「食材の命を大切にする」小林圭シェフと村島シェフの最強コンビによる、新たなフレンチレストランへ : アジュール フォーティーファイブ

東京・六本木のホテル「ザ・リッツ・カールトン東京」45階のフレンチダイニング「アジュール フォーティーファイブ」

フランス語で「青」という意味の アジュール は、ザ・リッツ・カールトン東京“”45階の窓から広がる美しいスカイラインと東京湾を望む景色を表しています 。

内装も「青」を基調とし、藍色や紺碧、グレイッシュブルーが織りなす空間。 アジア人シェフとしてフランスで初めてミシュラン３つ星を獲得した「Restaurant KEI」のオーナーシェフである小林圭氏を料理監修シェフに迎え、コンセプト、メニューともに刷新して新たなスタートを切りました。

料理長には、銀座「ESqUISSE （エスキス）」や「ARGILE （アジル）」にて、シェフ・ド・キュイジーヌを務めた村島輝樹氏が就かれます。

伝統的な正統派フランス料理を現代風にアップデートしながら次世代へ継承させるべく、真摯に新しい料理の世界観を表現していきますと。

八丁堀「シック プテートル」でも活躍された村島シェフの料理を、と友人と伺いました。

ランチ〜デクーヴェール〜
メインは3種からの選択します。お魚、仔牛、和牛（追加料金）。私がお魚、友人は仔牛をお願いしました。

【乾杯】
「スパークリングワイン」

【アミューズブーシェ】
「海苔のチップス」
海苔のチップスにコンテチーズを挟み、レモンの皮を削って。

「ピザ」
ピザ生地の上にブラックオリーブのピュレで作ったシートを添えて、スパイシーなパウダー“スマック”をぱらりと。

「車海老のフリット」
車海老をとうもろこしのシート“パートフィロ”に包んでさっくり揚げて。アクセントにレモンバームを加えて。

「人参のムースとコンソメジュレ」
人参のムース、雲丹、鶏のコンソメジュレを重ねて。

「牛出汁のコンソメスープ」
牛の旨味をぎゅっと凝縮してクリアなコンソメスープに仕上げています。

【パン】
「ライ麦カンパーニュ、ミルクパン、全粒粉のパン」
「カマルグの塩、ボルディエバター」

【前菜】
「本マグロのタルタル」
本マグロのタルタル、胡瓜、エシャロットをスライスしたアボカドで巻いて。アクセントに山葵のオイル、ナスタチウム、ペンタス、ハーブ、エディブルフラワー、スライスしたりんごをあしらって。

【前菜】
「パテ・アンクルート」
アグー豚、フォアグラ、ピスタチオなどを練り込み、パイで包んで。ズッキーニなどのピクルス、無花果のコンフィチュールを添えて。

【メイン】
「甘鯛のパン粉揚げ」
和歌山の白甘鯛に粗めのパン粉を纏わせ、ざっくりと揚げて。えのきとドライトマトのマリネを添えて。ソースは、玉子、ハーブ、エシャロット、セルフィーユ、パセリで仕上げたグレビッシュのピュレ(ソース）。別皿に白菜とベーコンの蒸し煮。
ゴリゴリと硬い衣のパン粉の鮭フライのイメージ。残念ながら八重洲にある居酒屋ランチのお魚みたい。ベニエでもなく、ヴィエノワーズでもなく、パン粉揚げ。白甘鯛の持ち味を活かしていない。やはりフランス料理はソースありきかとつくづく。

友人【メイン】
「仔牛のロースト」
ブルターニュ産仔牛のロースト、フランス産ジロール茸のソテー添え。ソースは、卵黄のマヨネーズ風ソースと仔牛の出汁のソース。別皿にはじゃがいものガレット。←断然こちらに軍配。しかもメダイヨン仕立て。担当が違うのかも。

【デザート】
「和栗のモンブラン」
メレンゲ、ラム酒入りバニラアイスクリーム、ペーストにした和栗のクリームを上から流して。トッピングには茨城県産飯沼の栗、ラム酒をかけて。

【食後の飲み物】
「アイスコーヒー」

【ミニャルディーズ】
「フィナンシェ、チョコタルト」

夜の景色も素晴らしいですが、昼見える景色もなかなか素晴らしいです。
グローバルに多忙の友人とゆっくりお話しすることができて幸せな時間でした♪

六本木のリッツカールトン・フレンチダイニング『Azure45』。
“アジュール”とは、フランス語「青」の意味で、45階の窓から広がる美しいスカイラインと東京湾を望む景色を表しているとのこと。

現在の料理長・宮崎シェフは元東京駅「オー・グー・ドゥ・ジュール・ヌーヴェルエール」で星を守られてきました。「アジュール フォーティーファイブ」においても2016年から4年連続1つ星を獲得という偉業、絶賛賞賛ダイニング。

宮崎シェフによってこの日本におけるホテルダイニングの価値をあらためて認識するという社会現象まで起こされている、偉業！といった貴重な存在です。普遍のホテルのフレンチと街場のフランス料理との格差・違いに革命を起こしたと思います。ミッドタウン創業当時に来て以来です。本日は素敵女子会。

