ネパール料理が超おいしい。多彩。おまけに安い。そのうえアジア各国料理メニューが計二百種。葛西の宝。 : キッチンキクチ

公式

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この口コミは、ジュリアス・スージーさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

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3.8

¥3,000~¥3,9991人
  • 料理・味3.9
  • サービス3.8
  • 雰囲気3.4
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク3.3

4.0

¥1,000~¥1,9991人
  • 料理・味3.5
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.5
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク3.0
2019/02訪問5回目

3.8

  • 料理・味3.9
  • サービス3.8
  • 雰囲気3.4
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク3.3

ネパール料理が超おいしい。多彩。おまけに安い。そのうえアジア各国料理メニューが計二百種。葛西の宝。

キッチンキクチをインネパ店とは、誰にも呼ばせない。
なぜって、キッチンキクチにおける、
ネパール料理の本気度は、けっして大久保の大半の店に負けていない。
インド料理はマニアにウケる要素こそないかもしれないけれど、
しかし、安くて、おいしく、みんなの好きな料理を揃え、誠実さが伝わってくる。
タイ料理も。いくらかのヴェトナム料理も。
そしてケバブサンドまであって、どれもセンスがいい。
なんとメニューは二百種類。
たいへんにすばらしいマルチ・キュイジーヌ・レストランです。


東京メトロ東西線、葛西駅から徒歩3分。
線路の下。お店は横長く、奥行は線路の幅の、店構え。
そこによく使い込まれたテーブルが並びます。7卓25席。
煉瓦の模様がプリントされた壁紙が貼られた壁には、
ブッダの絵、ネパールの青く美しい湖の写真、
タージマハールの写真、ハイボールやラムの広告が貼られています。
造花が飾られている。ちいさいなシャンデリアが(やや場違いに)ぶらさがっている。
(灯りは灯っていません。)
谷間の時間帯を除けば、たいてい7割~8割、お客さんが入っています。
忙しいと皿出しにやや遅れが出るけれど、
ただし、そんなときには米粉の揚げせんべいを出すなど、
客の機嫌を取るのが巧い。
厨房には、Pachhai Ram シェフ以下、計3人。
サーヴィスは2人。
ただし、ケータリングもよく売れているゆえ、
ときには2人ともいないくなる。


値段は安い。メニューは豊富。通し営業。出前も迅速。繁盛しないわけがない。
世の中には、一方でマニアたちには評判が良く、
おのずとネットの話題も多いものの、
しかし実店舗にはお客はそれほど入らない、そんな「ヴァーチャル繁盛店」があり、
他方に、マニア話題にはまったくならないし、
ネットでもマスコミにもまったく取り上げられないけれど、
しかし、実際はたいへんに繁盛しているレストランがあるものだ。
西葛西~葛西エリアのインド系レストランで言えば、
前者は、去年の夏までのアムダスラビーだったし、
(その後は、リアル小繁盛店になりました)、
他方、後者はムンバイパレスであり、そしてこのキッチンキクチである。


余談ながら、実はこちらのメニューは、キッチンキクチが、
現在の場所に移転したときに、当時の料理長ボホラ・パラスから相談を受け、
ぼくが(ヴォランティアで)メニュー作成にアドヴァイスをして、
ふたりで作り上げたものだ。
そのさいぼくは、ガストのメニュー構成と価格設定を参考にしつつ、
ただし、ふるまう料理は各種エスニック料理で展開しよう、
そんなコンセプトをたてたものだ。
そんなことをぼくは懐かしくおもいだす。
なお、ボホラ・パラスは現在、新橋のマジックインディアの料理長である。
かれがいなくなっても、ちゃんと同じ味が提供できているところもまた、凄い。
(もっとも、無休営業であることと、料理人の数が多いゆえ、
料理人が多いことはこちらのレストランの質の高さに貢献しているとはいえ、
ただし、ときに仕上がりがいくらかなりとも凸凹であるという弱点がややありつつも、
しかし、かなりなところ善戦しています。)


さて、きょうは相模原の佐野くんがアムダスラビーのランチに食べに来てくれたので、
午後は臨海公園まで散歩をして、夕方の海を見て、葛西へ戻り、
そして夕食に、キッチン・キクチへ寄ったのだった。


