて多い方である
昨年7月にいただいた「オコゼのファルシ」と「ブレス鶏のヴェッシー包み」は圧巻だった…
メニューに目を通し 期待に胸を膨らませながら、ディナーは幕を開けた…

★グジェール

今夜のシャンパン--べレッシュは、ソムリエ細川さんの最近のお気に入りだという……
3種類の葡萄を1:1:1で配合したものだそうな…
ソムリエ立川君が1杯奢ってくれるというので、即、2杯目を おかわり!
2杯目はリースリングのグラスに変えて、ぬるくなるまで待ちながら…ゆっくりと楽しむことにした

★ソーモン フュメ ア ラ メゾン

1月のスペシャリテ だという「自家製スモークサーモン」は、しっとり濡れ…鈍い光を放ちながら 黒い瞳で僕を見つめる…
キャビアを包んで そっと舌に乗せれば…ひんやりとした肌で舌を撫で、ゆっくりとキャビアを振りほどきながら…ねっとりと舌を抱きしめる……

色気がなければ フランス料理とは言えない…と思っている…
ソーモン フュメは 匂い立つような色香と、品の良い旨味と酸味の絶妙なバランスで…しっかりと僕を捕らえた…

★雉(キジ)のコンソメ

ソムリエ細川さん曰く…手島シェフが、1番好きなコンソメだという…
黒いトリュフの下には、キャベツに包み込まれた雉と、雉とトリュフの白いムースも隠れていた。
今年の黒トリュフは絶品!…と聞いていた。
妖しげなトリュフの香りに…雉の純心が戸惑いながら揺れている…
そして、その澄み切った雉のコンソメを口に含めば…ため息が切なく漏れる……
それは、エレガントに淡く…艶やかに深い……

★フォアグラと無花果(イチジク)のプレッセ

僕のフォアグラ好きを…手島シェフは熟知している。
ソムリエによれば、無花果を挟んだフォアグラの厚みは、普通のお客様の2倍くらいだそうな…
 
ゆっくりとゆっくりと…歯を沈み込ませてゆく……
磨き込んだ大理石のような 荘厳な輝きのフォアグラは、一瞬 震え…歯の間で小さく悶えた後、美しき娼婦の微笑を投げかける……
ああ いけませぬ…僕の脳が…身体中の筋肉が…はかなくも脆く崩れ落ちてゆく……

甘過ぎないブリオッシュが、控え目に寄り添っていた……

★和歌山の真鯛 パピヨット(紙包み焼き)

ソムリエ立川君が、おもむろに真鯛を包んだ紙を切り開ける…
…と同時に顔をかざせば、またもや黒トリュフの妖艶に包まれた…
ここまで色香溢れる真鯛に、出会ったことはなかった…
真鯛がトリュフの黒いドレスを纏い、その深いスリットから白い太ももを見せながら妖しく微笑む…
トリュフの香りは 真鯛の芯まで達し….真鯛は酔いに任せて舌に絡み、いたいけな僕の心をかき乱す……

合わせた白ワインも絶品だった…
「これも多分、おかわりされると思います☺️」と、ソムリエ細川さんが微笑みながら注いだのは、「エルミタージュ ジャン・ルイ・シャーヴ」
上質の白ワインに特有の えも知れぬ艶・凝縮感がある…誘い込まれる不思議がある…この夜 1番のワインだった……
正月から連日満席が続きながら、わざわざ僕のために1本残して置いてくれたそうな…
細川さん‍ 大好き…

★ジビエのトゥルト

時として手島シェフのこの料理は、料理専門誌のジビエ特集号の表紙を飾ることもある…彼の十八番である。
最初にここを訪れた3月、メインは猪のトゥルトだった…半年後の夏のメイン、鮑のトゥルトとで…彼は僕を見事に捕らえた。

今夜のトゥルトはコルベール(青首鴨)と鹿!…多分2人前…
有名な猟師さんが取ったという…網取りのコルベールと鹿でフォアグラを挟み、内臓など様々な肉のミンチを合わせ、最後にパイで包んで焼き上げる。
そしてそのトゥルトに、赤銅色に輝く見事なソースが注がれる……

僕は…
ここまで しっかりとしたパイを…他に知らない…
ここまで 軽く艶やかなパイを…他に知らない…
ここまで…香りと旨味が豊かなトゥルトを…他に知らない…

ジビエは人の野性を呼び覚ませてこそ…ジビエである!
ここまで狂おしく、人の野性を呼び起こすジビエのトゥルトを…僕は他に知らない……

★フロマージュ

ジビエのトゥルトの余韻の中
フロマージュで赤ワイン
休む間も無く…
食後酒のワゴン来襲…

★お口直し
★タルトシトロン

手島シェフの料理は…僕の期待を見事に超えていた…
素晴らしいトリュフ・フォアグラ・ジビエの競演だった…
興奮の波が次々と押し寄せた…色香溢るるコースだった……

それぞれの皿の、淡く優美な余韻が未だ続いている……
その優美で長い余韻を持つ料理こそ…真のフランス料理と呼ぶにふさわしい……


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2019/07訪問9回目

4.5

  • 料理・味4.5
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-
¥40,000~¥49,9991人

名作「ブレス鶏のヴェッシー包み」を求めて……

7/17 和歌山「オテル ド ヨシノ」


メインだけは 気になっていた逸品を、リクエストしておいた……
ソムリエ細川さんによれば、そのリクエストが手島シェフのフレンチ魂を大いに刺激し、今日は朝から 気合い十分なんだそうな…
その気合いは、メニューにも見て取れた。
新作あり、スペシャリテありの…極めて濃厚なメニューが、僕を待っていた……


★シャンパン&グジェール
★スープ・ド・ポアソン
その名のごとく…お魚のスープ。
何種類かの魚を元に作り出す、フレンチの基本となるものの一つ。
その味は澄み切って、ふくよかに深く…安堵のため息を呼ぶ……
「あぁ ヨシノに来た…」と思わせる一皿である。
僕の愛する割烹…法善寺 㐂川も、最初に 基本となる「出汁」を、そのまま出すことが多い…
こういう店を、僕は疑わない……

