酸味のポテンシャルを操る3の魔術師集団 : sanmi

夜での訪問。

赤坂から移転してきて2度目の訪問。

今回は料理コースにアラカルトでワインを注文。

まずはお口始めから始まる。

そしてすっぱムーチョ。

前菜3種は

コーンフラワーを使用したタコス風、上に烏賊。

桜えびで瞬間薫製したマッシュルーム。

アルギン酸的なので固めたかっこいい名前のジュース。

酸味の思い出、今回は

たこ焼き、ナポリタンコロッケなど懐かしい品々の再構築。

ビーツで漬けたサーモン、グレープフルーツのスープ

色彩と共に酸味の輪郭が浮き上がる。

馬肉とアワビのタルタル、ガルニにはアスパラ。

そして、ここの肝ソース美味しかった。

次はスペシャリテのアンディーウォーホル。

前回は黄色のバナナだったが、2度目となる今回はなんともケミカルなカラー。

テイストも違う。

塩味もいい感じ。

食べるまで味の想像がつかない料理ってワクワクする。

続いて、ルーアンクルート。

パイ包み焼きだ。

本来はスズキらしいがコチラでは金目鯛。

ソースはショロン。

しっかり酸味が効いてて、旨みが吊り上げられる。

メインは子羊、その上におかひじき、トマトクルトン。

これとても素晴らしかった。

フィンガーボールはないけど、独断で鷲掴み。

骨身は美味しい。

〆は酸辣湯麺。

文字の通り、下支えとなる酸味と辣油の風味を楽しむ麺料理。

さてどうくるか。

出されたのは玉子麺。

啜ると酸味も辣感もない、シンプルな玉子麺。

しかし、特製の調味料を3匙ほど加える。

するとどうだろう。

絶品の酸辣湯麺がここに顕現。

こういうの本当にドツボ。

思わず、おおー！と声を上げてしまう。

デザートの男梅サワーは口内調理系。

ここからのデザートは演出込みなので詳しくは書かないが、とにかく最後まで興奮覚めやまぬ。

計13品以上にも及ぶコース。

レストランでしか味わえない演出の数々。

素敵です。

ここのペアリングは前回とても素晴らしかったが、常時100種類近くあるワインを色々と見てみたかった。

とはいえ私はかなりのワイン素人。

だが優秀なソムリエさんがこのお店にはいらっしゃる。

通ぶらずに判らない事はしっかり聞けば、教えてくれる。

飲んだワイン
【Claude Cazals】←乾杯
【Singulier2018】←ボトルすごい
【CHARMAIL2005】←羊のタイミングで

こちらはノンアルカクテルやお茶もなにやら凄い。

またメニューが変わった頃に訪れたい。

会計は13000円しないくらい。

コスパも良好。

夜での訪問。

去年まで赤坂の地で、会員制隠れ家レストランとして営業していた。

そして今は虎ノ門ヒルズにて、誰でも行ける形でリニューアル移転。

今回は料理のコースにペアリングを搭載。

まず軟水から始まり、口の雑味を取る。

そこから新玉ねぎのお口始め。

ここのメニューは品書きを見た段階はおろか、実際に口に入れるまで味の明確な想像ができないから楽しい。

驚きの連続。

口内調理と再構築。

旨みを引き立てる酸味。

言葉遊びや見せ方も上手。

例えば、一石三鳥。

元来は『鴨が葱を背負ってきた』だが、ここでは『鴨が葱とワインを背負ってきた』ということで、鴨のローストと葱にワインソース。

正直、『ワインのペアリングって小難しい』って個人的には思う。

けど、ここは美味しいが判りやすい。

ポワソンだから白ではなく、赤が出てきてそれが舞茸ソースと金目に合い口がいい。

そういう驚きや変則的なプレゼンもありつつ、ちゃんと全部美味しいし合う。

言い方に語弊が生じるが、ちゃんとペアリングになってる。

僕の知識や味覚が及ばないのか、他でベアリングしてもあんまりピンと来る事は少ない。

だがここでは100%ペアリングを楽しめた。

ここのソムリエすげぇ。勿論シェフも。

この日は個人的に鯖のお料理が特に気に入った。

味は勿論、壮大な伏線回収が見事。

品数の多さ、ポーション、テンポはどれもいい感じ。

デゼールも3種。

ビールに見立てた塩レモンサワーもかなり秀逸。

あんまり書くとネタバレになるので、是非この驚きは実際に食べて体感してほしい。

ワイン好き、酸味好きの方々は勿論、僕のようなワイン初心者でもかなり楽しめる。

こちらはまた訪れたい。

会計は約2万。

コース8333、ペアリング8333+税サ

料理は計13品。

ペアリングはウォーターペアリング含め計13杯。

決して2万という数字は安くないが、この内容に関してはかなりお値打ちに思える。