つまみと握りと魅惑の流れ : 不動前 すし 岩澤

2019年4月の夜です。

不動前駅で降りて駅前商店街を抜けて歩きます。岩澤さんのお店を目指しますがもう5ヶ月も間が空いてしまいました。

その間ミシュランで星を取られ人気に拍車が掛かったという噂も聞いています。よく知るお店が高評価なのは嬉しいですが予約が取れなくなるのも困りもの、というのは客側の勝手な考えですが、この日はあっさり予約がとれて2回転目に滑り込みました。

1回転目の方が帰った後の2回転目はやはり赤本の影響か外国人観光客のお2人組もいましたが、英語でそつなく対応されている姿はさすが。後半戦はキャンセルなのか空席が2席あり日時を選ばなければ予約できるみたいです。

さて匠系のこちらは握りとつまみがランダムに出るシステム。この店の定番から季節ネタまで楽しませてもらいました。

◇が握り、◆がつまみです。

◇春子鯛
◆真鯛
◆蛍烏賊炙り
◆鯵巻き
◇障泥烏賊
◇毛蟹漏斗巻き
◆このわた茶碗蒸し
◆鰹タタキ
◇コハダ
◆平貝の磯辺焼き
◆子メロン漬物
◆白海老酒盗のせ
◇鮪赤身漬け
◇桜鱒
◆金目鯛シャブシャブ
◇えぼ鯛スモーク
◆搾菜漬物
◆あん肝大根
◇鯵塩締め
◆太刀魚焼き
◇中トロ
◇金目鯛皮炙り（追加）

このお店の春子鯛の脱水と締め加減は絶品です。色々なお店で食べましたがここが1番と思っています。スモークした桜鱒も香りが鼻に抜けて味よし香りよしでした。

この日はついつい飲み過ぎて写真も手ブレがひどくてほとんど載せられない有様でしたが、そんな居心地の良さがこちらの魅力ですね。

ごちそうさまでした。

2018年11月の夜です。

五反田駅から不動前まで歩いてきました。
今夜は5ヶ月ぶりの岩澤さんです。また前回から間が空いてしまいました。

周囲に飲食店がない静かな環境にある8席余りのお寿司屋さんで、落ち着いて食べて飲める雰囲気が好きです。

暖簾をくぐるとすでに満席。残った1席に腰を下ろして今宵の宴の始まりです。

すし匠系のお店は久しぶりで出てくるつまみ、握り一つ一つに顔がほころんでしまいます。

個人的にはつまみは定番のカワハギ肝和えと鰤大根、握りはボラ白子と初っ端の鰆昆布〆に悶絶でした。旬の脂が美味い鰆の味に冒頭から魅了されました。おまけにちょっと炙ったボラの白子の外はカリッと中はふんわりのとろける握りは思わずお代わりと言いそうになるくらい。

つまみも握りも充実で飲めない私も思わずお酒が進んだ一晩でした。

この夜頂いたものは以下の通りです、
握りは◇、つまみは◆です。多分抜けているものがいくつかありそう。

◇鰆昆布〆
◆鮃
◆鱈白子
◆北寄貝
◆舞茸茶碗蒸し
◇墨烏賊
◆鯵巻
◇いくら軍艦
◆白海老酒盗のせ
◆毛蟹巻
◆鰹
◇小鰭
◇ボラ白子
◇鮪赤身
◆カワハギ
◇細魚
◆鰤大根
◆シシャモ
◇雲丹軍艦
◇カマス炙り
◇鰤漬け
◇鮪中トロ
◆玉
◇穴子（追加）

握りにつまみにお酒に魅了された２時間でした。
今度は間を空けずに来ないといけないと思ってお店を後にしました。

ごちそうさまでした。

2018年6月の夜です。

不動前で降り立ち商店街を抜けて行きます。
もう4ヶ月ぶりでしょうか。
久しぶりのいわ澤さんを目指します。季節は春を通り越して初夏になりました。ネタもだいぶ変わったはずです。

この日もカウンターは満席。
ご夫婦や、職場の同僚と思しきお客さんで店内和やかな雰囲気でした。

2時間の間、矢継ぎ早に繰り出される美味しい握りとつまみを堪能しました。
いつもテンポよく握りとつまみが出てくるので飽きたり食べ疲れたりすることはありません。

この日頂いたものは以下の通り
◇が握り、◆がつまみです。

◇鱚 淡白な美味しさはスターターとして最適
◆湯葉 ミルクのような舌触り
◆鯛 白身の王様
◆つぶ貝 黒胡椒の刺激とともにコリッとした食感を楽しみます。
◇毛蟹手巻き寿司 丁寧にほぐされた蟹は甘い
◆とうもろこしの茶碗蒸し これもとうもろこしの甘ーい味がたまらない
◆鰯巻 切り捨てた両端も食べたいくらい美味しい
◇泥障烏賊 ネットリとした舌触り
◆鰹 2切れにそれぞれ薬味を載せて
◆アスパラガス ちょっと炙って根元と穂先に分けて
◇桜鱒 〆たことで蕩けるような食感
◆金目鯛しゃぶしゃぶ いつもながら適度に脂が落ちて美味
◇えぼ鯛 これは酔って記憶なし
◆紫雲丹 殻から出汁ごと身を掻き出すのが楽しい
◇鰭 〆ものの王様 良い〆加減
◆平貝 炙って海苔ではさんで磯の香りとともに
◆白海老酒盗添え これはねっとりお酒が進む
◇鮪赤身 辛子を添えて いい酸味
◆白烏賊
◇伊佐木
◆メヒカリ 滴り落ちる上質の脂が美味しい
◇雲丹軍艦 今度は軍艦で
◆あん肝と大根 こちらは定番
◇大トロ やっぱり酸味と蕩ける脂のハーモニーは最高 ◆玉 最後は甘い玉で〆

