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パコ崎ミャ子
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店名 |
きりん屋(キリンヤ)
|
---|---|
ジャンル | インドカレー |
お問い合わせ |
03-3479-4665 |
予約可否 |
予約不可 |
住所 | |
交通手段 |
都営地下鉄 大江戸線「麻布十番」駅より、徒歩8分。 麻布十番駅から288m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算(口コミ集計) |
¥1,000~¥1,999
~¥999
|
支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
個室 |
無 |
---|---|
貸切 |
不可 |
禁煙・喫煙 |
全席喫煙可
2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法)が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
駐車場 |
無 |
料理 | 野菜料理にこだわる、健康・美容メニューあり |
---|
利用シーン |
|
---|---|
ホームページ | |
備考 |
テイクアウト専門店。 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
|
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娘と二人で、さくら坂公園でギャーギャーと遊びまくる。
疲れ切った後、お気に入りのロボットトーテムポールさんに二人で「バイバイ」と手を振ってから、ブラブラと帰路に歩みを進める。
「ママ、サンモリッツにパンを見に行こう」
サンモリッツ名花堂に寄ってパンを買うことを娘がニコニコと提案してくる。
「買いに行こう」ではなく「見に行こう」と。
言葉のチョイスが少し大人びた娘と、自分の子供の時を比べて笑ってしまう。
そして、私が子供の時から大好きなパン屋さんを好きになってくれた娘に、
当たり前の呼吸で、
『それはナイスなアイディアですネ~♡ シナモンロール残っているかな~♡』
道すがらお気に入りのパンの話で盛り上がる。
・・・。
娘も来年は小学生。はやいモノだ♡
私はその歳の頃、すでにかなりの偏食でガリガリの体躯だった。
周りの同年代の子達より二回りは小さかった。
子供が生まれて、自分の子供時代の「食」への不安を味合わせたくないと思っていたが・・・、遺伝的な濃さか強さか、旦那様の「何でも気にせずよく食べる。そして、美味しいと言う」精神を継承しているのか、娘は今のところ「食べる」ことに何ら嫌悪感はないようで安心している。
時々、朝ご飯を旦那様と娘には一通りの用意した後、キッチンでアイスの「ピノ」をツマミながらかたづけをしていると、
「ママ、ご飯を食べないで、そんなアイスとかばかり食べているとドコかで倒れるよ。こっちで一緒に座って、少しでイイから食べなさい。少しでも食べないのはダメよ」
昔小さい時、私が自分の母や祖母に、やんわりたしなめられた口調そっくりに言うので・・・なんか、笑ってしまい、
『はい、はい。ごめんネ。そうだよね。ちょっとダケ食べるネ~♡』
素直に従って、娘の座っている椅子にお尻をねじ込み、一緒に一つのプレートを食べ出してしまう。ははっ~♡
「食べる」ことは生きて行くことの基本で、大事なコト。
そして、どうせ「食べる」なら「美味しい」方がイイに決まっている。
でも、「美味しい」が最近は先に立ち、「身体のタメに」は置いてきぼりな生活に私はなってきているかも・・・。
・・・。
娘と歩きながら好きなパンの話をする。
「ダー子は、コロッケのパンかサンドイッチかな。ママは?」
『ママは、シナモンロールかシベリアかな』
