Tanti Auguri Buon Compleanno. (英 happy Birthday)　まるでイタリア : Pizzeria CROCCHIO

　音楽家 Alberto Pizzo 氏：https://www.youtube.com/watch?v=gg8p1VQw3m4
　　 　　　　　　　　　　　https://www.youtube.com/watch?v=nkhfrlhcBA0 (NHK-BS 桃源紀行 イタリア・ナポリ)
　　　　　　　　
このNHK-BS 桃源紀行 終盤に紹介されている即興演劇 コメディア・デラルテ( Commedia dell'arte) に登場する道化師プルチネッラ (伊 Pulcinella) が象徴する「ナポリの民衆は、スペインやフランスなど様々な民族の支配を受ける中で、本音を隠して生き延びることを覚えた」は、ナポリ王国も地中海の要所シチリア王国も同じです。日本は自然災害が多く、"諦観" することで生きてきた民族の表情をしています。世界中の誰もが幸せに暮らせる世の中であって欲しいです。

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この日、昼のラストオーダーを迎える少し手前で店のドアを開けました。
Capocuoco (シェフ、Chef) が作るハチミツとゴルゴンゾーラのピッツァ "ミエーレ(gorgonzola e miele)" を食べ、それぞれの素材がピッツァ窯の中で熱せられソースとなり、薄いドゥ (伊Impasto、英dough) の上で一体化するピッツァの味を大脳の味覚野にしっかり刻み込むためです。

店内はゆとりを持たせた配置に客の会話が静かにさんざめきを奏でイタリアに居るような良い雰囲気です。一つ空けた隣のテーブルではナポリ訛りのイタリア語を喋っている男性二人が食事をしていました。Dolce (ドルチェ) をパティシエーラ (伊Pasticciera) が運んできた時に一瞬華やかに「Tanti Auguri Buon Compleanno.」と、聞こえてきました。するとさらに向こう側の女性四人客がこれに気付き、「お誕生日なのですね。おめでとうございます。」と、祝辞を述べ、店は一体化し、まるでイタリア。いいですね、ワーワーキャーキャーと騒ぎ過ぎない大人の抑制の効いた雰囲気が "本場" です。

参考：https://tabicoffret.com/article/74978/index.html

　　　https://tabelog.com/rvwr/000124517/rvwdtl/B66878499/


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続けて投稿しますので、こちらの料理については、添付写真とキャプションをご覧いただければ嬉しいです。


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毎日通っても正統イタリア料理店「Pizzeria CROCCHIO」の持っている引き出しを全て開けることはできないのではないかと思い、五日と空けず再訪してまいりました。

【いただいたもの】

・Moretti Zero 330ml (ノンアルコールビール)
・Zeppole (Zeppoline) salate napoletane (ナポリの塩味ゼッポリーネ、ポルセッリ社ピッツァ用小麦粉使用、ポルチーニ入り)
・プロシュットとルッコラのピッツァ (トマトソースベース)
・ノッチョーラ (Nocciola) のクロスティーニ
・アラビカ種とロブスタ種をブレンドした豆をミルで挽いたエスプレッソ (Espresso)


私は日本生まれの日本人ですが、今までのイタリア滞在日数を合計すると約一年間に及ぶのではないかと思っています。現役時代はドイツ、スイス、イタリア、フランス海外出張の前後に一週間程度の休暇(当然自腹)を繋げて、ミラノ、トリノ、フィレンツェ、ローマ、ナポリ、シチリア、ヴェネチアなど主要都市で過ごすことが多かったのですが、若隠居してからはシェンゲン協定ギリギリの三ヶ月間を滞在するようになりました。拠点は娘の家があるピエモンテの州都トリノです。