★甲殻類のジュレと雲丹 フェンネルのムースとともに
カクテルグラスを使った美しい一品が、非日常の食事の世界へと誘なう……
ふんわりとしたフェンネルのムースと、ふんわりと淡い甲殻類の香り……
グラスの底に佇む雲丹をすくえば、ヒンヤリとした優しい甘さが舌を伝う……

★湯浅産天然岩牡蠣 柑橘と白ワインのジュレとともに
オテル ド ヨシノの、夏のスペシャリテ !
ほのかに甘いクリームと、柑橘系の香りの ツンと冷た〜い白ワインのジュレに包まれた 湯浅の岩牡蠣。
濃厚で海の塩気・エキスに満ちた淡いチーズを思わす岩牡蠣が、手島シェフの手によって、上品なフランスの貴婦人に変貌する。
いただくのは3度目だが、今回のヘビーなコースを考慮してか?…スッキリとした柑橘系の酸味を強めにされたような気がして…
後でシェフに尋ねれば、「レシピは変わってません…個体差でしょうか?」とのこと…
ま、素人の舌なんて…そんなもんさぁ〜

★鮎のビスク (新作!)
大好きな鮎、メニューに見つけて思わずニンマリ……
手島シェフが顔を見せ、ニヤニヤしながら…僕が先月 訪れた、大阪の鬼才「ラ・ベカス」の渋谷シェフへのオマージュです…と言う…
オマージュとは、尊敬する人物の作品に影響を受けて、似たような作品を創作すること……
偶然にも 僕は、渋谷シェフのスペシャリテ「鮎のヴィシソワーズ」を、先月 いただいてきた。
ジャガイモを使ったヴィシソワーズが、淡い甘さで軽やかに 鮎を包み込むのに対し、こちらのクリームベースのビスクは、滑らかで濃厚な味わい!…如何にも手島シェフらしい…
初めての作品だけに、鮎の香り・清涼感?、苦味と旨味のコントラスト?など、まだ 改良の余地があるのかもしれない?……
彼の冬の傑作「べキャスのビスク」のインパクトには、まだ及ばない……
…が、いずれ それに並ぶ、初夏~夏のスペシャリテになるような気がしてならない……

★和歌山産 オコゼのファルシ

鮮やかなブルーの大皿に、それは浮かび上がるように佇んでいた。
これも手島シェフの 夏のスペシャリテと聞いた…
中骨を抜いたオコゼと足赤エビ、ホタテのムースを網脂で包み、焼いたもの…らしい…
ソースは、最初にいただいたスープ・ド・ポワソンを煮詰めたもの。

むっちりとした妖しげな色気と、焼いたかぐわしさを同居させて、オコゼは微笑んでいた。
しとやかな足赤エビの、甘い香りをも引き連れて、オコゼの白身が僕の舌を抱きすくめる……
その複雑で深い旨味が粘膜を撫で、僕の身体に染み入ってゆく……
僕の舌は、その未知の食感とハーモニーに…戸惑うように酔いしれていた……

★ブレス鶏のヴェッシー包み…その1️⃣
僕がメインにリクエストし、手島シェフを気合い十分にさせたのは「ブレス鶏のヴェッシー包み」という フレンチの古典料理。
豚の膀胱(ヴェッシー)を風船のように膨らませて、その中に丸ごと一羽ブレス鶏を入れて火を通すという…怪奇なもの…

豚の膀胱は、今では入手も困難…と聞いている。
その膀胱に鶏を入れ、レードルで絶えずお湯をかけながら熱を通してゆく……当然の如く、全く目には見えないため、高い技術を要することは言うまでもない。
普通に…ゆでただけ、焼いただけでは、少なからず、香り・旨味が空間に・フライパンに 逃げてしまう……
肉の旨味もソースの味も、トリュフの香りも……全て素材の中に封じ込めることができるのが、ヴェッシー包みの醍醐味である。
そして何より…ヴェッシーそのものの香り、その妖しさも素材の中に溶け込んでゆき…これがまた 複雑妖艶な風味を呼ぶ……
そして、ついに……
バルーンのような「ブレス鶏のヴェッシー包み」は、微かに妖しげな香りとともに、僕の前に…静かに舞い降りた……


ヴェッシー包みは、オテル ド ヨシノでは二皿に分けてサーブされる。
一皿目は胸肉とササミ、二皿目は モモ肉と心臓・肝臓・ 砂肝など……
胸肉とモモ肉では、火入れが微妙に違うのだそうな……

僕の好みから推測すると、多分 モモ肉の二皿目だろう…と思っていた。
……が、より 魅了されたのは、一皿目の胸肉だった。
僕の経験では、鶏の胸肉は…とてもここまでの繊細かつ豊潤な味には、なり得ない
それがヴェッシー包みという調理法によって、ブレス鶏は、トリュフの香りも、ソースの旨味も自らのジュも、全てを自身の胸に沁み入らせ……想像を超える豊満さと、成熟した乙女のような しっとりとした潤いで…僕を圧倒した……

フレンチにおいて、「しっとり…」という言葉は、多分 この「ヴェッシー包み」のためにあるのだろう…

「ヴェッシー包み」は、しっとりと潤み…淡く甘酸っぱい香りがした……
幼い頃、抱きかかえられ 包まれた…優しく甘く柔らかな…母の胸元の香りにも似て……

★フロマージュ&ワイン
★お口直し
★生石高原のヤギミルクと黒さくらんぼ

デザートに関しては、僕はいつも感想を書かない…
チーズ&ワインの時点で、もう既に ほろ酔い気分で、記憶が定かでないし、デザートは何も考えずに、ニコニコと 心躍らすのが楽しい…
また 今夜は、それにも増して…スペシャリテの嵐と、魅惑のヴェッシーに、僕の興奮は最高潮……
最後はソムリエ細川さんを始め、男性スタッフも数人捕まえて、フレンチを語る語る 語る…

★カルヴァドス…etc.
最後に、いつものように…食後酒を多分…3杯…
最初にカルヴァドス…2杯目は確か、ソムリエ細川さんが「焼酎によく似たような…」と言ったような右端のお酒……
以降は記憶がない……


ここまで感激するようなフレンチを、ジビエもない7月に食べることができるとは…思ってもいなかった。
手島シェフをはじめ、スタッフの皆様に、改めて感謝の意を表したい……

手島シェフは日本においては、数少ない「クラシックフレンチ」の伝承者である。
和歌山には未だミシュランの調査は入っていないが、ミシュランとかマスコミには、オシャレで個性的なモダンフレンチの方が、認められやすい。
でも僕は フレンチの経験を積むにつれ、伝統的なソースを重んじる…こちら側のフレンチの方が、はるかに美味しいような気がして…ならないのだ……

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2018/11訪問8回目

4.5

  • 料理・味4.5
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-

素晴らしき…2人の巨匠のコラボ!

