ゐの上セットよりも単品定食の方がコスパはいいかな？ : 割烹ゐの上

この日は、2018年1月で定年を迎える会社の同期とランチを共にすることにしました。
私の同期では、昨年すでに1人定年退職しており、この1月でさらに2人が加わりますので、いよいよそんな年に突入したんだなと感じます。
還暦と言うとその昔は長寿の祝いという意味も込められていたそうですが、今では、長寿祝いというのはそぐわず、まだまだ長い余生(もちろん人によって異なりますが)のスタートラインという意味合いがより強いような気がします。
最近は、定年後の生き方に関する色んな本も出ていますが、高齢化社会の本格的到来を告げる一つの現象だろうと捉えています。（と冷めた言い方をしながら読み漁っていますが・・・）

当店は、外堀通り沿いにある老舗割烹なのですが、今から10年以上前から比較的オフィシャルな席でのランチ、夜の会食と何度か利用してきました。

「関西料理」という看板が出ていますが、現在、関西料理という正式なジャンルがあるのかどうかは良く分かりません。
ただ、色々と調べてみると、関西料理というのを打ち出しているお店もチラホラ見られるので一応確立されたジャンルなのかもしれませんね。わざわざ関西料理というあたり、今よりも関東、関西の時間距離があったことの名残りとも思われ、お店が老舗である証拠なのかもしれません。

当店はビルの地下にお店があります。
ランチタイムは、私が知る限りでは、一時完全予約制の時代もあったのですが、その後、予約無しでも利用できるように敷居が低くなった感じで、さらにメニューもカジュアルなメニューを投入しています。
やはり時代の流れに合わせてということなのでしょうが、周辺の神田ランチの各店と比べると割高なのは仕方無いところですね。

この日は、念のため予約をして伺いました。料理の予約は不要なので、席のみの予約です。
予約時に個室を希望されるかと聞かれましたが、２人でもあり、遠慮しておきました。
お店には階段またはビルのエレベーターでアプローチしますが、地下1階ですので、普通は階段を使うことになります。
その階段の下り口にもメニューが掲げられていますので、それをチラッと見ながら進みます。

予約席は、広めのテーブル席が用意されていました。
先客は2組程度と空いており、個室ではなくてもゆったりして快適です。

席に着くと店員さんがランチメニューを持ってきてくれます。
以前ランチした時とあまり代わり映えしないメニューでしたが、今回はお祝いの意味も込めて、一番相応しいと思われた「ゐの上セット」@2,700円を注文しました。
待つこと13〜14分ほどでゐの上セットが運ばれてきます。

ゐの上セットは二つのお盆での提供です。
一つ目のお盆には、天ぷら、刺身、炊合せが、もう一つのお盆には小鉢、ごはん、味噌汁、漬物、デザートが入っています。
まあ、一般的な和食のランチメニューかと思われます。見た目はなかなか豪華な感じでいいですけどね。

天ぷらは、エビが2本と、イカ、ナス、ピーマンといった内容。
エビは大きめのエビでプリプリしており、揚げたてで美味しかったです。

刺身は、マグロ、ホタテに金目鯛。マグロは店内に大間のマグロの宣伝がありましたが、どうでしょうか？
確認はしませんでしたが冷凍ものでは無さそうに思えました。
ホタテはさすがにプリプリとまではいきませんが、肉厚でまずまず。
金目鯛も極上とは言えないまでも、そこそこ美味しかったです。

優しい味わいの炊合せ、小鉢のぬた、ナメコの味噌汁となかなかレベルの高い脇役陣ですが、残念ながらごはんはイマイチの印象。
一応、ランチの最高レベルのメニューだっただけにごはんにはもう少し気を使って欲しかったですね。

今回のゐの上セットは、最大公約数的な安定感はありましたが、コスパも考えると、前回食べたカキフライ定食などの方が良かった印象です。

食後に別料金のコーヒー@540円も頼んだので、お会計は1人3,000円オーバーとなりました。

オフィシャルな席用のメニューとしては悪くはありませんが、個人的にはコスパ的にやや疑問も残りました。

そんなことで、評価的には、前回から若干下方修整してあります。

今回の神田ランチは、ちょっと趣向を変えて、こちらの割烹にお邪魔しました。
職場からも近い外堀通り沿いのビルの地下にあるお店なのですが、ちょっと前の情報では、ランチは予約限定の営業となっていたこともあり、ランチレビューはしておりませんでした。
それが、マイレビのPAPA3さんのレビューで予約無しでも大丈夫になったとの情報をキャッチ。
価格的には、普段使いとしては手の届きづらいところなのですが、転勤も決まって気持ちが大きくなっていたこともこれあり、今回チャレンジすることにした次第です。

実は、当店、夜の部は実は何度か利用したことがあるのですが、食べログを始める遥か前の話。
なので、当店のレビュー自体、今回が初めてということになります。

この日は、12時丁度頃の訪問となりました。
看板こそ出ているものの、地下ということもあってちょっと入りにくいお店ではありますが、地下への入口のところにはランチのメニューも掲示されています。

階段を結構降りていくと行き当たりがお店の入口。
結構重厚な扉を開けて入ります。
店内は、割烹らしく、純和風の造り。
入って右手にちょっとしたスペースがあって、カウンター席とテーブル席が5席配置されています。
その他、個室がいくつかあり、夜の部利用の時は、その個室でした。
今回は、テーブル席に案内されました。
テーブル席の先客は、３人グループ１組のみでした。

席に着くとお茶とランチメニューが提供されます。
ランチメニューは、基本が1,800円＋税で、一部、2,000円、2,500円のメニューもあります。
店頭に掲示されているメニューに「カキフライ定食始まりました。」との表示があり、これにしようと既に決めていましたので、間髪を入れずにカキフライ定食を注文です。

しばらくすると、カキを揚げているであろう音が聞こえてきて、待つこと12〜13分ほどでカキフライ定食の提供です。

カキフライ定食は、大粒のカキフライが4個盛られているプレートを中心に、小鉢(ネギぬたマグロ)、漬物、味噌汁、ごはん、フルーツ(イチゴ)付きです。
カキフライを見た瞬間にこれはデカイと感じました。あまり見たことのない特大サイズと言っていいサイズだと思います。
早速かぶりつきましたが、まさにぷりっぷりの特上のカキフライです。
これは美味いですね。
タルタルソースと普通の中濃ソースの両方でいただきましたが、タルタルソースは、やや淡白な感じだったので、個人的には中濃ソースの方が好みだったですね。
普段はタルタルソースの方を好むのですが、タルタルソース次第いうことでしょう。

小鉢のマグロネギぬたもバカにできません。
炙ったマグロ3切れがネギぬたと合わさっており、とても美味。
これで日本酒でも飲んだらさぞ美味いだろうなと下戸の私が思うくらいのしっかりした小鉢です。

料理は、随所にこだわりも感じられ、全体に充実していますね。
あとは、値段とのバランスをどう評価するかですが、ランチでも私的なイベント会食の用途なんかにはうってつけだと思いますし、少々色を付けて予算2,500円〜3,000円程度出すとかなり充実したランチタイムが過ごせますので、この予算だと公用での利用にも適しているかもしれませんね。

ランチ復活ということで、ランチ初レビューさせてもらいましたが、さすが神田の老舗割烹の片鱗は十分に感じられました。