ご存知イタリア最北部に位置するピエモンテ州の北端はスイス国境であり、西端にフランス国境、私のトップページ/カバー写真でお分かりのようにヨーロッパ・アルプス山脈南西麓に広がる「ピエモンテ Ai piedi della montagna (山の麓)」です。 国境の山 Monvisoにはポー川の源泉 https://tabelog.com/imgview/original?id=r2453488974850 があり、水も空気も太陽光線も豊かであり、植物が育つには適した土地です。ネッビオーロ種、バルベラ種、ドルチェット種、コルテーゼ種から作られるバローロ、バルバレスコ、ランゲ、ダルバ(D'alba)、ダスティ (D'asti)などのワインに加え、白トリュフ(Tartufo Bianco)、ノッチョーラ (Nocciola、ヘーゼルナッツ) 、ポルチーニ、ペロナータ (長いピーマン) 、乳製品などが特産という食材の宝庫です。 人口の少ない州にも関わらず、FIATの本拠地であり、ユネスコ世界遺産に登録された文化度の高い州であり、また、星付レストランが多い地としても有名です。

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全ての料理がおいしいのですが、今回はキュートなパティシエーラ (女性名詞、伊Pasticciera、仏pâtissière) が作ったノッチョーラ (Nocciola) のクロスティーニ の本格的な味に驚嘆しました。香り良く、甘過ぎず、口の中でホロっと崩れる食感は、イタリアそのものです。これこそが日本に居ながらにしてイタリアを食べることのできる店「Pizzeria CROCCHIO」の真骨頂だと思うのです。いつも焼いているわけではありませんが、パティシエーラに訊いて「あります。」と言われたら、ぜひ、お召し上がりいただきたいドルチェのひとつです。


参考：スローフードとは何だったのか？「おいしくない、それはなぜ？　から始まった運動」
　　http://www.ichigu-doc.jp/2011/11/1-1.html　ピエモンテ州 Bra市から始まり、世界に広がった

参考：Zeppole salate napoletane (ナポリの塩味ゼッポリーネ)
　　https://www.cookist.it/zeppole-di-pasta-cresciuta-la-ricetta-delle-frittelle-napoletane-salate/


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東京の多摩地区は空気がきれいなのですが「おいしい！」と、思う店が少なく、この点においては都心に住む方が羨ましいです。

たくさんの店を食べ歩き、新規開拓しているレビュアーもいらっしゃいます。私の場合、久米 宏(77) ではありませんが、あと、何回 "食事" ができるのかを考えると、初めての店で "ハズレ" を引くことはできないとの思いが強く、必然的に慣れ親しんだ店で食事をすることが多いです。SNSのレイティングが自分の好みと大きく乖離しているのは、私が時流に乗っていなことの証です。

【いただいたもの】

・Moretti Zero 330ml (ノンアルコールビール) 　日本でビールを飲まない私が、おいしい！と感じる
・イタリア産 Pancetta cotta dolce　Lardo (ラルド、ラード、豚の脂身) が、甘く、おいしい！
・ミエーレ(gorgonzola e miele ) 　ハチミツとゴルゴンゾーラの定番コンビにトレビスの苦味をプラス、1,760円
・Espresso　イタリアから輸入したアラビカ種とロブスタ種をブレンドした豆をミルで挽いて淹れてくれる。おいしい！

【アラビカコーヒーノキ (学名:Coffea arabica) 】　Wikipedia より↓
　・エチオピアのアムハル高原に起源をもつとされるアカネ科の植物
　・質の良いコーヒーを収穫するためには18~21℃の範囲内に年間気温が保たれた環境が最も適している
　・病害虫や霜、少雨等に弱く栽培が困難だが、風味とコクに優れ、レギュラーコーヒー用を主体として多様な品種がある
　・総生産量の約70%を占める

【ロブスタコーヒーノキ (学名:Coffea canephora, Coffea robusta) 】　Wikipedia より↓
　・高温多湿の気候にも順応するため、アラビカコーヒーノキの栽培に不向きなアフリカやアジアで栽培されている
　・抽出しやすく水出しも容易だが、カフェイン成分が多く苦みやクセ (麦を焦がしたようなロブスタ臭) が強い
　・単独での風味はアラビカ種に及ばないとされる
　・インスタント用原料や、安いレギュラーコーヒーの増量用が主体となっている
　・ベトナムコーヒーに用いられる。また、イタリアやフランスで愛飲されるエスプレッソコーヒーの原料でもある
　・総生産量の約15〜20%を占める


私はコーヒー好きです。
毎日、朝風呂に浸かった後、朝食と妻の弁当の準備をしながら最初に湯を沸かし、紀ノ国屋で買うキリマンジェロの粗挽きをフレンチプレスで丁寧に淹れて飲んでいます。続いて妻が風呂から出てきて髪を乾かしている間に同様の手順で二回目を淹れます。

