四川料理屋の心意気 : 東和酒場

平日11時半頃訪問。
今日はランチメニューの主に挑んでみました。

中華のランチメニューって、日本で人気の料理が中心ですよね。麻婆豆腐、青椒肉絲、回鍋肉などなど。
でも、そんな中に時々強烈な現地料理が並んでる事があります。
数が出そうには見えないし、忙しいランチタイムに作るには大変で割が合わなさそう。
それでも「うちの故郷の旨い料理を食ってみてくれ！」と言わんばかりにメニューに書かれたそれら。
心意気を感じますね。

この店では500円のワンコインランチが大人気なんですが、ランチメニューを辿っていくと最後にどーんと「牛肉の四川風ピリ辛煮込み 1080円」が鎮座しています。
この値段のランチを出す店はいっぱいありますが、500円中心メニューで1品だけ4桁円が付いているとラスボス感がすごいですね。
これは多分「水煮牛肉」って呼ばれてる料理かな。「水煮」だと味のイメージが伝わらないから工夫して名付けてくれたんでしょうね。初めて食べるので楽しみです。

やはり手間暇かかる料理と見えて、待つ事20分ほど。
熱々の土鍋に入った四川感たっぷりの料理が登場です。

肉！唐辛子！花椒！辣油！にんにく！
ガツンと熱々旨辛です！
びっくりしたのが食感です。煮込みというぐらいだから水っぽい口当たりを想像してたんですが、唐辛子が熱々カリカリのサクサク、肉はもちもち、何かが揚げられたような香ばしい匂いと歯触り、そこに時々これまた香ばしい花椒がカリッピリッと心地良いアクセントを加えてくれます。
火の使い方とかうまいんだろうなあ。知らない調理の技法とかも使ってるのかな。

唐辛子サクッサクッ
肉もちっもちっ
汗ダクッダクッ

唐辛子の食感に感動する日が来るとは思いもしませんでした。ぜひできたて熱々のうちにかじってみて下さい。
ボリュームも良い感じで、たっぷりの肉の下からは辛いスープで良い味のついたキャベツが山ほど出てきます。
辛いといっても日本人向けに手加減してくれてるのか、十分に旨辛を堪能できる程度です。
この近所に麻辣刀削麺の唐家さんがありますが、そこの激辛と同じぐらいかと。
最後のスープまで飲みきった後、濃厚な感じの杏仁豆腐の甘さがありがたいです。

さすがランチメニューで推してるだけの事はあるおいしい料理でした。また食べたいです。
ごちそうさまでした。

年末の平日11:30頃訪問。
これから年末年始の間は休日ランチメニューになるそうです。

今日のお目当ての料理は休日メニューになかったので、回鍋肉を頼んでみました。
よく参考にさせてもらってるレビュアーさんが「豆豉(トウチ)の使い方がすてき」と褒めていたのを思い出して。
この回鍋肉は最近平日メニューからは消えてしまったようですね。頼めば作ってくれるのかもしれないけど。

ところで、この前初めて豆豉を買ってみたんです。料理に入ってるのしか食べた事なかったので。
これがまたおいしい。赤みそ味の納豆みたいな感じで、少し干からびて表面においしい粉が吹いてる。
旨味のかたまりなので、そのまま食べてもいいし、ご飯にふりかければおいしい中華ズボラめしのできあがり。
どことなく中華料理風の味がするのは中国の菌で発酵してるからなのかな。
その豆豉がうまく使われた回鍋肉。楽しみです。

この時間はまだガランとして空いてます。
お香の焚かれた店内でのんびり待っていると、10分ぐらいで着盆。早速いただきます。

おっ 熱々!
キャベツ タマネギ ニンニクの芽 野菜はみんな絶妙に火が通っていて、柔らかいのにシャキシャキつやつや。
豚肉は細切れじゃなくて少し厚めのチャーシューみたいな形。すごくしっかり形を保っていて歯応えもあっておいしい。
底の方に溜まってる熱々の味噌ダレはピリ辛ニンニク風味。このニンニク風味が全体をおいしくまとめてますね。
そして豆豉発見! キャベツに隠れるように豆の粒々が。噛み潰すと例の旨味が熱々のキャベツと絡んでたまらない。
とにかく全体のバランスが絶妙。火加減もそうだし、キャベツとタマネギと肉の配分も、ニンニクの効き加減も、味噌味とピリ辛の匙加減も。渾然一体とはこの事か。
肉の写真とか撮ってる場合じゃない、冷めたら後悔する、と感じて夢中で食べ尽くしました。

やはり自分はできたて熱々なメシが好きなのだなあ、と改めて実感しました。
まだ食べた事ないメニューも気になるので、皆様ぜひ写真だけでも投稿お願いします。

ごちそうさまでした。