「甘いパンもちょっと食べたいな。一口ちょうだいね」
『一口とか言わないで、食べるなら甘いパンも選んだら?』
「ううん。パパがね、キリンさんのお店のカレーを久しぶりに食べたいなぁ~。公園で遊んだ帰りに前を通って開いていたら、ナスと豆のカレーを二個買って来てとママに言ってねって、言ってたの。だから、キリンさんのお店が開いていたらカレーも食べるから、おやつは一つにするの」
『おぉ~♡ それはイイですね~♡ じゃ、後はトマトのカレーも買って、ママと半分こしようか?』
「うん♡ ダー子、トマトのカレーが好き~♡」
パンを選んだ後に、もし、隣に並ぶ「きりん屋」さんが開いていたら、カレーを買って帰ることも話する。
・・・。
サンモリッツ名花堂の前に来ると、
「あっ、ちょっと待ってて、キリンさんのお店やっているか見てくる」
並びに建っている、キリンの可愛い看板が目印の「きりん屋」さん。
持ち帰り専門のインドカレー屋さんの店内を覗きに、娘が走り出してしまった。
道に立ち、数メートル先での娘の動きを見ていたら「きりん屋」さんのドア口で何やら笑いながら話しをして、こちらにニコニコとしながら走って帰ってきた。
「今日はやってるって。オジちゃんも居たから、ナスと豆と、あとトマトのカレーは辛いの少しでって頼んで来た♡ 後でママとパンを買ったら寄るって言ってきた。ははっ」
『おぉ~♡ 良かったね。お店開いていたなんて、luckyですね~♡』
買い物を私に先立ってしてしまう・・・娘。
私も母や祖母とこの道々に並ぶお店では、同じ行動をとっていたと思い出し、娘の行動をやんわりとたしなめるよりも、そのままの積極性を尊重してしまった。
この道々に並ぶお店の人達は、小さい時の私にとって家族と同じ立ち位置の人達だった。
『オジサン』『オバサン』『お兄ちゃん』『お姉さん』と、口に出して呼びかける頻度は、遠くの親戚の人達よりも確実に多かった。
人としての距離感も近く、ちゃんと目を見て話せる人達だった。
だから、
『おっ、ミャ子ちゃん、今日は一人でお使いかい? 偉いね』
そう言われるのが嬉しくて、母や祖母と一緒に買い物に来ているに、数メートル先の目的のお店に先んじて飛び込んでは、注文をしてしまう楽しい遊びに似た行動をしていた・・・。
・・・。
パンを見てしまうと、どれもコレも美味しそうで結局は袋がパンパンになるまで買ってしまう♡
「こんなにパン持って帰ったら、パパが喜ぶネ。ははっ」
『これにカレーもあったら、ちょっとしたパーティーですね~♡』
袋を提げて、「きりん屋」さんに行く。
「ミャ子ちゃん久しぶりネ。ダー子ちゃんは大先生とママとよく来てくれるから。ホントにダー子ちゃん、ドンドンとミャ子ちゃんに似て来るね」
「きりん屋」さんで昔からの『お姉さん』と、しばらく笑いながら話をする。
「きりん屋」さんのカレーは、間違いなく子供の時の私が初めて遭遇した魅惑の「スパイスカレー」だった。
正確に、初めて食べたのはいつだったか・・・?
思い返すと、曖昧な記憶のイメージしかない。
気がつくとよく食べていた記憶だけが鮮明に残っている。
持ち帰り専門ながら家族の大人達皆が好きで、土曜日のお昼や、日曜日の特別な寝坊からの朝昼兼用のご飯の時に、モソモソと起きて冷蔵庫を開けると必ずソコに入っていた。
父か母、祖母の誰かが昔からその味わいが好きで、冷凍庫に常備していたのだろう。
そうそう、小さい時に風邪をひいて寝込んだ後、少し体調が戻り食欲が出てくると私は、
『キリンのお店の 「トマトのカレー」 が食べたい』
とよく言っていた。
正確には「卵とトマトのカレー」で、丸々のゆで卵が、優し気なスパイスと少しトマトの風味が甘く漂うルーの中で泳いでいるカレー。
辛味が控えめなのが病み上がりの喉にも優しい。
スパイスの風味が、まだ少し詰まり気味の鼻スジを通し、口に運ぶほどにじんわりと汗ばみ、食欲の足の裏をくすぐる様に身体をポカポカとしてくれた。
食べ終わる頃には、元気の元がグルグルと身体を流れめぐる気がした。
