吉祥寺の沖縄は、心優しい場所でした。 : UMUYAS-YAH

日記にも書きましたが、次女が沖縄そば作りに挑戦しました。

色々と学校で沖縄について学んでいることもあり、この日の吉祥寺ランチはプロの味を知りに沖縄料理のお店へ行くことにしました。

こちらはマンションの2階にある、こじんまりしたお店。カウンター合わせても20席弱という席数。ちょっと広めのリビングダイニングといった細長いレイアウトで、少々くたびれた感じのソファがおいてあったりする。もう営業して長いのかもしれない。それでも、琉球ガラスや沖縄の焼き物が飾られ、沖縄の雰囲気も少しは感じられるようになっていた。

先客は若い男性と女性がそれぞれ1人でのんびりと。窓から入ってくる自然の風が心地よくて、なんとなく子どもたちもリラックスモードになっている。
女性お1人で接客も調理もこなしているようだ。最初はあまり愛想のない人だなと思っていたけれど、それは全くの思い違いだったことが後で判明するのです（笑）。

お昼に食べられるものは

「本日のランチプレート」（メイン、スープ、サラダ、ライス、ピクルス、お飲み物）950円。

「ソーキそば」850円。
「ラフテー丼」850円。
「タコライス」700円。
「沖縄焼きそば」650円。
「豆乳のスープごはん」850円。
「チャーハン」700円。

+250円で飲み物、スープ、サラダのどれかをつけられるようになっている。

子どもたちは、2人とも「ソーキそば」。私は「ラフテー丼」をお願いすることにした。

ほどなくしてキッチンからジャッジャと何かを炒めるいい音がしてくる。はて、今オーダーをしてるのは私たちだけ。炒め物なんて頼んでないなあと不思議に思っていると、調理終了。ソーキそばとラフテー丼が同時に運ばれてきた。一緒に持ってきてもらえるって、かなり嬉しい。ラフテー丼の中身を見て納得。キャベツ、ゴーヤ、もやしの炒め物がのっている。さっきの音はこれだったのか～。思いがけず野菜もたっぷりとれる丼にこれまた嬉しくなってしまった。

子どもたちのソーキそばは、かなり大きな器にたっぷり入っていた。
まずはスープを味見。すっきりとしていておいしいのだけど、これはよくある沖縄そばのスープとは微妙に違う気がする。お店によっては、スープを沖縄から取り寄せているところもあるそうなので、こちらは完全に自家製スープなのだろう。クセがある訳ではないけれど、ちょっと個性的なスープ。
麺は、「私が作った方がおいしい」と次女（笑）。これは確かに既製の麺かもしれない。特徴のないよくある麺だった。
息子が次女の3倍の速さで食べ終わり、さらに次女の食べ残しを掃除機のように吸っていた。恐るべし小学生男子（笑）。

私のラフテー丼は野菜たっぷりな上に、のっている角煮のおいしいこと。とろける柔らかさで、本当にいいお味だったので脂身までしっかり食べてしまった。（控えることもいつもはあるのだけど）。ゴーヤがそれほど苦くなかったので、夏は家でもゴーヤの炒め物もいいなあとちょっと思ったりした。

サーターアンダギーを買って帰れるそうなので、お支払い兼ねて、キッチンへ。子どもたちがちゃっかりカウンター席に座って、「席高いねえ」なんて言ってるのを見た女性が、思わず目を細めて子どもたちに話しかけてくれた。

話の糸口がみつかったので、さっきのスープについてちょっと聞いてみた。最初に、子どもが自分で沖縄そばを作ったと話すと、まずはすごくびっくりされていた。
「かつお節と脂抜きした豚肉で作るんですよ」。「脂抜き？それはどうやるのですか？」煮込んだスープを一度冷やすと、脂とスープが分離するのでそこで脂を取り除くのだそうだ。「そうすると澄んだすっきりしたスープになるんですよ」なるほど～。これはいいことを聞いた。次女も学校でみんなに教えてあげる！と嬉しそう。

そんな様子を見てか、これどうぞと差し出してくれたのが、丸いころんとした実。パッションフルーツなのだそうだ。わざわざカットして、その場で子どもたちに食べさせてくれた。種ごと頂く甘酸っぱさがたまらなくおいしい。
さらに「こんなの知ってる？」と見せてくれたのが、イチジクに似た実。「カニステル」という沖縄でも珍しい果物だそうだ。これも食べさせてもらったら、かぼちゃの煮たものみたいな食感。それよりも甘味は濃い。うわ～はじめて食べた。

お土産まで頂いてしまった。沖縄に行った時の人々の、あの人懐こさと温かさを思い出して、それはそれは楽しいひとときになりました。ご馳走さまでした。

帰宅後、次女がこの日の出来事をしっかりレポートにまとめていたので、きっといい発表ができるのじゃないかな。私の食べログ用の写真も、たまには役に立つものだ（笑）。