外で飲むコーヒーは、銀座の「カフェ・ド・ランブル」で飲むタンザニア (キリマンジェロ) が一番好きです。「コーヒーハウス ニシヤ」のバリスタ西谷 氏が淹れる Ristretto (通常の半分の量の水で抽出するショートショットのエスプレッソ) もお奨めですが、今回、ここ「Pizzeria CROCCHIO」の Capocuoco (シェフ、Chef) 自ら豆を挽き、スタンパーで押したエスプレッソ (Espresso) は、これを凌ぐおいしさでした。バニラに似た香りが立ち上り、口に含むと甘味、苦味そして軽やかな酸味が追いかけ、こんなにおいしい Caffè を飲むのは、2019年のイタリア訪問以来です。（Zucchero は要らない）


料理については、添付写真とキャプションをご覧いただければ嬉しいです。


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あまりに背徳の味覚なのでひと口食べる度に「ぞわわ」と総毛立ってしまい (©︎Sandra Irqueさん)

本当においしいものをいただいた時に起こる予期せぬ身体の反応は、口に含む前からその香りによって引き起こされ、これが味蕾を刺激した後、ゾクゾク感が背筋から首筋に走り脳に到達し、その余韻を楽しむまでの数十秒間続きます。私の場合、途中で目を瞑ってしまいます。

この感動を呼び起こす大きな要因は「香り」です。

口に近付けた時、食べ物、飲み物から顔の周りに立ち込めてくる「香り」が鼻腔を擽り、その信号は脳内の嗅内野から大脳新皮質を介さず、隣り合わせの記憶のストレージ "海馬" へ直接運ばれ、瞬時に自らの体験による煌めく記憶を呼び覚まします。

嗅覚以外の味覚・視覚・聴覚・触覚 による信号は、一旦、大脳新皮質を介して海馬に運ばれるため、ワンテンポ遅れて穏やかに脳を刺激し、緩やかに感動を起こし、これらが連続することによってゾクゾク感が生まれます。

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・ミエーレ(gorgonzola e miele ) ハチミツとゴルゴンゾーラの定番コンビにトレビスの苦味をプラス、1,760円

トレビスとは、イタリアの Radicchio di Trevizo が語源です。日本で出回っているのもは丸っこい米国産が多いですが、"赤チコリ" も同じ香りと苦味があり、おいしいです。(現在 Torino に居る娘は、学生〜新婚時代 Trevizo に六年間住んでいた)

ゴルゴンゾーラ(青カビチーズ)が熱せられた香り、ラディッキオの苦味、蜂蜜の甘味のハーモニー、これらの異なる素材が、薪を燃やして400℃以上に熱せられたピッツァ窯の中で焼かれ(約一分間)た時、溶け合い渾然一体となり、ドウの上で常態では実現不可能な "旨味の極み" に達します。これが、"本物" のピッツァのおいしさであり、醍醐味です。

この一瞬のタイミングを計るのは、この店のオーナーであり、Pizzaiolo (ピッツァイオーロ) の Capocuoco (シェフ)です。食事の終わりにカフェをテーブルまで運んでくれた時の笑顔が優しいですが、窯を覗いて真剣な眼差しでピッツアの焼け具合を見ている姿も格好良いです。

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今回、ゾクゾク感が生まれた理由は、この香りによってある記憶 ↓が蘇ったことにあります。 （海外レビューなのでパソコンを開かないと読めませんが、、、）

「パパ、彼処でパニーニでも食べない？」
　　https://tabelog.com/rvwr/000124517/rvwdtl/B415497861/

「イタリア・ヴェネト州 Treviso のワイナリーへ行ってきました。」：
　　https://tabelog.com/rvwr/000124517/rvwdtl/B128152098/

「最近、イタリアでは、ビールを飲むことが流行っている」：
　　https://tabelog.com/rvwr/000124517/rvwdtl/B234149678/


