江戸前伝統の技と軽妙なトークを楽しむ : 寿司 いずみ

寿司TOKYO百名店2022選出店

食べログ 寿司 TOKYO 百名店 2022 選出店

予算:
定休日
月曜日

この口コミは、ガレットブルトンヌさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

4.3

¥30,000~¥39,9991人
  • 料理・味4.3
  • サービス4.1
  • 雰囲気3.8
  • CP4.1
  • 酒・ドリンク4.2
2023/09訪問4回目

4.3

  • 料理・味4.3
  • サービス4.1
  • 雰囲気3.8
  • CP4.1
  • 酒・ドリンク4.2
¥30,000~¥39,9991人

江戸前伝統の技と軽妙なトークを楽しむ

武蔵小山にある、正統派江戸前寿司のお店です。

「こんな仕事しているところ、他にはもうないよ」と、

豪快に話す先代大将が、今年の初め、急逝された、と

伺う数日前に聞き、ショックでした。

ここ3年ほど、ご無沙汰していたので、

悔やまれます。

店内に飾られた先代の写真は、

やさしく微笑み、こちらを見ています。


先代の甥御さんが、その技はきちっと受け継ぎ、

先代の話ぶりも凌ぐほどの、軽妙なトーク。

しかも、よく勉強されています。

北は北海道から、南は、宮古島まで、

1か月休んで、生産者さんに、先代のことを

報告に伺っていたのだそう。 律儀そのもの。

そんな話から始まって、

握っている間も、手と話が止まることは

ありません。

話っぷりは、落語家も驚くほどの話術です。


この日も、

「こんな仕事、他ではないよ」という先代の声が

聞こえてきそうな、江戸前伝統の技を見せていただきました。

本当に、こちらでしかいただけないものが

勢ぞろいです。

日本酒も、よくぞ見つけましたね、というほど、

隠れた名蔵のものを揃えています。


では、この日の内容です。

(写真撮影は禁止です)

つまみ

・うずわ
 そうだがつおのことです。
 青みかんの皮を。

・三河産しゃこの出汁巻き

・真蛸の萩煮
 萩はあずき色なので。

・天然鮎の甘露煮

・木耳の当座煮と車海老の有馬煮
 江戸の仕事。

・平貝
  1週間干したものを磯辺で。

・鰹 
 和辛子と玉葱
 この和辛子が極上

・鰆
 銀皮つくり
 皮目が香ばしく、とても美味

・まこもの天ぷら
 カレー塩で。
 まこもとは稲のことなので
 「カレーライスだね」と、大将。

・青森の天然どじょう
 山掛け
 天然ものは、細く小さ目。

・痛風アラモード
 こちらの名物。
 どれも唸るほどの旨味です。
 10品ほどありますが、
 今回は、5種ほど。
 ・鱧の卵の塩辛
 ・雲丹の塩辛
 ・からすみの味噌漬け
 ・紅しゃけの味噌漬け
 ・黄身の味噌漬け

  どれもお酒が進むものばかり。
  ちびちびとやりたいところですが、
  あまりの美味さに、パクパク
  いただいてしまいました。笑


握り

シャリと海苔は40℃。
赤酢と米酢は使い分けています。

・新烏賊
・こはだ 3種
 赤酢、白酢、白板昆布〆
・穴子の漬け
 水深200mに生息する珍しい穴子です。
 しかも、漬け。
・天草の赤雲丹
 同じく天草の天日塩で
・キハダマグロ
・鰻
 涸沼湖の籠漁のもの
 煮凝りと
・三河産才巻海老
 酢おぼろ漬け
 こちらでしか、見たことがない、
 伝統の技です。
・鯵 赤酢
 東京湾
・新烏賊 ゲソ
・鰯
 皮と中骨は取らない、古い仕事
・魳
・ほうぼう
・いくら
・北寄貝

夕顔のすり流しのお椀


お供は
・ビール
・日本酒
 飛鳥井(福井)
 望 (益子) 生酛純米
 宮城 墨廼江 本辛 
 

楽しい宵でした。

先代は、いつものように、隣りに

座っていてくれた気がします。

  • 寿司 いずみ - 外観

    外観

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ー 訪問(2018/09 更新)3回目

4.2

  • 料理・味4.2
  • サービス4.2
  • 雰囲気3.8
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク3.9
¥20,000~¥29,9991人