思えば、その記憶を意識していなかったが、大人になり、長期出張や海外からの帰り、身体か疲れ切っているほどに「カレーやカレー的な何か」を欲してしまうのは、「きりん屋」さんのカレーに随分と元気を分けてもらって今の身体があるからなのかもしれない。
病み上がりで、やっと起き上がり、居間のテーブルにわがままを言って用意してもらった「きりん屋」さんの「トマトのカレー」を食べる。
食べている邪魔をしないように、そっと私の額を包むように手のひらで熱を確認しながら祖母が話してくれる。
「「きりん屋」さんのカレーは、身体にとってもいいスパイスが沢山入っているのよ。インドの山奥の洞窟に住む仙人の所に「きりん屋」さんの奥様が修行に行って、特別にその秘伝の作り方を習ってきたのよ。だから、このカレーを食べるとミャ子ちゃんの風邪なんかたちどころに治って、明日には踊り狂うほど元気になるわよ」
『仙人に「きりん屋」さんの「お姉さん」は会ったことあるの?』
「そうよ。特別にね。「きりん屋」さんの奥さんは、身体に良くてこんなに美味しいカレーを自分で作れて、しかもいつも食べているから美人なのよ。美人だから仙人にも会えるのよ」
『このカレーを食べたら、美人になって仙人に会える?』
「会える。会える。だから、はやく元気になって美人なって仙人に会いに行かないとね。ははっ」
小さい頃は、この話を本気で信じていた。
風邪が治り元気な日常に戻ると、仙人に会いその秘伝のスパイスカレーの作り方を習ったと言う「お姉さん」の顔を見たくて「きりん屋」さんに足繁く通った。
その内、私が風邪をひいて寝込んで、病み上がりからの復調を求め、冷凍庫に常備してある「きりん屋」さんの「トマトのカレー」を温めている間、居間でお茶を飲んでいる祖母に向かって、
『ねぇ、おばあちゃん。「きりん屋」さんの奥さんが仙人にカレーの作り方を習うお話をしてちょうだい。・・・なんか、このカレーを食べる時、セットになっているんだよね・・・』
子供の時に聞いたおとぎ話を祖母にリクエストし、大学生の頃まで、そのBGMを聞きながら「きりん屋」さんの「トマトのカレー」を食べていた。
女の子とスパイスの魅惑香るカレーをつなぐ間には、造作も無いおとぎ話から得る、ちょっとしたワクワク感が丁度良かったりする。
スパイスの香りの真髄は、ちょっとだけ日常を切り離してくれて、身体と心を楽にしてくれるモノかも知れない。
純真さが残っている年代ほど、あのスパイスが立ち込める香りの攻撃性の中に、淡雪のような夢を見出すことが出来るのかも知れない。
スパイスカレーの味わいが本場とか日本的とかドウでも良くて、スパイスの本意に耳を傾ければ
「人の身体と心」の両方を
ただただ温めることしか語ってはいない・・・。
・・・。
「きりん屋」さんで買ったカレー。
「ナスと挽肉のカレー」。ゴロゴロと入ったナスの歯ごたえが楽しめる。これから暑くなる季節にはピッタリで辛味がまた美味しい。
「豆のカレー」。インドカレーの代表のような豆三昧で、ホクホクとした豆の食感がそれぞれ4種類の違いで楽しめる。カレーのチェイサーと言うのも変だが、イロイロなカレーの合間で食べると、その香り高い味わいが不思議な伸び方を魅せてくれる。
「卵とトマトのカレー」。辛味が少なく、優しくてトマトの味わいの甘さが深く、ご飯にもナンにも合う。ちょっとだけひと工夫するなら、オムレツにかけて食べると味わいにより丸みが出てニコニコになれる。子供も張りきって食べる味わい。
娘と二人、「きりん屋」さんにバイバイと手を振って、家路と急ぐ。
「パパ、帰ってきたら喜ぶね」
『そうだね。パンにカレーと沢山食べるモノがあるしね。ママも今日は沢山食べよう~』
「ダー子も沢山食べる。パパ早く帰ってくればいいのにね」
『パパにlineしちゃおうか? パンとカレーの写真撮って送ろうか?』
「撮ろう!撮ろう! じゃ、蜘蛛のママンをバックに撮ろう」
『それはイイですね~♡ ははっ~♡』
美味しい食べ物の周りには、必ず笑顔がある。
食べることのその前後には、必ず時間が流れている。
その時間に耳をすませば、誰もが素直に美味しさの声を聞くことが出来る。