われわれは以下の注文をして、料理はふたりでシェアして、いただいた。


(ぼく)ネパールのククリラムをロックで。399円
(佐野くん)サッポロ 生ビール 中 399円

1)空真菜の炒めもの 600円

緑色の鮮やかな空芯菜が、
ベイビーコーン、フクロ茸、ムラサキタマネギ、ニンニクなどとともに、
塩、鶏スープ、醤油とともに炒められています。
塩も強いし、味も濃い。完璧に酒飲み好みの味である。
おそらくこの料理はラム・シェフが作ってはいなさそうではある。
ただし、憎めないし、おいしい。


2)ネパール、山羊タン 700円

山羊の舌はコリコリした噛み心地。
千切りのピーマン&タマネギ。
ほのかなケチャップ味に、花椒のキックが効いています。
おいしい!


3)マトンの内臓と黒ひよこ豆の炒めもの 750円

黒ひよこ豆がふっくらと煮含められ、
煮込んだイモのような味わいで、うまみが深い。
そこにマトンの内臓の深い深いうまさ。
千切りのタマネギ&ピーマンと絡み合った
チリ系のキックが効いています。


4)スープモモ 600円

皿には、ポップで鮮やかなオレンジ色の、
適度に辛味の効いた、ニンニクのうまみの深い、
(やや整理されたうまみの)チキンスープで奥行のつけてある
辛味の効いたスープのなかに、
モモ(=ネパーリ小籠蒸)が4つ入っています。
それをふたつの小鉢にシェアします。
モモを口に含んで、噛むと、熱々の肉汁が口のなかに飛び散ります。
ぼくも佐野くんも大いに満足した。


ぼくと女友達とインド料理、ときどきフランス料理。
http://tabelog.com/rvwr/000436613/

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ー 訪問(2017/01 更新)4回目

4.0

  • 料理・味3.5
  • サービス3.5
  • 雰囲気3.5
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク-
¥1,000~¥1,9991人

マトン・カレーつきダルバート、新登場!

ダル(3種の豆が微笑むように煮込まれたポタージュ)、
野菜炒め2種、
ごはん、
アチャール、
これにマトン・カレーがついて。

ランチタイムは1200円。
ディナータイムはチャイつきで1500円。

マトン・カレーは、噛むとじんわりミルキーなマトン片がいくつも柔らかく煮こまれて、
きりっとスパイシーなカレーに仕上がっています。
料理が明るく、キレがあって、しかも華がある。
とても良いセットです。

いつものようにキッチンキクチは、
スタッフ全員があらゆる料理を作っていて、
2番手のRemuくんが凄ウデであるのはもちろんのこと、
全員の調理力が高い。

店内はもちろんテイクアウトも出前もよく売れていて、商売繁盛です。

(2016年10月7日)

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ー 訪問(2017/01 更新)3回目

4.0

  • 料理・味4.0
  • サービス4.0
  • 雰囲気3.5
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク3.0
¥3,000~¥3,9991人

ネパール料理のタパススタイル。

水曜日の午後、ランチタイムも過ぎて、まばらなお客さん。
きょうはカトマンドゥーカジャセット2200円を頼んでみた。
ふつうはステンレスの盆の上に、さまざまな料理がお花畑のように盛りつけられているものながら、
しかしボホラ・パラス・シェフは、
(ぼくがコース好きであることを察して?)
ぼくに訊ねた、「コースで出そうか?」
もちろんぼくは大歓迎、できた順に、作りたてをいただきましょう。


白ワインを飲みながら、以下の料理を順番に愉しんだ。
ホット・チリ・スープ、
サラダ、
アル・ブデコ(じゃがいものスパイシー炒め)
ブジャ(干し米、ポン菓子ふう)、
チキンチリ、
チキン・チョエラ、
モモ、
チャナ・ブデコ、
じゃがいもとニンジンのアチャール、

最後にチャイ。

起伏に富んだ良いコース、愉しくおいしかった!
それはそうとさいきんのぼくの食べログライフは、
ほぼアムダスラビーとキッチンキクチだけである。
いくら両店が類まれなる良店でしかもぼくと相性が合っているからと言って、
さすがにこれではちょっといけない。
山田くん、こんど一緒に噂のサンバレーホテルなんてどうだろう?


