イタリア愛溢れる本場郷土料理 : ペペロッソ

三軒茶屋駅からほど近いところにある1986年創業の老舗イタリアン「ぺぺロッソ」。
現在の今井シェフが入った2015年からお店のスタイルもガラリと変えたようで、今はイタリア全土の「手打ち生パスタ」を18種類と豊富にそろえ、旬のイタリア郷土料理を提供する店として人気を博している。

前回初訪問で気に入って、2回目はコースで予約して訪問。
今回はペアリング込みの12000円コースでお願いしたけど、ディナーでも5000円台からとリーズナブル。
ランチでもペアリング込みのコースをいただけるなど酒飲みにはかなり重宝する店で、
今回のペアリングコースも泡はたっぷりだし、マグナムボトルのワインがガンガンでたりと、
いつも他の店では空のグラスでおねだりする私が、お店の人の注ぎに追いつかないという非常事態ｗ
なんともうれしい悲鳴。

それにしてもこちらのスタッフはみんなイタリア大好きすぎる気持ちが溢れまくり。
シェフだけでなくスタッフも自分の目と舌でイタリアを感じているからこその説得力のある説明、
シェフの想いを自分のことのように代弁できる熱き心のスタッフ、
普通の会社もこういう社員がいれば素晴らしく成長するのだろうと思うよ。

この日の手打ちパスタも棒に巻きつけて作られたねじりスタイルのパスタをウニのソースで、
思ったよりあっさりしていてバジルやピスタチオのアクセントがいい感じ。
もう一つのパスタは豆を練りこんだタリアテッレ、茶と紫色の中間のような深い色に、
力強いイノシシ肉を合わせて仕上げにはトリュフたっぷり。
もちもちした手打ちパスタならではの食感で、表情の異なる2種の手打ちパスタを楽しめた。
前回はアラカルトだったけど、こういう流れを考えるとコースはいいなあ。

メインのお肉はやや硬めだったけどボリュームもたっぷりで、
甘めのバルサミコを使ったソースがなかなか個性的で面白かった。
最後にはイタリアでこの店のためだけに作られたという希少なパンケーキをいただきかなり満腹。
皆がリラックスできる心地よい雰囲気はスタッフの素晴らしい料理への想いとおもてなしから来るもの。
なんとも元気が出るし、友人を連れてまた来たいと思わせてくれるいい店だと思う。

三軒茶屋駅からほど近いところにある1986年創業の老舗イタリアン「ぺぺロッソ」。
現在の今井シェフが入った2015年からお店のスタイルもガラリと変えたようで、今はイタリア全土の「手打ち生パスタ」を18種類と豊富にそろえ、旬のイタリア郷土料理を提供する店として人気を博している。

ふらっと通りがかりで見つけたんだけど、明らかに”良さげな店”というオーラを出していた。
たまたま大雨だったこともあり運良く入れたけど、週末なんかは予約した方がベターなんだろう。
わいわい賑やかでカジュアルなトラットリアの雰囲気、シェフ含めスタッフみんなイケメン（重要）。
インテリアのセンスも良く細部までお店のコンセプトが表現されている。
壁の絵やメニューのイラスト、お店が提供する手打ちパスタの種類を標本風に見せてくれる仕掛け、メニューの中には2ページ以上に渡りシェフの料理に対する想いが綴られていた。
なかなかの大箱だけどスタッフの目配り気配りはさすが、料理もお酒も熟知しているだけでなく、うちはこういうスタイルでお酒を出すという軸がしっかりしていて気持ち良い。

この日は軽く食べてきたので何か1品とパスタ中心でという方針で、
こちらのウリのトリッパとパスタ3種をお願いし、それらに合わせたワインをいただくことにした。
まずは入り口で選んだ可愛い器でタコとタコ墨のスープが。
濃厚な旨味のタコ墨スープには冷たいアンティチョークのジェラートのコントラストが楽しい。
パンも相当なこだわりのようで酵母の発酵プロセスがわかるように瓶で丁寧に説明してくださったけど、
確かに酵母の風味が良く料理にもワインにもぴったりのもっちりとした食感、なかなか好み。

トリッパも面白かった。
じゃがいもと合わせて素朴に仕上げたものや、揚げなすとともに白ワイン風味で仕上げたものなど、トリッパは地方ごとにスタイルが違う5種類を用意している。
比較的ベーシックな味付けだけど、”全ての牛の祖先であるキアニーナ牛のトリッパ”をお願いしたけど思った以上に洗練された上品な味に感じたけど、他のトリッパも食べて違いを感じてみたいなあ。

パスタは3種いただいたけど量は少なめなのでもう少しいけそう。
トンナレッリをシンプルなとうもろこしとチーズのソースはうどんのような麺にチーズとトウモロコシの甘みが良いね。
ラガネッレはイタリアカンパーニャ地方の茶色いジェノベーゼで仕上げて。
イメージしたジェノベーゼとは違うものの、バジルの香りが爽やかでなかなか美味しい。
シャラティエッリで羊のラグーはゴロゴロ大きめの羊肉とコシのあるダゴ汁のダゴのようなパスタが相性ぴったり。
どれも派手さはないものの、シンプルに忠実に郷土料理を再現した丁寧な作りの皿だった。
味付け第一で選んでしまったが、もちもちした優しい生パスタなのでもう少しソースに変化をつけたり、
耳たぶ型のものなど形状を変化させて頼めばよかったと後で思った。パスタの形を第一軸に選ぶのもありだね。

どうやらチョコにもこだわっているようで、同行者はデザートがわりにワインといただいていた。
甘いものを食べない人はチーズをお願いするのもありだろうと思う。

こんなお店を作りたいというイメージがしっかり共有され、
目配り、気配り、想いを伝える心までシェフとスタッフの一体感が感じられて素晴らしいなあと思った。
次回はコースで楽しんでみようと思う、いろんな使い方ができそうな期待できるお店！