夏の名残と秋の走り、そして親方の口上を楽しみに

目黒駅からタクシーで5分ほど。

昔ながらの風情を漂わす外観。

もうここでしかいただけない伝統の江戸前の技を楽しめます。

親方は、全国の漁師さんと直接会い、そこから仕入れも

しているので、タネも極上。 

技は伝統そのものですが、

親方のへアスタイル、この日は、紫に。

相変わらず、話は歯切れがよく、この日も終始

しゃべりまくり。 ギャグはいつも同じですが、

毎回笑わされます。

寿司界の裏話まで炸裂し、勉強になります。

では、この日、いただいたもの。

(写真禁止です)

つまみ
1、宗田鰹  
  伊豆の漁師から直接
  青唐辛子と、青みかんの皮を削ったもので。
2、変わり出汁巻
  夏の名残の穴子入り。
  対馬の北西水深200mの穴子。
  赤山椒で。
3、真蛸
  萩煮(小豆と酒で煮ています)
  秋の季語。
  紫蘇の花をちらして
4、にざ鯛のあらい
  あらいには数種類あり、これは氷水あらいで。
  酢味噌をたっぷりつけて。
  ちなみに、にざ鯛のことを、「三の字」と呼ぶそうです。
  尾に3本線があるので。
5、鰹
  アイヌ葱(行者にんにく)で。
6、鰯
  脂がのっています。
7、いちじく
  三河、伊藤農園の未完熟いちじくの中に、
  利尻の北紫雲丹、チーズ、白ワイン、酒を入れ、
  蒸したもの。
  甘すぎない未完熟が肝。
  柚子味噌で。
8、海老真薯、烏賊真薯、車海老揚げ出し
  なんと、コンテが入っています。
  なぜチーズを使うか。
  「チーズも発酵食品。魚も発酵させるのだから、
   考え方は同じ」とのこと。 深く納得。
  しかも、コンテの塩味をうまく使っています。
9、痛風アラモード 全部
  これぞ、こちらの真骨頂です。
  *まぐろ酒盗
  *かつお酒盗
  *鮑の肝と酒粕、味噌
  *鮎の身のパテ
  *河豚卵巣の糠漬け
  *ボラ、鯛、鱧の卵の塩辛
  *ボラの卵の干したカラスミ
  *ボラの卵の味噌漬け
  *紅鮭卵の味噌漬け
  *鯛の子の味噌漬け
  *鼈甲卵
  *鮎の塩辛 13年もの
   苦うるか

握り
タネによって、白酢と赤酢を使い分け。
「しゃり5、タネ5の融合が大事」と、
「融合」というキーワードを繰り返し話す親方。

1、ヤガラ
  宝魚と言われています。
2、鯵
  赤酢〆  名残の鯵です。
3、キハダ漬け
  酸味を楽しめます。
4、天然鰻
  熊本 球磨川から
5、雲丹3種
  もうこれで時期は終わりというギリギリでした。
  *利尻 北紫  9月25日まで
  *利尻 蝦夷馬糞 8月31日で漁は終了。
  *天草 赤雲丹  甘味が最高です。

  雲丹の量の8倍の塩水で直送されてきます。
  それでも、3日しか持たないとのこと。
6、車海老 酢おぼろ漬け
  江戸時代は稗や粟で酸っぱくして作っていたとのこと。
  これぞ、伝統の技。
7、太刀魚
8、本鮪 走り
9、雲丹の海苔巻
10、真鰯 だいだい〆
11、牡丹海老 昆布で寝かせ
12、いくら
13、お椀 
   鰺ヶ沢産夕顔のすり流し


親方は、この全つまみ、握りについて、

その背景、日本の文化を交えて話してくれます。

まさに、生き字引。

お供は、ビールと、村上の「越乃松露」。

最後に、親方が、おもむろに話し始めました。

先代が陛下から賜った菊の御紋入り金杯を用意し、

「きょうは、うちの44周年記念日だから」と言って、

その金杯で、笠間の「ゆすら」をふるまってくれたのです。

しみじみと、歴史をかみしめた宵となりました。


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2018/06訪問2回目

4.2

  • 料理・味4.2
  • サービス4.2
  • 雰囲気3.8
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク3.9
¥20,000~¥29,9991人