2016年9月7日

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2016/12訪問2回目

4.0

  • 料理・味4.0
  • サービス4.0
  • 雰囲気3.5
  • CP4.0
  • 酒・ドリンク3.0
¥3,000~¥3,9991人

コースで食べたるとますますおいしい。

ぼくは昼下がりに安ワインを飲みながら、
シェフと相談して注文を決めて、
コースで食べるが好きで、
こういう遊びはむかしフランス料理好きだった頃に覚えた。
むろんそういうことはインド料理でもやるものの、
意外と合っているのがネパール料理で、
さいきんのぼくはキッチン・キクチが贔屓だ。


ぼくはボホラ・パラス料理長に(甘えて)言った、
「7割野菜で、3割肉。
どんなコースがいい?」
かれは優しい熊のような体でしばらく考えて答えた、
「ペッパースープ
ヴェジ・タンドール、
アヴォカドサラダ、
ミックス・アチャール、
チキン・チョエラ
どう?」


ぼくは言った、
「いいね、ただし、
チキンチョエラをマトンチョエラにして。」


そしてぼくは安い赤ワインをいただきながら、
それらの料理を楽しんだ。
ペッパースープは激辛味で、
それでいてかき卵入りチキンスープの綺麗なうまみがいい。
ヴェジタンドールは、各種野菜に焦げ目がつきすぎながら、
ま、いいでしょう。
アヴォカドサラダは、濃いめのヴィネレットソースがよく絡まっていて、
おいしい。
ミックスアチャールはキューリ、じゃがいも、ニンジン、
オニオン、とんがらしがターメリックととんがらしを効かせて和えてある。
おいしい。マトンチョエラは堂々たるうまみの深さ。すばらしくおいしい。


2016年12月7日 水

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2016/07訪問1回目

4.0

  • 料理・味3.9
  • サービス3.8
  • 雰囲気3.4
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク3.3
¥3,000~¥3,9991人

4.0

  • 料理・味3.9
  • サービス3.8
  • 雰囲気3.3
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク3.3
¥3,000~¥3,9991人

ボホラ・パラス・シェフの世界。

かれは色白で、髪は全体的に2ミリに刈ってあって、
ただしてっぺんの方だけ5ミリくらいの長さ、
軽く整髪料を使って艶やかでラフな感じにまとめ、
意思の強そうな眉毛に、二重瞼に切れ長の目をしている。
大柄で胴長で足がやや短く、
厨房とダイニングをのしのし歩く姿は気のいい熊みたいだ。
キッチンで鍋を振る姿はまるでアスリートみたいだ。
たいていいつも真剣な表情をしているけれど、
ときにかれがうれしがるとき、花が開くような微笑が、現れる。
ぼくは知ってる、かれのポケットのなかの iPhone に、
どんな写真が入っているかを。
かれは料理を作り、世界中を旅をして、東京にやって来た。


世にアジアンダイニングと称する店は多いけれど、
たいていはなんちゃってパンジャビ料理と、
なんちゃってタイ~ヴェトナム料理があれこれ並ぶばかりで、
食いしん坊にとってはありがたくもなんともなく、
そんなんだったらガストが一軒できた方がよほど便利というものだ。
しかしキッチンキクチは違う、
どの料理も加熱のおもいきりが良く、スパイス使いは大胆にして精妙。
鍋のなかの肉や豆や野菜はまるで器械体操のように宙で踊る。
かれらにとって肉とは、ヒマラヤで生きる水牛や羊のことであり、
その鍛えぬいた筋肉、腱、内臓からいかにして最大限のおいしさを引き出すか、
それがウデの見せどころである。
しかし調理はけっしてワイルドであるばかりでなく、
繊細な気づかいもまた生きていて、
かれらは羊肉の脂身をていねいにカットし、ぜいたくに赤身だけを残す。