11/21 タテル ヨシノvs ラ ブランシュ

和歌山「オテル ド ヨシノ」は 手島シェフの存在感が強烈で、本来は タテル ヨシノシェフの店であるのを、時々 忘れてしまっている…(^^)
今夜はそのタテル ヨシノシェフと、東京のラ ブランシュの田代シェフとのコラボだという…13周年記念イベント!
日本が誇るフレンチの巨匠 お二人のコラボとあらば、馳せ参じないわけには行かない…

【★は田代シェフ ☆はヨシノシェフの料理】

★カリフラワーのムースと 冷たいトマト ヘルシーチップ添え
微かにトマトの酸味を感じる、清涼感たっぷりのカリフラワーのムース
電子レンジを使って作るという ヘルシーチップ

☆牛タンとフォアグラのルクルス
薄く処理した牛タンとフォアグラを、幾層にも重ね合わせて火を入れた後、冷製に…
洋梨のピュレを添えて……

★鰯とジャガイモのテリーヌ
田代シェフの、あまりにも有名なスペシャリテ。
素材は その名の通り、鰯とジャガイモ。
トリュフを散らし、周りをベーコンで包み、アンチョビとケッパーのクリームを乗せた。
また、アンチョビと鳥のブイヨンを使ったスープが添えられ、交互に食べて下さい…とのこと。
優しくも何故か懐かしい…不思議な味に何度もナイフ フォークを置き、目を閉じた…
瓶で作られるという、これもまた不思議な味のジョージアのワインが、ドンピシャ!

☆雉のブイヨン
キジのモモ肉を薄くスライスしたものと、胸肉の小片に雉のブイヨンが注がれた。
繊細な柔らかさの胸肉が、ブイヨンを吸って…肩の力が抜けていくように美味しい…
雉ブイヨンの味は、手島シェフの力強いジビエのコンソメとは、また違う…
滑らかに…軽やかに舞っている。

★甘鯛のうろこ こんがり焼き ヴィーツのヴィネグレット
これほど華やかな色の魚の一皿は、記憶がない。
カリッと焼かれた甘鯛の軽い塩気と、ヴィーツの柔らかな酸味の仲を、パプリカのピューレの甘みが取り持つ…素晴らしいバランス

☆クエのポワレ ソース メディテラネ
ソムリエ松岡さんの予想を裏切った、ヨシノシェフの 極めて繊細な味のクエである。
濃厚なクエを予想してワインを選んだ、ソムリエ松岡さんのボヤキがおかしくておかしくて…(๑˃̵ᴗ˂̵)
確かに昨夜の太庵の濃厚な旨味のクエとは違い、ふわふわと柔らかく非常に瑞々しいクエだった。
和食とフレンチ、焼き方でこんなに違うものかと、驚かされる…

★川俣シャモの黒米包みのロースト 焼き茄子 セップのカプチーノ
田代シェフの故郷 福島のシャモだという…
戦うシャモを連想させるような、逞しい食感。噛みしめるとジュがにじみ出る。

☆古座川の鹿のロースト グランブヌール風
こちらは和歌山の鹿だという…
大きく切り分けると、野生を感じさせるような怪しげな色。
お飾りのような可愛いフォアグラ…先月 訪問した時のメインのフォアグラが巨大だっただけに「清家さんには小さすぎですよね〜」と、ソムリエ細川さんが僕をからかう(^_^*)
鹿を大きく切り、噛みゆくうちに滋味が滲み出して、甘い香りが鼻に抜けて行く。
腐葉土に埋もれた深林の香りがした。
鹿の純真が胸を打つ…滑らかで上質な赤ワインが、全てを飲み込ませる…

☆洋梨のベルエレーヌ
★ムース・ショコラ

印象に残ったのは、ヨシノシェフでは、雉のブイヨンを吸い込んだ胸肉と、濃厚という概念を覆された繊細なクエ。
田代シェフは、やはり、鰯とジャガイモのテリーヌだった。
僅かに使ったトリュフ以外、高級な食材は一切ない。
なのに、この存在感は何故か?
何故、皆、この皿に魅了されるのか?
不思議な味だった…たかが鰯 されど鰯、たかがジャガイモ されどジャガイモ……それが田代シェフの手によって組み合わさると、別次元のものとなる。

興味深くて慎重に小さく切り過ぎたかも知れない。もう少し大きく切って頬張れば…小さい頃 山の上で食べた お袋のおにぎりのような、何物にも変えがたい優しさに包まれたやも知れぬ……(*^^*)

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2018/10訪問7回目

4.5

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-

10/2 和歌山「オテル ド ヨシノ」

7月に行くつもりが、未曾有の水害と度重なる痛風発作でキャンセルし、ご迷惑をおかけしたのが気になっていた。
「ようやく 来れました!」と笑いながら席に着くと「本日のメインは二皿でございます…」と、ソムリエ細川さんが意味深に微笑みながら呟く……
メニューを覗けば、最後に僕の大好物の一皿が…

★グジェール
★熊野牛のタルタルとキャビア
ブリオッシュに載せて食べてみても?と紹介された。
熊野牛は控えめ、キャビアの塩気も控えめ…レモンクリームの酸味が爽やか…ブリオッシュも甘すぎない…
どう組み合わせて食べてみても、清涼感が心地よく残った…

★鴨のコンソメ
紀州鴨とシャラン鴨から取ったコンソメだという…
トランペット茸が秋を感じさせながら、コンソメが なんとも深い。
滋味深い味わい…とは、こういうことを言うのやも知れぬ……

★グルヌイユ(カエル)のソテー
フレンチでは、カエルは当たり前のように出てくる。
カエルもフランス産…と聞くと、何となくオシャレに見えるから不思議だ(^。^)
セップ茸とのコントラストが弾むように綺麗な一皿。
プクンとした独特の食感、淡白な味をニンニクのソースとハーブのソースが補っている。
残ったソースをパンですくうと、超美味!

