ミシュラン★レストランを初めて訪問 : フランス料理 ラノー・ドール

６月下旬の土曜日のプライベートな夜･･･この日のディナーはフレンチにしたいと思い食べログの情報を参考に選んだのがこちらのラノー・ドールさん。
予約は２ヶ月前でしたがミシュラン★レストランであることは実は数週間前に口コミを熟読して初めて知った訳です(^^;)
予約時にコースを決める必要があり「スーペリア」コースをお願いしました。
キャビア・フォアグラ・トリュフのすべてをお愉しめるコースとの事なので、そう滅多にない東京でのディナーを満喫しようと考えたわけです。

地下にある店内に階段を降り、上品かつ清楚なマダムに案内されたダイニングは白を基調としたテーブルと椅子が印象的な清潔感のある穏やかな店内で、先客はいずれも夫婦と思しき２組のカップルでした。
よって狭いスペース（テーブルは大きいので隣との距離はそれほど気にならないと思う）に３組だけですので、他の方の口コミにあるような偶然居合わせたお客によっては最悪の雰囲気になることも容易に想像がつきますが、この日は最後まで非常に穏やかで上品なディナーを楽しむことができたのはとても幸運でした。

スーペリア(Superieur) 13,000円
・アミューズ５種（カスピ海産 キャビア含む） ★
・（幻の卵）の半熟蒸し、トリュフとフォアグラのソース ★
・季節のスープ ♪
・旬のペリゴール産黒トリュフとフォアグラを使った前菜 ◎
・産地直送の天然魚料理 ◎
・お口直しのグラニテ ♪
・シェフおまかせ肉料理 ◎
・旬のフランス産チーズのキュイジネ ◎
・季節の薫り高いデセール ◎
・小菓子 ◎

・アミューズ５種（カスピ海産 キャビア含む） ★
四角の皿に５種の小片ながらしっかりとそれぞれの味わいを楽しめるアミューズが載る。
特に印象に残っているのが「蝦夷鹿の生ハム」だ。親指の爪ほどの小片で薄いのだが何とも美味であった。キャビアが載ったタルトもしっかりとカスピ海を感じられた？一品。

・（幻の卵）の半熟蒸し、トリュフとフォアグラのソース ★
確かどのコースにもある名物料理だろうし皆さんの口コミを見ても賛辞多く是非とも食べてみたかった料理。とても可愛らしい容器で供されます。マダムが蓋を取るとその香りにうっとりとさせられます。トリュフとフォアグラのソースと最初は下部にある半熟の卵を混ぜるようにすくって食べるわけですがその濃厚かつ芳醇な味わいは極上かつ至福を与えてくれます。当然ながらパンにつけるとパンも至福の料理になります。

・季節のスープ ♪
シャンパングラスにハマグリがゴロゴロ入った冷製スープ。クリーミーながら冷製スープはこの季節にはさっぱりできます。

・旬のペリゴール産黒トリュフとフォアグラを使った前菜 ◎
柔らかで濃厚なフォアグラに黒トリュフを贅沢に使った前菜は、当然ながら鼻腔および舌にも鮮烈な味わいを記憶に残します。前半は口に運ぶたびに至福であったが、後半はその濃厚さゆえに飽き気味になってきたことが残念。

・産地直送の天然魚料理 ◎
魚料理はスズキのポワレで、繊細なガレットが印象的だが、外側がパリッとし身はふわっとしておりどう火入れすればこのようになるのか感嘆するし、ソースもスパイシーな味わいが素晴らしいと思った。

・お口直しのグラニテ ♪
グラニテはエストラゴンと西洋梨のリキュールで口の中さっぱり。

・シェフおまかせ肉料理 ◎
肉料理は「子羊背肉のソテー 粒マスタードソース」だった。実は妻は羊肉の臭みが苦手で予約時に伝えれ良かったのだがこの日最初に確認したところ今日のメインは羊であることが判明したが変更はできないとの事だった。自分は大変美味しく食べたしその特有の臭みは判らないのだが妻には残念ながら臭みを感じたようで１切れしか食べなかったのは残念。（残りは自分が美味しく食べましたが･･･）

・旬のフランス産チーズのキュイジネ ◎
ブルーチーズ、ヤギのチーズを揚げたもの、チーズになる直前という３種類が一皿で供されます。
実は自分はチーズは苦手な部類･･･しかしヨーグルトのようなチーズになる前のチーズ？は美味しいし、チーズを揚げてあるのも美味しと思ったし、ブルーチーズまで難なく食べてしまった！

・季節の薫り高いデセール ◎
イチジクの赤ワイン煮にソルベでその見た目の赤さが鮮烈なデセールは、赤ワインソースの爽やかな酸味と甘さが絶妙でイチジクやソルベの美味しさを引き立てる。

・小菓子 ◎
コーヒーとレーズンチョコレートにも満足。

いやはや一連のコースを食べ終えてみるとシェフの技術やマダムの接客の上品さが相乗してミシュラン一つ星を連続で獲得しているのであろうことが窺えました。
ショウザンがなき仙台においては、ますます東京フレンチとの乖離が大きくなることが寂しい。

しかしながら総合評価を４★にとどめるのは、写真撮影ができない事や料理変更への対応がもう少し柔軟であって欲しい事などの不満も感じたからである。