 
あらかじめ作っておく「部品」は、
ひとつは、大きな鍋で10キロのタマネギを1時間半かけて炒め、
ミキサーにかけ、水煮トマトを投入し、計6時間かけて大量に作るタマネギ&トマトベースで、
チキンカレー、キーマカレー、野菜カレーに使います。(これが3日で消費されます。)
そしてもうひとつが、1日で使い切る黄金色のチキンスープで、
鶏ガラ、ニンニク、生姜、ニンジン、タマネギ、セロリを水煮して、
澄みわたった綺麗なスープに仕上げてあって、各種スープのベースそのほかになります。
料理においては、ランチタイムのカレー7種こそ、
毎朝開店まえにそれぞれ4リットルづつ作っておくものの、
しかしそれ以外の料理はすべて注文が入ってから作る。
すなわち Everything is fresh!  Just heat and eat.
こんなことが可能なんだ、と、ぼくはただただびっくりする。





よく売れているのは、ナンとバターチキンカレーそのほかのセットで、
ダル(豆カレー)、バターチキンカレー、マトンカレー、日替わりカレー。
ナンとライスとセットで800円~1050円まで。

ワン・コイン・パンジャビカレーライス500円は、ランチのみの提供で、
1種のカレーをライスにかけて、タマネギアチャールとともに提供するもの。


ガパオ(鶏そぼろミント風味、目玉焼きのせ)と
チキンのグリーンカレー セット 850円も、人気がある。
グリーンカレーはちゃんとひと手間かけて、辛さのみならず優美な洗練を与えています。
ボホラ・パラス・シェフは辛味の効いた料理が好きで、タイ料理と相性がイイ。


トム・ヤム・ラーメン750円はなんとも大胆な表現力をそなえた一品で、
オレンジ色に染まったホットなスープには、
レモングラス、タイランドの生姜、レモンリーフがふんだんに混ざっていて、
そのスープは大胆な辛味のなかにほのかにミルキーな甘さが潜んでいて、
そのスープのなかに米粉の細麺がはんなりたたずみ、
モヤシとエビがそれぞれ良い仕事をしています。
食べていると頭部の毛穴という毛穴から汗がどばっとふきだす。


アジア料理マニアにとっては、ダルバート900円(夜は1150円)がすばらしい。
(豆のポタージュと野菜炒めとごはんで構成されるワン・ディッシュ・プレイトです。)
優美な洗練がありながら、それでいて家庭料理のたくましい魅力と縁を切っていない、
そのスタイルはナングロガルともサンサールとも
MOMO~プルジャダイニング系ともいくらか違っていながら、
それでいて深いおいしさをそなえた堂々たるプレゼンスがある。
タルカリは毎日具材が変わり、ダルもごはんもおかわり自由、
おまけにスープ、サラダ、マサラの魅力あふれるチャイつき、サーヴィス満点。


Hot & Sour Soup 380円がまたすごい。
鶏ガラスープが澄んだ綺麗なうまみを備えていて、
こういう基本的な技術が高いところがイイ。
しかも容赦ない辛味とふんだんなパクチーが比類ないおいしさ。


夜メニューのみのなかでは、蒸しモモ(ネパール小籠包)500円が、
もっちりした皮も餡もバランス良くおいしい。

ヴェジ・タンドリー・プレート800円もすばらしい。
タマネギ、パニール、カリフラワー、プティトマト、じゃがいも、マッシュルームを、
マサラとベサン粉(=ひよこ豆の粉)をまぶして、軽く炒めてから、タンドールで焼き上げたもの。
エッジに焦げめがつきすぎながら、ローストならではのうまみの凝縮感と、
さまざまな甘さ、酸味、辛味がバランス良くおいしい。


タイ料理のポピアソ(=生春巻)500円がまた鮨職人さながらの緻密な仕事で、
円形のライスペーパーを軽く水に浸し、まな板の上に広げ、
その上に、ちいさめのサラダ菜を1枚を敷き、そこに、
細いステイック状のニンジンとキューリ、ニラ、細切りの薄焼き卵、
軽く熱したエビ、湯でもどしたビーフン少々を乗せ、
綺麗に巻き上げ、ふたつにカットしてあります。
これを、砕いたピーナツ入りのスウィートチリソースにつけて、食べる。
ライスペーパーはむっちりした食感で、その内側で、
卵やエビや野菜やビーフンのおいしさがハーモニーを奏で、さらには
ディップのアクセントがまた、イイ。


