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茹で上がりと同じように
以前、勤務先そばの雑居ビルに、セキヤという店が入っており、木のボウルに、タラコとウニとイカと納豆をねちょねちょに和えたスパゲッティを出していた。
これが実に美味かった。
納豆が入る、その意外な組合わせと風味、マッタリした食感に、まだ舌が肥えない若造の私は、とても衝撃を受けたことを記憶している。
スパゲッティって、自由なんだな、という驚き。
この店は、所謂、ハシヤ系。今は閉店したと聞く。
変転あって、長らく味を忘れていたのだが、北参道の
ハシヤ系の店に寄る機会があり、懐かしい記憶が甦る。
もっと食べたい思いにすっかり火が着いてしまった。
同門でも、それぞれのお店で違うはずだが、
同様の味わいを期待して、立川のこの老舗にも訪問。
店舗がある地下への階段を降りる。
定番を頼むつもりだったが、アサリと山芋を生姜ソースで合わせたという和的なメニューに目を奪われ、サラダとともにオーダー。
これは、生姜の香り高く、茹であがりも見事な食感で
麺が美味い。
だが、アサリと山芋という、海のものと山のものが、互いに引立て合った構成には感じられず、磨り下ろした山芋の絡みも今ひとつの違和感があり、全体で纏まっている美味い一皿とは、私には思えなかった。
自分で選んだアルコールも風味に癖があり、
料理の良さを壊してしまったのかもしれない。
この日は、ミスチョイスであった。
ところで、
料理より気になったことがあるので記しておきたい。
プレバッシング(食事中の下げ膳)が、少し早いように感じる。
前菜がまだ残っていたが、今空けたばかりのパスタ皿のみを、すぐに下げに来る。これは、私にだけではないようだった。
食後には、空いた皿を前にして、少し余韻に浸りたい「間」があるはずで、それを許さないかのような早々の下げ膳のタイミングは、食後の幸福感を一瞬にして白けさせてしまう。
効率重視のオペレーションは分かるのだが、客も疎な、夜のこの時間帯である。皿の不足ではあるまい。
麺の茹で上がりと同じく、客にとって満足感を得るタイミングも、上手く見計らってほしいのである。
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魚_籠
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店名 |
パスタビーノ・ハシヤ 南口店(PASTAVINO HASHIYA)
|
---|---|
ジャンル | パスタ、ピザ |
予約・ お問い合わせ |
042-521-3386 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
JR立川駅南口徒歩3分 立川南駅から181m |
営業時間 |
|
予算 |
¥1,000~¥1,999 ¥1,000~¥1,999 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
¥1,000~¥1,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー不可 |
席数 |
48席 |
---|---|
最大予約可能人数 |
着席時 40人、立食時 50人 |
個室 |
無 |
貸切 |
可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 2020年4月1日より全面禁煙 |
駐車場 |
無 近隣にコインパーキング有 |
空間・設備 | 無料Wi-Fiあり |
コース | 飲み放題 |
---|---|
ドリンク | 焼酎あり、ワインあり、カクテルあり |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
お子様連れ |
子供可(乳児可、未就学児可、小学生可)、ベビーカー入店可 |
オープン日 |
1994年 |
備考 | |
お店のPR |
老舗「はしや」
約70種類の豊富なスパゲティ!! 昼はスパゲティに加えケーキ。夜はピザや前菜、ワイン等も取り揃えております。 ケーキセットもあるので、お腹が減ってなくても気軽にご来店下さい。 イベントでの貸切なども行っておりますので、お気軽にご相談下さい。 |
その他リンク | |
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知った味故、期待しての再訪。
あの、サラダの味。
コーンクリームとマスタードが、甘辛にミックスされたドレッシングは、ハシヤ系の代名詞のひとつ。
辛味が野菜の瑞々しさを引き立てて、美味い。
あぁ、いつまでも懐かしい。
これにパンがあれば、ブランチなら充分なのであるが、今日は夜の訪店なのである。
オーダーした、トマトソースのスパゲティは、家庭の味わいのようで、美味。なのだが、もう一方のアサリとバジルのものは、よく混ぜ合わせはしたのだが、徐々に塩味が濃くなり、耐え難くなる。
アサリとバジルの組み合わせなら、海の味のような繊細さを期待する訳だが、これだけ塩味が強く出るということは、味見して出しているのか少々疑問を感じる。
接客は細やかで、下げ膳のタイミングも配慮され、良かったのだが、アルバイトらしき若手が私語に夢中になっていて、デザートの追加オーダーを求めるゼスチャーに全く気づかない。
結局、巡回している方が気づいてくれたのだが、配置人員がダブついている、というのは前回利用時にも感じたところだ。
接客の緊張感と、皿の上のそれは、比例していると感じることが多々あるのだが、評判高い老舗のこちらでは、長く同じスタイルで営業しているのだろうか。
通視を確保するなど、店と客が相互に緊張感を保てる店舗環境に、改善を考えた方が良いと思うのだが。
(240329加筆修正)