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姉とふたりで墓参りをしました。父の四十七回忌です。光陰矢の如し、時の過ぎるのは早いです。
私が大学を卒業した年、姉のお腹には初めての赤ん坊が宿っていました。「身体を大事にするんだよ。」と、病床の父が案じてくれましたが、子供好きの父に初孫の顔を見せることはできませんでした。墓所の横には寺付属の幼稚園があり、園児の声が響いています。父が通った東京競馬場からはファンファーレの音と大歓声も微かに流れてきます。五十回忌には母も一緒にお参りしてくれることでしょう。

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菩提寺から店までは歩いて行ける距離なのですが、優しい姉の運転する車を近くのコインパーキングに停め、『今日は、ワインを飲みながらピッツァを食べよう』と、決めていた私は、「まず、グラスワインを一杯。それから、イタリアンハムの四種盛り合わせ、海老とマッシュルームのアヒージョ、鰯のパン粉焼き、マルゲリータ一枚(Pizza Margherita DOC)、ドルチェとカフェは後でお願いします。」と、キュートな Cameriera と言葉を交わし、店内を見渡しました。昼前なので他の客はおらず、隅々まで店の普請、什器、内装に拘りを持っていることに改めて気付かされます。豪奢でなく天然素材を使った簡素でありながら華奢でないこの雰囲気。いいですね。

本場のピッツェリアを経験している姉もこの店はお気に入りです。スープが冷めない距離に住む息子(私の甥)家族を誘って何度か訪れているのですが、私と姉のふたりだけで食事をするのは「レストラン 代官山小川軒」以来、二年振りのことです。

行儀は良くても未就学児というのは、好奇心が優っていますので「ピッツァ窯で焼いている様子をチョピッツァ見たい」「ピッツァのドゥはどう拡げているの」などと駄洒落を言ってジッとしていませんから親や祖母は落ち着いて食べることができません。いつもノートと鉛筆を携行してお絵描きをしてもらうのですが、おいしい料理がテーブルに並ぶと夢中になって食べ、この姿を見ていると『 "本物" をたくさん経験させてあげたい』と思うのであります。“食”は感性の源です。

料理については、添付写真とキャプションをご覧いただければ嬉しいです。

どれを食べても本場の味がします。
イタリア料理は調理の時に塩をほとんど振りません。その代わりフォルマッジ、アッチューゲ、プロシュート、サラーメなどの塩味を使うのですが、今回いただいた "鰯のパン粉焼き" は塩梅が絶妙であり、表面のパン粉がカリッとクリスピーです。オリーブオイルが掛かると鰯の脂を和らげレモンを搾らずとも香り良く食べることができました。白ワインが欲しくなります。

姉が初めて食べた Dolce (ドルチェ) としての Sfogliatella (スフォッリャテッラ) 。

　「このフィリングにはレモンが使われているのね。パリッとした皮が香ばしく、熱々でとてもおいしいわ。」

姉も "食いしん坊" & ”料理上手” です。"外食" することは殆どないのですが、"本物" の味は分かります。

正午を過ぎ、他のテーブルも埋まりましたが、私たちはゆっくりカフェを楽しみ、店を出たのは他の客が会計を終えた後でした。


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2012年6月1日に開業したこのPizzeria (ピッツェリア、ピザ屋) を初めて訪れたのは、2017年の暮でした。
二十二歳から四十年間引っ張ってきた事業を次の世代に継承し、鎧のようなスーツを脱ぎ、公的にも私的にも及ぶあらゆる柵(しがらみ) を一つずつ外していた頃です。喪失感とか空虚感というのは全く無く、ゆとりを持って世の中を見ることは楽しいのですが、歳を重ねれば (長く生きていれば) 家族は増え、成長し、心配事は膨らみ安穏とすることはできません。皆の無事と日本の安泰を祈るばかりです。

　『あれ、こんなところにPizzeria (ピッツェリア) がある。』

何百回も車でこの通りを走っていたのですが、気付きませんでした。現役の頃は、心に余裕が無かったに違いありません。

【いただいたもの】

・イタリア産 Pancetta cotta dolce、Prosciutto di Parma、Saláme
・Pizza Margherita DOC、ポルセッリ社ピッツァ用小麦粉、自家製トマトソース、イタリアから空輸される濃厚なモッツァレラ
・Dolce (ドルチェ) として Sfogliatella (スフォッリャテッラ)
・Espresso
・バゲット (持ち帰り)
・山形食パン (持ち帰り)