江戸前伝統の技はさらに奥行きが

今年冬に15年ぶりにお邪魔したところ、

親方が帰りがけに、

「次回15年後じゃ、もうあの世だよ~~」と言っていたのが、

ずっと頭の片隅にあって、4か月後のこの日再訪しました。

ザンネンながら、親方はお弔いとのことで不在でしたが、

付け場を継いでいる甥御さんが、親方直伝の技とトークを

存分に披露してくれました。

親方がいないと、甥御さん、親方と同じくらい

しゃべります。 そして、よく勉強しています。

しっかりと、江戸前伝統の技が受け継がれているのを

実感。 今では、こちらでしか、いただけない技も。

前回いただかなかった珍味、通称プリン体アラモード

12種類を少しづつ全部制覇。 いやはや、これには

驚きました。 

それでは、初夏のつまみと珍味と握りです。

つまみ

1、なめろう

   紫陽花に見立て、飲める酢に、なめろうが。
   鯵、味噌、青唐辛子。

2、岡山 浅口のしゃこを焼き霜で。

   しゃこは普通茹でるのですが、茹でると
   味が逃げます。焼くと味が凝縮し、
   香りもいいです。
   これは、名残り。

3、出汁巻卵

   焼き鱧と鱧の卵入り。
   江戸前の出汁巻卵は、カステラ風ではなく、
   巻いているもの。7回半返すそうです。

4、鰹
   
   神奈川、長井の日戻り
   北海道大雪山のアイヌ葱(行者にんにく)と、
   佐賀の新玉葱、京都宇治の本和芥子と
   醤油で。
   これも、名残りの一品。

5、いさき

   山口 仙崎産
   梅雨魚と書くので、今が旬。
   いさきは西に行く方が大きいそう。

6、干瓢の白炊き

   これは、江戸前の古い仕事。
   関東炊きで、色をつけない仕事の仕方。
   これは、他では本当に見ないですね~~。
   つまみにぴったりです。

7、茶碗蒸し

   なんと、新茶を使い、緑色の茶碗蒸し。
   香りがすばらしい。
   ホヤ、このわたの漬け、このこの漬けが入り、
   新茶もさることながら、この珍味茶碗蒸しは
   特筆もの。

8、ツブ貝とパッションフルーツと白味噌の
  ぬた

   パッションフルーツというところが、自由な発想


珍味

  ここで、珍味。
  「10種類くらいありますが、どれにしますか?」
  と言われ、食いしん坊ばかり3名だったので、
  「全部」とお返事。 3名で少しづつシェアしました。
  これは、もう感動ものの仕事ばかり。
  酒盗、塩辛にじっくり塩を入れているので、
  塩辛すぎることがまったくなく、
  実に品のいい塩気。 

  *鮪の酒盗
  *鰹の酒盗
  *真蟹の漬け(浅瀬にいる蟹で、塩まねき)
  *河豚の卵巣の糠漬け
  *鯛子の明太子
  *烏賊の塩辛
  *鯛子の塩辛
  ここからプリン体アラモード
  *干したボラの味噌漬け
  *紅鮭の子の味噌漬け
  *鼈甲卵 卵黄の味噌漬け
  *苦うるか 鮎の肝臓だけを13年寝かしたもの
        ちなみに、
        子うるか  白子とまこ
        変わりうるか 苦うるかと子うるか
        身うるか  刻んだ身入り
   
   これは、もう日本酒しかない、ということで、
   ここで、「松露」をお供に。
   いったい、この店には、どんなものが
   何年寝ていることやら・・・。おそるべし。

握り

1、鮎
  四万十川の鮎で、川海苔を挟んで。

*ここで、昔の仕事の生姜が登場。
 なんと丸ごと5年漬けています。
 昔は、これをガリガリかじったので、
 「ガリ」なんだそうです。

2、甘鯛
  男鹿産

3、鯵
  赤酢で〆てあり、シャリもここは赤酢
  東京湾産。

4、天然鰻 
  琵琶湖産
  1か月寝かせた梅山椒で。

5、雲丹 3種
  *利尻  北紫  
   解禁直後で、この日から入ったとのこと。
   食の神様に微笑まれています!!
   雲丹の8倍の塩水を入れて輸送されてきます。
   3日しかもたないそう。
  *気仙沼 本州紫雲丹
  *天草  本州紫雲丹

   食べている海藻が違うため、まったくそれぞれ
   味わいが違います。
   特に、解禁直後の利尻産は、爽やかな風味。

6、アオリイカの漬け
  10日ねかせ
  

7、車海老の酢おぼろ
  これも江戸前の古い仕事で、
  飛車玉(びしゃだま)でおぼろを握る技。
  卵豆腐を蒸したもので、これを受け継いで
  いるところは、ほとんどない、とのこと。
  
