広島弁が飛び交う、蔵前のぶちおいしい店 : 鉄板焼くわちゃん 蔵前本店

蔵前にある取引先へ、仕事の打ち合わせと少し遅めの新年のご挨拶も兼ねて伺った。

この会社の担当者さんは、業界でも知られた、かなりの食通でいつも食事の話になると仕事の話以上にヒートアップ！

あそこのあの料理が美味いとか、どこどこに行ったときには絶対あれを食べたほうがよいとか、仕事以外でもずいぶん参考になる話をしてもらえる。

そんな彼らが、「今日は新年会も兼ねて是非おすすめの店がありますから、もう予約も入れてありますから行きましょう！」ということでこのお店へ・・・・

昨年11月にオープンした鉄板焼きのお店「くわちゃん」は厨房スタッフも広島から出てきている生粋の広島人店、店内は赤をポイントに使った、まさに広島カープのチームカラー、広島の情熱を感じる店作りである。そして、広島ならではの食材は広島から直送しているらしい。

料理は食通さんたちのおすすめで、注文したものを食べさせていただいたが、これがどれもこれも美味しい！！

◎出し巻き卵：普段食べなれている腑抜けの出し巻きとは違い、かむたびにしっかり出汁の味が口の中に広がる、また中に炒めた海老などがそのまま入っており、食感もばっちりでしっかり食べた感じになる。玉子好きの私としては、何度でも食べたい味付けだ。絶品出し巻き。

◎味噌だれホルモン焼きそば：食通の担当者さんの最大のおすすめ！！何と10日連続食べたという！（馬鹿じゃないの？と思った）薄焼き玉子で覆われて、目の前に出てきたときは単なるオムそばという感じ（ふーん、これがね？）であまり衝撃がなかったものの、さくっとひと箸、入れた瞬間にその違いに気がついた。かりっと焼き目のついた広島風の細麺焼きそばに味噌だれとホルモンが絡み付いている。思わず（濃そー！）と思ったが口に入れてびっくり。ホルモンと焼きそばがこんなに相性が良いなんて、ホルモンの脂が口の中で溶けながら、味噌だれが絡んだ焼きそばにコラーゲンのベールをかけていく。味はしっかりしているが全然しつこくない。なるほど10日連続は無理かもしれないが5日連続はいけそうである。

◎トンペイチーズ焼き：巷の鉄板焼き屋やお好み焼き屋さんならキャベツといえば千切りで出てくる、対して、くわちゃんのキャベツは言うなれば五百切りである。この五百切りキャベツはこだわりの太さだという、他の食材に負けない食感を保ち、そしてキャベツ自身の甘い味を感じさせてくれる。Goodである！！

◎豚とナス･トマトの味噌炒め：ソースや味噌だれなどのしっかり目の味付けが続いたところで、こいつが出てきた、トマトとなすが見事にイタリアンな味噌炒めを完成させている。そして全然しつこくない、きっとイタリアに味噌があったらイタリアンの歴史が変わっていたかもしれない。

◎広島お好み焼き：私は昔、よく出張で広島に行っていた時期があり、お好み村をはじめ、旨いといわれるお好み焼き屋さんにはずいぶん通ったものである。広島のお好み焼きの最大のポイントはクレープのような生地にキャベツやもやしなど野菜をたっぷり挟み込んだ、体に優しい食べ物だということだ。ここでは基本の広島お好み焼きを食した。細麺の焼きそばと同じ太さのもやし、そしてあのキャベツがたっぷり入っている、かみしめると甘くもなく程よい加減のソースの味とキャベツのジューシーな味わいが口の中に広がり、まさに王道の広島お好みを満喫することが出来た。（うーむ、余は満足じゃ！！）

◎特上ステーキ：食通担当者さんのおすすめ、その2。もうお腹いっぱいのところに最後にステーキはときたので「いやーもうイッパイイッパイです」と答えたのだが、「ここのステーキを食わずして他では語れませんぞ！」とのお言葉に「それではお言葉に甘えて」と食べてしまった。
調理場の料理長？（アンパンマンに出でてくるジャムおじさん広島風・・・すいません）が我々のテーブル席までわざわざ来てくれて、これから焼くステーキの素材を見せてくれました。霜降り加減も最高で多分これ銀座とかで食べたらン万円以上するような高級肉。
「この肉は、ようけえーがいになっとるけん、ぶち・・・・」みたいな解読不明の広島弁でのお肉の説明をしてくれました。
焼き場で丁寧に焼き上げ最後にブランデーでフランベしてくれたお肉はわさびや醤油などで口に入れると霜降りの上質な脂が口の中で染み出し、もう「んーーーん」みたいなあえぎ声のような言葉しか出てきませんでした。

江戸通りから一本、中の通りにあるこのお店、料理の味・質、スタッフさんの対応といい、とてもいいお店でした。

番外：トイレの神様という歌が流行っているが、この見せのトイレには日本人に思いやりの心と日本人の誇りを思い出させる詩が掲げられている。
是非、お店のトイレで拝見してください。

また、寄らせていただきます。ご馳走様でした。