時々気になっていた塩気もこの日は円やかで落ち着いた印象。また一段と美味しさが増しましたね。

また来ます。
ごちそう様でした。

2018年2月の夜です。

前回の訪問から2ヶ月あまり。
あのまったりとした雰囲気を味わいたくなり２週間前の予約で五反田に降り立ちました。
川を越え、高速の高架を越えて、不動前からの方が圧倒的に近かったと思いながらも鮨目指して歩きます。

高速脇のマンション1階にありお店のぼんやり明るい照明に照らされた戸をくぐるとカウンターの内側には端正な顔の岩澤さんがテキパキとした仕事ぶりを見せています。

この日も目の前に若芽、海ぶどうが置かれてコースのスタートです。

この日特に気に入ったのはつまみのカワハギ肝和え。
握りでは白エビの酒盗載せ。

カワハギの肝和えは贅沢にもカワハギが見えなくなるほど存分に肝がかけられ、その濃厚さには悶絶です。皿に足された若芽で肝を残らずすくって味わいました。

白エビもプリッとした歯ごたえとじわっと染み出る甘さに酒盗とシャリの酢がよく合う握り。
どちらも思わずお酒が進んでいきます。

この日いただいたのは以下のとおり。メモを取らず飲んで食べてしたので抜けが多そうです。
（◇が握り　◆がつまみ）
◇金目鯛昆布〆　握り
◆若芽のしゃぶしゃぶ
◆真鯛
◇毛蟹の手巻き寿司
◆天然帆立
◆このこ茶碗蒸し
◇墨烏賊
◆鯵海苔巻き
◇鱵
◆メジマグロタタキ
◆カワハギ肝和え
◇コハダ
◆子持ち槍烏賊
◇鮪赤身漬け
◆太刀魚塩焼き
◇馬糞雲丹
◇白海老
◆シマエビに酒盗載せ
◇鯵塩〆
◇つぶ貝
◆虎河豚白子
◆鮟肝大根
◇鮪中トロ

ネタは熟成というよりもいいものを新鮮で状態がいいものを出すスタンス。
この値段で食べたり飲んだりできるのは嬉しいしこの価格帯のお店としては最高クラスでしょう。

また来たいです。
ごちそうさまでした。

2017年12月夜の不動前です。

今年の鮨納めとして選んだのは不動前にあるこちらのお店。

以前一度伺ったことがあるのですが、最近マイレビュアーさんのレビューを見て行きたくなってうずうずしてきました。1週間前に予約の電話をしたところ遅めの時間であればということでしたので20時半前の訪問です。

前回同様五反田駅から歩きましたが、帰りに不動前駅まで歩いたところこちらが近くてびっくり。
次からは不動前駅から歩きます。

さて小さな公園脇のビル1階にあるお店はカウンターのみ。ちょっと繁華街から離れたせいもあるでしょうがカウンター内も外も広々とした店内です。

こちらのご主人は赤坂の匠斎藤で長年修行してから独立された方で彫りが深くて精悍、そして笑顔も素敵な方です。

シャリはネタにより赤酢と白酢を使い分けており、握りは小さめ。
つまみもすし匠定番のものからオリジナリティ溢れるものまで取り揃えてお酒が進む構成。

この冬にありながら魚の脂に頼るのではなく江戸前の仕事を施した味は美味しいの一言。

この日いただいたものは以下のとおり。こちらはすし匠系なのでつまみと握りがランダムに出てくるお店なので別々に記載しています。

つまみ
◇松川鰈　肝を巻いて
◇鰆　腹身焼き
◇セイコ蟹
◇鯵海苔巻き
◇メジマグロ　玉葱のソース
◇安納芋の茶碗蒸し
◇小メロンの漬物
◇皮剥肝和え
◇焼き太刀魚
◇鮟肝大根煮
◇鰡白子付焼き
◇自家製唐墨

握り
◇鰆
◇墨烏賊
◇サヨリ
◇コハダ
◇鮪漬け
◇いくら軍艦
◇鰤
◇雲丹軍艦
◇鯵
◇車海老
◇穴子

握りやつまみの美味しさだけではなくこちらの魅力は居心地の良さ。
岩澤さんのさりげなーい心遣いや日本酒の勧めでわずか２時間半ですがおもいっきり羽を伸ばして今年最後の鮨を堪能できました。

元々は握り大好きでつまみはそれほど重視していない私ですが、お酒飲みながらつまみを楽しむのも悪くない。そんな風に宗旨替えしそうでした。

しばらく足が遠ざかっていましたがまた来ないといけないですね。

ごちそうさまでした。