四季折々の食材を楽しむ天ぷら : 天婦羅 みやしろ

中目黒にある天ぷら屋さん「天麩羅 みやしろ」

中目黒の目黒銀座商店街を抜けた先に佇む、築100年の2階建ての一軒家。

2018年5月12日、一階に「天麩羅 みやしろ」が、次いで8月１日、2階に「くずし割烹 おにかい」が開業しました。

あえてわかりにくい入口で「隠れ家」感を演出。外観は建物の持つ古さを生かしつつ、フル改装。
木目を基調とした空間で、壁にあしらったブルーの和紙がアクセント。

「天麩羅みやしろ」を切り盛りするのは、熟練の料理人である宮代直亮氏。
お台場のホテル日航東京内にある「さくら」やヒルトン東京お台場の料理長を経て、2018年5月「天婦羅 みやしろ」オープンに伴い店主として活躍。

2019年『ミシュランガイド東京2020』において、“一つ星”を獲得。

運営は、「天麩羅 みやしろ」と、「くずし割烹 おにかい」とも、てっぺんから独立した内山正宏氏率いるMUGEN。

友人とご飯会。
ディナーおまかせコースをお願いしました。

かつお出汁の椀から刺身、一品料理を挟みつつ、旬の素材を太白胡麻油と米油を同量でブレンドした油で揚げる天ぷらを提供。

コースはおまかせ。

【飲み物】
「奥八女茶、和紅茶」
「緑茶」

ご一緒は、日本酒で。

【椀物】
「百合根饅頭、ズワイガニの餡かけ」
フカヒレ入りの百合根饅頭に、ズワイガニの身を加えた鼈甲餡を合わせて。ほっこりと温まりました。

【先付】
「金目鯛の刺し身」
千葉勝浦の金目鯛に、葱醤油、薬味を添えて。しっとりと旨味がのった身質を堪能しました。

【調味】
卓上には、天つゆ、大根おろし、特製塩でいただきます。特製塩は、昆布、椎茸の戻し汁を空炒りして塩、三温糖を合わせたもの。。

【車海老】
車海老の、ふっくらとした甘み。塩をつけて、旨みをより感じさせます。

【海老天の海苔巻き】
海老天にシャリを、海苔で巻いて。予め海老天に天つゆがかかり、そのままいただきます。磯の味わいと風味が甘い海老を引き立てます。

【車海老のアゴ足】
車海老の頭はカリッと揚げて。塩か、そのままで。

【グリーンアスパラガス】
佐賀の立派なグリーンアスパラガスの天麩羅。穂先から、食べてくださいと。根元は余熱で火が入るからだそうです。

【アスパラガスの根元】
みずみずしいグリーンアスパラガスの根っこを長く火入れして。エキスがたっぷり。

【蝦夷鮑のしゃぶしゃぶ】
鮑は、厚く切り出して、肝ソースの入ったポットに入れてしゃぶしゃぶして。
5秒は固めの食感で、30秒は柔らかな食感に。
柔らかくむっちりとした食感。

【おにぎりの天麩羅】
残った肝ソースに、おにぎりの天麩羅を投入して。さらに、そこへバフン雲丹をのせて。濃厚に濃厚を重ねた究極のリゾット。

【タラの芽】
山形のタラの芽に薄衣を纏わせ、カラッと揚げて。タラの芽は塩で、その風味と苦みを堪能。

【蕗の薹】
花が咲いたように揚げた蕗の薹。さくさくの軽い食感と苦味が心地よいです。

【合鴨の治部煮】
群馬の蕪、京都の九条葱、合鴨をじっくり炊いて。しっとりと柔らかな合鴨に甘辛のタレが合わさり、最強の美味しさ。

【牡蠣】
長崎の牡蠣をさっくりと揚げて、海苔で巻いていただきます。牡蠣には予めスプレーでまんべんなく醤油がかけられているので、そのままぱくり。牡蠣の旨味エキスがじんわりと。

【甘鯛の鱗揚げ】
山口の甘鯛は、鱗を立たせて天麩羅に。パリパリと小気味よい食感にしっとりとした身の旨味。

【自家製からすみ蕎麦】
コシのあるお蕎麦に、からすみをかけて、一緒に。からすみが、パウダー状でなくスライスなのでからすみの旨味がダイレクトに伝わります。

【椎茸】
栃木のしいたけをサクッと揚げて。椎茸のエキスがじゅわり。醤油スプレーが品良く引き立てます。

【シャトーブリアンの湯葉巻き】
和牛シャトーブリアンを湯葉で巻いて、天麩羅に。
粒胡椒の塩漬けを口に含んでから、岩塩とともに食べてくださいと。
レアな柔らかさに、揚げだされて、赤身らしい旨味が引き出されます。

【海苔の天ぷらと漬けマグロ】
かりりと揚げた香り豊かな海苔の上に、宮城塩釜の本まぐろの漬けをのせて、さらに、バフン雲丹とキャビアを重ねて。

【メゴチ】
千葉竹岡産の、めごちを衣さっくりと、身はふっくらと。

【キス】
千葉富津のキスは１週間寝かせて。背開きにせず、綴じたまま、ふんわりと揚げて。塩、天つゆのお好みで。

【赤出汁】
赤出汁にはしじみが入り、しじみの旨味がしっかり出ていました。

【香の物】
牛蒡、大根のお漬物。

【トマトの炊き込みご飯】
昆布、塩、酒で炊いたご飯に、黄色、緑、赤のトマトを入れて混ぜて。
まず、その一口をいただきます。
昆布の香り高いご飯にトマトの甘酸っぱさがさっぱりと。

【天ばら】
海老、アスパラガス、帆立のかき揚げをお櫃に入ったトマトご飯にのせて､豪快に混ぜ合わせて。
海老がたっぷり、小柱も入ったかき揚げの程よい塩味とトマトの酸味が、ご飯に合わさります。

【塩羊羹】
ツルンと喉壊しの良い爽やかな羊羹です。

【お抹茶】

どれも美味しくて楽しめました。特に海老天、からすみ蕎麦、シャトーブリアンの天ぷらは感動しました。

どれも油切れが良く、衣が軽くカラっと仕上がり、もたれないのが、さすがです。