メニューが増えてました : MENYA KABUKU

オープン間もない頃にいって以来のKABUKU。トリュフうどんのみで営業するストロングスタイルのお店ってことで、すぐになくなってしまうんじゃないかと心配していたのだが、お店に入ると席を間引いてはいるが満席。外で少し待つことに。

ひさしぶりにトリュフうどんを食べようと思っていたのだけれど、外の看板に新しいメニューが貼られていた。せっかくなのでその新メニュー「ラー担麺」（950円）を注文することに。醤油と塩を選べるとのことなので醤油をお願いする。

最近できたメニューなのかと思ったらすでに1年くらいやっているらしい。割と早い段階でメニュー増やしてたんだな。

名前からするとラーメンと担々麺の中間という感じがするが、そもそも担々麺はラーメンの一種という認識だったのでどう差別化しているのだろうといろいろ想像しながら待つ。

やってきたラー担麺の見た目は、うん、汁の少ない担々麺である。スープを飲んでみると、なるほど確かに担々麺とは違う醤油感がある。5段階で選べる辛さは3でお願いしたので、しっかりと辛みがある。

麺はいわゆる中華そばだ。中華そばを使うメニューはこれしかないはずなので、別で発注しているのだろう。低加水でハリがある。担々麺として悪くない。ラー担麺といわれると未知の味という印象を持ってしまうが、キレのある担々麺と考えれば十分おいしい。

もしかしたら塩のほうが変わった味だったのかもしれないなあ、とちょっとあとで後悔した。

浅草通り沿い、スカイツリー駅の近くにかわったうどん屋さんがオープンしていた。スタイリッシュな外観、カウンターのみの店内。一番端っこに座ってメニューを見ると、「当店のメニューは一品のみ」という文字が。どうやらトリュフうどんの専門店らしい。

もともとはお取り寄せグルメで人気だった「釜揚げトリュフうどん」を店で食べられる日本で唯一の場所ということだ。運営はワイエスプランニングという福岡に拠点をもつ企業とのこと。なぜこの場所だったのだろう。

カウンターに座ると女性の店員さんから説明があった。メニューは一品のみなので席についたらうどんが茹でられるという仕組みのようだ。ドリンクはあるが、アルコールは提供されていなかった。価格は1,400円とうどんにしてはかなり高級だ。

5分ほどでお盆にのせられたうどんがやってきた。福岡発とのことだが、うどんは長崎の五島うどんが使われている。そしてその横にトリュフスープがおかれている。トリュフという高級食材が使われているからか、つけ汁と呼ぶのが憚れるな。

さっそくスープにうどんをつけて一口いただく。うん、トリュフだ。すごく、トリュフである。

出汁のような香りがするので、うどんに合わせて和風にアレンジされているのだと思う。しかし、やはりメインはトリュフで、うどんをすするとそのまま鼻に抜けるほどのトリュフが香る。スープ自体は少し甘みがあって食べやすい。もちろんトリュフ自体もはいっていて、そのまま飲みたくなる。

五島うどんということで細麺かつしなやかですすりやすい。コシも適度にあってこれだけ濃厚なスープにはこのうどんがベストマッチな気になってくる。釜揚げなのでスープもぬるくならず、最後までトリュフの風味がしっかり残っていた。

うどんがなくなりそうなタイミングで店員さんからリゾットの説明があった。

「うどんを食べ終わったあとに残ったつゆでリゾットをお作りします。卵とチーズのトッピングはされますか」

せっかくなのでお願いすると、トリュフスープにご飯を入れチーズと卵黄をのせてバーナーで炙っている。こりゃあおいしそうだ。薬味として柚子胡椒を添えてくれた。

表面はチーズが焦げてかりっとした食感が楽しめる。レンゲで卵黄をくずしていっしょに食べると、これがまあ見た目通りにおいしい。いいですね、これ。下のほうは雑炊のようになっていて、またトリュフが楽しめる。やはり出汁がきいていてご飯とも相性がいい。うどんだけだと物足りなかったけれど、リゾットまで食べると十分に満足です。

合計1,500円という価格の高さはあるが、個人的には満足できた。トリュフスープで食べるうどんという初体験と、予想以上においしかったリゾット。とてもよかった。メニューがひとつしかないのでまたすぐ行こうとはならないけれど、しばらくしてあのトリュフの香りを思い出したらまたいきたくなりそうだなあ。