ソースの入ったピッチャー(笑) : ライスカレー まんてん

再訪。

知り合いから「神保町のお薦めカレー店を教えて！」という質問がありました。
三店ほど候補を伝えると、こちらを選択したとの事。

感想を聞く中で、「そうそう、コーヒーをカレーにぶちかけちゃいましたよ～(×_×;)」という話が飛び出しました。こちらのカレー店なのですが、サービスでコーヒーが付いてくるんですよね。

そのカップが小さく、入っているのがアイスコーヒー。
『ソースの入ったピッチャー』と間違えてしまう人は多いらしく、当店のあるある、としてよく知られています。

「店員さんから『あっ、それはソースじゃないです！』と止められましたが、もう遅かったです…。後はひたすらコーヒー味のカレーを食べました。ちゃんとしたカレーは、最初の数口だけでしたよ(笑)」
なんていう感想をいただきました (;^_^A

という事で、まんてんのカレーが久しぶりに食べたくなり、再度の威力偵察～。

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■カツカレーに、シュウマイトッピング（850）

一年前に来たときよりは多少値上がっているようですが、それでも破格の安さ腹一杯さ。
やっぱりこの店がある神保町は、幸せの町。

先日、マイレビさんとコメント欄にて「神保町は昔からフレンチとイタリアンが弱い」なんて会話になりました(サラファンのレビューにて)。
結論めいたものはすぐに出たのですが、やはり「学生街」だから、という事につきますね。

要は、量が多くて安い店が人気。

こちらの「ライスカレーまんてん」さんですが、まさにそれを体現しています。
…しかも目茶苦茶ウマいんです。このお店のある神保町は、幸せの街ですよ。

先ほどのマイレビさんが良くお使いになる表現を模倣させていただくならば、ウマくて刺さりました（笑）。
味に好みはあれど、私にはぶっ刺さりまくりです。武蔵坊弁慶の最後ですよ。
キッチン南海よりはこっちの方が、私は好きだなー。

食べログポイント現時点で3.73です。
このあたりになると、内装の出来や良食材を使った高級店が多くなってきますが、こちらは真逆。


■カツカレーを注文（￥650）

和でいう昆布と鰹の合わせ技は、西洋では肉と野菜にあたります。
こちらのルーは、挽肉と玉ねぎの旨味の相乗効果が活かされているようです。

そしてもう一点素晴らしいのは、トンカツの「カリカリ」さ、です。
揚げ物に対して「サクサク」という表現は良くされるのですが、こちらの衣はもう「カリカリ」です。

これがですね、このドロドロのルーに良く合うんですよ。
スプーンの上に、ライスとルーとカツを少しづつ乗せて、ミニカツカレーの世界を作ってですね、大口開けて一挙にかっ込むわけですよ。

もぐもぐしてると、目が見開いて、次には笑みがこぼれるんです。
口の中に「小さい故郷」が出来るからですよ（笑）。
そりゃあんた、フレンチやイタリアンに目を向けなくなりますよ。

こちらのカレーは家庭だとかお袋だとか例えられますが、それが正解だとしても最上級。
友達の家に行って、このカツカレーが出てきたら「お前の奥さん、料理うますぎだよ」と言いますね。いい歳してるのに「お代わり！」なんてね。


……とまあ、よく分からないほめ方をさんざんして来たのですが、一点だけ責めなければならない点があります。
こちらのカレー、安すぎなんです。
並カレー￥500ですよ？ 学食ですか？(笑)。注文すべきのカツカレーでさえ￥650。しかも全品、アイスコーヒーまで付いてくるんですよ。意味わかんない（笑）。

最近、日本が貧しくなった論なんかが耳に入ってきますが、その理由として考えられる多くはデフレ経済。
そしてその原因のひとつは、確実に飲食店です。

安くものが食べられるのはありがたいですし、安くものが買えるのはエンタメ要素を含む幸せと分かっていながら、しかしそれでも今後はマイルドなインフレは許容する時代と思います。
最近の原料高を理由とした値上げは最後のチャンスかも。
遅行して給料も上がりますよ～。私も苦手ながら値上げ交渉スタート。


だから皆さん、まずはこちらの「ライスカレーまんてん」さんに対し『値段(上げてくれ)交渉』をしましょうよ。
『カツカレーを￥750に値上げしないと、他の店に行くぞ！』なんつって（笑）。

「まんてんでさえ値上げしたんだから、仕方ないね」なんていう、心理的な働きかけとしては、最高だ。