11月下旬移転予定。現在の店舗は10月27日（日）まで！ : フロムアファー倉庫01

蔵前の「from afar 倉庫01」が移転するそうで、最終営業日まであと一ヶ月と少しありますが、混まないうちに行っておこうと思いました。見るべきポイントがたくさんあるこちらの空間を、じっくりと眺めておきたい。そう思って3度目の訪問です。

初めてうかがった時は入り口に近いお花屋さんの正面にあるテーブルで、
真冬でお客さんが来るたびヒンヤリと寒かったのを覚えています。
夕方だったためお花がほとんど売切れてしまっていて
空の花瓶を眺めることになり、次はもっと早い時間に来ようと誓ったのでした。

再訪は一番奥のハイテーブルのお席。
ここは空間全体に背を向ける形になるので、目の前の窓以外何も見えずちょっと残念でした。

広い店内は案内されるお席によって見える景色が本当に異なるので、
今回はできればこれまで座ったことのない位置がいいなと思っていたら、
念力が通じたのか？全体を見渡せる真ん中のテーブルに案内されました。

下町の倉庫に古物と古伊万里。
カウンターの後ろに整列された古伊万里のカップが無機質なコンクリートの壁と
ブラウンの棚によく映え、美しくきらめいていました。
古伊万里の優雅な和柄をこの空間に合わせたセンスは本当に素晴らしく、
個性的な雰囲気を作り出していると思います。
同じ空間に並ぶパステル調の生花と対をなすように、なおさら渋く味のある感じに。

そのカップでいただくラテやミルクティーも
ほうじ茶や烏龍茶を使うなどして、
他所のカフェとは一線を画すお味で特別感があるのも人気の理由でしょう。

季節のタルト・イチジク（￥600）
ロイヤルミルクティー（￥550）
前回食べたレモンのタルトが美味しかったので、
季節のタルト「イチジク」を注文しました。
イチジクはほんの一瞬の短い期間しか提供されないという
なかなかレアなメニューなのだそうです。
よく焼き込んだザクザクのタルト生地、
ふわっとした軽めの生クリーム、
桃のようにみずみずしく滑らかな食感のイチジクは皮ごと食べられます。
ロイヤルミルクティーはミントに似たスッキリとした後味で、
残暑が続く暑い日にぴったりでした。ホットで頼んで正解。
前回飲んだほうじ茶ラテは乳臭い感じだったのですが、
これは背筋がしゃんと伸びるような清涼感で美味しく気に入りました。

店内撮影NGですが、お花屋さんのお花は撮影OKだそうで
帰りに少し立ち止まってパチパチさせてもらいました。

蔵前のなにもない外れの住宅街に
ひっそりとある感じが好きだったので、
場所が変わってしまうのは残念ではありますが
移転先はどこになるのか、どんな雰囲気になるのか、とっても気になります。

個人的には店名を初めてきいたときの
謎解きみたいな含みを孕んだ響きも好きだったので
新店舗の名前も大きく変わらないといいなあ…と願っています。

この日はお店の方がいつもより丁寧に案内しているように感じました。
訪問するたびに店内の空気も明るくなり、だんだん印象が良くなっています。
店の外に並んで待つので、時間が読めないですが
ステキな空間を目に焼き付けに、最終日までにまたうかがう機会をみつけたいです。

倉庫をリノベーションした、蔵前を代表するカフェのひとつ。喫茶半月を運営する菓子屋シノノメの姉妹店にあたります。オープンしたのはこちらのほうが先だったかな。お花屋さんが併設されていて、たくさんの切り花を一望できる入り口のテーブルを特等席と呼んでうかがうファンの方も多いです。

この日は約1年半ぶりにうかがいました（レビューを上げるのは初めてですが）
前回も土曜の夕方で並びましたが、今回も先に2組の待ち。
店内に設置されたリストに名前を書き、再び外へ（2人がけのベンチがあります）
オープンからしばらく経っても大人気。

こちらでは基本的に、空いたテーブルへ座るよう促すので
1名でも広いソファ席に案内されることもありますし、
中にはPCを利用される方もいるので、
タイミングが悪いとかなり待つことになります。

モダンな家具が配置されていますが、
建物自体が古いため、窓のサッシや壁の一部が古民家風だったりと、
木のぬくもりや古物が醸し出す時間の広がりを感じながら
自宅のリビングにいるような感覚でくつろぐことができるように思います。
スクラップブックよろしく壁にぺたぺたと貼られた写真やポストカードのセンスが良いので
じっくり拝見したいと願いつつも、立ち歩いての撮影を推奨していないこともあり、
遠くから眺めて楽しんでいます。

先に注文・支払したうえで用意されたお席に。
座る場所によって雰囲気がかなり異なって見えるのでこればかりは運。
また、首都高沿いにあるため、奥のお席は揺れが気になるかも。

季節のタルト・レモン（￥550）
ほうじ茶ラテ（￥550）
デザートは季節によって内容が変わるタルト。
この日はレモンのタルトでした。
ぽこぽこと細かく絞ったクリームがお花みたいで可愛らしく
美しい造形に繊細さを感じます。
タルトはきつめに焼いてあり、フォークをさすとザクッと。
キュンと酸っぱいレモンカードと生クリームがほどよい甘さ。
ほうじ茶ラテは、中国風の古伊万里のカップで。
鮮やかな模様は存在感があり、高級感も漂います。
ラテはほんのりと甘味がついていて、たっぷりのミルクがふわっと鼻に香ります。
ほうじ茶感は強くありませんが、底に沈んでいた濃い苦味の部分が美味しかった。
スイーツに合わせたため、甘味がないほうがよかったかなあと。
注文の際に、説明があってもいいかなと思いました。

菓子屋シノノメさんのカフェなだけあって、焼きこまれたデザートがとっても美味しいです。
以前いただいたガトーショコラもお気に入りでした。

次は早い時間にうかがって、また違う雰囲気を楽しみたいです。

2019.05.11.sat.17:00-