★和歌山のアカハタのポアレ
焦がしバターとアンチョビのソース。
一口目で、アカハタの瑞々しいジュを感じた…
二口目で、アカハタの濡れた色香を感じた…
ナスが気だるく 寄り添っていた…

★ヤマウズラの胸肉のキャベツ包み
今秋の初ジビエ!
10/2では難しいかもしれないと思っていただけに、メニューにヤマウズラの文字を見たときは、笑みがこぼれた。
胸肉にミンチを挟み、キャベツで包んだ。この皿もお花畑のように可愛い♡…
手島シェフらしからぬ…( T_T)\(^-^ )
最後のメインのフォアグラを意識してか、すっきりと軽やかなソース。
が、しっかりと噛み締めれば、そこには確かに、怪しげで血が騒ぐジビエの香りがあった…

★フォアグラ 葡萄と共に
綺麗なココットで2種類の葡萄と共に焼き上げた、僕の手のひらくらいの巨大なフォアグラ! 厚みは2-3cm程だろうか?
ポルト酒のソースに甘ったるさはない。が、フォアグラの旨味と抱き合って、見事に響き合う…
「大人のフォアグラやね…♡」と、傍らのソムリエ細川さんに呟いたら、手島シェフが後ろにニヤッと佇んでいた。

★お口直し
★洋梨のローストとクローヴのアイス
★エスプレッソと小菓子

最後にも出てきて お話した手島シェフは、「清家さんの好みは、もう大体 把握しております…」と 笑いながら呟いた。
彼が目指しているものの一つは、お客様一人一人の好みを捉えた、オートクチュールのフレンチだろう……
我儘な僕の好みを把握し、オートクチュールのフレンチを作ってくれる料理人を思い浮かべれば……彼とプレスキルの佐々木シェフ、カランドリエの門口シェフ……そして 和食では、浪速割烹 㐂川の親父……思えば、幸せな食い道楽人生である。(*^^*)

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2018/03訪問6回目

4.5

  • 料理・味-
  • サービス-
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3/24 和歌山「オテル ド ヨシノ」ワイン会

今月7日に訪れた、千里山の三つ星料亭「柏屋」のソムリエ、松岡さんを迎えてのワイン会
シェフとは気心の知れた仲であるが、二人共 それはそれは 気合い十分らしい…
「フランス料理の春の花形、塊で焼いたフランス産の仔牛 vs 超王道のブルゴーニュ」という前ぶれに…たまらず予約を入れてしまった次第…
ほぼ満席の会場の中、同級生の大本夫妻と3人で入って行くと、1番奥の最上席の円卓に案内していただいた…感謝!

★グジェール
フォアグラのムースの入った特別バージョン…シェフの気合いが見て取れる。

★新玉ねぎのムースと生ハムのジュレ
そっとスプーンを底のジュレまで差し入れ 口に運んだ瞬間、身体中の力が抜け…心が溶けた…
ジュレのスッキリとしたコクと、あくまでも繊細で柔らかなムースの 爽やかな甘み…そのバランスが素晴らしい。

★ホワイトアスパラガス オランデーズソース
春の定番、豊潤なエキスを含んだホワイトアスパラガスに、トリュフ・ペッパーが香る濃厚なオランデーズソースが絡み、ワインが進む…
「ひょっとして 飲み放題ですか?」と笑いながら、お代わり攻撃!(^-^)

★和歌山県産真鯛と そのブイヨンスープ
最初に真鯛の切り身が出され、そこに熱々のブイヨンスープが注がれた。
切り身は少し身をよじりながら、ブイヨンの旨味を吸って自らの味を整えた。
浪速割烹「㐂川」に出てきてもおかしくない一皿やなぁ…と ニヤニヤ (^.^)

★クロダイのグリエ 赤ワインのソース
最初 メニューを見た折、これが目に止まった…鯛に赤ワインソース?
ソムリエ松岡さんによれば「ここで赤ワインを出したくて…」
シェフに後で聞くと「昔から魚に赤ワインソースはあるんですよ!」との事。
グリエした真鯛の皮目の香ばしい風味が、スモーキーでエレガントな、この赤ワインによく合っている。
松岡さんによれば、ワインはここからが本番!…お代わり禁止(T-T)
特にこの赤ワイン「NUITS SAITN GEORGES CLOS de la MARECHALE」はレア物だそうな……
「2015は、まだ早いのでは?」と松岡さんに尋ねると「それを承知の上でも、お客様にお披露目したかった!」らしい……
そう聞くと…なお香りに深みが増してくるような気がする…素人の僕…( ̄◇ ̄;)

★フランス産仔牛の背肉のロースト モリーユ茸と共に
まず 切り分ける前の仔牛の塊の お披露目…思わず生唾が……(^^;;
取り分けられた仔牛が着座する。慎重にゆっくりとナイフを入れる。
柔らかいだけの肉を良しとはしない…しないがこの仔牛の柔らかさは尋常ではない!
塊で焼いたためだろうか…乳飲み仔牛か?と思わせるほど柔らかい。
赤ちゃんのほっぺを甘噛みしたような、ふんわりとした禁断が頭を巡る。
モリーユ茸の、ほのかに甘いソースがそれを包むと、優美な旨味が柔らかく膨らんで、微笑みながらスッキリと消えてゆく……
合わせたワインは、ブルゴーニュの白ワイン2種。偉大なムルソーの造り手「ピエール・モレ」に よるものだという…
僕が好きだったのは、お安い方!(^^;;
「甘いバター、ブリオッシュの香りがするような…」と言うと、松岡さん曰く「そちらの方が開いてるんだと思います。」…なるほど (^.^)

★お口直し
★チョコレートと柑橘のテリーヌ マールレーズンのアイス
★追加で…チーズと・マール
★小菓子&ハーブティー

僕達3人の所要時間は 約5時間!たっぷり楽しませていただいた。
最後は松岡さんに、いろいろとワインも教えていただいた。悲しい事実もあったが…T^T

動物は、動物・植物の命を食し生きてゆく。
人は命を食し、その命を自らの命とした後、その命に恥じない命となることを誓うのである。
この夜、いたいけな仔牛の魂は、細く柔らかな緑に輝く牧草で僕の頬を撫で、僕達の魂を、モリーユ茸の甘い香りが舞う…フランスの森の中へと運んで行った……(*^^*)

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2018/01訪問5回目

4.5

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-

甘えるべキャス!

