すげえぜプンさん•その2。本格ネパール料理「スパイスラバー 板橋」のキーマナン。 : スパイスラバー

　暑い日が続きます。たまの休日、昼からビールでも飲みたいところです。でやってきたのは先日訪れて美味しかったこちら「スパイスラバー」さん。前回店を出る時に誓った「チーズキーマナン」をいただきに来たのです。
　今回は珍しく複数人での食事です。みんなを巻き込んで、生ビール！

　今日もホール担当否オーナーのBKさんはご機嫌よろしく対応して下さいます。厨房では名シェフのプンさんが忙しそうです。

●チーズキーマナン　¥800
　これです、これ。前回は初見だったので躊躇きていただかなかったチーズキーマナン。ビール無しでいただくなんて無理ですね。
　4ピースにピザカットされていて、一枚一枚がずっしりと重いです。チーズとキーマカレーが入っていますからね。トローっとチーズが伸びて甘く舌に絡みます。そこにキーマのガラムマサラ味が追いかけてきます。そしてそれらをビールで流し込みます。嗚呼、幸せな夏が過ぎてゆく。
　見た目通りのボリュームで結構お腹に溜まってきます。やはりビールがないと、シラフで食べ切れる自信はありません。

●タカリ セット　チキンカレー　¥1,400
　チキンは骨ごと。気をつけていただかないと歯を砕くことになりかねません。基本的に手で食べることが前提となっているのでしょうね。お上品にフォークで刺して、どいう食べ方ではありません。
　相変わらずトマトチャトニが辛くて美味いですね。

　最後にはプンさんにも出てきていただいてご挨拶。美味しいネパール料理でした。ごちそうさまでした。で、次回はピザ風ナンをいただきます。これはプンさんの新作だそうです。チャレンジャーですね。

　防災アプリの熱中症情報では「極めて危険」とのことですが三連休に一歩も外に出ないのもなんだかなと思ってふわっと外に出てみたら極めて危険な陽射しでした。もともと身体の調子が悪く死ぬ気で歩き続けました。
　たどり着いたのは踏切を越えたところにあるネパール料理「スパイスラバー板橋」。店内は涼しくて命を長らえました。

　一般的にインネパ店のランチタイムはどこも同じような献立しか用意していませんが、こちらは違いました。期待、大！
　「タマタームルグ」というトマトとチキンのカレースープ、「シャヒパニール」という濃厚なグレイビーソースのムグライ料理など、特製の本格ネパール料理が用意されていました。そんな中、定番メニューの中に一際目を引く魅力的な献立を発見し、オーダーしました。

　シェフはプンさんという方らしいです。店推しの一品は「チーズキーマナン」ということでシェフ渾身の逸品だそうです。プンさんとサービス担当のBKさんは中央ネパールのタカリ族居住域・ポカラというところのご出身だそうです。


●ククラコマス ¥800 + ガーリックナン ¥400
　中辛でお願いしました。ネパール式チキンカレー。板橋では有名な鶏肉屋さん「鳥新」の日本産親鶏を使用して、親鶏から出る出汁の旨味がスープ溶け込んだカレーだそうです。ネパール現地のククラコマスに極めて近い作りだということです。

　お店の威信をかけた料理なのか調理にすごい時間をかけて提供されました。出てきたスープは特別なビジュアルではありませんがスプーンでかき混ぜると骨ごと煮込まれた大量のチキンがゴロゴロと浮かび上がります。気をつけながらかじりつかないと歯が折れますよ。丁寧に歯と舌と箸を使って肉と骨を剥がしながら食べ進めましょう。この骨の髄からスープにエキスが染み出して深いコクを生み出しているのでしょう。

　確かにスープは経験のない味です。こりゃ美味い。特に強いクセはありません。旨味がたっぷり。スパイスはサポートに徹して主役の鶏出汁が全開です。鶏の他に具材はありません。ストイックなカレーです。

　ナンはプレーンにすべきでした。このククラコマスを楽しむにはガーリックは味が強すぎました。


●ダルバート セット ¥1,200
　解説には「ネパール人がだいたい毎日食べている定食」と書いてあります。だいたい毎日、というのがリアルですね。

　ダルスープ、マトンカレー、トマトチャトニ、サラダ、バスマティライス。アチャールはありません。インドほど唐辛子を使わないのでマイルドなカレーだそうです。マトンカレーは少し酸味を加えて肉の臭みを消しています。
　ダルカレーの甘味とマトンカレーの酸味、ベストマッチ。夏に似合う組み合わせ。

　トマトチャトニが辛いですね。ライスにもナンにも合いますが、香草が混ざっているので味は好みではありません。美味しいのに、惜しい。


　ごちそうさまでした。想定以上の素敵なネパール料理屋さんでした。美味しいし気遣いも心地良し。献立も豊富。ディナーで飲みに来るのもいいですよこれは。そうしよう。