【★3.4】縛りが多いけどモツは非凡【2316】 : もつやき大膳 学芸大学

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食べログの先行レビューによればカッパ出身という同店（3.33）。
2009年5月オープンとのことで、2021年10月には新橋店もオープンさせています。
東京のモツ焼き界は東高西低と思っていますが西にしては美味しいお店。

とはいえ学芸大学という立地ゆえか縛りがいくつかあります。
まず席料として100円を徴収されて、100円の串は人数分の注文が必要。
請求金額の下1桁が5円だったので外税表示でもあるのでしょう。
お会計が不明瞭な点は気になるところ（これが無ければ同店への評価3.5以上でした）。

そして料理の追加注文の際に1種類ではNG（2本でもNG）で最低2種類の注文が必要。
例えば2人でコブクロ刺しを食べて美味しかったのでガツ刺しを2本お願いしても、
2種類の料理ではないので追加注文が通りません。

このように縛りが多い点は不自由でしたが基本的には安くて美味しい佳店。
店内は厨房前の直線カウンター10席、テーブル10席、合わせて20席ぐらい。
フィギュアか何かがカウンターの壁に飾ってあります。
焼き台の火力には備長木炭を使用しているようです。

席料（100円）
生ビール キリン一番搾り（550円）
ホッピーセット黒（450円）
ガリチュー（450円）

とろ（100円）直腸
すじ（100円）横隔膜
おっぱい（100円）乳 自家製みそダレ（50円）
きくあぶら（100円）小腸周りの脂
たんもと（150円）舌の元
かしらすじ（200円）かしらの筋の煮込串
りんげる（150円）膣
ガツ刺し（100円）
子袋刺し（100円）
皮（150円）
レバーステーキ（300円）
もつ煮込（400円）

食べた料理の寸評は以下の通り、【】内は個別の採点、表示価格は外税です

・もつ焼き
【3.5】とろ（100円）直腸 【3.5】すじ（100円）横隔膜
【3.2】おっぱい（100円）乳 自家製みそダレ（50円）
【3.5】きくあぶら（100円）小腸周りの脂 【3.8】たんもと（150円）舌の元
【3.5】かしらすじ（200円）かしらの筋の煮込串 【3.3】りんげる（150円）膣

とろは一般的にテッポウなどと呼ばれている部位。
弾力感を少し残す下処理で「蕩ける」とまでは思いませんでしたが脂ノリ良く美味しい。

すじは横隔膜の部分だそうですが、例えて言えば「歯応えの強いシロ」。
牛のアキレス腱を茹でて串に刺したようなイメージにも近いかも知れません。
他店ではあまり味わえない独特の食感を楽しめて100円ならばアリ。

おっぱいは他店より小振りカットで「貧乳」といった感想に。
決して巨乳好きではないですが、おっぱいを食べるときはある程度のサイズを欲します。
脂身よりもコラーゲン的な弾力の主張のほうが強いように思いました。

なお同店は塩かタレであれば無料なのですが、有料の味噌ダレや大蒜醤油オプションも。
50円増しで味噌ダレを試してみたのですが串の値段の半分の価値があるかは微妙。
（秋元屋系の味噌ダレのほうが個人的には好みですし秋元屋系であれば無料。）

きくあぶらはもう少し強く火を入れるほうが好みですが内臓脂肪ならではの旨味には満足。
（100円のたんの1.5倍となる）たんもとは脂ノリ良くて口の中で旨味が爆発。
これだけ美味しければ50円増しでも全然納得できます。

かしらすじは煮込んで下処理したものを焼き上げているようで表面の焦げが強め。
横隔膜のすじと異なり筋肉質、肉っぽさを感じられてホロホロ食感。
200円と同店にしては高級串ですが都心焼鳥店のもっと高い串より美味しいぐらい。

りんげるはツブ貝のような独特の弾力とやわらかさを楽しめて悪くないのですが、
後述コブクロ刺しを食べたときよりも臭みや癖が気になりました。
これはコクブロ刺しの食べ方が胡麻油ネギ塩なのに対してこちらが塩だけだからでしょう。
胡麻油やネギといった香りの強いアイテムで臭みを消すほうが活きたように思います。

・もつ刺し
【3.6】ガツ刺し（100円）【3.7】子袋刺し（100円）

いずれも下茹で済みとなっており胡麻油塩に刻みネギを散らして味付け。
前述の通り胡麻油やネギの香りがモツ特有の臭みを消してくれる点が良かったです。
クニュクニュ感やコリコリ感を楽しめて、個人的にはコブクロのほうが気に入りました。
（ガツ刺しを出すお店に比べてコブクロ刺しまで出すお店が少ないという希少性も一因。）

【3.1】皮（150円）

焼鳥メニューもいくつかあったので鶏皮を試してみましたが豚に比べると旨味が弱いです。
モツ焼き屋の得意分野は豚モツであって、鶏が得意分野なのは焼鳥屋であることを再確認。

【3.2】レバーステーキ（300円）

おそらく（100円のれば串の）3倍ぐらい大きなサイズにカットしているのでしょう。
大振りなほうが火を入れたときレアー感が残りやすいのではないかと期待しましたが、
コンプライアンスきっちり守っているようで中心まで加熱しておりミディアムな火入れ。
同じ都内でも東の下町にはこれぐらい大振りで80円という狂ったお店も在って、
そういう東側の常識に慣れてしまっている筆者にはあまり価値を感じられなかったです。

【3.5】もつ煮込（400円）

クタクタになるまで煮込んだ豚シロ、人参、大根、刻みネギの正統的な味噌煮込み。
しっかり煮込んでいることもあってシロに臭み無くて美味しい。
個人的には野菜無しモツだけという構成のほうが好みですが万人ウケするのはこちらでしょう。