1/28 和歌山「オテル ド ヨシノ」

先の1/24、東京都内で行われた「食べログアワード2018」受賞式典において、オテル ド ヨシノは昨年に続き、今年も「SILVER」を獲得した。
この辺境の地(失礼!)において「SILVER」を獲得するのは、並大抵のことではない。僕の中では、間違いなく「GOLD」である…と確信している…(-_^)
懐かしい顔に挨拶しながら入って行くと、今夜は ほぼ満席ながら、僕のために一番奥の 特等席の円卓が用意され…少し早めのバースデープレートまで用意されていた……感謝!!

★グジェール
チーズを混ぜた風味のよいシュー皮

★甲殻類のジュレとキャビア・カリフラワーのムース
アペリティフらしく、甲殻類のジュレの香りは抑え気味…カリフラワーのムースの滑らかさが際立つ。
合わせたシャンパンは極めてドライ!先のボランジェより、キリッと締まってシャープ。

★トリュフのスープ
先日亡くなられたフレンチの巨星、ポール ボギューズ氏へのオマージュだろう…
また、黒トリュフの最高のシーズンに、ふさわしい一皿でもある。
パイは甘いバターの香りを振りまきながら…あくまでも軽い。
スープはトリュフの香りを感じさせながらも、透明度が素晴らしい。
僕はこのパイを、果たしてどのタイミングで、落として食べるのがベストなのか?…を、真剣に悩んでいた(๑˃̵ᴗ˂̵)
合わすワインは、シャンベルタン2000
もう、料理もワインも、いきなりの豪速球である!

★チリメンキャベツとトリュフとフォアグラのテリーヌ
チリメンキャベツとトリュフとフォアグラを、薄く幾層にも重ね合わせた…師匠タテルヨシノシェフのスペシャリテ。
トリュフの泡のソースと、鶏のジュでいただく…これは、もはやキャベツではない…形容しがたい……
「もう…面白くって嬉しくって美味しくって…笑うしかないね!」とソムリエ細川さんと 笑う。
合わすワインは、トリュフの産地ペリゴールのワイン Montus2012…これをテロワールと言うのだろう…極めて濃厚、僕好み!

★的鯛のポワレ・根セロリとトリュフ
魚にこれほどのトリュフの香りのするソースは初めて!
ソースだけを口に運べば、トリュフが相まって不思議な甘さがある。
静かに柔らかな包容力を感じる…淡白な魚など、いとも簡単に優しく美味しく包んであげましょう…とでも言っているような……

★べキャスのビスク
2度目である…味は知っている。
知ってはいるけれども…一口含めば全身の力が抜け、陶酔に包まれた……
合わすワインは、胡椒を感じさせるスパイシーなローヌのワイン。
ただ一片のべキャスの塊の口溶けが…もうたまりません!(T-T)

★べキャスのロティ
全ての部位に、べキャス独特のしっとりとした色香が漂い、時として野生の香りが漂う…久しぶりの再会♡
酔っ払いそうなくらいソースが濃厚!べキャスのコクに対抗するかのよう……トーストの上に乗せた内臓のパテが、やはり美味い!
僕は狂おしく、全てを手づかみで食べてゆく。キング オブ ジビエ…神聖なべキャスには、敬虔な手こそふさわしい。
べキャスは甘えるように僕の口腔の粘膜を舐め回し、やがて気だるく落ちてゆく。僕は気が遠くなるのをこらえながら、ただべキャスを噛み締めて…噛み締めて…この時が永遠と続くのを願っていた。

「凄く期待してきて下さい。必ず、その期待を上回って見せます!」というメールをくれた手島シェフが挨拶に訪れた時、僕は思わず右手を差し出し、彼の手をしっかりと握り締めて…「まいった…」と微笑んだ。
僕の記憶が正しければ、彼は僕より20歳ほど年下、まだ40歳代前半である。これがいい…これから彼は、シェフとしての円熟期を迎える。
僕の身が朽ち果てるまで…まだまだ成長するであろう彼の料理に大いに期待し、それを食することができる。
僕にとって、これ以上の幸せはない!(*^^*)

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2017/06訪問4回目

4.5

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-

6/15 和歌山「オテル ド ヨシノ」

辻村さん、ソムリエ細川さんの優しい笑顔に迎えられ着席。
まずは昨日の柏屋のソムリエ、松岡さんの結婚式にも出たというシャンパンで乾杯

★グジェル
★シマアジのタルタル

タルタルの上にビッシリとキャビアが敷かれた。ベルギー産キャビアだという…淡くグリーンがかった 綺麗なキャビア。
シマアジの甘味が キャビアの塩味と、ためらいながら 絡み合う…僕の舌が 戸惑いながら幸せに包まれる……

★熊野牛のコンソメとトリュフ

いつものコーヒーカップに入ったコンソメかと思いきや、金色のゴージャスな皿に熊野牛とトリュフが鎮座し、コンソメがおもむろに注がれた…トリュフの香りがスーッと立つ…
いつもながらの見事なコンソメである。ひとかけらの熊野牛が、ハッとするように旨い。
細川さんオススメのシェリー、僕の好きなアモンティリャードが、確かによく合う。

★湯浅産天然岩牡蠣 柑橘と白ワインのジュレと共に

手島シェフの夏のスペシャリテ。
岩牡蠣が柑橘(ライム)の香りと淡い甘さのジュレ・クリームを纏い、「ねぇ〜どう?」と囁きながら 僕の舌にしなだれる…濃厚な岩牡蠣との深い深〜いフレンチキッス…遠く潮騒が聞こえるような……