料理については、添付写真とキャプションをご覧いただければ嬉しいです。

料理はどれを食べてもおいしく、イタリアで食べている味覚が蘇るのですが、この店のもう一つの魅力は、イタリア料理に対する情熱が溢れる Capocuoco (シェフ、Chef) と活発でキュートなパティシエーラ (女性名詞、伊Pasticciera、仏pâtissière) のふたりが織りなすイタリア料理店としてのスタイル (様式、形態、流儀、作法、etc.) がナチュラルで心地良いことにあります。

マニュアル接客に慣れた客によっては、突っ慳貪とかクールと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、よく見ていいただくと接客に隙がないことがお分かりだと思います。二人だけで全てのオペレーションが為されているにも関わらず、たくさんの客に対して隅々まで目が行き届いています。これが本場イタリアの店を彷彿させるのです。

私の座ったテーブルから TAKE OUT (TAKE AWEY) のピッツァとフレンチフライを取りに来た客への調理〜引き渡し までがよく見えました。作り置きをするのではなく、来店に合わせて調理を始め、客が到着して二言三言会話を交わしながら、手を休めることなく会計を済ますまでの時間は、六十秒以下だったと思います。焼きたての熱々のピッツァを食べてもらいたいという店の姿勢が、ここに窺えます。素晴らしい！！！！！


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「本日 (4/1)、食べログは最新版にヴァージョンアップしました。」「トップページ右上の ▼ マークをクリックして "設定" を開き、マイページ設定の最下段にある "匂い設定" を行い、写真をダブルクリックするとそれぞれの画面から匂いが漂ってきます。」

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この日、いつも元気な仲間五人で訪問しました。

【いただいたもの】

・イタリア産 Mortadella、Pancetta cotta dolce、Prosciutto di Parma、Saláme
・海老とマッシュルームのアヒージョ (西 ajillo)
・Pizza Margherita DOC、ポルセッリ社ピッツァ用小麦粉、自家製トマトソース、イタリアから空輸される濃厚なモッツァレラ
・Pizza romana (acciughe、アンチョビがトッピングされている)
・Pizza quattro formaggii
・Tiramisù
・Espresso

料理については、添付写真とキャプションをご覧いただければ嬉しいです。

ご存知のようにTiramisù は、Tira・mi・su (引っ張って・私を・上に) = 私を元気にして という意味のお菓子です。
「ティラミス」と日本語発音すると別のお菓子のような ｷｶﾞｼﾏｽ (©︎KYTさん)。この店の活発でキュートな女性は、パティシエーラ (伊Pasticciera、仏pâtissière 男性名詞でパティシエーレ 伊pasticciere、仏pâtissier ) です。 Capocuoco (シェフ、Chef) とふたりで織りなす「Pizzeria CROCCHIO」の砂糖、卵黄、カフェインの入ったイタリア菓子は、私をさらに活気づけてくれます。

ぜひ、写真をクリックしてみてください。エスプレッソの良い香りが漂ってくることでしょう。ﾀﾌﾞﾝ｡

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私は、この「Pizzeria CROCCHIO (ピッツェリア・クロッキオ) 」が好きです。

都心の有名なピッツェリアに比べても、それらを凌ぐピッツァを食べることができることが第一なのですが、店のオーナーである Capocuoco (シェフ、Chef) の誠実においしいものを客に提供したいと研鑽を重ねている姿が好きです。また、フロア係を担当している Pasticcera (女性パティシエ、仏 pâtissière) の目の行き届いた手際の良い給仕の仕方が、まるでイタリアの Trattoria (トラッテリア) を仕切る女性のようです。店の設え、使っているシンプルなカトラリー、頑丈な椅子とテーブル、イタリアらしい個室(bagno) etc.