5品ディナーコース（前菜・前菜・魚介料理・お肉料理・デザート・コーヒー又は紅茶）

【乾杯】
『サンペリグリーノ』

【アミューズ・ブシェ】
『リュバーブとフォアグラ』
リュバーブを乾燥させたシートの中にリュバーブのジャムとフォアグラのクリーム。さわやかなリュバーブには、ポルト酒の甘い香りのフォアグラが濃厚な味を。
『チーズのクッキーとモッツアレラのチーズ』
チーズとチーズの掛け合わせ。上にはバジルをあしらってチーズ満喫。
「サーモンと柚子胡椒のクリーム」
スモークの香りのサーモンと柚子胡椒入りのクリーム、これにマスの卵。親戚みたいな魚同志は相性がいい。

【前菜】
『カリフラワー、大根、かぶと平目のカルパッチョ』
カリフラワーと蕪と大根のカルパッチョ、中に平目、上には蕪の素揚げ、タプナードソース。軽くマリネされたヒラメがふっくら肉厚で周りの飾りが見た目も美しく、楽しい一品。

【パン】
『全粒粉』『ライ麦』は、リッツカールトン製。『カンパーニュ』シニフィアンシニフィエ製。

【前菜】
『三種の貝』
つぶ貝、ほっき貝、たいら貝。ハーブ・レモングラスの泡・エスプーマ、上には竹炭のガレットが添えられています。
新鮮なぷりぷりの貝の食感をクリームソースに絡めるととてもおいしいです。

【スープ】
「蕪のスープ」
クリアなコンソメに、凝縮され際立った蕪の優しいうまみが口に広がる。綺麗な色をした食用紅葉を添えて。

【メイン】
【金目鯛のヴァプール　ブイヤベースソース　龍の瞳添え】
蒸し焼きにした金目鯛の下には、“龍の瞳”で炊いたお米、トップにはみょうが。。ビスクの甲殻類というよりも魚介のエキス入りのブイヤベースのソース、とハーブ・デイルのクリームソース。身が締まっていて脂のノリも最高な金目鯛の身を、ブイヤベース仕立てのソースがさらに引き立てています。添えられているお米・龍の瞳は、濃厚な御出汁の贅沢なリゾットのようで美味。
☆龍の瞳・契約した農家でのみ栽培される米粒の大きさがコシヒカリの１．５倍というブランド米。

【メイン】
『牛ほほの煮込み・ガラムマサラのソース』
お皿にはオレンジのソース・人参とスパイスのピュレにガラムマサラのソース。この上に、煮込まれた牛ほほの入ったジップロックみたいな真空パックから、取り出しのせてくださいます。この牛の煮込んだ汁は、牛エキスのほかにこぶみかんとトマトで香り付け。さらに、その上からアーモンドと玉ネギで作ったソースを掛けます。ほろほろに柔らかく煮込まれた牛肉は、６５度で３０時間煮込まれたのだそうです。牛肉の旨味が出たブイヨン、ガラムマサラの風味のしっかりきいたソースは、牛ほほ肉に寄り添うように馴染んでいました。

【チーズ】
『ブラウンマッシュルーム、ベルパークノール』
付け合わせは、別皿で出すスタンス。ブラウンマッシュルームのローストと、じゃがいものエスプーマのムース。マッシュポテトの味がするスフレ。上からスイスのベルパークノールアルトを削ってふわりとのせます。
☆スイスのチーズ『Belper Knolle（ベルパークノール）』
無殺菌の牛のミルクにオニオン・粗びき胡椒・ヒマラヤの岩塩、ガーリックなどを含み３－５ヶ月熟成した石のように固いセミハードチーズ。

【アヴァン・デセール】
「リコッタチーズと蜂蜜のムース」
リコッタチーズとはちみつのムース、中には冷やしたプラムが入っています。花穂紫蘇と紫蘇のオイルをはらり。フレッシュなプラムとチーズなんて魅力的。

【デセール】
「チョコレートと洋ナシ」
幸水梨をキューブ状にカット、上には洋ナシのアイス。その上にチョコのクッキー。中心にはドモニ・カカオ８０％のムース。上の透明のシートはアニスのキャンディのシート。周りは梨のピュレで囲っています。桃から洋梨へと季節の移り変わり、旬の甘い梨を損なうことなくごうかなデザートに。

【ドリンク】
「コーヒー」

【ミニャルデイーズ】
『レモンのムースタルト、レモンのフロランタン、アーモンド型のキャラメル』

【お土産】
『オレンジ入りパウンドケーキ』

夜景が素晴らしくスタイリッシュな店内。何より、スタッフのホスピタリティが完璧。付かず離れずの程良い距離感で、ちょうど良いながれのお料理のサーブ、帰りはお見送りもしてくださる温かな心遣い。外資系ホテルにありがちな、慇懃無礼差がない。気品を感じる空間に身を任せてゆったりとおいしいものをいただく最高のお店。

ちなみちなみですが創業者リッツは料理人オーギュスト・エスコフィエと出会いホテルで最高のお料理を出し世間の評判を呼んだのだそうです。で、「リッツ パリ(Ritz Paris)」。2017年に再開業後に、2つの審査をクリアしたフランスのホテルに授与される称号”パラスホテル”を獲得しました。ってもし東京”パラスホテル”級を挙げるとしたらどちらにしましょう。