ああ、女神さま : 常盤軒 横須賀線ホーム店

本日は、突如思い立ち「高崎」まで！
峠の釜めしをゲットしに！？
おぎのやさん、峠の釜めし『高崎駅140周年』掛け紙Ver、GW期間中高崎エリアのみ！の販売なんてしてくれるから・・・
時間もあるし乗り鉄旅で高崎へ〜

一本早い電車に乗れて品川駅で乗換え10分の余裕！
そりゃ〜10分あったら常盤軒行って《女神さま》にご挨拶しておかないと〜♪
久方ぶりの拝謁であります。

横須賀線が13番線に着くやいなや、小走りに常盤軒さんへ！
ボタンをポチッ！スイカをパッ！
そばコールをしつつカウンター縁へ食券を置けば既に女神さまは、かき揚げを出汁ツユの鍋へ投下し温めスタート！
返す動きで丼とそばを取り茹でタボへ投下〜
ジャッジャッと湯切り&丼を温め、片手で玉子をパカッリ！
ここで珍しくハプニング！？
玉子の投下が勢い良すぎたせいか？崩れてしまったのであります。
ソレを逐一目撃していた小生であります。
ま、そんな事もあるし味に変わりがあるでもなし・・・
と思っていた次の瞬間！
ツユを張る前だったので、崩れた玉子だけ別のウツワへスルン！
もう一つ玉子を取り慎重にパカリ！
崩れていない玉子に差し替えハイ！お待ちどう様〜
美しくも美味しそうな『かき揚げ天玉そば』であります。

さあ！ここまでで、横須賀線を降りて3分が経過〜
急いで写真を取り、ヤケド覚悟で一気にそばを啜り込みかき揚げをバクリ！
掻っ込む事3分！で完食。
「ごちそうさま！美味しかったです。」と丼を置けば〜
『ありがとうございました〜行ってらっしゃい！』と女神さまのお言葉♪
残り3分！階段を駆け上がり6番線へ移れば、乗り継ぎの上野東京ライン高崎行きがホームへ滑り混んで来るのでありました！

改めて思うのであります。
常盤軒は、都内に残された『昭和な駅そば、ホームそば最後の砦』だと！

駅のホームにある立ち食いそば屋さんが次々と姿を消すか、JR傘下の外食企業に吸収される中、頑なに品川駅13・14番線で暖簾を守るその姿と味！
都内にもまだ幾らかホームそばが残る駅が存在するのでありますが、何れも何処か画一的で、何とかオリジナリティを出そうとしてはいても、フランチャイズ臭を感じ取ってしまうのであります。
その点常盤軒さんは、国鉄時代から筋金入りの駅そば&駅弁屋さん！
店の佇まい、雰囲気、味、全てが他とは一線を画し、連綿と受け継がれてきたオリジナリティを感じるのであります。
つゆの濃さや温度、麺の茹で具合い、注文から丼着までの間合い。
古きよき昭和な雰囲気が唯一残るホームそばであります！
味や店の佇まいももちろんなのでありますが～
ホームそばで絶対的に欠かせないのは、『音』なのだと小生は、思うのであります！

到着、発車を案内するアナウンス。
発車ベル(今は、殆どが発車メロディでありますが・・・)
ホームに滑り込んでくる車両のドラフト音。
ブレーキのきしむ音、レールの継目を踏むガタゴト音。
電車から降車し、足早に階段を昇る人々の足音。
etc・・・
全ての音が混ざり合い『駅・ホーム』といった場所を構成するするのであります。
その中で温かいそばを啜る♪
立ち上る湯気、調理場のドアの隙間から見える、向いのホームを発着する横須賀線♪
あぁ、E217系もそろそろ見納めだなぁ・・・

真っ黒、塩っぱめなつゆは、少し熱めでそばも確りと茹でられ、蒸し麺特有のもっそりネチネチ感は、皆無！
円盤タイプのかき揚げは、所々カリッと感も残り、小さなゲソ(笑)の食感がアクセントに～
ココもゲソ天だったとは～♪
玉子は、茹で上がった麺に割り入れてからつゆをかけるので、白身の縁がほんのり白く♪
注文を受けて淀みなく調理をするおばちゃんの動きは、職人然としてダンスを舞うかの如く！
そんなダンスを彩るのは、鉄道唱歌や新幹線ホームから聞こえてくるAMBITIOUS JAPANやハイケンスのセレナーデなのであります！
無機質なベルの音も好きではありますが、様々な発車メロディが調理をするおばちゃんの動きや、提供されるおそばの味をひと味もふた味も美味しくしてくれ、『これぞホーム(駅)そば！』と思わせてくれるのであります！