8、平貝
  三河湾篠島産
  海苔で挟んで。
  海苔は40℃にキープされています。

9、真鰯
  橙〆
  上に玉葱
  これは、走り。

10、本鮪
   これは、おまけ。

11、甘エビ寝かせてから、昆布〆

12、河豚の焼き白子

*中椀  塩水漬けした小梅の吸い物
     鰹と昆布の出汁
     大葉と山ウドが浮き身
     小梅のやさしい塩味だけで。

13、花鯛
   白板昆布と。

14、穴子白焼き
   これは、対馬の深海穴子で
   ものすごく弾力があり、
   味もふつうの穴子と違います。

15、煮蛤
   九十九里産
   詰めは、蛤。
   こちら、詰めだけで種類があります。

16、煮穴子
   これも深海穴子ですが、白焼きと
   また違った味覚

17、干瓢巻
   これは、白炊きではない、干瓢。
   「海苔巻」というと、干瓢巻のことで、
   「巻き物」というと、何を巻くかを聞くのが
    江戸前寿司、とのこと。

この日用意されたタネは食べ尽くしました。

前回にもまして、様々な江戸前の伝統的技の数々を

見せていただき、感涙。

また、季節が変わったらお邪魔します。

(写真撮影禁止です)
  

  • 寿司 いずみ - 外観

    外観

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2018/02訪問1回目

4.2

  • 料理・味4.2
  • サービス4.2
  • 雰囲気3.8
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク3.9
¥20,000~¥29,9991人

江戸前伝統の技を今に

初めて訪れたのは今を去ること15年ほど前。

この日、約15年ぶりの訪問だというのに、大将は

数日前に会ったかのように、

「脳梗塞やっちゃって、手が動かないから今、握れないのよ」と

顔を見るなり、話しかけてくれました。

付け台には、大将の甥御さんが二人。

L字のカウンターは、常連さんで満席。

カウンターの一番奥の席に案内され、私の隣りに大将が座って、

3時間しゃべりっぱなし。

「勝手に食べ始めちゃダメよ。 ちゃんと説明聞いてからね。」

といい、ひとつひとつ、江戸前伝統の技を

丁寧に解説してくれます。

その合間には、おやじギャグを連発。

そのおやじっぷりと言ったら、西の「草喰なかひがし」か、

東の「いずみ」か、というくらい。

しかし、そのギャグが、下手な落語よりよほど笑え、

3時間お腹をかかえっぱなし。 

年上の大将にむかって、おこがましい限りですが、

実に愛すべき、かわいらしいキャラなのです。

ギャグばかりではありません。

「寿司、という字は、長寿を司る、と書く。だから、

寿司を食べてれば、長生きなんだ。

そもそも、上にタネ、下がシャリ。生命が生まれるタネに、

骨を意味するシャリ、つまり死が同居するものなんて、

ホントにフシギな食べ物だよね。」と、佐藤節がさく裂。

そして、合間には、英語のギャグも。

「スマホって、デブは持っちゃいけないんだよね。

 スマートホンでしょ?」 苦笑


店は、武蔵小山から徒歩15分ほど。

住宅街の中にあり、昔風寿司屋の佇まい。

先代の写真も飾ってあります。

さて、この日いただいたもの。

1、なまこ
  能登産茶ぶりなまこ
  熱い茶をくぐした後、冷たい茶に1時間。
  米酢となまこ用の割り酢に40日漬ける。
  なまこの上には、40日漬けたこのわたと
  オクラ、山芋。
  
  伝統の江戸前の技です。
  昔は、茶のカテキンの力で殺菌
  していたんですね。
  究極に、柔らかく仕上がった
  なまこです。

2、かわり出汁巻玉子
  四季で具材が異なります。
  この季節は、松葉蟹と味噌が
  たっぷり。
  味噌をいれるので、わざと焼き目を
  つけ、それを「虎玉」とらぎょくと言う。
  
3、鮟肝
  昔は、突出しに出すくらい価格も安かったが、
  今では価格高騰で、アメリカ産を使う
  ところが多い、が、
  島根の特別ルートからのもの。
  滑らかさ、旨味がぜんぜん違う。

4、寒ひらめ
  肝醤油で。

5、寒ブリ
  能登 1週間熟成

6、寒めかじき
  2週間熟成
  旭川のアイヌ葱(行者にんにく)に
  白玉葱。 和芥子で。
  メカジキの概念を変える、見事な仕事。

7、白子蒸し
  酒と醤油に漬けた真鱈の白子のぶつ切り
  味噌床に一晩漬けた鮟鱇の肝
  茶碗蒸しのように登場しましたが、
  白子本体の周りも全部白子。
  青海苔餡が。
  大将曰く「痛風殺人蒸し」。