★和歌山産 舌平目のブレぜ アメリケーヌソースで

蒸し煮にされた舌平目が、優しく淡い甘味を醸し出す…反して弾むような弾力のオマールブルーは、ねっとりと舌の上で身悶える。ふんわりと柔らかなアメリケーヌソースが、すべてを包み込む。

★ランド産ピジョンのファルシ

キャベツ・トリュフ・フォアグラ・ミンチ状の鶏肉や豚肉などを詰め物にして、焼き上げた鳩である。
温度計などは使わず、すべて手島シェフの経験と勘で焼かれるという……興味深かったのが「温度計などの器具を使えば、一定のレベルにはなりますが…使わない方がとびきりいいのができる時もあります!」という手島シェフの一言。
果たして今夜のピジョンは、その断面を真っ赤なルージュに染めて 僕の前に舞い降りた。
ピジョンにナイフを入れ口に運ぶ…吸い付くように むっちりと歯に絡む…ムクムクと僕の野生が目覚めてくる。
フォアグラはトロトロ…思わず目を瞑る。フォアグラの旨味が脳に溶け込むような…最高!
半分以上は、全てを混ぜ込みながらいただいた…僕は狼の牙を光らせながら、抜け出せない旨味のカオスに 引きずりこまれている……(*^_^*)

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2017/03訪問3回目

4.5

  • 料理・味-
  • サービス-
  • 雰囲気-
  • CP-
  • 酒・ドリンク-

孤高の リエーブル・ア・ラ・ロワイヤル!

3/15 和歌山 5度目の「オテル ド ヨシノ」

ジビエ料理の最高峰と言われる「リエーブル ア ラ ロワイヤル」
師匠であるタテル ヨシノ氏のそれは、パリでも絶賛され、フランスの「アカデミー・デュ・ジビエ」よりディプロマ(公式証明書)を授与されている。
タテルヨシノグループの若頭、手島シェフが和歌山の野兎の大物を使い「日本の野兎を使って、初めて びっくりするくらいの完成度で作ることができました!」と、12日 FBで報告した…ニ皿はすでに食され、残り限定五皿…迷ったのは30分、予約の電話を入れると、奇しくも最後の一皿が僕を待っていた……

★ホワイトアスパラガスのブランマンジェ
★紋甲烏賊のマリネ
★新玉ねぎのポタージュ
長崎産 新玉ねぎのスープに、ジャガイモのチップを浮かべた。
新玉ねぎの柔らかな甘味が、ギュ〜〜っと凝縮され、口に運べば 艶やかな光沢を感じるような……
あ〜手島シェフの元にやってきた……と感じさせる一皿。

★鯖のマリネとキャビア 木苺のヴィネグレットソース
鯖の下にハーブと細かな玉ねぎを敷いて、キャビアを載せた。木苺のソースは微かに甘く、爽やかな酸味を含んだ鯖の旨味、キャビアの甘い塩気と絡み合う……
地元で熱く鯖談義を交わす…フレンチなど食べたこともない…すし光の親父に食べさせてやりたいなぁ〜 冥土の土産に……(^^;;

★和歌山産アマダイのポワレ ブールブランソース
甘鯛の皮は、お約束のように見事にカリカリに仕上げてある。ねっとりとしたソースに絡む皮目が美味い。
「先のシェ・イノの古賀シェフとのコラボの、ランチで使われたソースです。」とギャルソンが教えてくれた。僕はディナーをいただいた…先月の感動がよみがえる。

★イタリア産 仔ウサギ 詰めもの
メニューを開いた時、最初にコレが目にとまった…ウサギを2種類 用意しているのだ…と (O_O)
リエーブルの野ウサギの赤い肉は別物、普通は白い肉のコチラ…だそうだ。2種類のウサギの違いをお楽しみ下さい…といったところか……
酒でマリネして臭みを取り、肝臓・腎臓・心臓を詰め込んだ。モモ肉はハーブの鮮やかな緑色のパン粉を付けて焼き上げた…先週のプレスキルの佐々木シェフの仔ウサギにも、同じようなものがあった…微妙に違っていて面白い。
味は淡い…が、肉質は しっとりとして、きめ細かく味わい深い。繊細なブルゴーニュの赤ワインがよく合う……
メニューにはなく、しっかりと存在感のあるフランス産ホワイトアスパラガス・モリーユ茸が、ほろ甘く美味しい。

★和歌山産 野ウサギ 「リエーブル ア ラ ロワイヤル」(野兎の王家風)
そして…クイーン オブ ジビエ、リエーブルは、フォアグラ・ニョッキと共に、見るからに濃厚なソースとトリュフを従えて…僕の前に着座した。
完成までには 3日以上かかるという……
ブランデー・赤ワインを惜しみなく使い 煮込むという……
上に乗った5-6枚のトリュフを外し、ナイフを入れる…軽く香りが立つ…モモ肉などをミンチ状にし、フォアグラを挟み、外側を肉で巻き込んでいる。
そっと口に運び、ゆっくりと歯を入れる。甘〜〜く豊潤な香りが、ゆっくりと見事に広がってゆく。ジビエの妖しくも悩ましい香り・味が、歯に 歯茎に絡みつく。深淵が見えぬほどの深い旨味が、舌を迷わせ抱きしめている……
トリュフが鼻に抜ける、フォアグラの旨味が追いかける。フォアグラ王子を自認する僕は、もう笑うしかない……この重厚で旨味に溢れるソースが絡むフォアグラは、何ものにも代えがたい…最高!
今夜、トリュフの値打ちが、もう一つ分かったような……このような極めて複雑濃厚な一皿に加えてこそ、トリュフの腰をくねらすような淫靡な香りが 際立ち役立つ。
ゆっくりと愛おしむように食べ進み、リエーブルの最後の一切れ、フォアグラの最後の一切れを残し、ナイフフォークを置く。
静かに静かに ため息をつく…フレンチを食べ始めて30年、これほど、終わりたくない…と、切ない想いにかられた一皿はない……

