幾つかの諫言 : 食堂七彩

飲食において敏感に反応してしまう事柄の筆頭に上がるのが、「価格」である。
これは決してしゅういちろおが小遣い制のケチなアラフィフ親父で、お財布の紐の固いおっさんだとかそんな事では毛頭なくて職業由来のものである。

常日頃から顧客へ未確定の価格を提示し、満足度をその全ての反応から推し量り、その状況を報告する義務があるから価格というものに対しては極めて真摯に受け止めているからである。

そんな業務を永年に渡り行ってきているんだもの、私生活にもそれは現れても仕方がないわけなんです。

と、いうわけで（笑）
今回は地元の都立家政駅の七彩へ。
注文を受領した後に麺を打ち始めるというまるで手打ち蕎麦屋のような、ラーメン屋では唯一無二性の高い店、化学調味料不使用、稲庭麺使用、喜多方ラーメンなどと当店を賞賛するワードは多くあるが、しゅういちろおもその全部を好ましく感じています。

食材に対しての真摯過ぎる姿勢はそこかしこから感じる事ができて信頼感しか無いのだが、当店はその想いのベクトルが余りにも生産者サイドに向き過ぎていると兼ねてから想うものである。

今回は敢えて幾つかの諫言を贈りたい。

席間が狭く隣の顧客への気遣いに終始してしまい結局最後まで落ち着いて食す事が難しい時がある。

スタッフが食券を券売機迄受け取りに来てくれるのだが、そこまでするのならば水はセルフじゃなくファーストドリンクくらいは提供しても良いのではないかと。
というか、デフォルトラーメンの最低価格が900円超えの店なので提供すべきであると感じるのである。

最近歳のせいか（48）いくらか説教臭いジジイになってきている気配を自分でも感じる。
よって自制しつつ、推敲を重ねながらの投稿であるからして御容赦いただければ。

【食べログフォロワー2,700名超え達成記念投稿】

先日とある練馬区民と会話を交わしているところに、しゅういちろおが「都立家政」というワードを出した瞬間に「そこって何県なんですか？」と真顔で聞き返されてしまった事からも容易に伺えるように、それほどにマイナーな駅が都立家政である。
もう金輪際最寄駅は都立家政駅なんて言わない、野方駅が最寄りなんですよ、商店街とか賑やかで好きなんですよーなんて感じでやり過ごす事に決めたのである。
駅名に至る過程などはめんどくさいから一切言及しないので各々のでググるなりして貰いたい。

その、都立家政駅の界隈にはそのマイナーな認知度とは裏腹にメジャーもメジャー、ザ・ジャイアンツとでも呼ぶべきラーメン界に燦然と輝く綺羅星の如き名店の存在が複数ある。
当店、そして本場の博多を超えたと名高い博多豚骨の雄、ばりこてが其れである。

究極レベルの話しをすればはっきり言って完全無化調の醤油、煮干しが味わえる当店とばりこて、それに隣駅の豚骨醤油の頂、輝道家、味噌のミシュラン花道の四店があれば他は不要だと断じてしまっても良いと感じる程だ。

そこまでしゅういちろおが絶賛して止まない七彩。
「蓮華に掬うその一雫に真剣たれ」その賞賛の言葉は七彩にこそ相応しい。

画像はTYPE SAの肉、中盛り1,070円也。
ひと啜りしてみるがいい、さすれば千円超えにも納得、煮干しの金色たる煌めきに酔いしれるもよし。
凹凸の激しい手打ちの麺の快感にむせび泣くもよしだ。

我が家からは張ってでも行けるような所に「煮干し」とか「淡麗醤油」とか「手打ち麺」であるとか、「無化調」だのとか魅惑的な単語を全て受け止める「七彩」があることはこの上なく愉悦を感じる。

注文の度に麺を切り、丁寧なる所作で麺を揉み揉みする。
茹で上がりの麺はキラキラと透明感高く、凸凹の激しい麺にはキラキラとした煮干しの粉末がよく絡み合い。
交通費をかけず、当店へ往訪可能な現居を選択した自分を激賞してあげたい気分になる。

煮干しがガツンと効いた喜多方なんて珍しい。
注文の都度、麺を切るラーメン屋なんて他にあるのかな。
無化調でじんわりとほっこりと優しい、店主の想いが丼を通じて伝わるこんなにも素敵なミシュランが我が家から徒圏内に存する喜び噛み締め。
七彩@都立家政
タイプSA。
凹凸が激しくてスルスルとは食べ進める事ができない。
凸と凹を噛み締めながら煮干しのえぐみを感じる幸せ。
ぐいぐいと押し寄せる煮干しの旨味。
きちんと感じようとしなければあっさりと丼の底が見えてしまうから、蓮華にすくうその一雫に真剣たれ。

(再訪 2015.8.2)
先輩と秋元屋本店で一献傾けた後に〆を探し求めてたどり着いのがここ。
淡麗醤油が食べたくなるとここか、すぎ本で多いに迷うのですが本日は七彩に煮干系があると知っての訪問。
SAをオーダー。
若々しい店員さんが丁寧な手さばきで調製してくれての着丼。
嫌な苦味の全くない煮干醤油が喜多方に合うなぁ。
これは旨い！
再訪確定！
ご馳走様でした。

都立家政駅は食堂七彩へ向かうだけの理由で西武鉄道が建設した中野区内にある駅である。

とWikipediaに掲載されている訳はありません。
ばりこて、高田光幸と言った都立家政駅が最寄りのラーメンの名店以外に当駅を訪問する事は殆どの人が無いに違いない程に寂しい駅なのです。
長年に亘って、みずほ銀行の支店が駅前の超一等地で放置プレイ中なのも、寂れた感に拍車を掛けるのです。
みずほ！何とかせい！(^^;;

この七彩は説明の必要も無い程の有名店。
今は稲庭ラーメンと喜多方ラーメンを核として
供されており、どちらも好みの麺類なので、喜び勇んで家人と開店の3分前に訪問。小雨がパラついている関係か、待ちは無し。

注文は喜多方ラーメン、大盛り。820円也。
此処は並盛り、中盛り、大盛りまでは同じ金額なのがとても嬉しい。

到着した喜多方は、麺がピッカピカ！スープは淡麗で透き通った美しいものです。
旨いです。って顔に書いてあるかのような美麗な一杯です。
全てが高次元で併せられた誠に旨いラーメンです！

食堂七彩。
旨い醤油系を求めるならば此処はお勧めですよ(^_−)−☆