蕎麦屋の料理と侮るなかれ＠阿佐ヶ谷／東京 : 柿ざわ

【再訪】 2019年7月

30年以上通っているヘアカットの美容師の方とお伺いしました。
蕎麦屋で飲むのが好きとのことなのでこちらへ案内しました。
予約をして17時過ぎに伺いしましたが、2人だったのでカウンター席でも良いかを確認されました。
人数が多い予約が複数入っているんでしょうか、我々には問題が無いので了承しました。

まずは「黒牛」純米をお願いしました。
そして、最初にお通し「蒸し鶏」が運ばれて来ました。
料理は「小鉢4種」、「鴨焼き」、「豆腐の味噌漬け」をお願いしました。
相変わらず食材の風味を楽しめる上品な味付けでとても美味しく、酒のお摘みにもとても良かったです。
特に鴨焼きは柔らかく鴨の旨味が日本酒ととても合います。
また、鴨と一緒に盛られた葱や椎茸なども風味や食感が良く日本酒がとても進みます。

そして、「菊泉」樽酒と「伯楽星」純米吟醸を追加でお願いしました。
樽酒は木製の徳利と枡猪口が用意されました。
少し飲みにくいですが、とても雰囲気がありました。

最後に「せいろ蕎麦」をお願いしました。
蕎麦つゆは甘味を抑えたすっきりした風味で以前と変わらず好みでした。
蕎麦は香りをやや弱く感じましたが、硬さ、弾力や喉越しは申し分ありませんでした。

相変わらず上品で美味しいお摘み料理と上々の蕎麦はとても魅力的でした。

今度は1人でゆっくりお伺いしましょう。

＜この日の料理＞
お通し「蒸し鶏」

「小鉢4種」
・ツルムラサキのお浸し
・とうもろこしの白和え
・水茄子
・稚鮎の一夜干し

「鴨焼き」
「豆腐の味噌漬け」
「せいろ蕎麦」

＜この日の日本酒＞
・「黒牛」純米
・「菊泉」樽酒　本醸造
・「伯楽星」純米吟醸

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【再訪】2013年11月夜

昼の料理が凄く良かったので翌週の夜に予約をして18時30分にお伺いしました。

先客はカウンターに1名だけでした。
好きなところにお座り下さいと言われ、入ってすぐ奥の隅のテーブル席に座りました。

まず、熱燗「菊泉」600円と鉢物3品1,000円と「鴨と下仁田ネギの桑焼き」1,000円をお願いしました。
鉢物は、「石川芋の白子ソースがけ」「揚げ銀杏」「零余子の白和え」の3品を選びました。
熱燗と共にお通しの「ゲソと水菜の生姜和え」が運ばれてきましたが、やはり繊細で上品な味付けです。

「石川芋の白子ソースがけ」・・・繊細な味付けでそれぞれの素材の味も愉しめる面白い一品でした。
　　　　　　　　　　　　　　　　ただ、素材の旨みが強くなくややぼけた感じはしました。

「零余子(むかご)の白和え」・・・零余子が初めてなので何とも不思議な感じでしたが、これも上品な
　　　　　　　　　　　　　　　　仕上がりで美味でした。

「鴨と下仁田ネギの桑焼き」・・・鴨は柔らかく素材を味わうような味付けで、下仁田ネギは甘く
　　　　　　　　　　　　　　　　とても美味しいものでした。
　　　　　　　　　　　　　　　　
熱燗のお代わりと「ハタハタの醤油干し」700円と「野菜天ぷらの盛合せ」800円を追加しました。

「野菜天ぷらの盛合せ」・・・・・薩摩芋、蓮根、下仁田ネギ、舞茸でサクサクした薄衣で野菜の歯応えも
　　　　　　　　　　　　　　　　残って美味しい天ぷらでした。

「ハタハタの醤油干し」・・・・・ほんのりとした醤油の風味があり、ハタハタの繊細な味がよく分かる一品
　　　　　　　　　　　　　　　　でした。もしかしたら自家製なんでしょうか。


宮城県「伯楽星 」 純米吟醸 800円を追加しましたが、あっと言う間になくなり再び追加します。
和歌山県「黒牛」純米吟醸900円と「本ししゃも風干し雄2匹」700円。

「本ししゃも風干し雄2匹」・・・・ほんの少し醤油の香りがして上品な塩加減でした。
　　　　　　　　　　　　　　　　 ししゃもは雄の方が味は良いし、この雄ししゃもはかなりぷっくりとして
　　　　　　　　　　　　　　　　 大きくとても美味しいものでした。

最後に私は「鴨せいろ」1,500円を同行者の方は「穴子天せいろ」1,500円を注文しました。
「鴨せいろ」の鴨はまずまずの肉厚で芳ばしくて柔らかく美味しいものでした。
蕎麦つゆも鴨の脂や旨味が溶け込んで美味しいのですが、もう一段のコクがあれば申し分ありませんでした。

「穴子天せいろ」の穴子は衣が自然なサクサクした食感でとても美味しい天ぷらでした。

最後に蕎麦湯も美味しく頂き、蕎麦屋とは思えぬ上品な料理に私も同行者の方も大満足でした。
いずれの料理もパンチ力はありませんでしたが素材の味を愉しめる上品な味付けで、これに昆布の旨味がもう一段
加わり素材の味がもう一押し出てくればと和食料理のお店に対するような贅沢な思いに馳せながらお店をあとにしました。
本当に今後がとても楽しみなお店だと思います。

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2013年11月

JR阿佐ヶ谷駅南口のパールセンターアーケード街から路地を少し東に入った処にある蕎麦屋です。
中野でお昼を何処で食べようかと思案していて「蓼喰人」さまのレビューを思い出して足を延ばして
お伺いしました。

引きのある入口の構えといい、玄関から客席への視線を塞いだ導入通路や天井が高く気持ちがよい客席空間と
いい、心地良い拘りとおもてなしを感じさせてくれます。
玄関には祝いの花鉢があり、新装開店して間もないことを物語っていました。

時間は12時40分くらいでしたが、店内はほぼ満席で辛うじてカウンターが2席空いていました。
カウンターの入口に近い端に座ります。
まず、お茶とおしぼりが出されました。
「日替わり膳」1,100円を注文しました。
せいろ、舞茸ご飯、天ぷら4品、お浸しのセットとなります。

「天ぷら」は茄子、ブロッコリー、南瓜、海老の4品で美味しい天ぷらでした。

「お浸し」は水菜と厚揚げのお浸しでしたが、出汁は繊細で綺麗な味がして素材の味も活きている上品な
味付けで滋味深い美味しさに驚きました。

「舞茸の炊き込みご飯」も絶妙な味付けで美味しくて何杯でも食べたくなりました。

「せいろ」は、蕎麦つゆも甘みを抑えたすっきりして風味もありました。
蕎麦は、香りはやや弱いものの硬さ、弾力、喉越しは申し分ないものでした。
〆の蕎麦湯も自然なもので美味しく頂きました。

どれもがとても美味しくて、お蕎麦屋の料理とは思えないものばかりでした。
これで1,100円は食べ得感がありました。

お昼でさえこのレベルなので、是非とも夜にお伺いしなければと強く思い、今から楽しみになってきました。
思わずその場で、次週の夜の予約をお願いしてしまいました。
とりあえず、お昼だけなので評価の店数は抑え気味に4.0としておきます。