鉄分補給に出たのであります！
小生が言う『鉄分補給』とは、｢最近貧血気味で～fe錠剤をさぁ・・・｣と言った話ではないのであります。

小生の鉄分補給とは？
通勤や所用以外で『電車(鉄道)に乗って(触れて)て、鉄道趣味に対する欲求を満たすこと』であります！

この日は、東京駅へ所用済ませに行く道すがら、ただ東京駅を往復するのはつまらないので～
兼ねてから計画していた『相鉄新路線乗車』を実行に移すと共に３月１４日に開業したJR山手線の新駅・高輪ゲートウエイ駅を訪問♪
さらに同駅関連の鉄道グッズ？のゲットも目論見つつ、前日に運行を開始した東海道新幹線の新型車両N700Sの駅弁を買いあさり～！
乗り鉄・スマホ撮り鉄・グッズ鉄・駅弁鉄とこれでもか～！と鉄濃度凝縮のスケジュールであります♪

高輪ゲートウエイ駅を見学し、半分諦めていた限定グッズと言うか、某駅名の『高輪ゲートウエイ駅開業記念缶ビール』も難なくゲット♪
お次は、東京駅を経由して～の品川駅の乗換えでありました。

お昼は、どこにしようかしらん♪
と漠然と考えつつホームをウロウロ～
ハッ！常盤軒さん駅(ホーム)そばのお店健在じゃん！
お昼をどうしようか？なんて思考は一瞬でどこかへ～磁石に吸い寄せられるが如く｢天玉そば｣のボタンをポチッ！
カウンター内のお姉さんに食券を渡しつつ｢そば！｣とひと言大きな声でハッキリコールであります。

ホームの階段下を有効活用したカウンターのみの狭い店内。
入口反対側、従業員用の小さな扉は開け放たれその向こうにホームと入線してくる横須賀線の列車が見え・・・
217じやなくて、115のスカ色だっらなぁ～
ついぞ忘れかけていた状景、『駅そばの暖簾をくぐったら昭和にタイムスリップ～』なんて、面白い話しが湧いてきそうであります。

妄想も一瞬のうちに『天玉そば、お待ちどう様～』と丼着♪
丼面を覆う大きなかき揚げ、脇に押し寄せられ崩れてしまいそうな生たまご。
かき揚げを座布団の如く下にひく薬味のネギ。
チラリと｢ここに居ますよ～｣と黒いそばつゆの池から顔を覗かせるそば。

生たまごを崩さない様気を付けつつ、かき揚げをガブリ！
こちらのかき揚げは『揚げ置き薄型大判ソフトタイプ』

※小生流立ち食いそば屋かき揚げ分類法(笑)
揚げたて：揚げ置き
厚型：薄型
大判：小判
ハードタイプ(デンジャー)：ソフトタイプ
（デンジャー 揚げたて熱々カリカリ衣で口中を火傷ケガする危険あり）

ソフトな中にもサックリ感が残り、細かなゲソがワンポイント～
醤油感の強い｢関東そばつゆ｣に市販の蒸し麺。
ネギの辛さがしっかりと｢薬味｣の役割をはたすのであります。

そう言えば、何番線か忘れてしまったけれど、東京寄りのホームの端にあった店舗では、
「お好みそば」オンリーなんてのもあったよね・・・
いつもトッピングを入れすぎて訳わからないそばにしてたっけ（笑）
常盤軒さんと言えばもう一つ！『二折鳥そぼろ弁当』
あれは、ちょっと豪華なお弁当で、おかずは、酒のつまみにもってこいだったし、
鶏そぼろご飯だからおかずをつまみにして食べちゃっても、ご飯はご飯で楽しめたし～
「駅弁マーク」は付いてなかったけど、列記とした品川駅の駅弁だったよな・・・
もう、やってないのかな～？
昔日の思い出に浸りながらそばを啜る小生であります。

最後まで崩さず、白身がほんのり固まり掛けた生たまごを口中で崩し最後のひと啜りと共余韻を楽しみつつ胃の腑へ流し込む！
ごちそうさま～！とカウンターを軽く拭きつつ暖簾を出れば、
『ありがとうございました～』
『忘れ物ないですか？気を付けていってらっしゃ！』
とお姉さんの気持ちのこもった優しい送り出しの声が聞こえるのであります。