8、モズク蟹
  これは、オリジナル。
  もずく蟹そのものは日本中にいるが、
  これは、奄美本島のもの。
  奄美では、マーガンと呼ぶそう。
  通常は、木の実を食べるので、内陸に
  いるが、雌が産卵のときは海に。
  内子と外子を持っているその雌を
  紹興酒で蒸し、表面に「ナリ味噌」を
  塗る。ナリ味噌は、大豆とソテツの味噌。
  それに、バルサミコを。
  小さな小さな蟹に、これだけの仕事を。
  最後は、甲羅に熱燗を入れて。
  もう一度、味噌の風味を味わえます。

ここから、握りなのですが、ここで大将から

こちらの握りの特徴を3つ。

① シャリは、赤酢と白酢の2種類。
  タネ5割、シャリ5割。
  それほど、シャリが大事。

② 漬け醤油は3種類
  10~20分だけ漬ける。
  ソフト漬け

③ 煮詰め 5種類
  煮烏賊、煮穴子、煮蛤、煮蛸、煮鮑
  それぞれ、別々に仕事。

いただたい握り
クエ
小肌赤酢
小肌白酢
小肌サトウキビ酢
小肌白板昆布〆
メカジキ漬け
車海老酢おぼろ漬け 
 (全卵で玉子豆腐を作り、それを裏ごし
  赤酢で寝かし、海老を入れて2晩
  寝かしたもの)
白魚 
  酒と塩で5分蒸し、芝エビのおぼろと。
スミイカの漬け
真鰯と玉ねぎ
赤身、中トロ、大トロ、中落ち
平貝 (40℃にした海苔で。
    同じ温度で融合)
蛸   煮詰め
焼き白子 水分を飛ばすために焼いて。

吸物  梅のみ 2月は梅の花
    梅の香りがふわっと
    鰹と昆布の出汁
    塩水漬けの梅を、おろし金で
    ころがし、香りを出すように
    「隠し仕事」を。

煮蛤  煮るのに砂糖は使わない
煮穴子 

 小肌4種類の食べ比べは圧巻でした。
 
 江戸前の仕事の手間暇、繊細さ、その知恵。

 いろいろな本でも読んできましたが、

 やはり、生き地引でもある大将の一言一言の
 
 圧倒的な力に魅了されます。

 大将は、今、握ってはいませんが、今でも

 全国の漁師、漁場、生産者に会いに出かけている

 とのこと。

 寿司が伝統の江戸前そのものなら、

 大将も、「し」と「ひ」が言えない、生粋の江戸っ子。

 いやはや、寿司だけでなく、人生勉強までさせていただきました。

 「今度来るときが15年後じゃ、もうあの世だよ」

 と言いながら、降りしきる雪の中、外まで出て見送ってくれました。

 また、すぐ行きます。

 *写真厳禁につき、伝統の技をビジュアルでお見せできないのが
  ザンネンです。


  • 寿司 いずみ - 外観

    外観

  • 寿司 いずみ - 外観

    外観

  • 寿司 いずみ - いつも準備中の札が

    いつも準備中の札が

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ガレットブルトンヌ

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店舗基本情報

店名
寿司 いずみ
受賞・選出歴
2020年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2020 Bronze 受賞店

2019年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2019 Bronze 受賞店

2018年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2018 Bronze 受賞店

2017年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2017 Bronze 受賞店

寿司 百名店 2022 選出店

食べログ 寿司 TOKYO 百名店 2022 選出店

寿司 百名店 2021 選出店

食べログ 寿司 TOKYO 百名店 2021 選出店

ジャンル 寿司
予約・
お問い合わせ

03-3793-9150

予約可否

完全予約制

住所

東京都目黒区下目黒6-6-9

交通手段

目黒駅タクシー8分。徒歩30分
武蔵小山駅徒歩15分

武蔵小山駅から742m

営業時間
  • 火・水・木・金・土・日

    • 18:30 - 00:00
    • 定休日
  • ■ 営業時間
    18:30~24:00くらいまで

    ■ 定休日
    不定休有り

営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

予算

¥20,000~¥29,999

予算(口コミ集計)
¥30,000~¥39,999

利用金額分布を見る

支払い方法

カード不可

電子マネー不可

席・設備

席数

11席

(カウンターのみ)

個室

貸切

禁煙・喫煙

全席禁煙

駐車場

空間・設備

カウンター席あり

メニュー

ドリンク

日本酒あり、焼酎あり、日本酒にこだわる、焼酎にこだわる

料理

魚料理にこだわる

特徴・関連情報

利用シーン

家族・子供と 知人・友人と

こんな時によく使われます。

ロケーション

隠れ家レストラン

サービス

2時間半以上の宴会可

お子様連れ

子供可

オープン日

1975年9月11日

備考

18:30~1回転のみ。
ほぼ完全予約制

初投稿者

ウィーンの森の物語ウィーンの森の物語(2859)

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