イタリア国内のレビューを 114件 投稿している私は、この店に入るとリラックスしながら気分が高揚していることに気付きます。

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前回もご紹介しましたが、皆さんはスフォッリャテッラ (sfogliatella) というナポリの焼き菓子を召し上がりましたでしょうか？
　作り方の参考：https://blog.giallozafferano.it/valeriaciccotti/sfogliatelle-ricce-napoletane/

この店にはナポリ出身のイタリア人が来店されるとのこと。その方と Capocuoco (シェフ、Chef) が織りなす「Pizzeria CROCCHIO」のスフォッリャテッラ (sfogliatella) は、ほぼ完成の域に達していると思われます。ぜひ、皆さんもナポリ人に倣って、最後のドルチェ (Dolce) として Espresso と共にお召し上がりください。この店では作り置きをしませんので、焼き上がりまで20~30分時間を要します。大きなピッツァを食べている最中にお腹の空き具合を見て、早めに注文されることをお奨めします。

料理については、添付写真とキャプションをご覧いただければ嬉しいです。

ピッツェリアの認定に関しては、↓
・日本ナポリピッツァ職人協会 / Associazione Pizzaiuoli Napoletani in Giappone (略称A.P.N.G.)
・真のナポリピッツァ協会（イタリア語：Associazione Verace Pizza Napoletana、通称AVPN）
があり、こちらは前者です。

去年、店から歩いて10歩の位置に時間貸し駐車場ができました。今年は、以前にも増して足繁く通う ｷｶﾞｼﾏｽ (©︎KYTさん)。


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もう直ぐ十月 (神無月 https://www.youtube.com/watch?v=lBGojNMiaQsではありません) 今月中にアップしなければ季節感をなくしてしまうレビューを二つ続けます。

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「暑さ寒さも彼岸まで」と言われますが、今年の曼珠沙華は一週間遅れです。こんなところからも地球の温暖化を感じることができます。

この日、墓参りを済ませ、久しぶりに「Pizzeria CROCCHIO」のドアを開けました。

「スフォッリャテッラ (sfogliatella)の作り方を工夫しましたので如何でしょうか。 30分ほどお時間をいただければ焼き上がります。」

　と、Capocuoco (シェフ) 。

このナポリの焼き菓子の作り方↓には、パスタマシンで平たいパイシート(厚さ 1.5mm) を延ばしてからオリーブオイルを加えたラードを間に塗り、これを重ねるとあります。クロワッサンがバターを使うのに似ています。
　http://www.sanaegakuen.co.jp/kashikashi/recipe/minna/m_20080806_2.html

この日のフィリングには リコッタチーズとレモンが使われ、食べた時の爽やかな香りとラードを使ったスフォッリャテッラ独特のナポリの爽やかな空気を思わせる食感がが良く、おいしい！！！！！

添付写真五番目に去年のスフォッリャテッラを添付しました。三番目の写真と一緒にご覧いただくと今年の薄く伸ばされた生地がお分かりいただけると思います。層状に重なった生地にフィリングを詰める際、破れがあると中身が飛び出してしまいます。この薄く延ばす技は、この一年間でどのように習得されたのでしょうか。さすが、向上心あるプロフェッショナルの仕事は違います。

ぜひ、皆さんも京王線分倍河原駅に近い「Pizzeria CROCCHIO」で焼きたてをお召し上がりください。

持ち帰りした時は、オーブントースターを一旦温めてスイッチを切ってから余熱で温めてから食べてください。クロワッサンも同じですが、こうすると焦げずに出来立てと同じ味が楽しめます。


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日本ではパティシエで統一されていますが、名詞に文法性がある言語では、パティシエ (仏pâtissier、伊pasticciere) は男性名詞で、女性名詞がパティシエール (仏pâtissière、伊Pasticciera) などと変化するところが面白く、「男の菓子職人が、、、」「女の菓子職人が、、、」と言わなくても表現できるので便利です。http://itamani.nengu.jp/grammar/g02.html

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この店で給仕をしてくれるキュートな女性がパティシエだったと知り、私は、驚くとともに納得しました。シェフもイタリア菓子を作るので全ての調理を一人でこなしているのかと思っていたのですが、良きパートナーがいるからこそおいしい料理ができるというものです。

この日、昼のラストオーダーの前にカフェとドルチェだけをいただくために寄りました。

写真はありませんが、和三盆を使ったパンナコッタとエスプレッソをいただき、暫しのリラックスタイムです。彼女はフレンチ菓子を勉強したということなのでコテコテのイタリア菓子はシェフから教わっている最中です。折衷というか独自性の高い和を感じさせる優しいパンナコッタでした。おいしい！！！！

