システムで改善 : いろり庵きらく 目黒店

2024年3月
　前回の訪問から1年以上経過したので、過去のマイナスな思い出をひとまず横において利用することにした。先ず券売機が変えられている。うどんとそば、温かいと冷たいで4つのカテゴリーに分かれている。これはわかりやすい。もう店内で「うどんでお願いします」と大声で伝えなくてもいい。それに、食券の番号で呼ばれるから、食券をカウンターに出す必要もない。ということは食券を乱暴に捨てられることもない。
　王道のかき揚げうどん550円に決定。13時半の店内は半分ほど埋まっている。3分ほどで番号を呼ばれる。このときは男性が自分で呼んでくれたが、次の客はカウンターに来るのが遅くなったみたいで、自動音声で呼ばれていた。この自動音声が少しやかましい。だからなるべく肉声で呼んで、自動音声が流れる前に、手渡し完了か何かのボタンを押して、自動音声を止めているのだろうと推測。その通りだとすれば、以前よりもだいぶ接客が改善されている。
　システムの改善で人間のストレスを減らし、結果的に接客がよくなった典型的な例である。反面で店員と客との触れ合いが減ったが、目の前にいる相手にSNSを送る時代には、多分これでいいのだろう。

2022年9月
　こちらはオペレーションが確立していて、システマティックな運営が可能な店である。しかし人間がやる以上、能力や適性によってクオリティに差が出てしまうのは仕方がない。許容範囲というものがあって、その中に収まっていればクレームが発生することはない。教育によって最低レベルをクリアするのだ。
　稀に最低レベルを下回ることがある。それが従業員の性格や能力、つまり資質に由来するのであれば、そういう従業員に当たった不運を嘆くしかない。
　うどんでお願いしますと割と大きな声ではっきりと伝えたのに返事がなく、しかも間違えて蕎麦を出されたときは、怒りより嘆きの感情が先立った。
　しかも下げ場の横の席に座ってしまう間の悪さ。そばは変な臭いがするし、ちくわ天はちゃんと揚がっておらず粉臭さがある。下げ場の向こうの洗い場ではこれでもかと言わんばかりに大きな音を立てている。
　この店を初めて利用したときに感じたレベルの低さに再度当たってしまったようである。なるべく来ないようにしようと思った筈なのに、時間に追われて来てしまうとは、我ながら情けない。情けなさ過ぎて、なんだかもうどうでもよくなった。お盆を下げ場に置いて店を出る。二度とかかわらなければ、何の問題もない。

2022年9月
　午前11時過ぎに入店すると2名でのオペレーション。前回はひとりで荒っぽい感じだったので、ちょっとホッとした。
　豚肉うどん540円。暑い日は蕎麦がいいが、ちょっと肌寒い日はうどんに限る。5分ほどで提供される。七味をかけて箸を取ってテーブルへ。うどんはまとめてすするのもいいが、当方の好みは一本ずつ食べることだ。一本だけ箸で口に入れて最後まですする。一本だとつゆが跳ねない。すすり終わったらゆっくり噛んで小麦の香りを味わう。
　こちらのうどんは固すぎない丁度いい歯ごたえで、喉越しもいい。つゆも美味しくて、煮込んだ豚肉によく合う。一本ずつ味わうと、楽しみの時間も長くなる。最後の一本を惜しみつつ味わい、丼を持ってつゆを飲み干せば、540円とは思えない満足感だ。ご馳走様でした。今回は点数をアップしておきました。

2022年3月
　券売機でコロッケそば/うどんを購入して、午後3時過ぎに入店。先客はひとりだけ。店員の女性が必死に洗い物をしている。ひとりでやっているところを申し訳ないなと思いながら「そばでお願いします」と声をかける。女性が洗い物をやめてこちらに来た。食券をどこにおいていいものかと思いながら、ステンレスの上におずおずと置く。置いた途端に、女性がカルタみたいに食券を跳ね飛ばした。ちょっと驚いた。食券を置くのに迷ったのが気に入らなかったのかもしれない。
　乱暴に音をさせながらそばを作りはじめたのを見て、もしかしたらお盆を準備したほうがいいのかなと思いつつ、余計なことをしてまた気を損ねると悪いので何もしないでいると、女性が来てお盆を一枚取って、乱暴に置く。そしてその上にそばをおいて「お待たせしました」
　しまった、やっぱりお盆を準備しておくべきだったのだ。それにしてもここまで乱暴な手付きでそばを出されたのは初めてだ。食券を置く場所に迷ったのと、お盆を準備しなかったのがまずかった。もしかしたら当方が入店したこと自体が気に入らなかったのかもしれない。
　そばの味は普通。コロッケは冷えて硬かった。しかしもはや味わう気分ではない。そそくさと食べて店を出た。立ち食いそばは久しぶりだったが、こんな感じだったのだろうか。なんだか悪いことをした。