ヤムアヴォカド(アヴォカドサラダ)650円は
優雅で贅沢なサラダで、アヴォカド、ニンジン、トマト、
隠し包丁を入れて軽く炒めたイカ、エビ、レモングラス、
セロリ、紫タマネギを、スウィートチリソースで和えたもの。


パットパック(野菜炒め)550円
ブロッコリー、チンゲン菜、マッシュルーム、
ベイビーコーン、赤&緑ピーマンの炒めもの。


ガイパットメットマームーン(鶏とカシューナッツの炒めもの)700円
鶏肉にコロモをつけて揚げて、ニンジン、タマネギと一緒に炒め合わせたもの。
酢豚の親戚みたいな感じ。


土曜のチキンビリヤニ1000円、
日曜の羊ビリヤニ1000円は、
スパイス使いにやや寸止め感があるものの、
チャーミングなおいしさです。


ディナーには、カトマンズ・カジャ・セット2200円/カジャセット1600円。

干し米チウラ、ポン菓子のブジャ。
そしてパングラ(砂肝炒め)、ブトゥワ(鶏の内臓のスパイシー炒め)、
いずれも肉から染み出た肉汁がスパイスたちと混じりあって、
ふたたび肉の内部に回収されたような、深い深い肉のうまみがある。
チョエラ(マトンのスパイシーマリネ・ロースト)、
バダム・サデコ(ピーナツそのほかのスパイシー炒め)も
キックの効いたかっこいい仕上げです。


キッチンキクチは線路下のウナギの寝床のような店、
窓にはベタベタメニューが貼ってあるし、ふたつのドアはアルミサッシュ、
内装は簡素で、トイレットはあろうことか店外にある。
開店そうそうのせいもあるにせよ、
ワインリストにあれこれ並んでいても、じっさいは赤・白一種類しかないなど、
隙はあれこれあるけれど、
しかしキッチンは清潔、ダイニングも同様、
料理のクオリティにいたってはネパール料理もタイ料理も一流で、
インド料理もなかなか期待がもてそうだ。チャイがまた香り良くおいしい!
しかも来店した客を必ずや格安価格でおなかいっぱいにして送り出す、
という方針が徹底しています。
キッチンキクチは1店で3店のレストラン。
食べ手は人それぞれ、自分をよろこばせてくれる、
 自分にとってのキッチンキクチ を見出すでしょう。





BOHORA PARAS シェフは、
1983年ネパール、ポカラ生まれ。32歳。
かれのアイフォーンのなかには、たくさんの写真が入っています。
自然にめぐまれた郷里で、自転車大好きのコドモ時代を経て、サッカー少年になる。
と同時におかあさんからネパール料理を習う。
16歳で学校を卒業してからは、
デリーのヒンドゥー系レストラン Mughal Mahal に5年務めた。
ダル・マッカニやバター・チキンがおいしいことで有名な店である。
この時期、パンジャビ各地と、カシミールを観光。
カシミールはかつて父親がインド軍で働いていた場所、
ダージリン・ヒマラヤ鉄道(蒸気機関車)に乗った。


その後、ペルシア湾沿岸の大都市ドバイのクエイトで4年を経て、
東欧、チェコのプラハのレストラン Everest  に4年。
チェコの人たちは、世にもややこしいらしいチェコ語をしゃべり、
他方かれはチェコ語を話せない。
それであってなおかれは臆することなくいかにもたのしそうに働いていたところが、
ぼくを愉快な気持ちにさせてくれる。
おもえばプラハは歴史的にさまざまな民族が吹き寄せられるように集まってきた都市で、
たとえば文学好きのぼくはおもいだす、
かつてその都市がオーストリア=ハンガリー帝国に属していた頃、
ユダヤ人のフランツ・カフカが、
労働者保険局で労働者たちの災害保険の実務の仕事をしながら、
家に帰れば、ドイツ語で、実存の不安を奇妙な笑いにする小説をひそかに書いていたことを。
その後 第一次大戦でオーストリア帝国が解体し、チェコスロバキアが生まれるものの、
しかしあっというまにヒトラー率いるドイツ軍に占領されてしまう。
(さいわいカフカはすでに死んでいた)。
第二次大戦後は社会主義国になり、その後も受難の歴史があるのだけれど、
しかし、それももはやむかしばなしだ。
なお、ボホラ・パラスくんはプラハで仕事をしていた時期に、
EU内を自由に移動できる The Schengen VISA を取得し、
パリではエッフェル塔に昇り、美術館めぐりをし、
フランクフルトでもウィーンでも美術館をまわった。
また、厳冬のカナダ、トロントにも行った、
お兄さんが日本料理屋で働いていたから。