私は、イタリアン焼き菓子が好きなので「何かありますか？」と尋ねると「20分ほどお待ちいただければ焼くことができます。」と言われ、写真の「スフォッリャテッラ (sfogliatella)」というナポリの焼き菓子を作ってくれました。
http://www.sanaegakuen.co.jp/kashikashi/recipe/minna/m_20080806_2.html
フィリングには、セモリナ粉、リコッタ、橙が使われています。ご興味のある方は、貼り付けた作り方を参考にしてご自宅で作ってみてください。皮がパリパリしているのですが、フランス菓子ではありません。凄くおいしい！！！！！

この店のふたつ先の谷保駅（JR南武線、国立市）には「エコール 辻 東京」があり、和食、フレンチ、イタリアン、菓子 を学ぶ若者が集っています。この春、知り合いのお嬢さんもここを卒業してフランスへ旅立ちました。お母様は発酵を学ばれた優れた料理人ですからきっと良いパティシエになることでしょう。もしかしたら、ヨーロッパが気に入って戻ってこないかもしれませんね。


帰り掛けにシェフと「 クロスタータ ( Crostata con marmellata di albicocche)」のことやイタリアン素材について喋っていると「うちもご覧のようにパスタの販売もしているのですよ。」と教えてくれました。

・Spaghetti 1.7mm
・Bucatini
・Orecchiette
・Taralli alla Cipolla（これはお菓子）

翌日、太いBucatiniを茹でて”Bucatini Pomodoro”を作りました。
太いパスタの芯に孔が空いているので茹で時間が短縮されるという特徴を持っていますが、それ以上に食感が面白いです。10分茹でのところ、9分で止めてソースを絡めましたが、コシの強い饂飩を食べて汁が撥ねるようにフォークでパスタを絡めているとピンっとトマトソースが撥ねてプレイスマットに赤い点が付きました。　おいしい！！！！

いろいろな店へ行って食べますが、『あ〜ぁ、ここの料理人のセンスは自分と好みが一緒だなぁ。』と思える店は少ないです。
ここ「Pizzeria CROCCHIO」は、決して豪奢ではありませんが、料理の組み立て、味付け、盛り付け、ピッツェリアとしての店づくり、雰囲気、そして、イタリアで食べるようなナチュラルな接客が何とも心地良いです。

ランチメニューが、

1,000円
1,300円
1,600円
2,300円

夜のコースメニューが、

3,000円 女子会コース
3,500円 通常コース
(前菜4種盛合せ　カプレーゼ・ソフトシュリンプのセモリナ粉フリット・スモークサーモンのマリネ・ハムの盛合せ、季節のサラダ、ピッツァ、パスタ、お肉料理)

という、都心の30,000円以上/人 も取るイタリアンとは異なり、京王線分梅河原駅近くの経済的 (伊 Economico) でおいしいピッツェリアです。

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この日、仕事に余裕の出てきた妻を誘い、アラカルトでいただきました。

「ムール貝(cozze)のワイン蒸し」と「桜海老と菜の花のパスタ」は、あまりにもおいしくて写真を撮り忘れてしまいましたが、二人で分けても充分な量がありました。

私がこの店で好きなものは、アラカルトメニューの「サラーメ盛り合わせ」です。
コースに組み込まれている「ハムの盛り合わせ」より種類が多く、シェフの気合がより感じられるプレートです。ご覧のように木製の俎板に載せられて配膳されます。これはイタリアの一般家庭でも行う普通の出し方なのですが、一気に雰囲気が本場っぽくなります。「Peck S.p.A」へ行った時の写真を二枚加えましたが、同じように盛り付けされています。
　https://tabelog.com/italy/A6510/A651006/65001182/dtlrvwlst/B224985592/?lid=tabelog_pickup_review

もちろん、ピッツァは申し分なくおいしいのですが、もう一つ気に入っているのが、ドルチェ(dolce)です。決まったドルチェもあるのですが、シェフの気分次第で作る焼き菓子 (Crostata)やケーキ類(Torte)がおいしく、この日は、橙の入ったチーズケーキがありました。橙(ダイダイ)の苦味が上手に生かされ、甘過ぎず、食後の菓子としてエスプレッソと共にいただくと、『あ〜ぁ、ここの料理人のセンスは自分と好みが一緒だなぁ。』との思いが過ぎります。