リエーブルに合わせた最後の赤ワインは、フォジェール・ヴァリニエール・レオン・バラル……重厚・芳醇!!気に入って3杯も いただいた。
後は、グラッパに、アルマニャックに、カルヴァドス……
リエーブルの余韻に浸りながら、1人茫然と佇み、食後酒を舐めるように呑む……帰りたくない…………

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2017/01訪問2回目

5.0

  • 料理・味-
  • サービス-
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1/22 和歌山「オテル ド ヨシノ」

今夜は、共に 国から名誉な賞を受賞された、ヨシノの手島シェフ(料理マスターズ ブロンズ賞)と、東京 シェ イノの古賀シェフ(現代の名工)とのコラボディナー!
ソムリエは、大阪「柏屋」(ミシュラン三ツ星)の松岡さんとヨシノの細川さん…さらに東京から巨匠タテル ヨシノ氏までかけつけ、盤石の布陣でディナーは幕を開けた……

まずはソムリエ松岡氏オススメの、舌触りがとってもデリケートなシャンパンに、フッとため息…明らかに上質感が漂う……

★サーモンのミキュイとキャビア
タテルヨシノ氏のスペシャリテを小さくアレンジして、可愛いスプーンに載せた…ヌメっとした食感に、身体中の粘膜が目を覚ます。
★べキャスのパテとトリュフのブリオッシュ
キング・オブ・ジビエ、べキャス(山シギ)のすべてを使ったというパテを、甘いブリオッシュに載せて…トリュフが優しく鼻をくすぐり、べキャスの旨味・苦味が渾然となったパテが濃厚…ねっとりと舌を誘惑する。

★スープ ド ポアソン(手島シェフ)
★トリュフとじゃがいものポタージュ(古賀シェフ)
スープを目の前にすると、思わず目をつむりたくなる…香りに集中する……
まずは妖艶なトリュフの香りに圧倒されたポタージュ。これがポタージュ?と言うような褐色の色とサラサラ感。じゃがいもは柔らかなアクセントでトリュフそのもの。
これこそがトリュフ!トリュフ!トリュフ!
魚介を使った清楚なスープ ド ポアソンは、澄み切った深淵を感じる。透明な珊瑚礁の海に染み入って行くような……

★オマールのガトー仕立てのオマージュ
それはそれは 美しい一皿。しばし見とれてナイフを入れる。
ウニの白ワインソース とアボカドのエスプーマソース。どちらも雑味なく秀逸!甲乙つけがたい。

★舌平目のブレゼ ソース・アルベール(古賀シェフ)
★舌平目のシャンパン蒸し(手島シェフ)
シェ イノのスペシャリテ、舌平目のブレゼ。
パウダースノーのような きめ細かいパン粉をまとったフワフワの食感の舌平目(和歌山産)に、淡く儚くアルベールソースが絡む…極めて繊細な美味しさ!
かたや 手島シェフのドーバー海峡の舌平目は、もっちりと弾力たっぷりの食感。ドーバー海峡の荒波に揉まれ引き締まった舌平目は、なおその旨味をシャンパンで増幅し、僕の舌に歯に襲いかかる…手島シェフらしい力強い一皿!
コラボディナーの面白さ、楽しさはここに極まる…

★仔羊のパイ包み焼き「マリア・カラス」
シェ イノのスペシャリテ「マリア・カラス」。
僕の憧れの伝説の一皿は、ソース・ペリグーを従え、美しく薄紅色にその頬を染めて…艶やかに艶やかに 僕の目の前に現れた……
静かにナイフを入れ、見事に肉に密着したパイにビロードのようなソースをしっかりまとわせて、そっと歯を入れる。仔羊はフッと力を抜き、しっとりと濡れそぼった身体で 僕を受け止める。
さらに歯を入れる…仔羊のクセは見事にトリュフの香りで覆われ、フォアグラにその肉の旨味を押し上げられながら舌を抱きしめ、甘いソースに包まれた肉汁を惜しみなく僕の中に放出する…旨味が渾然となって、口の 喉の粘膜を撫でながら、静かに運ばれ落ちて行く……

ああ、また今宵も 僕は、柔らかな月の光に包まれながら、香り高く甘美なフレンチの海に沈んでいる……

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2016/07訪問1回目

4.8

  • 料理・味-
  • サービス-
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3/9 和歌山「オテル ド ヨシノ」 巨匠タテル ヨシノの番頭格で 、伝統的フランス料理の担い手と

7/5 2度目の和歌山「オテル・ド・ヨシノ」
前回の「ジビエのトゥルト」の衝撃が冷めやらず、別れ際の「アワビも自信がありますので、夏も是非!」という手島シェフの一言も忘れられず、また遥々 来てしまった。
1 皿目、「そば粉のガレット、アジのマリネとカリフラワー」
大きく口を開けて、一口で放り込む....メニューのイメージよりキャビアが引き立っている。いいキャビアだ! しっとりと柔らかく舌に絡む……いきなり エロいなぁ……(^^;;
2 皿目、サラサラッと…あくまで澄み切った…かつ 豊潤な香りに酔わされる「スープ ド ポアソン」
前回も書いたが、こういう地味で手間のかかる料理を出す処がない。希少価値…‼︎ これだけでも ここに来る値打ちがある。
3 皿目、ほのかに甘いクリームと、柑橘系の香りの ツンと冷た〜い白ワインのジュレに包まれた 湯浅の岩牡蠣。
濃厚で海の塩気・エキスに満ちた淡いチーズを思わす岩牡蠣が、上品な貴婦人に変貌する。僕はその薄〜いスカートを一枚一枚ゆっくり剥がすように舌を入れる……いいなぁ…フレンチの醍醐味 (^ν^)
4 皿目、シャンパンで蒸し上げて、サバイヨンソースをかけて、サマートリュフを散らした舌平目。
あたかも舌平目が最高峰の江戸前の穴子…そう…「すきやばし次郎」の穴子のように、舌に載せるとふわふわ〜っと溶けてゆく……でもソースはフレンチ!
5 皿目、メインは なんと、アワビとフォアグラのトゥルト!もう…僕の想像を遥かに超える……僕には とてもこの料理を論評する力がない。
「この料理もクラシックなのですか?」と聞くと、手島シェフは静かに「いいえ、フランスにはアワビはありませんから…」と答える。エスカルゴの延長としてアワビを捉え、この料理を発想したそうな……ああ〜〜難解!!…でも、身体の芯から興奮するほど 面白い!
最後の伝統菓子、カヌレ・ド・ボルドーまで…しっとりと美味い……
ああ…また…僕はフレンチの 蜜のような果てしない海に…恍惚の表情で溶け込んでいる………


