濃縮煮干しスープと手揉みの三河屋製麺太麺がベストマッチ : 麺処 にそう

蒲田のひとつ隣の蓮沼駅近くにある「麺処にそう」で「濃縮煮干し醤油 中盛り」(780円)と「チャーシュー」(200円)。

店主一人のワンオペなので席数が限られていて営業時間も短いが、2016年7月オープンから行列の絶えない人気店で、新店ながら「食べログ百名店2017」の東京ラーメン部門にランクインしている。

銀粉が大量に浮く煮干しスープは品質の良い煮干しを使用している証拠。オープン当初より動物系の濃度を抑えて煮干しを前面に立たせた味わいに。三河屋製麺の太麺を茹でる直前に手揉みした麺はピロピロかつもっちりの独特の食感。チャーシューはホロホロ系の柔らかくてしっかりタレが染み込んでるタイプ。

過去4回の来店で店内BGMはBOOWY(氷室京介)3回、Mr.Childrenが1回だったけど、今日はTHE YELLOW MONKEYだった。

蓮沼駅近くの「麺処にそう」にて「煮干しつけ麺 中」(850円)。つけだれの濃度や味わいはラーメン(濃縮煮干し醤油)と同じベースなんだな。開店当初と比べて動物系ダシを抑えてあり、より煮干メインの味わいになってる。

麺は三河屋製麺の太麺を茹でる直前に手揉みしている。茹であげた後にしっかりと冷水で締めているので、平打ちちぢれ麺風の見事なピロピロ食感。水切りもしっかりしている。つけ麺の麺量は並200g(800円)、中300g(850円)、大400g(900円)。

ちょうど来週でオープン1周年だけど、開業1年未満の新店ながら「食べログ百名店2017 ラーメンTOKYO」に選出された実力店。店主1人のワンオペなので現在は昼営業のみ。煮干しの塩気もえぐみも強く出していて、決して万人ウケする味ではないが、調理も非常に丁寧でオンリーワンの味わい。ちなみに今日も店内BGMはミスチルベスト盤だった。

蓮沼駅近くの「麺処にそう」へ。2016年7月オープンで去年の秋冬2回来たけど、半年ぶりの来店。最初に気付いたのは、メニューにつけ麺が加わったことと、過去2回とも店内BGMがBOØWYのベスト盤だったけど、今日はミスチルのベスト盤だったこと(笑)

新メニューのつけ麺も気になったけど、ラーメンの方も味が変わっているようなので、定番の「濃縮煮干し醤油 中」(780円)チョイス。

スープは以前よりやや濃度・粘度を落としてあり、動物系の白湯より煮干しと醤油がより前面に出た味わいになってる。麺も以前は三河屋製麺らしいもっちりした太麺だったけど、平打ちで手打ちのようなコシとちぢれがより強まってる。三河屋製麺でこういうタイプの麺のイメージはあんまりなかったなあ。

ほろほろのバラチャーシューが2枚、刻みタマネギの爽やかな辛味とシャキシャキ感、スープに溶ける岩海苔の風味と、具のクオリティも相性も良くて、全体的にコンセプト、味、コストパフォーマンスと欠点が見当たらない。7月でオープン1周年になるけど、今年のラーメン雑誌表彰の新店ランキングの上位に入る可能性は十分あると思う。

<2016年10月初訪>
蒲田駅から東急池上線のひとつ隣駅にある蓮沼駅前で2016年7月にオープンしたばかりの新店「麺処にそう」。店主は銀座の某路地裏行列店や野方の「味噌麺処 花道」で修行されたそう。

メニューは「煮干し醤油」と「濃縮煮干し醤油」の2種類。並（麺150g、750円）と中（麺200g、780円）が30円しか差がないので、濃縮の中をチョイス。麺類のトッピングの他に「白ごはん」（100円）や「なめ茸ごはん」（200円）、「きまぐれ杏仁豆腐」（250円）などがある。

とろっとした粘度の特濃煮干しスープは灰色がかった色合いで、煮干しの旨味だけでなく独特の苦みやえぐみ、塩分までも全て凝縮した味わい。煮干しだけでなく鶏白湯の旨味もしっかりしているので口の中にまとわりつくようなまったりとした味わい。やや加水率高めで手揉みのようなウェーブのかかったもっちり太麺によく絡む。

具は刻み玉ねぎの甘みと爽やかな辛味、シャキシャキとした食感がいいアクセント。岩海苔の磯風味もいい味の変化を加えてくれる。チャーシューはほろっと柔らかな豚バラロール。

厨房奥にある麺箱はラーメン好きにはお馴染みの三河屋製麺。ちなみに慣れてくると箱の長辺に印字された「三河屋製麺」の文字が隠れていても、箱の短辺の電話番号の末尾”7630”だけで判別できるようになる。

ここと「煮干しつけ麺 宮元」「ラーメン暁」と蒲田周辺はすっかり濃厚煮干し系の激戦区になったなあ。宮元ではつけ麺しか食べたことないけど、上記の2店と比べると中盛りのコストパフォーマンスが優れているのと、三河屋製麺の太麺のもっちり感が強いこと、スープの煮干し感がよりアグレッシブなところが特徴だと思う。


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<2016年12月追記>
蓮沼駅前の「麺処にそう」にて「濃縮煮干し醤油中」(780円)と「辛み増し小」(20円)、「気まぐれ杏仁豆腐」(200円)。

煮干しの苦味や塩気も全部濃縮したスープ。他の濃厚煮干し系の有名店だと、煮干しのビターさを動物系の旨味で包み込むように調整するけど、ここのは完全に煮干しが溢れ出ちゃってる。岩海苔の磯の風味も相まって、煮干しの海に溺れそうなところに生タマネギのシャキシャキした清涼感が助け舟。

辛み増しは揚げたニンニクやオニオンの風味が香る食べるラー油風ペーストで後半の味変にぴったり。ビターな煮干しが口いっぱいに広がった後に食べる杏仁豆腐もたまらないなあ。