その後、来日し、中野のカナカナ、
新宿マサラダイニングを経て、
そして表参道のLOTUS GERDENでタイ料理を覚えた。
かれは日本食も大好きで、巻き寿司と、
なか卯の 和風牛丼 と 担々うどん を贔屓にしている。
そして西葛西にキッチンキクチをオープンし2年の営業の後、
移転し、ここにめでたく葛西にキチンキクチがリオープンした。
なお、お店の名前は共同経営者の菊地曜子さんにちなんで、だそうです。


いまではぼくはよくわかる、
ボホラ・パラス・シェフは、「わたしの料理を食べてみて! おいしいから!」
と、多くの人たちを情熱的に誘惑し、
ほだされた相手に料理を作って、それを食べた相手を感動させ、
信用を得て、世界のさまざまな都市でキャリアを築いてきただろう。
かれにとって、かれの料理こそが言葉なんだ。
世界最貧民国の座をバングラデシュと競い合うネパール。
もしかすると国がなくなるかもしれないネパール。
しかしボホラ・パラス・シェフは、
自分が食べたほぼすべての料理をさらにおいしく調理できるスキルとともに、
好奇心まんまんに世界を旅し、人生をおもいっきりたのしんでいる。


ぼくと女友達とインド料理、ときどきフランス料理。
http://tabelog.com/rvwr/000436613/

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店舗情報(詳細)

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店舗基本情報

店名
掲載保留 キッチンキクチ

このお店は休業期間が未確定、移転・閉店の事実確認が出来ないなど、店舗の運営状況の確認が出来ておらず、掲載保留しております。店舗の掲載情報に関して

ジャンル インドカレー、インド料理
住所

東京都江戸川区中葛西5-19-4

このお店は「江戸川区中葛西5-3-5」から移転しています。
※移転前の情報は最新のものとは異なります。

移転前の店舗情報を見る

交通手段

東京メトロ・東西線・葛西駅西口から西葛西方向に向かって300m / 徒歩4分 東西線下り線側高架下

葛西駅から259m

営業時間
  • ■営業時間
    11:00~17:00
    17:00~23:00

    ■定休日
    年中無休
予算

¥1,000~¥1,999

~¥999

予算(口コミ集計)
¥1,000~¥1,999 ¥1,000~¥1,999

利用金額分布を見る

支払い方法

カード可

席・設備

席数

30席

(テーブル8卓30席)

個室

貸切

禁煙・喫煙

全席喫煙可

2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法)が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

駐車場

近くにコインパーキング有

メニュー

ドリンク

日本酒あり、焼酎あり

特徴・関連情報

利用シーン

公式アカウント
オープン日

2016年1月15日

備考

ウィスキー・ブランデー・ラム・ウォッカ・ジン有り
クレジットカードは1200円以上から使用可

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西葛西の隠れた名店!本場カレーのテイクアウトやお得なランチが大人気♪

西葛西から徒歩七分の住宅地にあるこのお店、「CP最高!」「ナンとカレーの相性が抜群」等と嬉しいお声を頂いております♪大きなナンはふっくらもちもち、辛さ調節可能なカレーは数十種類のスパイスを使い見事な香り高さと深みのある味を演出します。 またキッチンキクチの美味しいカレーをご自宅やお出かけ先でもお楽しみ頂ける様、お弁当販売も行っておりますので、場面に応じて当店のカレーをお楽しみください!

初投稿者

ジュリアス・スージージュリアス・スージー(1701)

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