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


3/10 2日続けての 「オテル ド ヨシノ」
だって、わざわざ和歌山まで来たんだもの…2回は食べなきゃ!ディナーとランチを2日続けて予約すると どんなメニューで出すのか興味深かったし…ね。
今日も1番奥のいい席に通される。厨房に近い席、フランス語が飛び交う…いいなぁ…フレンチの厨房はこうでなきゃl
昨夜は冬の名残のシェフお得意の剛腕メニューだったが、今日はガラリと変えて麗らかな春のメニュー。
「新玉ねぎのポタージュ」が昨夜の晩餐で疲れた胃を優しく癒す。
2皿目「ホワイトアスパラのエテュヴェ(蒸し煮) ムール貝と鮑」
フランスの大地の恵みと ほろ苦く甘い和歌山の磯の香りが、ガーリックオイルの温かいソースに包み込まれ 絡み合うように抱き合う。
メインは「仔牛 背肉のロティ」
料理途中の仔牛を見せていただく。厚み十分!思わず唾を飲む。肉は弾力十分、脂で誤魔化されてはいない。噛むほどに牛肉の味わいがにじみ出る。背脂は両手で骨を持ち しゃぶり尽くす。だって 可愛い幼な子の仔牛だもの…成仏させなきゃ…ね。
フレンチの宴もそろそろ最終章。デセールの上品な甘さに包まれながら、昨夜からの一皿一皿を思い浮かべ感慨に耽る。
そうだ、帰ったら相棒の中西君に言ってやろう。「もし貴方があのフレンチを食べずに 死んでいくとしたら…もう、可哀想で可哀想で涙が止まらない……」って、ヒッヒッヒ❣️(^ν^)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

3/9 和歌山「オテル ド ヨシノ」
巨匠タテル ヨシノの番頭格で 、伝統的フランス料理の担い手として「和歌山にこの人あり」と注目される手島シェフ。
最初は軽めで…と思いきや、2皿目から豪速球が飛んできた。ジビエのコンソメ。鹿・猪・青首鴨・キジを使って作ると聞いた。香る香る…半端なく香る。
今時にコンソメを出そうというレストランを僕は疑わない。王道である、真っ直ぐにフレンチと向き合っている。
甲殻類のジュレとキャビア に続いて ベギャスのビスク、シェフのスペシャリテのひとつ。先のコンソメがマイルドに感じるほど 濃厚!味が濃いというのではなく、旨味が凝縮されスクラムを組んで押し寄せる。反して後口はスッキリと上品!
ワインが進みすぎる。料理と酒に酔っている。もう今夜は知らない…
メインはシェフの代表作「ジビエのトゥルト」今日のは、猪に僕の大好物のフォアグラにトリュフ。もうワインが止まらない…表現できない…腰が抜けそう…
ああ、今、僕は広大で深淵なるフレンチの海に、震えるような快感に酔いしれながら、染み入るように溶けこんでいる……

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清家一郎

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店舗基本情報

店名
オテル・ド・ヨシノ(hotel de yoshino)
受賞・選出歴
2024年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2024 Bronze 受賞店

2023年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2023 Bronze 受賞店

2022年Silver受賞店

The Tabelog Award 2022 Silver 受賞店

2021年Silver受賞店

The Tabelog Award 2021 Silver 受賞店

2020年Silver受賞店

The Tabelog Award 2020 Silver 受賞店

2019年Silver受賞店

The Tabelog Award 2019 Silver 受賞店

2018年Silver受賞店

The Tabelog Award 2018 Silver 受賞店

2017年Silver受賞店

The Tabelog Award 2017 Silver 受賞店

フレンチ 百名店 2023 選出店

食べログ フレンチ WEST 百名店 2023 選出店

フレンチ 百名店 2021 選出店

食べログ フレンチ WEST 百名店 2021 選出店

ジャンル フレンチ
予約・
お問い合わせ

073-422-0001

予約可否

予約可

住所

和歌山県和歌山市手平2-1-2 和歌山ビッグ愛 12F

交通手段

JR宮前駅より徒歩6分

南海和歌山市駅より
和歌山バス 44、48、50、52系統
(約15分に1本  20分乗車)
手平出島バス停下車 徒歩1分

ビッグ愛最上階。車の場合愛の駐車場に入れると駐車券はサービス

宮前駅から592m

営業時間
  • 月・木・金・土・日

    • 11:30 - 14:00
    • 17:30 - 21:00
  • 火・水

    • 定休日

営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

予算

¥15,000~¥19,999

¥8,000~¥9,999

予算(口コミ集計)
¥20,000~¥29,999 ¥10,000~¥14,999

利用金額分布を見る

支払い方法

カード可

(VISA、JCB、AMEX、Diners、Master)

電子マネー不可

QRコード決済不可

サービス料・
チャージ

サービス料15%

席・設備

席数

35席

(テーブル35席)

個室

(2人可、4人可、6人可、8人可)

貸切

禁煙・喫煙

全席禁煙

駐車場

ビッグ愛駐車場の駐車券はお店に持って行きましょう。

空間・設備

オシャレな空間、落ち着いた空間、席が広い、ソファー席あり

メニュー

ドリンク

ワインあり、カクテルあり、ワインにこだわる

特徴・関連情報

利用シーン

家族・子供と 接待 知人・友人と

こんな時によく使われます。

ロケーション

景色がきれい、夜景が見える、ホテルのレストラン

サービス

ソムリエがいる

お子様連れ

子供可

ホームページ

http://www.hoteldeyoshino.com/

公式アカウント
オープン日

2005年8月

備考

ブログ https://hyoshino.exblog.jp/

アメックスが使えます(情報提供元:アメックス)

初投稿者

naka1959naka1959(31)

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