昔からのお気に入りの海鮮料理店で魚津の夜を満喫 : 海風亭

11月中旬の北陸出張２日目。

福井での業務を終えた私は金沢経由で富山の魚津へ。
翌日、魚津にある昔から仲の良い取引先を訪問するため。

今宵は富山と魚津の間にある滑川という街に住んでいる富山のスタッフとの夕食。


※以下は例によって余談です。お店については***以下をご覧ください。

このスタッフは以前にもご紹介した通り、元々は東京事務所で一緒に働いていた女性スタッフ。

私がこの会社に入社した時、
彼女のそのバイタリティと度胸と頭の回転の速さに驚いて、
私よりも年下ながら、将来は幹部か社長になる人なんだろうと思っていた。

ところが５年以上前、彼女は富山に住む母親の看病のために退職すると言ってきた。

でも、彼女は有能な上に独身だったこともあったので私が無理やり引き留めて、
金沢の協力会社の富山支店に「派遣」という形で残ってもらい、
富山地区の担当と金沢の協力会社における我々の業務をチェックしてもらっていた。

だが今回、協力会社との契約が終了になるので彼女は今度こそ退職を決心したらしいのだが、
私は彼女に「その後」の意向を確認して、協力会社との契約が切れて事務所が無くなっても母親を看取るまでは自宅をベースに業務を継続してもらい、「その後」はもし良ければまた埼玉か東京で一緒に仕事をしないかと提案した。

彼女は涙を流して喜んでくれた。

私も優秀で大切なスタッフを失わなくて済んだ。


***

夕食場所は魚津駅前に有る人気料理店『海風亭』さん。

酒と魚が美味しい店。

前年の６月に昼食では来たが、夜に訪れるのはもう10年以上ぶり。
かつては、この店に来るために計画的に魚津で泊まるスケジュールを組んでいたほど。

この日、我々は早めに訪れたのでまだ２組しか先客はいなかったが、既に予約で満席との事。
我々の後には続々とお客さんがやって来た。

彼女もここからならタクシーでも電車でもすぐに帰れるという事なので、
久しぶりに酒を酌み交わすことができた。


料理は、「刺し盛」（アオリイカ、銀鯛、フクラギ、レアレアのしめ鯖、甘えび）から始まって、
この店の名物のひとつで私の大好物「ゲンゲの竜田揚げ」。

「ゲンゲ」（幻魚）は以前にもご紹介したとおり、
小さくてぬるぬるとした深海魚で全身がゼラチン質でできているような感じ。

このゲンゲを竜田揚げにすると、
カリッとした衣と柔らかな身はまるでプクプクのカキフライのような食感。
ただし味は牡蠣のようにクセはなく薄味なので、
多少脂ののった柔らかな白身魚を食べているようでとても美味しい。

そして「バイ貝食べ尽くし」（刺身、味噌漬け、肝、肝みそ、バイ飯）。

コリコリの刺身、プリプリの肝、そして個人的に気に入ったのが「味噌漬け」と「肝みそ」。
やや甘めの味噌漬けと複雑な味の肝みそはこれだけで何杯でも酒が飲め、
また後に出てくる「バイ飯」の友としても抜群の相性だった。

この日はお通しがたっぷりの「バイ貝の煮つけ」だったので、
ホントに「バイ貝」を食べ尽くした感じがした。


合わせた酒もまた美味しい。
地元・魚津唯一の酒蔵・本江酒造の「北洋」を、
「醸造酒」「生原酒」「この店オリジナルの吟醸酒」「大吟醸」で飲み比べ、
彼女の地元・滑川の「千代鶴」もいただいた。
「千代鶴」は彼女のお薦めでスキっとしていてとても飲みやすい。


ちなみにこのお店、
２人前ずつ注文した「刺し盛」や「ゲンゲの竜田揚げ」も１人前ずつに分けて提供してくれた。

そして１人前をシェアした「バイ貝食べ尽くし」も、
シェアできるものは最初からシェアして提供してくれた。

コロナ以降のレギュレーションなのだろうか???


「今日はお母さんの看病が有るのに付き合ってくれてありがとう」

「いろいろ話せてスッキリしました。魚津は家からも近いし美味しい店がたくさんあるのでまた誘ってください」

とても懐かしくて美味しくて楽しい夜だった。


***

ところがリアルは今日。
多少マシになった暑さとは裏腹に私は軽い熱中症になってしまいました（涙）

最初はおなかの調子が悪いなあ・・・ぐらいだったのですが、
そのうちに体がダルーくなってきて・・・。
一応コロナやインフルの検査もして点滴一発。
すっかり良くなりましたが、今宵は静かに食べログです。

まあ、朝から視察があったり動き回っていたのは確かですが、
寄る年波には勝てないということでしょうか???（汗）

６月の半ば。

緊急事態宣言解除の道筋が見えてきたことから、
再び新幹線利用の出張を一部解禁した（東京駅での乗降は禁止）。

今回は２年ぶりの訪問となる北陸。
事情があって急遽組まれたため１泊２日の強行軍で魚津・金沢・富山を廻らなければならない。

その最初の訪問地は魚津。
以前は仲の良い取引先があったのでちょくちょく訪れていた街。

今回は黒部宇奈月駅まで協力会社のスタッフに迎えに来てもらったそのまま取引先へ。
終了後にランチのために駅前にあるここ『海風亭』さんを訪れた。

ここは以前にも来たことがある有名店で、
この店を楽しみに魚津宿泊のスケジュールを組んだこともある。
（ホテルは知る人ぞ知る『マンテンホテル』がお薦め）
夜はホタルイカや白エビ、のどぐろにバイ貝、アオリイカなどの海の幸が満喫できる。

中でも珍味「げんげの竜田揚げ」は衝撃的だった。

「げんげ（幻魚）」とは小さくてヌルヌルした深海魚で、
全身がゼラチン質でできているような感じ。

その竜田揚げはカリカリとした衣と柔らかなその身のコントラストが面白い。
味も多少脂の乗っている感じがしてとても美味しい。

最近では埼玉でも『角上魚類』で時々見かける事もあるらしい。
（角上好きの妻から「『げんげ』って何？」と訊かれた事がある）


この店は「ホテル美浪館」の１階にある。
最初はホテルのテナントかな？と思ったのだが、
実はこの店がオーナーのホテルという事らしい（笑）。

今回はこの店の平日のみの定番ランチ「海鮮丼」（1,100円）。
店内はほぼ満席の賑わいで帰る時には待ち人もいた。

その人気の「海鮮丼」。
マグロやサーモンなどの定番のネタに加えて、
甘エビやタコやイクラなどがふんだんに入っていてお得感はある。
中には仕事を施してあるものも有って「ただ盛り付けただけ」という感じはしない。
こだわりが感じられる「海鮮丼」だった。

今回は残念ながら「げんげ」は時期的に終わってしまっていたので他には何も注文しなかったが、時季によってサイドメニューもたくさんある。

次回もまた魚津を訪れ夜にゆっくりと海の幸を味わいたいものだ。


***

余談ですが、
リアルな一昨日、私のログによく登場していた「上尾のグルメ社長」が急逝された。

息子さん（専務）のご厚意で、家族だけの通夜の後に招かれ最後のお別れはできました。

地方勤務などで途中全く会わない時期もあったが、
その出会いから35年の長い付き合いでした。
とても厳しい人だったが、最後の５年間は専らグル友のような付き合いで、
いつも楽しませてもらっていました。

これからしばらくは上尾に行くのがつらいかもしれない。