次は、母も一緒に連れて焼きたてのピッツァを食べに行こう。

五節句とは、人日の節句(1月7日)、上巳の節句(3月3日)、端午の節句(5月5日)、七夕の節句(7月7日)、重陽の節句(9月9日)であり、年の最初の節句が「人日」、七草の節句です。

　君がため　春の野に出でて　若菜摘む
　　　我が衣手に　雪は降りつつ 【古今集】

光孝天皇、第58代天皇、在位 元慶8年2月23日(西暦884年3月23日)〜仁和3年8月26日(西暦887年9月17日)

私の好きな歌です。


妻に

　君がため　冬の街に出で　ワイン買う
　　　我が懐は　軽くなりつつ

　君がため　厨に立ちつ　煮炊きせば
　　　我が衣手は　濡れて粗れつつ

などと、偶に冗談を言って受けています。「あーら、嬉しいわね。」

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粥の炊き方は、「瓢亭 本店」の十五代目 高橋義弘氏から教わりました。

沸かした湯に米を入れることによって、米粒の表面をグルテンが覆い、中のデンプンが出難くなります。これによって時間が経過しても”糊”にならず、食べ終わるまでサラッとしたおいしい粥を食べることができます。


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さて、去年のことで恐縮です。

いつも気になっていたピッツェリアがあり、月曜日が定休だと知っていたのですが、通りがかってみると明かりが灯っています。

「こんにちは。一人ですが、よろしいですか？」

「どうぞ、お好きな席にお座りください。」と、活発で可愛らしいキュートな女性が案内してくれました。ナチュラルでイタリアのピッツェリアの雰囲気があり、いいですね〜。

この日、暇な私は「Antipasto misto、Dolce e Caffè 付きのランチ」を選びました。（2,300円 + α）
午後一時半を回っていたこともあり、客はまばらで皆メインを食べ終えていましたので、シェフが二階から降りてきて私の注文したAntipasto mistoとPizza Margherita extraを作り始めました。

よく見るとピッツァを焼くための大きな薪窯が厨房の真ん中に鎮座しています。『これは期待できそうだなぁ』と考えながら初めに出てきたAntipasto mistoをいただきました。おいしい！！！

写真の右から ポルチーニの入ったフリット、トレヴィースに載ったカポナータ(Caponata)、イナダのカルパッチョ(Carpaccio)、ミラノサラーメ、モルタデッラ(mortadella) どれもおいしいですが、特に新鮮なイナダのカルパッチョが良いです。厚さを半分にして4枚であれば、”お刺身感”がなくなり、さらに食感がイタリアンになると思いました。使われる塩は食材によって、よりミネラルの強い海の塩、ピュアな山の岩塩を使い分けていました。塩の使用量が最小限に抑えられた本場イタリアの料理に似ています。

Pizza Margherita extraは、なんと400℃以上に熱せられた薪窯で焼かれ、その調理時間は 1分間程度でした。ここがシェフの腕の見せどころ。いわゆるナポリピッツァです。おいしい！！！！
Extra というのは、イタリア産のモッツァレッラ(mozzarella) が使われているとのことです。"Speciale"にして、増量すればさらにおいしくなると思うのですが、味はバランスですから何とも言えません。

Dolceは、Mandorleの入ったCrostata(焼き菓子)です。おいしい！！！！
抑えられた甘味がナッツと小麦の焼けた香りを引き立たせた「ほんもの」の味です。

訊くところによると、シェフはイタリアで修行した経験をお持ちでないということですが、国内でこれだけの料理を身に付けることができるという日本という国は、大したものです。本場で店を開いて現地で調達するおいしい野菜や生きた酵母のついたサラーメ、フォルマッジョ、おいしい牧草を食べて育ったカールネ(carne、肉) を使えば、評判になることでしょう。

　君がため　春の日を待ち　予約する
　　　我がこころは　熱くなりつつ

今度、妻と一緒に来よう！
グラッパ バリーリ・ディ・サッシカイア (Grappa Barili di Sassicaia) を飲むために。